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更新日付:2023年5月10日 財政課

第96回臨時会提出議案知事説明要旨(令和5年5月)

 ただいま上程されました議案の説明に先立ち、一言ごあいさつを申し上げます。
 議員各位におかれましては、去る四月九日に行われました県議会議員選挙において、県民の皆様の大きな期待を担われ、みごとに当選されました。これは、ひとえに議員各位の御人格と県政に対する御熱意とが県民の皆様の信任を得られた結果にほかならないものと深く敬意を表し、心からお祝いを申し上げます。
 今年度は、「青森県基本計画『選ばれる青森』への挑戦」が計画期間の最終年度を迎え、人口減少克服をはじめとする諸課題の解決と成果の発現に向けて、計画の総仕上げとなる取組を戦略的・重点的に展開していく重要な一年となります。
 県政においては、若者や女性の県外流出、労働力不足、超高齢化時代の到来、全国最下位の平均寿命など、様々な課題が山積するとともに、現在、物価高騰やコロナ禍の影響などにより地域経済にとって厳しい局面が続いておりますが、これらの困難に立ち向かい、「選ばれる青森」を実現できる確かな未来への礎を次の世代へしっかりと引き継いでいかなければなりません。
 このため、基本計画の推進に当たっては、「経済を回す」、「暮らしを守る」、「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」の三つの視点を重視し、深刻化・複雑化する社会経済環境に的確に対応しながら、本県の未来を支える新たな社会構造の構築やイノベーションの創出に向け、各種施策に取り組んでいるところです。
 このような中、令和四年の県内延べ宿泊者数はコロナ禍前の八十八パーセントまで回復し、クルーズ船の受入れや国際線チャーター便の再開、夏ダイヤにおける青森・大阪線の増便、三沢・羽田線の四便体制の継続など、本県経済を回す原動力となる観光・交通分野において、本格的な回復への確かな道筋が見えてきたところです。また、本県の基幹産業である農林水産業分野において、堅調な農業産出額等を背景に、農業を自らの職業として選択する若者が増加しているほか、県産りんごの輸出が好調を維持し、秋には、あおもり米「はれわたり」の全国デビューも控えています。
 三年間にわたるコロナ禍にあっても、経済を回す仕組みをつくるために地道に粘り強く整えてきた「仕込み」がいよいよ成果となって現れてくるとともに、各分野における積極的な営業活動に本腰を入れて取り組める環境が整ってきました。
 地域経済の回復をより確かなものとし、県民の誰もが「ふるさと青森県で安心して暮らしていける」という明るい未来を展望できるよう、今後とも全庁一丸となり、県内外のネットワークを最大限に生かしながら、更に攻めの姿勢で各種施策を進めていくことが重要であると考えています。
 本日、卓越した識見と豊富な経験をお持ちの皆様によって、新しい県議会がめでたく構成されましたことは、執行部一同、誠に心強く感じているところであります。
 私は六月二十八日で退任となりますが、議員各位の御協力と御鞭撻を頂きながら、将来の青森県を見据え、残された任期を最後の最後まで一意専心、全力で取り組んでいく覚悟でありますので、御支援を賜りますようお願い申し上げます。
 それでは、上程されました議案について、その概要を御説明申し上げ、御審議の参考に供したいと思います。
 まず、議案第一号「令和五年度青森県一般会計補正予算案」について御説明申し上げます。
 今回の補正予算は、去る三月二十八日、国において令和四年度新型コロナウイルス感染症及び原油価格・物価高騰対策予備費の使用が閣議決定されたことに伴い、エネルギー・食料品価格等の物価高騰の影響を受けている県民及び県内事業者を支援するのに要する経費について、国庫補助事業及び新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用しつつ、所要の予算措置を講ずることといたしたものであります。
 その結果、今回の補正予算額は、歳入歳出とも百十二億五千四十万円余となり、これと既決予算額とを合計いたしますと、令和五年度青森県一般会計の予算規模は、七千四百九十六億五千四十万円余となります。
 以下、計上の主なるものについて、御説明申し上げます。
 はじめに、物価高騰等に直面する県民生活の支援については、足元の生活に不安を抱えることなく安心して子育てができるよう、物価高騰の影響を特に受ける低所得のひとり親世帯等に対し、国の給付金のほか、本県独自の給付金による支援を行うこととしています。
 また、LPガスを使用する一般家庭の料金割引を支援するほか、省エネルギー性能の高い家電への買替えを促進することで、エネルギー使用量と家計負担の低減を図るとともに、二酸化炭素排出量削減に向けた意識啓発も併せて実施することとしています。
 次に、エネルギーや原材料の価格高騰により、経営に厳しい影響が及んでいる事業者への支援については、LPガスや特別高圧電気を使用する中小企業者等の負担軽減を図るための支援金を給付するとともに、光熱費をはじめとした物価高騰の影響を受けながら価格転嫁が困難な医療・福祉施設等を幅広く支援することとしています。
 また、農林水産事業者や中小企業者等が新たに実施する省エネルギー設備や肥料コスト低減を図るための設備の導入など、生産基盤や経営基盤の確立・強化に向けた取組を後押しすることとしています。
 さらに、燃料費の高騰に直面する地域の公共交通機能を担うタクシー及びバス事業者や地域経済の物流機能を担う運送事業者等の負担軽減を図り、事業継続を下支えすることとしています。
 以上が歳出予算の概要であります。
 次に、歳入について申し上げます。
 今回の補正予算の財源としては、歳出との関連において、国庫支出金百十二億五千四十万円余を計上いたしました。
 以上が議案第一号「令和五年度青森県一般会計補正予算案」の概要であります。
 このほか、上程されました議案の主なるものについて御説明申し上げます。
 議案第二号「青森県道路交通法関係手数料の徴収等に関する条例の一部を改正する条例案」は、特定小型原動機付自転車の運転による交通の危険を防止するための講習受講手数料を徴収するものであります。
 議案第三号「青森県監査委員の選任の件」は、青森県監査委員齊藤爾氏及び鳴海惠一郎氏の任期が令和五年四月二十九日をもって満了いたしましたので、後任の監査委員として櫛󠄁引ユキ子氏及び小比類巻正規氏を適任と認め、両氏の選任について御同意を得るためのものであります。
 次に、専決処分した事項の報告及び承認を求めるの件について御説明申し上げます。
 報告第一号「令和四年度一般会計補正予算」は、地方譲与税、特別交付税等の額が確定したこと等に伴い、これらの歳入について、予算補正の必要が生じたものであります。
 報告第二号「青森県県税条例の一部を改正する条例」は、地方税法等の一部を改正する法律が令和五年三月三十一日に公布され、その一部については、同年四月一日から施行されることとなったことに伴い、青森県県税条例の一部を改正する必要が生じたものであります。
 報告第三号「青森県県税の特別措置に関する条例の一部を改正する条例」は、令和五年三月三十一日に関係法令の一部改正が行われ、同年四月一日から施行されることとなったことに伴い、青森県県税の特別措置に関する条例の一部を改正する必要が生じたものであります。
 これらはいずれも早急に措置する必要がありましたが、議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであると認め、本職において専決処分をいたしたものであります。
 以上をもちまして、提出議案の概要について御説明申し上げましたが、議事の進行に伴い、御質問に応じ、本職をはじめ関係者から詳細に御説明申し上げたいと思います。
 なにとぞ、慎重御審議のうえ、原案どおり御議決、御同意並びに御承認を賜りますようお願い申し上げます。

過去の議会説明要旨

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