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更新日付:2023年1月4日 

新しい年を迎えて(令和5年1月4日)

 明けましておめでとうございます。

 この場をお借りして、昨年12月、三沢市の養鶏場において発生が確認されました、高病原性鳥インフルエンザへの対応について、お話させていただきます。
 発生農場における防疫措置につきましては、昨年12月30日、12時30分をもって完了させることができました。
 国内でも過去最大規模となる約139万羽の殺処分に加え、発生農場の消毒や埋却といった一連の作業を、当初の見込みよりも早く、昨年内に完了させることができましたのは、ひとえに関係各位の皆さまの御協力の賜であります。
 この度の防疫措置では、集合施設の提供や運営など、三沢市から全面的なご支援をいただいたほか、上北農村整備建設協会には、昼夜を徹して埋却作業を実施していただきました。
 また、殺処分等の実施にあたっては、県からの災害派遣要請に基づき、担当分の防疫措置を早急に完了いただいた自衛隊や、各市町村に加え、畜産団体やJAグループ、土地改良関係団体、森林組合連合会といった農林業関係団体、さらには、青森県農村整備建設協会、一般社団法人青森県建設業協会三八支部、上北管内市町村の建設業協会といった建設業関係団体からも、年末のご多忙の中、職員を派遣していただきました。
 ご協力を賜りました全ての関係者の皆さまに、改めて心から感謝と御礼を申し上げます。
 今シーズンは、全国各地で本病の発生が報告されるなど、依然として感染リスクが高い状況にあります。家きん飼養者の皆さまにおかれましては、引き続き、飼養衛生管理の遵守を徹底するようお願いします。
 また、消費者の皆さまにおかれましては、これまで通り、青森県産の鶏肉、鶏卵のご愛用をなにとぞお願いいたします。

 改めて、年頭にあたりまして、青森県の発展と県民の皆さま方のご多幸を心よりお祈り申し上げます。
 そして、県民の生業を守り、県民が安んじて暮らせる魅力ある青森県づくりを進めるために、今年も全力で取り組んでいきますので、よろしくお願いいたします。

 さて、今年は、「青森県基本計画『選ばれる青森』への挑戦」が最終年度を迎えます。基本計画に掲げる、2030年のめざす姿の実現に向け、これまでの成果や課題をしっかりと分析・検証するとともに、これまで築き上げてきたネットワークやロジスティクスを最大限生かし、あらゆる主体と認識を共有し、相互に連携・協力しながら、基本計画の総仕上げとなる取組を戦略的かつ重点的に展開し、人口減少克服をはじめとする諸課題へのチャレンジと成果の発現に努めたいと考えています。

 また、各分野の事業展開に当たっては、「経済を回す(疲弊した地域経済の回復、外貨獲得による経済の活性化)」、「暮らしを守る(孤独・孤立への対応、心身の健康と安全の確保)」、「DX(あらゆる分野でのデジタルによる変革)」の3つの視点を重視するとともに、コロナ禍がもたらした社会経済情勢の急激な変化や価値観の多様化等により顕在化、複雑化している本県の課題に対応し、「総合的なDX推進体制の構築」や「労働力確保体制の強化」等、将来を見据えた取組も進めていくこととしています。

 特に、観光分野においては、コロナ禍により、順調に伸びていた外国人延べ宿泊者数が大幅に減少するなど、大きな打撃を受けておりますが、政府の水際対策が大幅に緩和されたことも踏まえ、本県での宿泊を促す集中的な海外プロモーションを展開していきます。
 さらに、白神山地が令和5年度に世界自然遺産登録30周年の節目を迎えることから、話題性の高まるこの好機を逃すことなく、改めて、白神山地の価値や多彩な魅力を国内外に情報発信することにより、更なる地域の活性化を図るとともに、白神山地の豊かな自然を保全し、次の世代へ継承していきます。また、4月から実施されるJR東日本等による「津軽観光キャンペーン」も活用し、関係機関や地元自治体と連携しながら、白神山地エリアへの更なる誘客促進に取り組むとともに、世界文化遺産に登録された「北海道・北東北の縄文遺跡群」と合わせた2つの世界遺産を核とした国内外の誘客対策などにも積極的に取り組んでいきます。

 交通分野においては、特に、県民の皆さまの多様な社会活動や生活はもとより、交流人口の拡大や観光・物産販売の振興などによる地域活性化を支える国内航空路線の維持・強化を図るとともに、この重要な基幹インフラを最大限活用し、人やモノ、そして経済の流れをしっかりと地域に取り戻し、本県経済を力強く回していきます。
 そのため、三沢・羽田線4便化の定着や青森・神戸線の2便化、青森・福岡線の復便をはじめ国内航空ネットワークの更なる強化を目指し、路線の認知度向上や二次交通の充実、西日本との乗継利用の促進等に取り組んでいきます。
 さらに、青森空港国際定期便の早期再開は、インバウンドで外需を再び取り込むことも含め、本県経済の再起動を加速させていくためには極めて重要と考えており、現在計画中のソウル・台北のチャーター便の運航を実現させ、これを足掛かりとして、韓国、台湾との国際定期便の1日も早い再開に着実につなげていきます。

 商工分野においては、企業誘致・増設件数が、知事就任以来、令和4年3月までの累計で582件に達し、7,300名を超える雇用の確保につながっているほか、令和4年度もコンタクトセンター関連業を中心に、製造業や植物工場の新設など、好調に推移しています。
 さらに、県内創業支援拠点を利用した創業者数が、6年連続で100名を超えているほか、令和4年度も、(11月末現在で)既に100名を超えているなど、コロナ禍の中にあっても、意欲を持った創業者が、地域の特色ある資源やアイディアを活かしながら、この青森の地でしっかりと夢を実現させています。

 また、コロナ禍の長期化等に伴い、自殺率やがん死亡率など、県民の健康に関わる従来からの克服すべき課題がより顕在化してくる可能性があると受け止めており、公民館などでの「つどいの場」の再開や、「だし活」(塩分摂取量の減)、「だす活」(野菜摂取量の増)の普及活動、高齢者のフレイル予防対策など、県民の日常生活及び心や体の健康を取り戻すための取組を強化していきます。

 さらに、人口減少については、自然減、社会減両面において依然厳しい状況が続いておりますが、その克服に向けては、減少のスピードをできるだけ緩やかにしていくとともに、人口減少下にあっても、県民が安心して暮らせる持続可能で魅力ある青森県づくりを進めていくことが重要であることから、県民の生活の基盤となる、しごとづくりに向けた「経済を回す」取組を、引き続き強力に進めていきます。
 加えて、新型コロナウイルス感染症の感染拡大やリモートワークの普及を背景に、若者を中心に地方への関心が高まっていることを好機と捉え、若者・女性の県内定着・還流の流れをより確実なものとしていくため、令和4年6月に新たに創設した「あおもり若者定着奨学金返還支援制度」の運用及び周知にしっかりと取り組むとともに、魅力ある雇用の創出・拡大や移住フェア開催をはじめとする移住施策の着実な推進などの社会減対策と、結婚・妊娠・出産・子育てを社会全体で切れ目なく支える環境づくり、県民の健康づくりといった自然減対策を一層強化していきます。

 私としては、本県の若者や女性が多様な可能性にチャレンジでき、「ふるさとで安心して暮らしていける」という確かな未来への展望と道筋を開くためにも、「経済を回す」取組は特に重要と考えており、明るい兆しが見えつつある観光分野を始め、コロナ禍の期間をバネとして各産業が飛躍する1年とするため、今できることを着実に進めていきたいと考えています。

 さて、私は、令和5年元日、令和2年1月以来、3年ぶりに皇居において新年祝賀の儀に参列し、天皇皇后両陛下の御健康と御皇室の弥栄を心よりお祈りいたしました。
 その際、私の心の中に静かに浮かんできたのは、仁徳天皇の「民の竈(かまど)」の逸話でありました。幾多の困難や危機と対峙しながらも、皆で力を合わせて克服してきた我が国の歴史と伝統に思いを馳せたところです。

 昨年来、人口減少克服を始めとする県政の重要課題に全力で取り組む中、長期化する新型コロナウイルス感染症の感染拡大や物価高騰等への対応に加え、大雨災害や高病原性鳥インフルエンザなどの緊急かつ突発的な事案も発生しましたが、全庁を挙げて対処する中で、懸命かつ真摯に職務に邁進する職員の姿を目にし、また、県民の皆さまをはじめ、多くの関係者の皆さまのご理解、ご協力をいただいたことは、私としても、さまざま経験し、思い、悩み、そして事を前へ進める決断をするにあたり、大きな力となりました。また、このことは青森県が守っていくべき美風でもあると思っています。

 私としては、どのような困難や課題に直面したとしても、決して下を向くことなく、常に将来を見据え、県民のための県政という原点に立ち返りながら、現在、そして未来の県民の幸せに繋げていくため、為すべきと信ずる道に向かって真っすぐに取り組んでいく決意であります。

 急速に進む人口減少や高齢化はもとより、私たちを取り巻く社会経済環境の変化は著しく、想定を超える事態の発生も有り得ますが、県民の皆さまが、縄文のふるさと、この青森の地で、将来にわたって安んじて暮らしていけるよう、元気と幸せ、そして確かな希望が広がる持続可能で魅力ある青森県づくりに一意専心、邁進していきます。
令和5年1月4日 青森県知事 三村申吾

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