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更新日付:2009年3月31日 文化財保護課
円覚寺宝篋印塔
円覚寺宝篋印塔
- 写真提供 深浦町教育委員会
指定区分 | 県重宝 |
名称 | えんがくじほうきょういんとう 円覚寺宝篋印塔 1基 |
所在地 | 西津軽郡深浦町大字深浦字浜町275-2 |
所有者 | 円覚寺 |
指定年月日 | 平成18年7月14日 |
公開状況 | 公開 |
問合せ先 | 深浦町教育委員会 教育課 TEL0173-74-4419 |
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時期 〈16世紀末期から17世紀前期〉
福井県足羽山で産出する笏谷石と呼ばれる火山礫凝灰岩で造られ、日本海交易でもたらされたものと思われる。相輪、笠、塔身、基礎から成り、基礎前面には竪連子と格挟間が彫刻され、塔身前面には月輪、月輪外周に14個の小蓮弁、その下方に蓮華座が施される。この装飾技法は越前荘厳様式と呼ばれ、北陸地方では15世紀末頃から見られるものである。この様式の宝篋印塔は、塔身に種子を有するものが多く見られるが、本件は摩耗により判読不能である。また、建立した者の名前、造立事由などもみられない。
笠には外反する隅飾突起を有し、二重線で輪郭をかたどる二弧輪郭が線刻されている。この隅飾突起は、時代の経過とともに外反する傾向にあり、鎌倉時代に造立されたものは直立しているが、江戸時代後期にもなると大きく外反するものが現れると言われ、このことから、この宝篋印塔は16世紀末期から17世紀前期にかけて造立されたものと考えられる。
石材が福井県産の笏谷石で全高が2メートルを超える大型の越前様式の宝篋印塔は本県に類例が無く、この塔が造立されたと考えられる17世紀前期の深浦湊は、すでに日本海交易の風待ち湊として多くの船乗りが逗留し、街も賑わっていたと言われ、当時の日本海交易を探る資料としても貴重である。
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電話:017-734-9919
FAX:017-734-8280
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