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更新日付:2023年2月10日 文化財保護課

絹本著色聖宝僧正像

県重宝(絵画)

絹本著色聖宝僧正像

  • 絹本著色聖宝僧正像
    写真提供 深浦町教育委員会
指定区分 県重宝
名称及び員数 けんぽんちゃくしょくしょうぼうそうじょうぞう
絹本著色聖宝僧正像
 1幅
所在地 西津軽郡深浦町大字深浦字浜町275-2
所有者 円覚寺
指定年月日 平成17年7月20日
公開状況 公開(事前申込必要)
問合せ先 深浦町教育委員会教育課
 TEL0173-74-4419

時期<14世紀前半>
 本画像は、所蔵する円覚寺の本山である京都市の真言宗・醍醐寺に伝来していたものであるが、明治時代に円覚寺先々代住職海浦義観氏が譲り受けて持ち帰ったものである。
 本画像の聖宝僧正は「理源大師」の号を贈られた平安時代前半の真言宗を代表する僧で、真言系修験の開祖とされる。
 平成15年度の修復作業により、旧額装の裏に貼られていた2枚の修理銘から、少なくとも前々回の修理が明和9年(1772)で、それ以前に醍醐寺丈六堂無量寿院に伝来していたものだと推定される。また、使用顔料や色調、裏彩色・裏箔の技法等の特徴、及び作風から、制作年代は14世紀に遡ると判断される。
 停滞せず的確にひかれた線描、入念な彩色、聖宝僧正の特徴的な容貌、着衣、持物の精緻かつ自然な表現等、すぐれた高僧肖像画の特徴を備えている。
 理源大師聖宝の肖像で鎌倉年代に制作されたものは、醍醐寺開山堂の弘長元年(1261)の彫像以外はほとんど知られておらず、それ以後のものでも14世紀のものはごく少ない。このため、制作時期が14世紀まで遡り得る本画像は、全国的に見ても貴重な存在である。
 また、中世の高僧肖像画として見た場合も、その描写や表現に破綻がなく、表情も精細に描かれ、高く評価できる。東北地方には中世に遡る禅宗以外の高僧像は少なく、その価値は極めて高い。加えて県内に伝来する絵画としては、鎌倉時代後期の弘前・貞昌寺蔵当麻曼茶羅図に次いで2番目に古い作例であるため、青森県の有形文化財の中でもその価値は極めて高いものである。

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この記事についてのお問い合わせ

文化財保護課
電話:017-734-9919  FAX:017-734-8280
※見学に関するお問い合わせは、所有者又は各市町村教育委員会へお願いします。

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