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更新日付:2020年12月25日 

令和2年を終えるにあたって(令和2年12月25日)

 去る1月、令和最初の新春を迎えての初競りでは、大間産のマグロが前年に次ぐ史上2番目の高値を付け、また、全国高校サッカー選手権大会では、青森山田高等学校が、決勝で惜しくも敗れ、連覇は逃したものの、王者の風格漂う戦いぶりが光る、幸先の良い話題で始まった令和2年でありました。
 こうした勢いを追い風に、2年目を迎えた「青森県基本計画『選ばれる青森』への挑戦」に基づき、これまで進めてきた「経済を回す」取組や、若者・女性の県内定着・還流促進、県民の健康づくりなどを一層推し進めようとしていた矢先、新型コロナウイルス感染症の感染拡大という、新たな危機に直面することとなりました。

 国内の感染状況を踏まえて、2月には私を本部長とする「新型コロナウイルス感染症に係る危機対策本部」を設置し、以来、本県における感染まん延や医療崩壊を回避するとともに、地域経済や県民生活への影響を最小限に食い止めるべく、全力で取り組んできました。

 この間、検査体制の強化、医療提供体制の整備、地域経済の回復に向けた取組など、緊急に講ずべき対策について、迅速な対応を図ってきたほか、全国的な感染拡大に伴う緊急事態宣言への対応といった、これまでに経験したことのない事態にも、怯まずに対処してきました。

 特に、10月に弘前市で発生した大規模クラスターでは、保健所に公衆衛生医師、保健師を派遣するなど体制を強化し、厚生労働省対策推進本部クラスター対策班による専門的・技術的な助言、支援のほか、弘前市、八戸市をはじめ周辺市からも人的支援を受けながら全力で対応に当たりました。

 この間、私自ら、県の新型コロナウイルス感染症に係る危機対策本部会議の場や映像を通じて、県民の皆様方に対して、県内の感染状況を踏まえた感染防止対策などについて、幾度となくメッセージを発信させていただきました。

 今般のクラスター発生は、本県にとって大きな試練となりましたが、医療関係者の皆様、介護・福祉施設等の関係者の皆様、そして保健所等の関係部署の方々による日夜、必死の御対応により、基本的に抑え込むことができました。この間の、関係機関の皆様、そして県民の皆様方の御協力に、心から感謝申し上げます。

 一方で、本県経済の動向は、今般の感染拡大により、飲食業や宿泊業をはじめとした幅広い業種にわたって、依然として予断を許さない状況が続いており、今後さらなる影響の長期化も懸念されています。私としては、感染拡大防止に全力で取り組みながら、地域経済の回復と雇用の確保にも意を用いてきたところでありますが、いかにその両立を図っていくか、今後も難しい局面が続くものと考えています。

 コロナ禍を克服した先の「選ばれる青森県」の実現を目指し、今後とも感染拡大防止と社会経済活動の両立に全力で取り組んでいきますので、県民の皆様方には、引き続きの御協力をよろしくお願いします。

 こうした状況の中で、嬉しい話題もありました。

 農業分野では、2019年産米食味ランキングで「青天の霹靂」が6年連続で、更に「まっしぐら」が初めての特A評価を取得したほか、おうとう「ジュノハート」の全国デビュー、新品種「青森きくらげ」、「青い森紅サーモン」の市場デビューなど、本県農林水産物のブランド力の強さと、更なる発展の可能性を実感することが出来ました。
 特に、「ジュノハート」については、東京や大阪の各店舗で、私自らPRさせていただきました。コロナ禍の中、久々の県外でのPR活動でもあり、内心不安な面もありましたが、この全国デビューを絶対に成功させるとの強い決意の下、いざ現地に行ってみると、各店舗とも、ものすごい人気で、市場関係者やバイヤーの方からも高い評価をいただき、「青森から贈る大切な宝物」の全国展開に確かな手応えを感じました。

 また、これまで地道に取り組んできた「攻めの農林水産業」については、2018年の農業産出額が3,222億円と4年連続で3千億円を突破し、15年連続で東北トップを堅持するとともに、2019年産りんごの販売額が6年連続で1千億円を超え、輸出についても3年連続3万トン、6年連続100億円を超えるなど、引き続き好調であり、新規就農者の着実な増加にも結び付いています。

 世界文化遺産登録を目指す「北海道・北東北の縄文遺跡群」については、1月に推薦書が政府からユネスコに提出され、9月には審査の山場であるイコモスの現地調査を終えるなど、登録を確実なものとしていくために着実に準備を進めたところであり、次回の世界遺産委員会での登録決定に期待しています。

 交通関係では、海外航空路線は依然コロナ禍により運休が続いているものの、国内路線は3月に「青森・神戸線」が新規就航、10月に「三沢・羽田線」が4往復に増便となったほか、12月には東北新幹線が全線開業10周年を迎え、記念セレモニーが行われました。
 特に、交通事業者の皆様におかれましては、コロナ禍による利用者の減少など、苦しい経営状況が続く中にあっても、地域の足として、あるいは都市と地方、地方と地方を結ぶ重要な交通インフラを担っているという強い使命感から、新規路線の就航、増便・復便、ダイヤ維持等に御尽力いただいており、関係者の皆様の心意気に、改めて感謝と敬意の念を抱いたところであります。

 一方で、最重要課題である人口減少克服への道程は、決して平坦ではありませんが、コロナ禍は、人口が密集する地域での生活に少なからずリスクがあることを認識する機会ともなり、都市部から地方への分散化に対する若者の関心も高まっています。こうした中で、多様な生き方・働き方を実現できる本県の良さを、若者や保護者世代の方々にしっかりと伝え、一人でも多くの若者の県内定着・還流を実現していきたいと考えています。

 さて、来年の干支は「辛丑(かのと・うし)」です。蒔いた種が芽を出し、成長し始める状態を表すとのことです。これまでの地道な取組の成果が芽吹く中で、大きく成長していく準備を整えるのに相応しい年と言えるのではないかと思います。
 私自身、これまでの一貫して「攻める」姿勢は維持しつつ、コロナ禍の中での様々な制約に耐えながら、来るべき本格的な反転攻勢に向けて、準備や仕込みにしっかりと取り組み、また思案し続けました。

 急速に進む人口減少はもとより、今般のコロナ禍による社会経済環境や意識の大きな変化を的確に捉え、これまでの取組により得られた成果や課題も踏まえながら、皆様と共に臆することなく果敢にチャレンジしていきたいと考えています。

 奇しくも、未曾有の危機と言われた東日本大震災から10年を迎えようとしています。県民一丸となり歯を食いしばって立ち直ってきたことに思いを致せば、いかなる困難にあっても活路を見い出し、将来を花開かせることが出来るものと確信しています。
 
 県民の皆様が、この青森の地で生きる喜びを実感しながら、安心して働き、暮らし、そして、国内外から「選ばれる青森県」を目指し、職員共々、来年もブレることなく全力で取り組んでいきます
令和2年12月25日 青森県知事 三村申吾

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