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更新日付:2022年9月8日 地域交通・連携課

AOMORI LIFESHIFT人財インタビュー01 吉田 ゆかり さん

できる時にできることをやる。
興味を持って飛び込んだ先に、新しい世界が広がる

吉田さん01 津軽海峡マグロ女子会、あおもり立志挑戦塾7期卒塾生プロジェクト「ままさプロジェクト」代表

むつ市在住。高校卒業後地元企業に就職しCADオペレーターとして勤務。その後、販売職や営業職を経て出産後は県の非常勤職員などに従事。2014年、県のリーダー人財育成事業「あおもり立志挑戦塾」と「下北若手人財育成塾」受講をきっかけに地域づくり活動を始める。現在、むつ工業高校に勤務し若者の県内定着に取り組みながら「津軽海峡マグロ女子会」のメンバーとして津軽海峡圏を盛り上げるイベントの企画・運営に携わっている。

「できる時にできることを」。

地元むつ市の高校を卒業後、むつ市内の会社に就職してCADオペレーターとして10年近く勤めました。2003年に結婚・退職をして、その後は携帯ショップや保険会社、職業訓練校での事務など、いろんな仕事を転々としました。

転機となったのは2014年。県の人財育成事業の「あおもり立志挑戦塾」を受講したことです。
「あおもり立志挑戦塾」のことは、職を転々としている合間のアルバイト先で社員の方が受講していているのをみて知りました。しかし、当時は息子がまだ3、4歳だったため、いつか息子が大きくなったら受講してみたいなと思っていました。

息子が小学2年生になった頃、家族の協力を得てようやく立志挑戦塾を受講しました。また同時期に、下北地域県民局が主催する「下北若手人財育成塾」も受講しました。

受講した理由はただの興味本位ですが、夫が病気になったときに味わった「できることをできる時にやる」というのが根底にありました。わたしのように子持ち女性で非正規雇用で飛び込んできた人は他におらず、場違いかも…と思いましたが、すぐに打ち解けられました。

実はそれまで、下北なんて何もないところだし、いいところだとは全然思っていなかったんです。と言いつつ、特に出ていきたいとも思っていなくて。けれど立志挑戦塾を受講したことで青森県の良さに気づくことができました。同時に青森県が抱える課題についても考えるようになり、それらの課題に対して自分ができることって何だろうなと考えるようになりました。
  • マグ女
    「あおもり立志挑戦塾」7期メンバー。現在も交流がある
  • マグ女
    講座受講での多くの人との出会いが、その後の地域活動につながった

人との出会い・つながりが新たな出会いを生む。
津軽海峡マグロ女子会での活動

下北若手人財育成塾では、第一回の講師が「津軽海峡マグロ女子会」の青森側とりまとめ役を務める島康子さんでした。その当時から「マグ女」の存在は知っていましたが、楽しそうですごいことをやっている女性の団体という認識で雲の上の存在という感じでした。立志挑戦塾や人財育成塾で出会った仲間と活動をしているうちに、すでに「マグ女」のメンバーとして活動していた一人に誘われ、憧れの「マグ女」に入会しました。

北海道新幹線の開業に向けて、津軽海峡圏を盛り上げようと始まった津軽海峡マグロ女子会。「マグ女」では、毎年9~11月の3ヶ月間「マグ女のセイカン博覧会」というイベントを開催していて、エリアごとにイベントの企画を立てて同時多発的に開催しています。

下北地域ではアジ釣り体験やヘルスツーリズムを通して薬研の森を体験するイベントを主催していて、わたしもガイドとして活動しています。近年は海岸の清掃活動とヨガと掛け合わせて、清掃活動後にきれいになったビーチでヨガを体験してもらったり。下北地域で「マグ女」として活動する人は10名程度で、みなさん経歴も多種多様なので、それぞれの個性を活かしたイベントを企画しています。

「マグ女」以外にも、これまでさまざまな地域活動に取り組みました。コロナ前までは立志挑戦塾の有志で「ままさプロジェクト」という青森県産食材を使ったおにぎりを通して青森の価値を世界に発信する取り組みを行ったり、まちづくり講座に講師として登壇したこともありました。

地域活動の一番のやりがいは、自分が面白いと思ったことをかたちにした結果、よかったよ、楽しかったよと喜んでくれる人がいることです。そういう一言がもらえたら嬉しいですが、わたしはあくまで自分が基準。やめたいと思うこともあるのですが「これをやりたい!」って思いついたりひらめいたりすると、やらずにはいられない。それに対して協力してくれる周りの人たちがいるからかたちにできています。
  • マグ女
    ヘルスツーリズムと薬研渓流の紅葉を掛け合わせたツアー。大学生も参加
  • マグ女
    ビーチクリーンヨガ。ヨガのインストラクターの資格を持つ「マグ女」メンバーもいる
  • ままさ会
    ままさプロジェクトでは、下北地域でおにぎりクッキングを開催

「学びたいかたまり」だった時期を経て
「学びの楽しさ」を高校生にも伝えたい

地域活動を始めてからは特に集中して学びたいという気持ちが爆発して、県内各地のセミナーを受講していた時期がありました。当時は「マグ女」の活動も立志挑戦塾の有志の活動もあり、土日はほとんど家にいないほど忙しくしていましたが、そんな時息子が不登校になってしまいました。家を空けすぎたせいかと自分を責めることもありましたが、これが一つの転機となって今は無理をせず、家で過ごす時間も大切にしています。

2019年には職員として勤務していた職業訓練校に1年間通って、溶接工や電気工事士、危険物取扱など技術系の資格を取得しました。それらの資格を活かして、現在は青森県立むつ工業高等学校で就職支援員として勤務しながら、自分がやりたいと思える地域活動に緩やかに取り組んでいます。

わたしは教員免許などの資格を持っているわけではありません。ただ、学校外の視点から就職支援をすることで、高校生の視野を広げるお手伝いをしています。わたしが取得した資格は、工業高校の生徒が就職した後に必要になるような資格です。資格を取る楽しさ、学ぶ楽しさに目覚めた自分の経験を、生徒たちにも伝えられたらいいなと思っています。
  • yoshida07
    大間町のまちおこしゲリラ集団・あおぞら組が主催する旗振り体験に息子と参加

興味の赴くままに、好きなことに飛び込んでいきたい

私は夢とか展望とか、そういうものは特に持っていません。自分の興味のまま、目の前の楽しいこと、楽しそうなことを見つけてやっているだけです。

これからも、興味の赴くままに自分の好きなところに飛び込んでいきたい。立志挑戦塾に飛び込んだおかげでわたしはたくさんの人と出会い、「マグ女」として活動するようになりましたし、地元に対する考え方も変わりました。

実は、息子が生まれて1歳くらいの頃、夫が病気を患って休職した時期がありました。ほんとうに突然で、それまで当たり前だったことが当たり前ではないということをものすごく味わいました。その時、できる時にできることをしなきゃダメなんだ、ということに気が付いたんです。たった一度の人生なんだから、やらないで後悔するよりだったら、やって後悔したほうがいい。「自分を使い切りたい」という気持ちがとても強いです。

今後も自分が興味を持てて面白そうだと思えば、イベントの企画や運営にも携わっていきたいですね。特に興味の範囲の線引きはなく、その時「やりたいと思えるか」の感覚を大事にしています。
  • yoshida08
    「人との出会いがなければ、今とは違う人生だった」と語る吉田さん

自分らしく地域活動をするポイント

無理をするといつか必ず崩れるから、無理しない。できない時はやらない。

逆に、できる時にできることをやる、ということに意外と気づいていない人も多いです。わたしは夫の病気で、「できる時にできることをやる」ということに気づかせてもらいました。その時のことを覚えていて、数年後に行動に移すことができた。それがわたしにとっての大きな転機でした。

また、「続ける」ことに固執せず、軽い気持ちでまずはその時興味を持ったことをやってみてほしいなと思います。まずは挑戦してみること、飛び込んでみることが大事かなと思います。

この記事についてのお問い合わせ

若者定着還流促進課人づくりグループ
電話:017-734-9133  FAX:017-734-8027

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