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更新日付:2022年2月22日 財政課

第309回定例会提出議案知事説明要旨(令和4年2月)

 本日ここに、県議会第三百九回定例会が開会され、令和四年度当初予算案をはじめ各般にわたる議案について御審議いただくに当たり、県政運営に関する基本的な方針について申し上げたいと思います。
 私は、知事就任以来、この青森県を暮らしやすさではどこにも負けない地域として発展させるとの決意を胸に、県民の「生業(なりわい)」と「生活」が好循環する「生活創造社会」の実現に向けた様々な仕組みづくりに、全力を傾注して取り組んでまいりました。
 県民一人ひとりの豊かな生活の基盤となる生業づくりに向け、「攻めの農林水産業」の推進による収益力・産業力の強化、国内外からの誘客促進と受入環境の整備、多様な仕事づくりにつながる創業・起業支援、本県の強みを生かした新産業の創出や戦略的な企業誘致など、魅力ある「しごと」と多様な雇用を生み出し、そこから生まれた収入を地域の中でしっかりと循環させる「経済を回す」仕組みづくりを推進してきました。
 また、県民の命と暮らしを守るため、防災公共の推進と自助・共助による防災力の強化、医師確保対策をはじめとする医療提供体制の充実、保健・医療・福祉包括ケアシステムを基盤とする「青森県型地域共生社会」の実現に向けた仕組みづくり、さらには、持続可能な地域づくりを支える多様な人財の育成など、子どもから高齢者まで全ての県民の皆様が、生まれ育ったこの地域において安んじて暮らすことができる環境づくりを進めてきました。
 そして、現下の喫緊の課題である新型コロナウイルス感染症に対しても、度重なる感染拡大に対処すべく、県議会及び県民の皆様方の御理解と御協力をいただきながら、感染拡大防止や保健・医療提供体制の整備、さらには地域経済の回復や県民の暮らしの安定のために必要な対策を、躊躇することなく講じてきたところであります。
 一月以降、本県においても、オミクロン株への置き換わりが進み、新規感染症患者が急増するなど、今なお厳しい感染状況にありますが、このような中においても、未来の青森県づくりを支えていく確かな手応えも感じています。
 産業・雇用の分野では、「攻めの農林水産業」の展開により、令和二年の農業産出額が六年連続で三千億円を突破し、十七年連続で東北トップとなるなど、引き続き本県経済をけん引しているほか、令和二年度に県内の創業支援拠点を利用して創業した方が引き続き百人を超えるとともに、新規就農者数については初めて三百人以上となるなど、多くの方々に、生業の地として本県を選んでいただいており、これまでの取組の成果が具体的な形となって着実に現れてきております。
 また、農林水産業や観光分野をはじめ、各方面において地道な営業活動を展開し、国内外で多くの方々と信頼関係を構築してまいりましたが、この人的ネットワークこそが、コロナの先を見据え、再び「経済を回す」取組を進めていくうえでの大きな力となるものです。
 このように、これまで積み重ねてきた幾多の挑戦が、直面するこの危機を共に乗り越え、その先の未来の青森県を支えていくための確かな土台を築いているものと確信するところであります。
 そして私たちは、今後の青森県が、より一層活力と魅力あふれる地域として発展を遂げていくための大きな「宝」を手にすることができました。
 昨年七月、十七年にも及ぶ長い年月を経て、三内丸山遺跡をはじめとする「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界遺産登録の実現を果たしたところであります。
 その道のりは決して平坦ではありませんでしたが、平成十七年十月にユネスコの世界文化遺産への登録を目指すことを表明して以来、私はその価値を信じ、その先にある希望をつかみとるべく、県議会の皆様をはじめ、応援いただいた多くの皆様とともに、様々な課題に立ち向かい、挑戦し続けた結果、私たちふるさとの誇りである「北海道・北東北の縄文遺跡群」の価値が、世界から認められた歴史的な瞬間を迎えることができました。
 「一万年以上にわたって崩壊することなく持続的な社会を築き上げたことはまさに偉業である」とアメリカの生理学者ジャレド・ダイアモンド博士は語っています。
 先人たちが築き上げた縄文遺跡群は、私たちが生まれ育ったこの地で、自然とともに生き、平和で協調的な社会を形成していたことを物語っており、今日を生きる私たちに、世界に認められたこの青森県に生まれた誇りと自信、そして未来を切り拓いていく確かな希望と、強い勇気をもたらしてくれます。
 私は、一万年以上にわたる軌跡を通じ、先人たちから引き継いだかけがえのないメッセージを胸に、この先どのような困難が待ち受けようとも、決して下を向くことなく、青森県の更なる成長と発展のため、そして国内外から「選ばれる青森」の実現を目指し、これまで以上に「攻めの姿勢」で、県民の皆様とともに全力で立ち向かっていく決意であります。
 そこで、令和四年度の重点施策について、その概要を御説明申し上げます。
 令和四年度は、「青森県基本計画『選ばれる青森』への挑戦」が四年目を迎え、具体的な成果が求められる重要な一年であり、基本計画に掲げる五つの戦略プロジェクトの展開に当たっては、社会経済環境の変化により様々な分野で顕在化している課題に的確に対応するとともに、コロナを乗り越えた先にある新たな時代をしっかりと見据えるため、次の三つの視点を重視し、あらゆる主体が連携・協力しながら各種施策に取り組んでいくこととしています。
 一点目の視点は、「ウェルネス」であります。
 新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、飲食、宿泊、観光、交通など幅広い産業分野に影響を及ぼしているほか、不要不急の外出自粛等による様々な場面での人と人とのつながりの機会が減少したことで、社会的な孤独・孤立の問題、婚姻数や出生数の減少、受診・健診控え、高齢者のフレイル等への懸念など、様々な課題が顕在化しています。
 感染拡大による影響が長期化する中、必要な支援が行き届かず、不安や悩みを抱えている方々を社会全体で支え、速やかに生活・暮らしの支援が受けられる仕組みを構築していくことが重要であります。
 このため、事業者や県民の一人ひとりに寄り添い、これまで以上にきめ細かなアプローチを展開していくとともに、平均寿命と健康寿命の更なる延伸に向け、コロナ禍による健康意識の変化を捉えた対策を講じることとしています。
 二点目の視点は、「デジタル」であります。
 コロナ禍を契機としたデジタル化は、私たちを取り巻く身近な生活やビジネスなど様々な分野で急速に進展してきており、社会全体が刻々と変わりつつある中、地方にとっては「時間」や「空間」といった制約の開放がもたらす新たなチャンスが生まれています。
 このため、本県においても、行政分野のみならず、あらゆる産業分野の企業が、このデジタル化の潮流に後れを取ることなく、人材不足の克服と生産性や収益力の向上を図り、デジタル化への対応力強化にスピード感をもって取り組んでいくことができるよう、各主体の取組を支援してまいります。
 三点目の視点は、「グリーン」であります。
 脱炭素社会の実現に向けては、昨年四月「あおもり脱炭素チャレンジ宣言」を採択し、県民、事業者、各種団体、行政等のあらゆる主体が自ら考え、率先し、一丸となって取り組むことを決意したところです。
 コロナ禍による環境問題に対する意識の高まりや、豊かな自然と共生することの重要性が再認識される中、持続可能な社会の形成に向け、県民一人ひとりの意識改革や行動変容を促し、今できる対策を着実に実施するほか、地域が主体となって地域にあるエネルギー資源を最大限に活用するとともに、成長が見込まれる産業の誘致を図るなど、経済と環境が好循環する地域づくりを進めてまいります。
 以上の三つの視点を踏まえ、社会経済環境の変化などに適切かつ柔軟に対応しながら、地域経済の早期回復や安全・安心な社会の構築に向けて、しっかりと取り組んでいく所存でありますので、引き続き、議員各位並びに県民の皆様方の御支援と御協力をよろしくお願い申し上げます。
 続きまして、提出議案について、その概要を御説明申し上げます。
 まず、議案第一号「令和四年度青森県一般会計予算案」について申し上げます。
 令和四年度当初予算の編成に当たっては、県民の命と暮らしを守るため、新型コロナウイルス感染症の拡大防止と地域経済の回復に向けて引き続き総力を挙げて取り組むとともに、安全・安心な県土づくりを目指し、頻発化・激甚化する自然災害に備えたインフラの機能強化にも集中的に取り組むことといたしました。
 また、「青森県基本計画『選ばれる青森』への挑戦」に基づく各種施策について、コロナ禍により顕在化した課題や社会経済環境の変化を踏まえ、県民一人ひとりに寄り添ったきめ細かな対応や社会的な孤独・孤立への対応を重視するとともに、デジタル化の進展や脱炭素社会の実現に向けた動きなどにも的確に対応しながら、積極的な展開を図ることといたしております。
 以上の結果、年間総合予算として編成した令和四年度一般会計当初予算の規模としては、七千三百三十三億円、令和三年度当初予算対比百四十七億円、二・〇パーセントの増となりました。なお、一体として編成した令和三年度二月補正予算を加えた「実行」予算ベースの総額は、七千七百八十五億円余となり、令和三年度の「実行」予算ベース対比六十六億円余、〇・九パーセントの増となりました。
 また、県政が直面する様々な課題に最大限の対応を図った上で、これまでの財政健全化努力を継続しつつ、各種財源を有効活用することにより、収支均衡を堅持するとともに、県債残高についても着実に縮減するなど、持続可能な財政運営の継続と、強靱で安定的な財政基盤の確立に向けて取り組んだところであります。
 以下、令和四年度の主要施策について、戦略プロジェクト、政策分野等に沿って、その概要を申し上げます。
 最初に、五つの戦略プロジェクトについて御説明申し上げます。
 一つ目は、「選ばれる青森」食と観光成長プロジェクトであります。
 まず、「食の商品力を極める」取組では、本県の強みである県産農林水産品のブランド価値の向上と付加価値の高い商品づくりや効果的な情報発信を行うこととしております。デビュー八年目を迎える「青天の霹靂」については、国内を代表するブランド米としての確固たる地位の獲得に向け、特に若い世代等の新たな顧客層の開拓と認知度向上に取り組み、更なる評価向上と需要拡大につなげていきます。
 あおもり米新品種「はれわたり」については、令和五年産の本格デビューを見据え、生産指導体制の整備を進めるほか、他の県産米にはない「柔らかく、粘りが強い」といった品種特性を生かした新たな購買層の拡大を図るため、本県がこれまで築き上げてきた県産米のブランド力や信頼度の高さを生かした宣伝・販売対策を展開します。
 また、全国デビュー三年目を迎える「ジュノハート」については、更なるブランド力の強化に向け、高品質・安定生産に向けた技術開発等を進めるとともに、顧客ニーズを捉えた販売体制を構築し、首都圏等における消費宣伝や各種メディアを通じた戦略的な情報発信を行います。
 さらに、県産品全体の更なるブランド力の向上を図るため、全国デビューしたブランド産品に続く新たな県産品の発掘・開発等に取り組むほか、コロナ禍で多様化する海外向けの顧客ニーズを捉えた商品開発や情報発信機能の充実を図ります。
 次に、「食の販売力を極める」取組では、これまで築き上げてきた国内外における販売ネットワークを最大限に活用し、コロナ禍で変化する消費動向等を的確に捉えた県産品の市場開拓と販路拡大を図ることとしております。家庭向け食品需要の高まりを背景に取引額が拡大している、大手量販店や地域で展開するスーパーマーケット等をターゲットとした新たな販路開拓を行うとともに、対面型の消費宣伝活動が制限される環境下においても継続的な販売活動を行えるよう、オンラインによる商談会やライブコマースなど新たな商談手法を積極的に実践し、多様な販売ネットワークを構築します。
 また、首都圏や西日本における更なる販路拡大を図るため、ICTを活用した効率的な販路開拓手法やEC市場を通じた販売活動を展開するほか、青森空港を起点とする新たな輸送スキームの構築を検討している「エー・プレミアム」流通サービスの更なる利用促進に取り組みます。
 さらに、東アジア地域を中心とした販路拡大に引き続き取り組むこととし、特に、アジアトップクラスの市場性を有する香港については、本県と香港貿易発展局との間で経済交流の促進に向けた新たな連携協定の締結を予定しており、現地企業との商談会やマッチング等による新たな販売ネットワークを構築するなど、県産農林水産品の更なる輸出拡大につなげていきます。
 次に、「立体観光の推進」では、陸路・海路・空路といった多様な交通手段の充実と航空会社や旅行会社等とのネットワークの維持・強化に取り組むこととしております。航空会社等との連携により、インフルエンサーやウェブを活用した訴求性の高い航空路線のPRや、ワーケーションを体験できるモニターツアーを実施するなど、新たな切り口による航空需要の創出と早期回復を図ります。また、一日四便体制の三沢・羽田線とともに、昨年十月から週三便体制となった三沢・丘珠線については、三沢市や航空会社と連携し、利用促進に向けた取組を強力に展開します。
 クルーズ船の誘致に向けては、国内におけるポートセールスを強化し、新幹線や航空機の利用と組み合わせた旅行商品を提案するなど、他港との差別化を図る寄港地観光メニューの開発に取り組み、観光需要回復後の速やかな反転攻勢につなげます。
 次に、「観光消費の拡大」では、本県の地域資源を生かした新しい魅力の創出と戦略的なプロモーションにより、滞在時間の増加と滞在の質の向上を図ることとしております。世界文化遺産に登録された縄文遺跡群を活用した観光需要の最大限の獲得に向けては、国内外から訪れる観光客の多様な旅行ニーズに対応した縄文コンテンツを開発するとともに、魅力向上につながる効果的な情報発信、観光団体等との連携による教育旅行の誘致、複数の遺跡を巡る周遊型旅行商品の造成等に取り組みます。
 また、地域の魅力の再発見と地域経済への波及効果が期待されるマイクロツーリズムを推進するため、観光事業者の創意工夫による旅行商品の造成を促すとともに、地域の鉄道や路線バス等を組み合わせることで新たな旅行需要の創出を図るなど、団体から個人、量から質へと変化する観光ニーズを捉えた誘客対策を展開します。
 二つ目は、多様なしごと創出プロジェクトであります。
 まず、「魅力ある雇用の創出」では、多様な生き方や働き方を実現する創業・起業を支援するとともに、本県の強みを生かした新規ビジネスの創出と雇用の拡大に取り組むこととしております。コロナ禍における地方回帰の気運の高まりや社会情勢の変化に対応した創業・起業を支援するため、伴走型による相談支援体制の充実を図るとともに、PR動画等を活用した潜在的創業希望者の掘り起こしや、地域課題の解決につながるビジネス展開を促進します。
 また、国の「二〇五〇年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を背景に、今後の市場拡大や新たな設備投資が見込まれるグリーン関連産業を対象とした県内へのサテライトオフィスの開設を促進します。地方分散型による流通・配送拠点の立地が活発化している物流関連企業については、立地意向調査に基づく提案型の誘致活動を展開し、金矢工業団地をはじめとする本県産業拠点への企業立地と産業集積を図ります。
 さらに、脱炭素化に寄与するエネルギーとして期待される水素エネルギーの利活用モデルを構築するほか、産学官による連携体制を構築し地域課題の解決につながるデジタル技術を活用した新たなビジネス展開を推進します。
 なお、これらの施策と呼応し、産業立地促進費補助において、グリーン及びコンタクトセンター関連産業を補助対象業種として追加するとともに、金矢工業団地の土地取得面積等に係る補助要件を緩和するなど、社会経済情勢を踏まえた企業活動の変化や現下の雇用情勢に対応し、制度の充実を図ることとしています。
 次に、「多様な労働力確保」では、各産業分野で深刻化している労働力不足に対応するため、潜在的な労働力を掘り起こすとともに、柔軟な働き方にも対応した人材の確保に取り組むこととしております。引き続き、「あおもり人財確保推進センター」による総合的な相談支援を実施するほか、若手人材の確保・定着や副業・兼業等による人材の活用を推進し、県内企業の人材確保と受入体制の強化を図ります。
 また、農林水産分野における労働力の確保を図るため、農業法人等からの相談体制を充実するとともに、「特定地域づくり事業協同組合制度」を活用した就労モデルの創出に取り組むなど、多様な働き手の受入体制づくりを進めます。
 次に、「生産性向上・働き方改革」では、各産業分野におけるICTを活用した経営革新や働き方の改善に取り組むこととしております。県内企業のデジタル化によるビジネスモデルの変革を促すため、公益財団法人二十一あおもり産業総合支援センターにおける相談支援体制を強化し、デジタル技術を活用した新たな経営戦略の策定や人材の育成など、企業の取組段階に応じたきめ細かな支援を行います。
 また、県内食品事業者等のECサイトを活用した販売手法の習得を推進し、商取引における電子化に対応した販路開拓を支援します。
 さらに、農林水産分野では、本県の気候等に適したスマート農業技術や機械の開発を進めるほか、デジタル技術を活用した県産米の生産指導体制の強化、低コストな森林計測手法の確立などに取り組みます。建設分野では、ICTを活用した工事に係る受注体制の構築を進めるとともに、生産性向上に向けた施工技術の普及拡大を図ります。
 三つ目は、「住みたいあおもり」若者・女性プロジェクトであります。
 まず、「高校生・大学生の県内定着促進」では、働き方や暮らし方に対する意識が変化し、特に若者を中心に地方への関心が高まっている今を好機と捉え、高校生・大学生の県内定着に向けた取組を強力に推進することとしております。県内就職の魅力を情報発信する県内企業との連携体制を構築し、官民一体となった若者向けのプロモーション活動を展開するとともに、高校生や大学生のみならず、教員や保護者なども対象に、青森の価値や魅力を知る機会の提供につながるよう、様々な場面を捉えた重層的なアプローチを図ってまいります。
 また、県立高校において、就職支援員を引き続き配置し県内就職を希望する生徒の進路実現をサポートするとともに、地域について理解を深める「あおもり創造学」の学習を進め、ふるさとに貢献する人財の育成に取り組むほか、デジタル化の進展が著しいIT分野や本県の主力産業である農業分野を担う若者の県内定着を促進します。
 さらに、若者の地元回帰や県内就職に対する意識の高まりを更なる県内定着の促進につなげるため、県内企業等に一定期間就業した若者を対象に、大学等の奨学金の返還を支援する「あおもり若者定着奨学金返還支援制度」を創設することとし、産業人財の確保はもとより、一人でも多くの若者が県内に就職し、安心して暮らせる青森県の実現に向け、全力で取り組むこととしております。
 なお、事業の推進に当たっては、今回提案しております議案第十八号「青森県若者定着奨学金返還支援基金条例案」により、新たに基金を設置することとし、地元産業界との連携を図りながら取り組んでまいります。
 次に、「女性の県内定着促進」では、各分野において多くの女性が県内に定着し、いきいきと働き、将来の希望と夢を実現できる環境づくりを進めることとしております。引き続き、県内中小企業による女性の活躍推進に向けた取組を支援するとともに、男性の家事や育児への参画を促進します。
 また、あおもり女子就活・定着サポーターズ「あおもりなでしこ」や、女性技術者ネットワーク会議などとも連携し、県内の女子高校生や女子大学生を対象に、本県での仕事や暮らしの魅力向上につながる効果的な情報発信を行うほか、「奥入瀬サミット」の開催を通じた、女性人財の育成とネットワークづくりを推進します。
 次に、「移住・Uターン促進」では、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方が普及し、地方の暮らしやすさが見直されていることを踏まえ、本県への移住・定住対策を強化することとしております。インターネットを活用した潜在的な移住関心層の更なる掘り起こしを図るとともに、転出する学生向けの情報発信を充実・強化するほか、UIJターンでの地方移住に関心を寄せる方を対象とした就職情報等の提供や、インターンシップ等の就職活動を支援します。
 また、任期が終了した地域おこし協力隊員と連携し、移住促進に向けた相談・受入体制の強化を図るとともに、市町村と民間団体が協働して行うリモートワーカーの受入体制づくりを推進します。
 次に、「魅力ある生活環境づくり」では、本県の特色ある自然、文化、芸術などの魅力について、県民の気づきや誇りを喚起するとともに、安全・安心な生活環境の整備を進めることとしております。世界文化遺産に登録された縄文遺跡群については、関係道県や市町との連携による一体的な保存と活用の推進を図るため、縄文遺跡群を次世代に継承する体制の充実に取り組みます。また、登録直後で関心の高まる絶好の機会を逃すことなく、縄文遺跡群が持つ価値や魅力を発信し地域の活性化につなげるため、県内八遺跡を巡る周遊企画や登録一周年記念イベントの実施、首都圏や西日本におけるプロモーション活動の展開、世界文化遺産の魅力を伝えるガイドの育成等に取り組みます。併せて、県内構成資産への来訪や周遊を促すための情報発信拠点の整備を進めます。
 県立美術館においては、隣接する三内丸山遺跡と連携したナイトミュージアムを開催するとともに、データベース化した収蔵品の情報発信やスマートフォンを活用した作品解説サービスを展開し、新たな魅力創出に向けた取組を推進します。
 このほか、特殊詐欺被害の防止に向け、特に被害に遭いやすい高齢者を対象とした防犯力の強化に取り組むなど、事業者や関係機関等と一体となった防犯意識の向上に努めます。
 次に、「結婚・妊娠・出産・子育てしやすい環境づくり」では、社会全体で結婚から子育てまでを総合的にサポートする気運醸成を図ることとしております。あおもり出会いサポートセンターを中心に、関係団体が連携し結婚を応援するネットワーク体制を強化するとともに、市町村等が行う婚活イベントの開催を支援するほか、様々な出会いの場の更なる創出を図るため、AI機能を活用したマッチングシステムの運用を開始し、結婚を希望する男女のニーズに応じた支援環境の充実に取り組みます。
 また、「あおもり働き方改革推進企業」の更なる増加を図り、結婚や子育てを応援する企業の拡大に取り組むほか、国の施策とも呼応し、保育士や幼稚園教諭、放課後児童支援員の処遇改善を適切に実施することとしています。
 四つ目は、未来へつなぐ「地域のゆりかご」プロジェクトであります。
 まず、「持続可能な地域づくり」では、二〇二五年以降の超高齢化時代を見据え、県民の誰もが、住み慣れた地域で安心して暮らしていける「青森県型地域共生社会」の実現に向けた取組を進めることとしております。人口減少や高齢化に伴う地域の様々な課題解決を図るため、地域経営体など多様な主体の参画を促すとともに、伴走型による分野横断的な支援体制を構築し、「元気な地域づくり支援事業費補助」において重点的な支援を行います。
 また、高齢化が著しい農山漁村地域における女性の起業活動を生かし、郷土料理をはじめとする「食」に着目した生活支援サービス等のモデル実証に取り組みます。
 さらに、「青森県SDGs取組宣言登録制度」を創設し、地域課題の解決に取り組む企業等の参画を促すほか、県内市町村のデジタル化による業務改革を推進するなど、持続可能な地域社会の実現に向けた環境づくりを進めます。
 次に、「保健・医療・福祉体制の充実」では、県民一人ひとりに寄り添い、誰もが安心して保健・医療・福祉サービスが受けられる地域づくりを進めることとしております。様々な理由により困難や生きづらさを抱えている若者や、日常的に家族の介護や世話を行っているヤングケアラーを地域で支え合う体制づくりを進めるほか、ひとり親家庭等の親が仕事と子育てを両立し安定した生活を送ることができるよう、相談支援体制の充実・強化に取り組みます。
 また、「青森県型地域共生社会」の実現に向け、地域住民の様々な相談ニーズに対応できる市町村の重層的な支援体制の構築を促進するとともに、医療や介護等の多職種の関係者によるネットワーク機能を強化します。
 さらに、県立中央病院に「青森県小児在宅支援センター」を設置し、医療的ケアを要する子どもやその家族等からの相談支援、コーディネーターや看護師の育成等を行うとともに、学校や保育所等における地域での受入体制づくりを推進します。
 次に、「交通ネットワーク形成・買物支援の推進」では、県民が安心して暮らせる地域づくりをめざし、移動手段の確保や買物・食事など、生活に欠かせないサービスの持続可能な提供体制を構築することとしております。交通手段を持たず広域の移動が困難な買物弱者を支援するため、民間事業者との連携による利用者満足度の高い買い物支援サービスの提供体制を構築します。
 また、地域公共交通の利便性の向上を図るため、県内の交通事業者等が所有する各種情報のオープンデータ化を進めるとともに、交通系ICカードや各種交通情報等を活用したMaaSの取組を推進します。
 次に、「多様な主体・人財の参画・協働」では、「青森県型地域共生社会」を支える多様な人財が活躍できる環境づくりを進めることとしております。本県に興味関心を持つ関係人口の更なる拡大を図るため、オンラインによる交流イベントや参加型ワークショップを開催します。また、仕事のスキルや経験を生かしたボランティアである「プロボノ」人財の更なる掘り起こし等を行うほか、地域の防災活動を支える消防団員や高齢化が進む統計調査員の確保など、多様な担い手の確保・育成に取り組みます。
 五つ目は、健康ライフ実現プロジェクトであります。
 まず、「県民の健やか力向上」では、感染症対策と併せた健康づくりに取り組み、県民の健康意識の向上と健康的な生活習慣の定着を図ることとしております。在宅時間の長期化や受診控え等による高齢者のフレイル対策については、テレビCMや各種広報媒体を活用した普及啓発活動を展開するとともに、市町村や地域関係者等と連携したつどいの場の充実、ICTを活用した多世代交流による予防活動の実証などに取り組み、新たな生活様式に合わせた高齢者の健康づくりを推進します。
 また、弘前大学が開発した啓発型健診手法の効果的な県内への展開方策を検証するほか、総合型地域スポーツクラブと連携した健康指導や運動機会の創出を図るなど、地域それぞれの実情に応じた生活習慣の改善・定着を促進します。
 さらに、県民のがん死亡率の改善に向け、科学的根拠に基づくがん検診の実施体制を構築し、がん検診の精度向上を図るほか、がんピアサポーターのスキルアップ研修を実施します。
 次に、「食と運動で健康」では、県民の食生活の改善や運動習慣の定着による県民の健康づくりを進めることとしております。野菜摂取量の少ない若い年齢層をターゲットに、食生活の改善を促すインターネットを活用した情報発信等を行うほか、無意識の減塩につながる「だし活」と野菜を食べて塩分を排出する「だす活」を推進し、県民の食習慣の改善・定着を図ります。
 また、県内のスポーツ団体と連携した食育活動を展開するとともに、働き盛り世代を対象としたウォークビズや、子どもが自発的に取り組める運動プログラムを推進するなど、運動習慣の定着を幅広い世代に働きかけていきます。
 次に、「こころの健康」では、市町村や関係機関と連携し、様々な悩みを抱えた方々に寄り添い、必要な支援が行き届く体制づくりを進めることとしております。近年、再び増加傾向にある自殺者数や自殺死亡率の改善に向け、各種メディア等を活用し「相談できる場所」や「相談できること」について重点的な普及啓発を行うとともに、インターネット広告によるターゲットを絞った情報発信や、地域の実情に即した推進体制の強化に取り組むなど、これまで以上に効果的な対策を講じてまいります。
 また、雇用や生活など様々な理由により悩みを抱える女性の相談支援体制を強化するため、既存の各種支援へつなぐ新たな総合案内の仕組みを構築するとともに、SNS広告等を活用した潜在的ニーズの掘り起こしを行うなど、一人ひとりに寄り添ったきめ細かな支援を展開します。
 続いて、基本計画に掲げる四つの政策分野に関する施策について御説明申し上げます。
 一つ目は、産業・雇用分野であります。
 アグリ分野の持続的成長に向け、高齢化に対応した集出荷体制の構築とPOSレジを活用した産地直売施設の販売力向上に取り組むほか、新規就農者の確保・定着を図るため、国の施策に呼応し就農準備や就農直後における経営負担の軽減を図るなど、総合的な支援体制を強化します。
 また、今年十月に鹿児島県で開催される全国和牛能力共進会に向け、「あおもり和牛」の管理・育成技術とブランド力の向上を図るとともに、「青い森紅サーモン」の増産技術の確立に取り組むなど、安全・安心で優れた県産品づくりを推進します。
 世界から選ばれる「あおもりツーリズム」の推進については、航空需要が低迷する国内線の早期回復と国際線の運航再開に向け、航空会社や関係機関との連携強化を図るとともに、運航再開後を見据えた魅力ある旅行商品の造成や利用促進のための情報発信等に取り組み、本県の地域経済を支える路線の維持・拡充につなげていきます。また、広域の観光デジタルデータを活用し、DMOなどの県内観光関連団体が行う観光戦略の策定を支援するとともに、北東北三県及び青函連携による周遊観光の定着化を図るなど、新しい生活様式等に対応した観光需要の獲得に取り組みます。
 グリーン分野の産業創出に向けては、再生可能エネルギーに係る利活用の高度化モデルを構築するとともに、量子科学センターの利用促進を図り、県内企業の新たなビジネス参入を支援します。
 このほか、本県における原子力施設については、原子力発電及び核燃料サイクルの推進が我が国を支える重要な政策であり、確固たる国家戦略であるとの認識のもと、安全確保を第一義に立地に協力してきたところであり、今後とも「安全なくして原子力なし」との姿勢で、国、事業者の責任ある対応を見極めつつ、適切に対処していく考えであります。
 二つ目は、安全・安心、健康分野であります。
 災害や危機に強い人づくり、地域づくりに向けては、昨年八月の大雨災害等を踏まえ、近年頻発化・激甚化する自然災害に対する備えをこれまで以上に万全なものとしていく必要があります。そのため、災害から県民の命と暮らしを守る道路・河川等のインフラ機能の強化に集中的に取り組むとともに、水田やため池等を活用した農村地域における防災力の強化を図るなど、安全・安心で強靱な県土づくりを強力に推進してまいります。
 また、災害発生時の通信手段である青森県防災情報ネットワークの通信基盤を強化するほか、警察本部庁舎の耐震・長寿命化改修工事に併せ移転する総合指揮室の情報集約機能を高度化し、災害対応時における現場指揮能力の向上を図ります。
 このほか、自主防災組織の設立を引き続き促進するとともに、地域の関係機関と連携した防災訓練の実施や学校防災リーダーの養成に取り組みます。
 質の高い地域医療サービスの提供については、青森県地域医療構想の実現に向け、「県立中央病院と青森市民病院のあり方に関する基本方針」に基づき、青森市と連携し、共同経営・統合新病院整備に向けた課題について、具体的な検討を進めます。
 安全・安心で快適に暮らせる生活環境づくりについては、高齢者を対象とした交通ルール等の理解を深める対話型の交通安全教室を開催するとともに、児童生徒等の自転車の安全利用に向けた啓発活動に取り組み、交通事故防止対策を強化します。
 三つ目は、環境分野であります。
 自然と共生する「暮らし」や「生業」を育む環境づくりについては、世界自然遺産白神山地を活用した校外学習や環境保全活動を推進するとともに、縄文遺跡群と連携した各種イベントを開催し、白神山地の価値や魅力の向上に取り組みます。
 県民みんながチャレンジする低炭素・循環型社会づくりについては、昨年四月に採択した「あおもり脱炭素チャレンジ宣言」に基づく各主体の意識改革と主体的な行動変容を促すため、事業者等を対象とした産業分野別のセミナーや、県内プロスポーツ団体と連携した啓発イベントを実施するほか、青森県地球温暖化対策推進計画の改定作業を進めます。
 あおもりの環境を次世代へつなぐ人づくりと仕組みづくりについては、人や社会、地域、環境に配慮した消費行動である「エシカル消費」の普及啓発を図るため、ウェブサイトによる情報発信、商業施設と連携した商品提供コーナーの設置、県内企業等を対象としたセミナーの開催などに取り組みます。
 四つ目は、教育・人づくり分野であります。
 あおもりの未来をつくる人財の育成については、子どもたち一人ひとりにきめ細かな学習指導、生活指導を行うため、小学校一年生から五年生及び中学校一年生を対象に実施している三十三人以下による少人数学級編制について、令和四年度から小学校全学年での実施とし、教育環境の更なる充実を図ります。
 また、グローバル人財を育成するため、国際的な教育プログラムによる国内外の高校生等との協働学習を展開するとともに、昨年八月に台湾台北市政府教育局と締結した協定に基づく台湾と本県高校生による教育交流を推進します。
 このほか、私立学校については、引き続き、経常費補助や特色教育支援経費補助などによりその振興を図るとともに、校舎等の耐震化や冷房設備の整備、認定こども園の整備等を支援することとしています。
 あおもりの今をつくる人財の育成については、平均寿命が延伸し人生百年時代を迎える中、地域の担い手となる人財の育成を図るため、中年世代を対象としたライフシフトフォーラムや、幅広い世代のリーダー人財によるネットワーク交流会を開催するなど、定年退職後においても地域づくりに参画し活躍できる社会の実現を目指します。
 あおもりの活力をつくる文化・スポーツの振興については、三内丸山遺跡センターにおいて、世界文化遺産登録を契機とした来館者の受入体制を充実するとともに、遺跡の価値や魅力を伝える情報発信機能の強化に取り組むこととしています。
 このほか、老朽化している県立郷土館について、同館の長寿命化改修に係る基本計画を策定することとしております。
 二〇二六年、国民スポーツ大会としては、冬季大会及び本大会を併せた初の完全開催となる第八十回大会の本県開催に向け、引き続き、開催準備や競技力向上に取り組むとともに、第二十五回全国障害者スポーツ大会についても、ボランティアの養成や選手の育成・強化を図ります。また、八戸市と南部町を主会場として開催される特別国民体育大会冬季大会スケート・アイスホッケー競技会の開催経費に対し助成を行うこととしております。
 次に、各地域県民局が行う地域づくりに関する施策について御説明申し上げます。
 東青地域県民局では、新規就農者の定着促進を図るため、関係者による支援体制を構築するとともに、就農希望者を対象としたセミナーや主要品目の栽培技術指導等に取り組みます。
 中南地域県民局では、地域経営体を活用するとともに、保健・医療・福祉機能を兼ね備えた新たな地域コミュニティの拠点づくりを進め、地域の暮らしを支える持続可能な仕組みづくりを推進します。
 三八地域県民局では、協働ロボットを活用したものづくり産業の活性化を図るため、産学官金による支援体制の構築、企業の専門人材の育成、製造工程の改善に向けた実証試験の支援等に取り組みます。
 西北地域県民局では、多様な担い手の確保・育成による持続可能な地域づくりを推進するため、疾病や介護予防等の健康支援を行う地域ナースを活用した地域貢献活動のモデル実証を行うこととしています。
 上北地域県民局では、市町村や企業等の連携による若者の受入体制を構築するとともに、地域の課題を学生等の参画により解決するプロジェクト等を展開し、将来の移住・UIJターンの促進を図ります。
 下北地域県民局では、漁業経営の安定による担い手の確保を図るため、海面養殖による「マツカワ」の高品質出荷に向けた鮮度保持技術や加工技術の開発等に取り組みます。
 また、県では、市町村が自発的・主体的に行う地域の資源や特性を生かした地域づくり等を推進するため、引き続き、 市町村に対して「元気な地域づくり支援事業費補助」により支援を行います。
 最後に、新型コロナウイルス感染症対策関連経費について御説明申し上げます。
 感染症の収束が未だ見通し難い中、最前線で患者の治療やワクチン接種に当たられている医療従事者の皆様をはじめ、私たち県民の暮らしを支えてくださっている全ての皆様に、改めて心からの感謝を申し上げます。
 今年に入り、全国各地で感染拡大が急速に進み、本県においても、これまでにないスピードで新規感染症患者が急増し、クラスターも頻発するなど、厳しい感染状況が続いたところであります。
 私は、このような事態に強い危機感を抱き、早急に感染拡大の抑え込みを図るため、一月二十日から県主催イベントの原則中止・延期や、不特定あるいは多数の方が利用する県有施設等の原則休館・使用中止など、全県的な感染防止対策の強化を図り、その後も学校や教育・保育施設等を中心に感染が拡大したことから、学校等における対策を更に強化したところです。
 中でも、感染拡大が突出し、その抑え込みが急務であった弘前市については、一月二十七日から新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づくまん延防止等重点措置を講ずるべき区域として指定し、飲食店等に対する営業時間短縮等の要請を行うとともに、御対応いただいた事業者の皆様には、感染拡大防止協力金を支給することとし、そのほかの地域においても、地域の実情を把握している市町村が感染拡大防止と地域経済活動の維持・回復に向けて緊急的に実施する取組を支援することとし、これらに係る予算措置について、先般所要の専決処分を行うなど、必要な対策を躊躇することなく講じたところです。
 令和四年度当初予算においても、県民の命と暮らしを守るという強い決意のもと、施策全般にわたって、感染拡大防止と地域経済の早期回復等に向け、総力を挙げて取り組むこととしておりますが、これまで御説明申し上げました取組以外のものについて、以下の三つを施策の柱と位置付け御説明申し上げます。
 第一の柱は、感染防止対策の推進と医療提供体制の確保であります。
 PCR等の検査体制や、コールセンター及び受診・相談センターにおける相談体制の確保・充実を図るとともに、昨年十一月に策定した「青森県保健・医療提供体制確保計画」を踏まえ、入院病床及び宿泊療養施設等を最大限確保してまいります。
 また、ワクチン接種については、本県における追加接種の加速化を図るため、市町村の接種体制を積極的に支援するとともに、県による広域接種体制の確保・充実に取り組むこととしています。
 さらに、介護施設等が行う感染拡大防止対策や、感染者発生時等のサービス継続に係る支援等を行うほか、「あおもり飲食店感染防止対策認証制度」による感染防止対策を推進します。
 第二の柱は、コロナを乗り越える地域経済活動の推進であります。
 まず、事業の継続と雇用の維持に向け、青森県特別保証融資制度の経営安定化サポート資金「災害枠」の設定及び信用保証料に係る支援を行うとともに、市町村と連携しながら、感染拡大の影響を受ける県内中小企業の資金繰り支援を継続します。また、離職者等を雇用する企業の取組を促進するとともに、ジョブカフェあおもりにおける女性の就労支援体制を強化し、離職者の早期就労を支援します。
 中小企業等の新しい事業展開に向けては、新分野への展開や事業転換等を図る中小企業等の取組を支援するほか、感染拡大防止に配慮したイベントや電子決済の導入等を行う事業協同組合等の取組を支援し、地域の消費喚起を図ります。
 県産農林水産品等の生産・販売力の強化に向けては、デジタル技術を活用した商談やオンラインによる販売促進等に取り組むほか、稲作農家の低コスト化・省力技術の導入や野菜等の高収益作物への転換を支援し、環境変化に対応した生産基盤の強化に取り組みます。
 安全・安心な観光の推進に向けては、県民等を対象とした「青森県おでかけキャンペーン」について、延べ十四万人泊分を追加することとし、キャンペーン再開後における観光需要の更なる創出と早期回復を図ります。また、国が再開を検討しているGo To トラベルキャンペーンが終了するゴールデンウィーク以降においても、六十五万人泊規模の新たな宿泊キャンペーンを展開することとし、切れ目ない観光需要の獲得につなげてまいります。あわせて、農泊需要の早期回復に向けた誘客促進対策にも取り組むこととしております。
 県民生活と地域経済を支える公共交通の維持に向けては、路線バス、民営鉄道、タクシーといった地域公共交通の利用促進と経営基盤の強化を図るため、デジタル化への対応や新たなサービスの提供等を支援します。
 第三の柱は、ウィズコロナ下での社会生活・暮らしへの支援であります。
 新しい社会生活環境の整備等に向けては、県立学校におけるICTを活用した学習活動を推進するとともに、オンライン診療等の設備整備や児童福祉施設等におけるICT化を支援するほか、第二みちのく有料道路にETCを設置するなど、持続可能な社会経済活動の基盤整備を進めます。また、新型コロナウイルス感染症への対応と少子高齢化への対応が重なる最前線において働く看護師、保育士・幼稚園教諭等、介護・障害福祉関係職員の処遇改善を図ります。
 困難を抱える方々の暮らしの支援に向けては、生活福祉資金の特例貸付に係る貸付原資を増額するとともに、生活困窮世帯に対する新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援金等を支給してまいります。
 以上、新型コロナウイルス感染症対策関連経費の概要について御説明申し上げましたが、引き続き、早期の収束に向けた対応を最優先に、誰もが安心して暮らすことができる日常生活と、活力ある本県経済を早期に取り戻すことができるよう、県議会での御議論等も踏まえながら、今後とも適時適切に取り組んでまいります。
 以上が、令和四年度の主要施策の大綱であります。
 次に、歳入予算の主なるものについて御説明申し上げます。
 県税については、本県経済の動向、地方税制改正の内容等を踏まえ、千四百四十九億三千六百三十万円余を計上いたしております。
 地方消費税清算金については、地方消費税の都道府県間における清算金六百十六億三千八百四十万円余を計上いたしております。
 地方交付税については、原資総額の伸び率及び国の算定方針を基礎に、過去の交付実績等を勘案して普通交付税の交付見込額を推計したうえで、当初予算において二千百十二億千八百万円を計上したほか、特別交付税については、三十四億円を計上いたしております。
 県債については、地方債計画、その運用方針等を勘案して積算のうえ、四百九十五億千百六十万円余を計上いたしております。
 このほか、国庫支出金等については、主として歳出との関連において計上いたしております。
 以上が「令和四年度青森県一般会計予算案」の概要であります。
 このほか、上程されました議案の主なるものについて御説明申し上げます。
 議案第二号から議案第十七号までは、特別会計及び企業会計に係る予算案であります。
 議案第十八号「青森県若者定着奨学金返還支援基金条例案」は、先ほど申し上げました趣旨で基金を設置するものであります。
 議案第十九号「青森県企業立地推進基金条例案」は、県が所有する工業用地の維持管理及び分譲に要する経費等の財源に充てるための基金を設置するものであります。
 議案第二十号「青森県職員定数条例の一部を改正する条例案」は、第八十回国民スポーツ大会に向けた競技力の向上を図るため、教育委員会の事務部局の職員の定数を改めるとともに、世界遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」に関する事務を行うことに伴い学校以外の教育機関の職員の定数を改めるものであります。
 議案第四十号「警察署の名称、位置及び管轄区域に関する条例の一部を改正する条例案」は、板柳警察署を廃止し、その管轄区域を弘前警察署の管轄区域とするものであります。
 議案第四十二号「青森県道路交通法関係手数料の徴収等に関する条例の一部を改正する条例案」は、運転技能検査手数料等を徴収し、手数料の額を改めるものであります。
 議案第五十七号「青森県人事委員会委員の選任の件」は、青森県人事委員会委員千田晶子氏の任期が、来る三月三十一日をもって満了いたしますので、後任の委員として同氏を再任いたしたく、御同意を得るためのものであります。
 議案第五十八号「令和三年度青森県一般会計補正予算案」及び議案第五十九号「令和三年度青森県下水道事業会計補正予算案」は、先に成立した国の令和三年度補正予算に対応するため、一般会計及び企業会計について、所要の予算措置を講ずるものであります。
 次に、専決処分した事項の報告及び承認を求めるの件について御説明申し上げます。
 報告第一号「令和三年度青森県一般会計補正予算」は、灯油価格の高騰に対処するため、生活困窮者に対する灯油購入費用の助成を行う市町村に対する支援に要する経費について、予算補正の必要が生じたものであります。
 報告第二号、報告第四号及び報告第五号「令和三年度青森県一般会計補正予算」は、先ほど申し上げましたとおり、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に対処するため、予算補正の必要が生じたものであります。
 報告第三号「令和三年度青森県一般会計補正予算」は、年末年始及び一月下旬における集中的な降雪に伴い、道路の除雪に要する経費について、予算補正の必要が生じたものであります。
 これらはいずれも早急に措置する必要がありましたが、議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであると認め、本職において専決処分をいたしたものであります。
 それ以外の議案につきましては、各議案の末尾に記載されている提案理由等のとおりであります。
 「逆境にある人は常に『もう少しだ』と思って進むとよい。いずれの日か、前途に光明を望むことを疑わない。」
 「武士道」の著者であり、教育者として知られる新渡戸稲造が残した言葉であります。
 私たちの生活や価値観を大きく変え、社会構造の変革さえも迫る新型コロナウイルス感染症との闘いは、今なお続いています。
 私は、先人たちが築き上げてきたこの緑豊かで美しいふるさとを、次の世代に引き継いでいく大きな使命を胸に、現下の試練を乗り越えた先にある、県民の皆様が安んじて暮らせる、そして希望に満ちあふれる青森県づくりに向け、全ての皆様と力を合わせ、ぶれることなく愚直に取り組んでまいります。
 重ねまして、御理解と御協力をお願い申し上げる次第であります。
 以上をもちまして、県政運営に関する基本的な方針を申し述べるとともに、提出議案の概要について御説明申し上げましたが、議事の進行に伴い、御質問に応じ、本職をはじめ関係者から詳細に御説明申し上げたいと思います。
 なにとぞ、慎重御審議のうえ、原案どおり御議決、御同意並びに御承認を賜りますようお願い申し上げます。

過去の議会説明要旨

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