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更新日付:2008年7月1日 企画調整課

第4回 北東北知事サミット

  • 第4回北東北知事サミット記念撮影
  • 記念植樹の写真
第1部 「食料」 -21世紀の日本・世界の食料に貢献する北東北-
第2部 「子ども」 -輝け北東北の子どもたち-
  • 開催日 : 平成12年10月16日(月)
  • 会場 : 青森県黒石市 津軽伝承工芸館
 北東北知事サミットは、青森、岩手、秋田の北東北三県の知事が集まり、広域的な共通の行政課題などについて意見交換を行い、相互の連携や交流を深め、北東北の発展につなげることを目的に、平成9年度からはじまりました。

 4回目となる今回のサミットは、平成12年10月16日、青森県黒石市の「津軽伝承工芸館」を会場に開催されました。今年のテーマは、「 食料-21世紀の日本・世界の食料に貢献する北東北- 」と「 子ども-輝け北東北の子どもたち- 」。産業界や学会などそれぞれの分野で活躍される5人のゲストをお招きし、熱心な意見交換が行われました。

ゲストとの意見交換 第1部「食料」

 三県の知事から、日本・世界の食料についての現状認識や北東北の食料の良さと強みなどが話題となりました。ゲストの方々からは、北東北三県が引き続き食料供給基地としての役割を担っていくための取り組みや、全国に発信するための方法などについて意見が出されました。
七戸氏写真
七戸長生 氏 (北海道大学名誉教授)
 消費者は食料と健康や環境とを結びつけて考えるようになってきたが、まだ大きな流れを占めてはいない。食料供給と自然環境保全というのは表裏一体で、農業者が担っているということを教えるということが食の教育であり、大切だと感じている。このような流れを追い風として、農業はダメだとあきらめず、がんばりたい。
浜氏 写真
浜美枝 氏 (女優、農政ジャーナリスト)
 食料自給率が低いということが、将来どういう問題を引き起こすのかを認識しなくてはいけない。食料を自給できない国は滅びていく。「農」と「食」こそが日本の根幹である。農業を支えているのは女性だということにキチッと光を当て、十二分にフォローしていただきたい。
岡田氏写真
岡田元也 氏 (ジャスコ株式会社代表取締役社長)
 内外価格差の問題を見ると、生産効率の低さなど生産面での問題に加え、流通段階においても非常に多くの問題を抱えているが、日本の対策は生産面が主なものとなっており、流通面にも目を向ける必要がある。また、外食化や有機栽培、情報開示といった食に関する新しい変化への対応の遅れも、国内産品苦戦の一因だと思う。
増田知事 写真
増田 岩手県知事
 消費者に喜ばれるものを一生懸命に作り、安全性などを非常に大切にする消費者の気持ちにしっかりと答えることなど、食料供給県としての責任を果たしていくべき。農業・農村を守るためには、都市住民のサポートが必要だから、生産者・消費者の両者の相互理解の下で、農業・農村を守っていくことが必要だ。
寺田知事 写真
寺田 秋田県知事
 食べるということは生きるということ、食の教育が大切だ。食の在り方は文化の問題だ。地域にあった農業政策が大事であって、全国一律の農業政策ではいけない。やる気のある農家を、応援団として支援していくことが必要だ。農業については、どうすれば生産者に夢を与えることができるのかと考えている。
木村知事 写真
木村 青森県知事
 北東北三県の農産物、水産物は、安全で、健康にもいいということに自信を持っていい。北東北三県が安全な食料の供給基地としての役割を今後も担っていくためにも、お互い協力しあい、北東北三県が持つ特性を全国に発信していきたい。就農人口の約6割が女性であること、生産者も消費者であることなどを意識しながら、農業政策を進めていかなくてはいけない。

ゲストとの意見交換 第2部「子ども」

 子どもを取り巻く現状や未来に向かって子どもたちが「夢」を抱ける環境づくりのための基本的な方向性について話し合いました。
河合氏 写真
河合隼雄 氏 (国際日本文化研究センター所長)
 反自然の方向に進んできた20世紀は、人間関係の煩わしさを切ってきた。今は、この問題が大きくなって出てきている。時代の流れを受入れつつ、次のことを考えて手を打っていかなくてはならないことをみんながよく認識し、片方からだけの考えではなく、矛盾しているものをどううまく保持していくのか、この点が子どものためには絶対に必要だ。
如月氏 写真
如月小春 氏 (劇作家、演出家)
 人と関わり合うことに不安感を持つ子どもたちが増えているのは、大人が自分の生き方に自信を持てなくなっていることに背景がある。まずは、親や学校だけに子どもを託すのは止めよう。できるだけ多くの大人が子どもたちと関わっていける環境をつくることが大事。つながりを回復させるような仕組みを行政に作ってもらいたい。
増田知事 写真
増田 岩手県知事
 北東北三県の各地域が持つ伝統芸能の伝承などを教育カリキュラムに取り入れるなどして、別の方向を向きがちな学校と家庭と地域をもう一度同じ土俵に集めて、社会の中でのつながりを回復させることができることをやっていければ、解決策が自ずとその人たちの中から出てくるのではないか。
寺田知事 写真
寺田 秋田県知事
 県民の方との対話で最後に行き着くところは少子化の問題だ。子どもを産み育てるということが難しい時代になってきたと感じている。子どもを産み育てる時期が、仕事などで一番忙しいという社会システムが駄目だ。男女共同参画社会へと変えていくことなど、社会システムを変えなくては解決できない問題だと考えている。
木村知事 写真
木村 青森県知事
 北東北三県の子どもたちは体格はいいが、体力がない。子どもの頃からもっと遊ばせることが必要だ。いろいろな体験をすること、友達が多いことが子どもの幸せだ。北東北三県だけでなく、もっと広く交流をさせてあげるように、行政も努力したい。「よく学び、よく遊べ」ではなく、遊んでからがんばれだ。

共同記者会見

 木村青森県知事から、「北東北食料基地宣言」と第4回北東北知事サミットの「合意事項」が発表されました。
 最後に、増田岩手県知事から、来年は岩手県で「循環型社会の形成に向けて」をテーマに開催することが発表されました。

北東北食料基地宣言/第4回北東北知事サミット 合意事項 PDFファイル 31KB
(役職・会社名等は当時のまま記載しています)

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