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第二百五十回定例会提出議案知事説明要旨(平成19年6月)

 提出議案の御説明を申し上げる前に、議長のお許しを得て、永年にわたり、むつ市長として地域の発展に御尽力され、また、県議会議員として県政に多大な御貢献をされました故杉山肅むつ市長の御逝去に対し、謹んで哀悼の意を表します。

 それでは、本日ここに、県議会第二百五十回定例会の開会に当たり、県政の運営に関する所信の一端と上程されました議案の概要を御説明申し上げ、議員各位並びに県民の皆様の深い御理解と御協力をお願い申し上げます。

 私は、この度、県民の皆様の暖かい御支援を賜り、再び知事の重責を担うこととなりました。今後の県政運営に思いをいたすとき、私に課せられた使命と責任の重大さに、改めて身の引き締まる思いがいたします。
 私は、四年前、知事の重責を担うに際して、「青森を元気にしたい」との思いで、自主自立の青森県づくりを目指し、「ふるさと青森県の再生・新生」の実現に向けて全力を尽くすことを約束いたしました。
 この間、地方財政改革の進展による歳入環境の劇的変化など、本県の行財政を取り巻く環境は極めて厳しい状況に立ち至っているものの、徹底した行財政基盤の確立に向けた改革、未来とそして今を支える「人財育成」、「産業・雇用」における攻めの農林水産業、あおもりツーリズム、ローカルテクノロジーを基本としたあおもり型産業の育成等、さらには「福祉・医療」における保健・医療・福祉包括ケアシステムの推進、医師確保のためのグランドデザインの策定等、一つ一つの施策を着実に進め、青森県発展の土台づくりに全力で取り組んできた結果、その基礎固めはなされつつあるものと考えております。
 私は、選挙期間中、県内各地を回り、県政が抱える諸課題を実感すると同時に、青森県が有する豊かな地域資源と創造性豊かな人材に触れることができ、改めて、今後の青森県発展を確信したところであります。
 厳しい社会経済情勢が続く中ではありますが、これからの四年間は、これまで進めてきた基礎固めのための諸施策を青森県発展に向けてのステップアップへと結実させていく上で、極めて重要な時期に当たります。
 このため、私は、地方分権や地域間競争といった課題への対応が求められているとの時代認識のもと、
  • 一 自分たちの地域は自分たちで責任を持って創り上げ、そして将来世代へと引き継いでいくという「自立」の姿勢、
  • 一 青森県が発展していくため、素晴らしい地域資源や価値を知恵によって磨き、新たな「創造」を進めていくという「創造」する心を大切にし、応援する姿勢、
  • 一 新しい青森県の可能性を切り拓くため、世代間、地域間、産業間、業種間などの様々な領域の間での「協働」を進め、これらのパワーを統合して新たな付加価値を生み出す姿勢、
の三つの姿勢を大事にし、県民の皆様とともに、「一歩先の青森県」、「次のステージの青森県」を目指したいと考えております。

 また、私は、「リセット(再生)」から「クリエイト(創造)」へギアチェンジすることにより、「生活創造社会」、すなわち暮らしやすさではどこにも負けない地域づくりへの歩みを確実なものとし、「持続可能な青森型社会」を創り上げていくため、青森県ならではの地域力である「青森力」を活かすこと及び県政が抱える課題を踏まえつつ、「教育、人づくり」、「産業・雇用」、「安全・安心、健康」、「環境」、「行政基盤」の五本の柱からなる政策を「ステップアップあおもり」として掲げたところであります。
 これら政策の実現に向けた取組みは、既にその第一歩を踏み出しているところであり、今後は、平成十九年度当初予算に計上している重点推進プロジェクト等について、より効果が早く、かつ高く現れるよう、執行に万全を期していくとともに、これまでにも増して選択と集中の視点を徹底しながら、政策を着実かつ有機的に展開してその加速、深化に努め、青森県のステップアップに全力を挙げて取り組んでいきたいと考えております。
 しかしながら、「持続可能な青森型社会」、「生活創造社会」の実現は、県の力だけでは実現することができません。県民の皆様一人一人の、自立する力、構想する力、行動する力を結集していくことが必要であります。「青森力」の結集を心からお願い申し上げる次第であります。

 また、「一歩先の青森県」、「次のステージの青森県」を目指していくためには、安定した行財政基盤が不可欠であります。身の丈、すなわち財政力に見合った歳出規模への転換や、プライマリーバランスの着実な改善など、財政構造の転換に向けて一歩ずつ前に歩みを進めてきた本県財政ではありますが、財政を取り巻く環境は依然として厳しく、真に持続可能な財政構造を確立するには、未だ道半ばであります。
 このため、国に対して本県として主張すべきは主張しながら、国と地方、都市と地方といったこの国のかたちを踏まえた地方分権改革、地方税財政改革を求めつつ、引き続き強い意志をもって、自主自立の青森県づくりを支える行財政改革に積極的に取り組んでいきます。

 以上、再び県政運営を担うに当たっての私の基本的な考え方について申し上げました。
 青森県の未来を切り拓くため、全身全霊を傾けていく覚悟でありますので、議員各位並びに県民の皆様の御理解と御協力を心からお願いいたします。

 次に、提出議案の主なるものについて、その概要を御説明申し上げ、御審議の参考に供したいと思います。

 まず、条例案について御説明いたします。
 条例案については、議案第一号から議案第七号までの七件を提案いたしております。
 その主なるものとして、
 議案第一号「職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例案」及び議案第六号「青森県企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例案」は、国家公務員退職手当法の改正に準じ、失業者の退職手当の受給資格要件である勤続期間を改める等の改正を行うものであります。
 議案第四号「青森県県税条例の一部を改正する条例案」は、地方税法の改正に伴い、法人税法に規定する法人課税信託の受託者に対し、法人の県民税及び事業税を課する等の改正を行うものであります。

 その他の議案は、議案第八号から議案第十号までの三件、報告案件は四件であります。
 その主なるものとして、
 議案第八号「市町の境界変更の件」は、青森市と南津軽郡藤崎町との境界を変更するためのものであります。
 議案第十号「青森県収用委員会の委員及び予備委員の任命の件」は、青森県収用委員会委員平田由世、金澤早苗、工藤淳子の各氏の任期が来る八月七日をもって満了いたしますので、後任の委員として、平田由世、工藤淳子の両氏を再任するとともに、新たに予備委員である日景弥生氏を任命し、併せて、後任の予備委員として沼田徹氏を任命いたしたく、御同意を得るためのものであります。

 以上をもちまして、提出議案の概要について御説明申し上げましたが、議事の進行に伴い、御質問に応じ、本職をはじめ関係者から詳細に御説明申し上げたいと思います。
 なにとぞ、慎重御審議のうえ、原案どおり御議決並びに御同意を賜りますようお願い申し上げます。

第二百五十回定例会追加提出議案知事説明要旨(平成19年6月)

 ただいま上程されました追加提出議案について御説明申し上げ、御審議の参考に供したいと思います。

 議案第十一号「出納長の廃止に伴う関係条例の整理に関する条例案」は、出納長の廃止に伴い、青森県特別職報酬等審議会設置条例ほか四条例について所要の整理を行うものであります。
 議案第十二号「青森県副知事の選任の件」は、この度、青森県出納長長谷川義彦氏から来る六月三十日をもって退職したい旨の申し出があり、これを承認するつもりでありますので、平成十九年七月一日から副知事の定数を二人とすることとし、新たな青森県副知事として青山祐治氏を適任と認め、同氏を選任いたしたく、また、青森県副知事蝦名武氏の任期が来る七月三十一日をもって満了いたしますので、後任の副知事として引き続き同氏を選任いたしたく、御同意を得るためのものであります。

 なにとぞ、慎重御審議のうえ、原案どおり御議決並びに御同意を賜りますようお願い申し上げます。

過去の議会説明要旨

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