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更新日付:2017年3月31日 自然保護課

津軽白神県立自然公園

「赤石渓流暗門の滝県立自然公園」は、平成29年3月31日付けで「津軽白神県立自然公園」に名称を変更しました。

 世界自然遺産である白神山地の自然環境保全地域に隣接する赤石渓流と暗門の滝周辺5,239ヘクタールが、昭和56年7月に公園として指定されました。
 この地域は出羽山地の北端に当たり、連続する山脈と急峻な谷による変化に富んだ自然景観が見られます。
 高さ85メートルのくろくまの滝を含む赤石渓流、津軽氏発祥の地として知られる種里城跡、典型的なV字谷地形から流れ落ちる暗門の滝(第一の滝42m、第二の滝37m、第三の滝26m)、総貯水量14,090万トンの津軽ダムによりつくられた人造湖の津軽白神湖などがあり、特に秋の紅葉シーズンは圧巻で、数多くの来訪者を魅了しています。
くろくまの滝
暗門の滝
津軽白神湖

津軽白神県立自然公園の特徴

地形・地質

 本地域は、赤石渓流、暗門渓流及び津軽白神湖の3地区に大分されます。
 赤石渓流地区は、V字谷地形をなし南北方向に赤石川が流れ、途中に津軽沢、女行沢、菱喰沢、滝ノ沢等の支流が流れ込んでいます。滝ノ沢の上流には地域信仰の場として知られるくろくまの滝(85メートル)があります。
 暗門渓流地区は典型的なV字谷地形をなし、東西方向に暗門川が流れ、途中に横倉沢、鬼川辺沢、大割沢等の支流が流れ込んでいます。上流には700~800メートル級の山稜に囲まれた暗門の滝(第1の滝42メートル、第2の滝37メートル、第3の滝26メートル)があり、滝の上は妙師崎沢、西股沢に分かれています。
 津軽白神湖は、岩木川水系の総合開発を目的とした多目的ダムである目屋ダムに代わるダムとして建設された津軽ダムによってできた人工湖で、総貯水量は14,090万立方メートルとなっています。
 飛地である種里城跡は100~200メートル前後の丘陵地状で、高台からは岩木山が展望できます。
 本地域の地質は、中生代白亜紀の花崗岩類を基盤にした主として新第三紀中新世の岩石、地層により成り、東日本のグリーンタフ地域の地質を特徴づけています。

植生

  本公園では一部の針葉樹植林地を除き、オオバクロモジ-ブナ林を主体にマルバマンサク-ブナ林、クロベ-キタゴヨウ林、サワグルミ林、ブナ-ミズナラ林に覆われています。なかでも貴重な植生が見られる地域として、次の4地区があげられます。

◎暗門の滝付近のV字渓谷両岸の、乾性岩壁及び湿性岩壁の植生
 乾性岩壁の植生:アオモリマンテマ、イワキンバイ、キリンソウ、アキカラマツ、イワデンダ、シロウマアサツキ、ウチョウランなど
湿性岩壁の植生:キンコウカ、タテヤマウツボグサ、ニッコウキスゲ、ダイモンジソウ、イワウチワ、イワカガミなど

◎赤石川下流赤沢より滝ノ沢出合まで
 川筋にはヤナギ群落が形成され、ジュウモンジシダ-サワグルミ群落の発達が著しく、道路に面する崩壊地にはタニウツギ-ヒメヤシャブシ群落も認められます。

◎滝ノ沢-くろくまの滝
 沢の入口付近はサワグルミ群落がよく発達し、その上流はミズナラを主体とする群落、滝付近はブナ群落となっています。
 ミズナラの老樹の樹幹上にカラクサシダ、オシャクジデンダ、ホテイシダなどの樹上シダ類が多く、ショウキランも見られ、滝の南壁にはタテヤマシボグサが生育しています。

◎菱喰沢
 本公園では学術上最も貴重な地域であり、標高500~600メートル付近の岩場を中心に次の植物が生育しています。
 キタゴヨウ、センジュガンピ、アオモリマンテマ、イブキジャコウソウ、ウチョウラン、アイヌソモソモ、オニアザミ、ツガルミセバヤ、ハクサンサイコ、イワヒバ、ヒモカズラ、シラネニンジン、モウセンゴケ、ミヤマアカバナ、ウメバチソウ、ミヤマハタザオ、オオタネツケバナなど。

野生動物

  森林性の哺乳類にとっては極めて良好な生息環境で、ツキノワグマ、ニホンザル、ニホンカモシカ、ニホンリス、ニッコウムササビ、ホンシュウモモンガ、ホンドテンなどが生息しています。
 その他、鳥類、は虫類、両生類、昆虫類とも多くの種類が見られます。

人文その他の特殊景観

  鰺ヶ沢町の種里城跡は津軽藩発祥の地で、城跡の一画には16世紀に鯵ヶ沢地区の新田開発と民生安定に努めた大浦光信の御廟があり、幾百年を経たスギ、アカマツに囲まれています。

自然公園の区域

 鰺ヶ沢町と西目屋村にまたがる5,341ヘクタールが自然公園になっています。
 詳しい区域はこちらをご覧下さい。 公園計画図(規制対象区域図)

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自然保護課 自然公園グループ
電話:017-734-9256  FAX:017-734-8072

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