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更新日付:2025年7月31日 文化財保護課
栗山太神楽

栗山太神楽
- 写真提供 青森県歴史文化継承活用委員会
指定区分 | 県無形民俗文化財 |
名称 | くりやまだいかぐら
栗山太神楽 |
所在地 | むつ市栗山町 |
保護団体 | 栗山太神楽保存会 |
指定年月日 | 令和7年4月9日 |
公開状況 | 1月2~3日 栗山町内会 4月第3日曜日、9月第3日曜日 栗山稲荷神社 8月19日~20日 田名部神社例大祭 にて公開 |
問合せ先 | むつ市教育委員会生涯学習課 TEL0175-31-1188 |
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史実としての起源は不明であるが、各種文書等から宝永4年(1707)8月に栗山の神楽集団7名が紀州熊野本宮の12所に参拝し神楽を奉納した記録が残っていることから、18世紀以前から神楽集団として活動していたと考えられる。19世紀初頭には盛岡藩のお抱え芸能集団であった七軒丁が江戸で習った太神楽や各種演目を栗山の者に伝授したとされている。かつて、栗山の神楽集団は下北半島各地を歩いて芸を伝承したという。
以下、『青森県史 民俗編 資料 下北』の記述を引用する。
栗山神楽保存会所蔵の師弟証文(約定書、承諾書、契約書)には、天保14年(1843)11月の栗山から上田代宛、文久3年(1863)9月の栗山から角違宛、明治7年(1874)旧7月の関根橋から栗山宛、大正8年(1919)1月の出戸から栗山宛、大正8年1月の栗山から出戸宛のものがある。栗山も目名と同様に、江戸時代後期から明治、大正時代にかけて、下北地方各地の若者組(若者連中)と師弟契約をかわして師匠を派遣し、芸を伝授していたことをうかがうことができる。また、『下北-自然・文化・社会』や『むつ市文化財1』によると、この間に栗山を師匠として大神楽を伝習したところは、下北地方全域で約20か所を数える。むつ市では樺山・北関根・出戸・高梨新田・西町(若松町)・大湊上町・城ヶ沢・角違・宇田町・泉沢・金谷の11か所である。むつ市以外では東通村下田屋・上田代・老部、大畑町関根橋、風間浦村桑畑、脇野沢村滝山・九艘泊、川内町上小倉平、横浜町鶏沢・横浜新町などである。
現在伝えている演目は、通り獅子と踊り獅子である。通り獅子は、七軒丁から神楽を伝えられる前から栗山で行われていたとされる、二人立ちの獅子舞である。踊り獅子は七軒丁を師匠として習った演目とされ、演目そのものを「七軒丁」と呼称することがある。二人立ちの獅子舞で、ササラ振りを伴う。
また、下北の総鎮守と称される田名部神社の例大祭において、長年にわたり神輿渡御行列の先頭に立って先祓いを務め、拝殿で行われる神事の際の楽奏と神楽奉納を担っている。
下北地域の民俗芸能の展開や田名部神社の歴史を考える上で重要な民俗芸能であり、県無形民俗文化財として指定に値する。
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