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更新日付:2026年3月3日 広報広聴課
知事記者会見(臨時)/令和8年2月19日/令和8年度当初予算
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知事記者会見録
会見日時:令和8年2月19日木曜日 15時00分~16時05分
会見場所:県庁西棟889会議室
会見者:宮下知事
〇知事
令和8年度当初予算案について発表をいたします。
「青森新時代の新たな挑戦」
このタイトルは、これまで取り組んできたさまざまな挑戦や、その変化を県民の皆さまと共有しながら、共に新たな挑戦に歩み出す。そして、弛まない挑戦により、閉塞感を夢や希望に変える新たな青森県の未来を切り拓いていく。そういった思いを込めております。
はじめに予算計上額についてです。
年間総合予算として編成した令和8年度一般会計当初予算の規模は、7,514億円となります。既存事業の廃止・見直しを行った上で積極的な事業構築を図ったことに加え、人件費、税収連動交付金などが増となった結果、令和7年度当初予算との対比では419億円、5.9%の増と前年度を上回る規模となりました。
次に、今回の予算編成についての基本的な考え方を申し上げます。
令和8年度当初予算においては、青森県基本計画や、各分野の個別計画において示してきた目指すべき未来の実現に向けて、県民対話集会「#あおばな」などにおける県民の皆さまとの対話を通じて寄せられた声をもとに、あらゆる分野の構造転換や各種課題のブレイクスルーに挑戦していきます。県民の皆さまが変わっていく青森県を想像し、共に行動してもらえるよう、
・GX青森による産業集積の取組強化
・環境変動に対応した農林水産力強化パッケージの推進
・こども・子育て無償化政策の拡充
・高齢者の暮らしやすさの向上と介護人材の確保・定着
・「青の煌めきあおもり国スポ・障スポ」を契機とした、スポーツに親しむ環境づくりと障がい者が安心して暮らす共生社会の実現
など、新機軸の施策を展開していきます。
また、各種財源の確保や有効活用などにより、当初予算において財政調整用基金の取崩額をゼロとする収支均衡を継続するとともに、県債残高についても着実に縮減するなど、責任ある財政運営の姿を具現化しております。
歳入予算につきましては、県税、地方特例交付金、地方消費税清算金等の増により、前年度を上回る一般財源総額を確保いたしました。
歳出予算につきましては、公債費、積立金などが前年度を下回った一方で、人件費、投資的経費、補助費等が前年度を上回りました。
財政調整用基金の状況につきましては、当初予算における取崩額が10年連続でゼロとなり、収支均衡を継続しています。さらに、財政調整用基金を積み増し、さらなる財政健全化の道筋を描いております。
県債発行額と県債残高の状況につきましては、県債発行額が増となりましたが、償還の進捗により、県債残高は平成22年度をピークに16年連続で減となる見込みです。家計に例えるなら、これまでの借金も順調に返済し、お金の積立ても伸びている状況であります。
次に、基本計画の7つの政策テーマに沿って、具体的な政策としての青森新時代の新たな挑戦と、その中で目玉となる取組についてご説明いたします。
1つ目の政策テーマ「しごと」では、新たなしごとづくりと県民所得の向上に挑戦し、地域経済が力強く好循環する青森県を実現します。
「しごと」分野では、全体で133事業、679.6億円を計上しております。「地域経済の好循環」、「労働生産性の向上」、「働き手の確保」を柱に県全体で取組を推進します。目玉となる5つの取組について詳しく説明いたします。
1つ目は、GX青森しごとづくり推進プロジェクトです。本県の豊富な脱炭素電源ポテンシャルなどの優位性を活用しながら、GX関連産業の集積、フュージョンエネルギーの拠点形成、県内企業のGX関連産業への参入拡大を目指します。
1点目として、関連産業へのアプローチ活動の積極的展開や、フュージョンエネルギーの拠点形成に向けた実効的なプランの構築により、産業集積を推進します。
2点目として、全国に先駆けて国のGX戦略地域に提案した「青森GX特別区域」の構想を中心に、産業立地促進費補助GX枠の拡充等により、関連企業の誘致活動を戦略的に展開いたします。
3点目として、大学や研究機関との連携によるGX分野の革新的技術創出への支援を拡充するなど、県内企業の参入を促進します。
4点目として、脱炭素エネルギー産業を支える人材の育成・確保に取り組みます。
次に、農林水産力の強化です。気候変動やスマート技術の進化など、環境の大きな変化に対応しながら、農業産出額のさらなる増加を目指します。
「所得を上げる」取組としては、スマート農業機械導入を強力に支援するほか、マルバ生産の効率化、りんご高密植栽培の機械化実証等により青森りんご総合戦略を推進します。
「産業を守る」取組としては、高水温に対応したホタテガイ養殖技術や品種開発等により陸奥湾ホタテガイ総合戦略を推進するほか、農林水産業に企業からの投資を呼び込む取組を支援します。
「次代を支える」取組としては、実践的な経営力向上の研修や若手農業者による提案型海外研修を支援します。
「食料を安定供給する」取組としては、あおもり米、ながいも、にんにくなど、主力農産品の環境変化に対応した栽培技術を確立します。
次に、県産品販売戦略の強化です。青森の食ブランドによる農林水産物の販売拡大を目指します。
1点目として、メディアミックスによる「あおもりブランド」の確立やミシュランレストラン・高級ホテルとのタイアップによるPRなど、「青森の食ブランド」の国内外での展開に取り組んでいきます。
2点目として、食品商社と連携した県産品ブースの展開、飲食チェーン等の新たなパートナー企業と連携した青森県フェアの開催など、新たな販路拡大に取り組みます。
次に、企業の成長加速化と賃上げ環境整備です。青森みちのく銀行との所得向上・労働力確保に向けた連携協定による取組を本格化させ、中核的企業の成長、持続的な賃上げ環境の確立を目指します。
1点目として、県と金融機関が連携して中核的企業の規模拡大と賃上げに向けた成長戦略の策定、及びその実行を支援する新たな仕組みを構築します。
2点目として、全国規模のネットワークと連携したスタートアップイベントを開催するほか、本県をフィールドにした事業化実証や事業拡大等を支援します。
3点目として、賃上げに積極的な県内中小企業が取り組む生産性・収益性向上のための設備投資を支援し、持続的な賃上げを強力に後押しします。
次に、若者の県内定着・還流です。若者ニーズを踏まえた県内企業の情報発信力強化と職場環境の向上、学生や高校生が県内企業への理解を深める機会の増大を目指していきます。
1点目として、SNSを活用した採用広報のワークショップを開催するほか、職場環境向上のモデルとなる取組を支援します。
2点目として、県内で活躍する大人や企業を知る機会の創出に向けてワークショップや交流会、インターンシップマッチング会を開催いたします。
2つ目の政策テーマ「健康」では、地域医療の確保と高齢者や障がい者の暮らしやすさの向上に挑戦し、県民の皆さま一人ひとりが住み慣れた地域で安心して元気に暮らしていける青森県を実現します。
「健康」分野では、全体で103事業、110億円を計上いたしました。目玉となる3つの取組について説明いたします。
1つ目は、医師偏在の解消とオンライン診療の推進です。実効性のある医師確保対策と医療分野へのICTの活用により、医師の不足や地域間の偏在解消を目指します。
1点目として、弘前大学が開設準備を進めている地域総合診療センターとの連携により、町村部医療機関からのニーズが高い総合的な診療能力を持つ医師の育成・確保に取り組みます。
2点目として、診療所の承継・開業に向けたマッチング体制の構築、施設・設備の整備や地域定着支援に取り組みます。
3点目として、オンライン診療の推進に引き続き強力に取り組んでいきます。
次に、高齢者の暮らしやすさの向上についてです。令和22年に約1万2千人と見込まれる介護人材不足の解消を目指していきます。
介護予防の取組として、高齢者の生きがいづくりのため、高齢者の活動ニーズと地域人材のマッチング支援に取り組みます。
介護人材の確保・定着に向けた取組として、新たにスポットワークによる働き手の確保、介護人材の研修受講等を支援します。
介護現場の業務負担軽減に向けた取組として、介護事業所における介護ロボットやICTの導入を支援するほか、ノーリフティングケアを推進します。
次に、障がい者が安心して暮らす共生社会についてです。障がいのある人もない人も共に暮らしやすい共生社会の実現を目指していきます。
1点目として、全国障がい者スポーツ大会を契機に、障がいや障がい者への理解促進と共生のための条例制定や、障がいのある人もない人も共に楽しめるスポーツイベント等の開催に取り組みます。
2点目として、県庁電話窓口への手話オペレーターサービスの導入など、ICTを活用した障がい者のコミュニケーション手段の充実を図り、情報バリアフリー化に取り組みます。
これまでご説明した取組に加え、
・高血圧治療が必要であるにも関わらず治療を開始しないクリニカル・イナーシャの状態にある県民への集中的な受診勧奨や民間企業と連携した血圧測定キャンペーン
・弘前大学COI-NEXTの研究成果を活用した県内企業のウェルビーイング領域での新ビジネス創出支援
などに重点的に取り組んでいきます。
3つ目の政策テーマ「こども」では、青森モデルの推進と学校教育改革に挑戦し、こどもを産み育てたいと望む県民の皆さまが、ここ青森県で安心してこどもを産み育てることができる、そして、県内どこにいても、全てのこどもが質の高い教育を受けられる青森県を目指していきます。
「こども」分野では、全部で113事業、392.6億円を計上しております。目玉となる事業3つをご紹介申し上げます。
1つ目は、出会いから子育てまでの切れ目ない支援です。県民の皆さまからの声を踏まえ、青森モデルに掲げる取組をさらに具体化し、本県で生まれ育つこどもたちが増えていく環境をつくり出すことで、人口減少の流れの転換を目指していきます。
子育て環境についての新たな取組としては、まず、子育て費用無償化のための市町村交付金を拡充いたします。新たな無償化施策としては、保育料無償化を推奨メニューとしており、全県での保育料の無償化に取り組むほか、各市町村の実情に応じてさらなる無償化施策が全県で展開されることになります。
また、高校生の教育費用についても負担軽減を図ることとし、県立学校の生徒一人一台端末を公費により更新します。
さらに、病児保育のニーズに対応した看護師等の人材確保の新たな体制として、市町村や複数の社会福祉法人との連携による「あおもり病児保育センター」の運営モデルを構築します。
結婚・妊娠・出産についての新たな取組としては、不妊治療費助成の対象に不妊検査費用を追加し、こどもの誕生を切に願っているご夫婦が早期に不妊検査・不妊治療を受けられる環境づくりを進めていきます。
次に、医療的ケア児の在宅生活支援であります。医療的ケア児を受け入れる施設・事業所の充実と特別支援学校における支援体制の構築により、ご家族の負担軽減を目指します。
1点目として、ご家族の心身ケアのために病院等が医療型短期入所を実施するモデル体制を構築するとともに、医療的ケア児を新たに受け入れる事業所の備品整備等を支援します。
2点目として、通学支援の試行対象を通学時に医療的ケアを必要とする全ての児童生徒に拡充するなど、特別支援学校における支援体制整備を強力に進めていきます。
次に、学校教育改革の推進についてです。教職員のやりがいを高めるための働き方改革と、あおもりの未来を担うこどもたちが変化の激しい時代を生き抜く力を身に付けるための教育の実践を目指していきます。
学校の働き方改革としては、スクールサポートスタッフを全ての公立学校に配置するとともに、全公立小中学校への通話録音装置の導入を進めるほか、県立学校入学者選抜のWEB出願システムの運用を開始いたします。
教育DX、学びの環境アップデートとしては、県立学校の教育データを集約・可視化する教育ダッシュボードの運用を開始するほか、遠隔教育の実践検証を行います。
新時代を担う人材育成に向けては、県立学校魅力づくり推進計画における実施計画を策定するほか、産業界のニーズ等を踏まえた県立学校の機能強化に向けての取組準備を進めます。
これまでご説明した取組に加え、
・こども連れでも利用しやすい環境整備やこどもの居場所づくりへの支援
・適切な時期に、性や健康に関する正しい知識を持ち、ライフデザインを行う妊娠前からの健康管理、いわゆる「プレコンセプションケア」の普及に向けた人材育成
などに重点的に取り組んでいきます。
4つ目の政策テーマ「環境」では、自然環境の継承と野生鳥獣被害対策に挑戦し、多様な動植物が息づく豊かな自然環境からもたらされる恵みや、山・川・海をつないで生み出される良質な水資源等が維持され、自然と共生する青森県を目指していきます。
「環境」分野では、全部で56事業、77.9億円を計上しております。目玉となる2つの取組についてご説明いたします。
1つ目は、豊かな自然環境の継承であります。世界自然遺産白神山地の新たな価値創出と再造林率100%以上の達成を目指していきます。
1点目として、秋田県、アウトドアブランドとの連携による環境スポーツイベント「SEA TO SUMMIT 白神山地」を開催し、秋田県ともより一層連携を強化し、環白神ともいうべき白神山地の一体的な価値創出に取り組んでいきます。
2点目として、森林の集約化や再造林の低コスト化の支援に加え、意欲ある会社が、デジタル技術を活用して効率的な森林経営を行う「新しい再造林」のモデル実証等により、2040年までに再造林率100%を上回るように取組を進めていきます。
次に、ツキノワグマ等野生鳥獣被害対策パッケージについてであります。人と野生鳥獣の棲み分けを徹底し、被害の低減と将来にわたる持続的な捕獲体制の構築を目指していきます。具体的には、市町村や関係団体との連携により、農地周辺等のゾーニング管理、継続的な調査・分析による個体数等の把握、県・市町村・農業団体等による捕獲圧強化、ガバメントハンターの配置、出没情報管理システム「くまログあおもり」による注意喚起の取組を県内各地で展開していきます。
これまでご説明した取組に加え、
・青森県自然・地域と再生可能エネルギーとの共生に関する条例の円滑な制度運用に向けた制度周知
・促進区域の設定等を行う市町村協議会の運営支援
などに重点的に取り組んでいきます。
5つ目の政策テーマ「交流」では、交流・物流の拡大と地域公共交通の再構築に挑戦し、多様な交通手段により、県内外、国内外の各地と自由に往来でき、県内産業や暮らしに必要な物資を確実に入手し、また展開できる青森県を実現します。
「交流」分野では、全部で69事業、96.3億円を計上しております。目玉となる事業2つについてお伝えします。
1つ目は、強みを生かした観光戦略の推進です。多様化するニーズに着実に対応できる観光産業の確立と冬季の延べ宿泊者数の増加を目指します。
1点目として、旅行者一人ひとりに最適な旅行プランを提案するAIコンシェルジュを構築するなど、観光産業基盤の強化に取り組みます。
2点目として、旅行需要の落ち込みが大きい冬季における誘客対策として、観光事業者が実施する宿泊キャンペーンと連動したプロモーション等を実施します。
3点目として、ソウル線及び台北線の増便に対応した青森空港の保安検査等実施体制を構築するほか、この好機を活かしたインバウンド誘客対策を強力に展開していきます。
次に、地域公共交通の再構築についてです。鉄道や自動車交通等のあらゆる交通モードを総動員した交通ネットワークの再構築を目指していきます。
1点目として、次期地域公共交通計画策定に向けた地域公共交通のあり方の検討を行うほか、広域路線バス、弘南鉄道弘南線、津軽鉄道のそれぞれについて、必要な支援、調査・検討を行っていきます。また、弘南鉄道大鰐線については、代替交通の検討を行います。
2点目として、県内における交通空白の解消に向け、引き続きアオモリモビリティシェアの実証を行うほか、地域公共交通利便性向上のためMaaSの実装に向けた取組を進めます。
これまでご説明した取組に加え、
・青森港新中央埠頭における新たな賑わい創出に向けた東側用地の分譲開発に係る企画検討や立地ニーズの調査
などに重点的に取り組んでいきます。
6つ目の政策テーマ「地域社会」では、文化とスポーツの力による地域づくりに挑戦し、県民の皆さまが、文化・芸術を通じて心の充実や生きがいを実感し、また、豊かな自然のもとで、気軽にスポーツに親しむことのできる青森を目指していきます。
「地域社会」分野では、全部で93事業、282.7億円を計上しております。目玉となる事業についてお伝えいたします。
文化芸術によるウェルビーイング向上では、文化芸術イベントの体験機会を創出し、地域への誇りや愛着の醸成を目指します。
1点目として、県民の皆さまが県内の文化芸術イベントやプロスポーツ観戦などを気軽に楽しめる環境づくりとして、青森県版文化・スポーツサブスクの構築に取り組んでいきます。
2点目として、7月に開館20周年を迎える青森県立美術館において記念イベントを開催するほか、「こどもから大人まで誰もが楽しめる」、「すべてのこどもにアートを届ける」をコンセプトにスマートミュージアム化を進めていきます。
3点目として、北海道・北東北の縄文遺跡群世界遺産登録5周年記念事業として、特別展開催や国外プロモーションを展開いたします。
スポーツによるウェルビーイング向上では、県民の皆さまとプロスポーツとの触れ合い機会を創出し、身近にスポーツに親しむ環境の充実を目指します。
1点目として、これまでの誘致活動の結果、来年度本県で実施されることとなったJリーグクラブのキャンプを受け入れる会場のグラウンド維持管理体制の強化に取り組んでいきます。
2点目として、こどもの頃からプロスポーツに触れる機会を増やすため、こどもがプロスポーツチームの応援を無料体験できる機会を創出します。
3点目として、広域的な拠点性等の観点から重要な公共スポーツ施設の改修等を支援する制度を創設し、県内各地域においてスポーツに親しむ環境を整備します。
これまでご説明した取組に加え、
・無形民俗文化財の継承のための動画制作、県民の皆さまが民俗芸能に幅広く触れるための大会の開催
・県民の皆さまがインターネットで県の公共施設の空き情報の確認や予約申込みができる公共施設予約システムの導入
などに重点的に取り組んでいきます。
7つ目の政策テーマ「社会資本」では、社会基盤の強化と災害対応力の向上に挑戦し、あらゆる災害や危機に備えたインフラの強靱化が図られるとともに、災害や危機の発生時には県民の皆さま一人ひとりの自助、共助の行動が定着し、社会全体で守り合うことのできる青森県を実現します。
「社会資本」分野では、全部で76事業、789.3億円を計上しております。
目玉となる取組の1つ目は、社会基盤の整備です。頻発化・激甚化・広域化している自然災害への対策に万全を期すとともに、物流と経済を支えるインフラ機能の強化を目指していきます。
1点目として、今別蟹田線小国峠区間の平坦化など、半島循環道路の強靱化を推進します。
2点目として、津軽自動車道、下北半島縦貫道路、青橅山バイパス、白銀市川環状線等をはじめとする主要幹線道路等の整備、洋上風力の基地港湾等の整備を進めます。また、新たな社会基盤として、県・市町村のデータ連携基盤を構築し、最初のサービスとして道路除排雪情報一元マップ等の実装に取り組みます。
3点目として、青森県東方沖地震により特に大きな被害を受けた八戸港については、本格復旧に向けて、国とも連携しながらしっかり取り組んでいきます。
次に、防災意識の向上と防災体制の強化です。能動的に防災に関する行動を行う意識の醸成、県・市町村の災害対応力の強化を目指します。
1点目として、防災条例制定を契機とした自助・共助の推進に向け、メディアミックスによる広報を行うとともに、本年4月にリニューアルオープンする防災教育センターにおいて、リアルに災害を疑似体験できるコーナーを設けるなど、防災意識や関心度に応じた普及啓発を実施します。
2点目として、市町村の災害対応力・地域防災力の強化に向けた支援を行うほか、県立学校の避難所機能の強化をスピード感を持って進めます。また、消防分野において、北海道・東北では初めてとなる全局を1局でカバーする消防指令センターの共同運用に向けた検討を始めます。
これまでご説明した取組に加え、
・八戸合同庁舎の整備
・本庁舎の津波浸水対策
・消防学校施設の改築
などに取り組んでいきます。
以上が、基本計画の7つの政策テーマごとの取組となります。
今年は、いよいよ国内最大のスポーツの祭典「青の煌めきあおもり国スポ本大会」が「翔けろ未来へ 縄文の風に乗って」のスローガンのもと開催されます。「青森県がスポーツで一つになる、県民の心がスポーツで一つになる」、そのような大会となるよう、万全の準備を進めていきます。また、大会開催が県民の皆さまの記憶に残り、夢や希望を未来につなぐレガシーとなるよう、児童・生徒の競技観戦の支援、県民の皆さまがスポーツに親しむ環境づくりに取り組んでいきます。
次に、一体編成した令和7年度2月補正予算案の概要についてご説明します。
まず、一般会計補正予算の規模です。今回の補正予算額は391億円余であり、これを現計予算に加えると、令和7年度一般会計予算の規模は7,937億円余となります。
次に、補正予算の概要についてです。今回の補正予算は、物価高対策をはじめとする、先に成立した国の補正予算への対応のほか、今冬の豪雪に係る道路除排雪関連経費について、所要の予算措置を講じることといたしました。
まず、物価高への対応に係る主な取組についてであります。物価高への対応については、県民の皆さまの暮らしと地域における事業活動を守るため、地域経済や賃上げなどの好循環にもつながるよう、国の交付金等を活用して支援策を講じることとし、全部で20事業、185.9億円を計上いたしました。
暮らしの支援としては、
・商工会等と連携したプレミアム商品券の発行
・LPガス料金の支援
・給食費無償化に係る食材費高騰に対する支援
・低所得のひとり親世帯への給付金の給付
などを行うこととしています。
事業活動への支援としては、
・医療・福祉施設、保育施設、公衆浴場への人件費等の支援
・農林漁業者への生産性向上・省力化に向けた設備導入支援や飼料代等の支援
・持続的な賃上げに向けた生産性向上のための設備投資支援
・中小企業者等のLPガス・特別高圧電気価格高騰に対する支援
・広域バス・トラック・タクシーへの燃料費支援
などを行うこととしております。
最後になりますが、今冬の豪雪についての対応となります。
県としては、これまで考えられることは躊躇なく実施してまいりました。県管理国道や県道の除排雪の徹底はもとより、市町村のニーズを踏まえ、他圏域の事業者のご協力を得ながら、排雪ダンプ等のマッチング・派遣を行っております。また、市町村から除排雪の手が回らない旨の申し出と要請のあった箇所については、県が代行除雪を実施しております。特に、生活道路の除排雪が長期間実施されず、県都としての機能が著しく停滞している非常事態を一日も早く解消させるため、青森市が追加的に実施した応援除排雪の取組について、緊急的に支援することといたしました。
ここまでが予算の説明となります。
結びになりますが、県民対話集会「#あおばな」は、これまで3年間で151回開催してまいりました。その輪の中で、県民の皆さまとの対話を重ね、その不安、希望、夢に向き合ってまいりました。声を形に、声なき声を力に。このような思いが今回の予算案に反映されていると私は考えています。
県民主役の県政と、挑戦を支え、挑戦する県庁を実現し、青森新時代の新しい挑戦を2026年度にスタートさせ、AX青森大変革の実感を多くの県民の皆さまに感じていただけるよう、県庁一丸となって取組を進めていきたいと考えております。
私からは以上です。
【質疑応答】
〇記者
知事就任から3回目の当初予算編成となりますが、任期が後半に差しかかっている中で1期目の任期を見渡した時に、3年目の当初予算はどのように位置づけていらっしゃいますでしょうか。
〇知事
3回目だからといって特に意識していることはありません。毎年毎年、必要な予算編成をしているということはあると思います。ただ、知事査定が終わったときに申し上げたと思いますが、予算編成に向け、職員も1年かけてよく準備をしてきてくれたと感じていて、「宮下カラー」が県庁の中にも浸透してきていると実感を持っています。
〇記者
「宮下カラー」とは具体的にどのようなことを指すのでしょうか。
〇知事
前例をあまり気にせずに、今必要なこと、そして将来にとって必要なことを躊躇なくスピード感を持って実施することだと思っています。
〇記者
基本的な考え方の中で「あらゆる分野の構造転換」と言及しておりますが、これが意味するところはどのようなものでしょうか。
〇知事
今のまま青森県が進んでいったとしても、人口が減り、人口が減った分経済が縮小し、経済が縮小すれば生活の水準が下がっていくというシナリオしか見えてきません。あらゆる分野でと申し上げておりますが、転換点をもたらすような事業、あるいは政策を実現することが必要だということを表現した言葉だと理解しています。
〇記者
構造転換を打ち出したタイミングについて、何か意味合い等はございますでしょうか。
〇知事
常に構造転換ということは求められていると思いますし、構造転換を求めていく姿勢を今年からしっかりと打ち出していく必要があるということだと思っています。
〇記者
今回の当初予算は近年の中では大きな規模となっております。さまざまな事業構築の中でこの結果になったと理解しておりますが、将来的には人口減少に伴って自主財源の確保を必ずしも楽観視できる状況にはないかと思われます。このような中で、持続可能な財政運営と必要な支出のバランスをどのように取っていくお考えなのでしょうか。
〇知事
少なくとも現時点では持続可能な財政運営はできていますし、今後も同様の方向性で運営していこうと思っております。より積極的な財政運営が必要だと思っておりますが、少なくとも現状はしっかりとした財政運営ができている予算になっていると考えております。
〇記者
1回目の予算編成の時には予算を「種蒔き」に例えており、昨年は「芽が出て花が咲く」と表現していらっしゃいました。今回はどのような表現になるでしょうか。
〇知事
果実がしっかりできて、その果実を皆さまで享受できるようになったら良いと思っております。
〇記者
GX、エネルギー関係、半導体関連、核融合関連も盛り込まれておりましたが、企業誘致、産業集積を目指す事業が手厚くなった印象を受けております。これらをどのように進めていきたいかと、いずれの分野でも他地域との競争が避けられないかと思いますが、勝算や誘致への自信についてお聞かせください。
〇知事
どのように進めていきたいかについてですが、予算の説明の中で申し上げたとおり、まずは特区制度の採択を是が非でも目指していきたいです。特別な支援制度、特別な規制緩和、特別な枠組みのある青森県を構築することが、大きな産業誘致、企業誘致、産業クラスターの形成にとって優位性を確保するきっかけになってくれると思いますので、しっかり仕事を進めていきたいと思っております。勝算があるかどうかについては、やってみなければ分かりませんが、成功するまでやり続けるということが大切だと思います。今年上手くいかなかったら来年やめるというのではどうしようもありません。とにかく成功するまでやり続けることが大事だと思います。
〇記者
核融合と国のスケジュール感との兼ね合いもあるかと思いますが、例えば半導体の分野において1期目の中で何か誘致の成果をあげたいなどお考えでしょうか。
〇知事
やってみないと分からないですよね。変革の意思があり、また誘致の意思があり、そして人材という意味でのポテンシャルがある青森県、そして地域としてのポテンシャルがあるという意味での青森県をしっかりとPRしていくことだと思います。
〇記者
全国に先駆けて始めた給食費の無償化を国の資金も活用して、今回さらに拡充した形になると思いますが、県内の子育て世帯にどのような影響を期待したいでしょうか。また、出生率は依然厳しい状況が続いていますけれども、そこへどのように反映させていきたいか、反映させるためにさらにどういった視点が今後必要になるとお考えでしょうか。
〇知事
まず今回、市町村への40億円規模の子育て費用無償化に係る支援から、60億円規模の支援に拡充されます。給食費無償化は全県で行いましたし、こども医療費の無償化も全県で行っていますが、今回は市町村長とも打ち合わせをしており、保育料の無償化を全県で実現したいと考えております。一定の所得制限がかかったとしても、全年齢でやっていただきたいということは私から市町村長にお願いしております。これが実現できれば、全国でも子育ての費用という意味でのプラスのメリットを享受できる県、子育てに関しては日本一と言っても良い県にまた1歩近づくことになると思っています。
これが合計特殊出生率との関係でどうなるかということについて言えば、あまり連動していないとデータが示しています。夫婦になった後に生まれているこどもの数は大体1.9ぐらいで、この数字は30年間変わっていません。ですから、合計特殊出生率と子育て政策は厳密には連動していないというのが恐らく定説であり、そうなんだろうと思います。合計特殊出生率を上げていくためには総合的な若者対策が必要で、若い人たちが定着する、あるいは戻ってくる環境をつくる、そしてそこにたくさんの若い人たちがいて、早期に結婚しこどもができる環境をつくらなければ、合計特殊出生率との関係ではプラスには転じていきません。そういう意味では、合計特殊出生率とかそれに関連する事業としてしごとづくりもすごく大事な要素になっていますし、新しい産業を誘致するというしごとづくりの予算が、むしろ合計特殊出生率との関係で機能してくれることに期待をしています。
○記者
スライド41ページにJリーグクラブキャンプ誘致とあります。誘致に関してはこれまで町田ゼルビアの名前は結構挙がっておりましたが、今回大宮アルディージャの名前も挙がっております。これは決定でしょうか。
○知事
はい、決定です。大宮アルディージャも来ていただけることになりました。誘致1年目にして2チームに来ていただけるということは本県のサッカー振興にとって非常に良いお話だと私は受け止めております。
○記者
今年開催される国スポは関連予算も含めると97億円規模とかなり大きな予算をかけております。機運の醸成などいろいろあると思うのですが、どういった部分に力を入れていきたいでしょうか。
○知事
いろいろな誤解のある報道にならないようにしていただきたいのは、財源はこれまで積み立ててきた分をほとんど使っていますので、単年度の収支に影響のあるお金の使い方はしていません。まずそこは皆さんにしっかりご理解いただきたい。
本県での国民スポーツ大会の開催は実に49年ぶりで、約半世紀に1回開催されることになります。例えば、ミラノオリンピックを私がテレビで見て思うことと、今回、冬の国スポを見に行ってみて思うことは何かと振り返ってみると、ミラノオリンピックはりくりゅうさんたちもそうですが、すごい感動を私たちにくれるわけです。日本代表の若い世代の人たちが、世界を舞台に名だたる強豪を前にして堂々と戦ってメダルを取ってくれる。スポーツはすごく感動を与えてくれます。一方で、実際に国スポを見に行って国内のトップアスリートがスキーをしたり、スケートをしたり、フィギュアスケートをしているのを見てきました。今回私が知らなかったスポーツや初めて見に行ったスポーツもありましたが、それを見て思ったことは、スポーツは人生を豊かにしてくれるということです。自分の知らない世界がそこにあって、そこでアスリートたちが何年も何年も鍛えて大会に臨み、感動もあり、一方で挫折もあり、そういうところを見ると人生が豊かになるなと思いました。
私自身の感想ですけれども、そういう瞬間が青森県の各地で行われるというのは素晴らしいことだと思います。この瞬間を、本当に多くの皆さんと共有したい。まず見に行ってほしいというのもありますし、大会に関わり支えるということをやってほしいですし、スポーツをする人たちにはおもてなしの心で接してほしいというのもあります。予算額がどうこうというよりも本当にこれが青森県民の多くの人たちにとって思い出に残る、そしてその人生の彩りが豊かになる、そういう大会にしていきたいと思っています。ですから、このスポーツ大会を通じて青森県が1つになる瞬間を演出したいと思いますし、青森県民の皆さまの心が1つになる、そういう瞬間をつくれるような大会にしていきたいと思います。
○記者
陸奥湾ホタテガイは本当に非常に厳しい状況にあります。高水温への対応とあるんですけれども、具体的にどのように進めていくお考えでしょうか。
○知事
ホタテガイ総合戦略に書いているとおりです。調査地点を増やす、採苗器を増やす、あるいは高水温の環境の中でも各漁協が連携して生産技術を確立していく、さらには水産総合研究所の研究や国との連携も強化して、高水温に強いホタテガイが本当にできるかどうかを突き詰めていく必要があると思います。
○記者
補正予算の関係で、青森市への除排雪経費に係る財政支援10億円が決まっていますけれども、青森市へのメッセージ的なものがあればお願いします。
○知事
特にないです。ちなみに、2月7日以降について県として支援することを決定しています。とりわけ30工区については特に除排雪が進んでいなかったということですので、特出しして地域も発表し、開始と終了時点も発表しましたが、そのうち20工区については県としての独自のパトロールをしております。その結果、20工区のうち8工区に未実施の路線がある、あるいは不十分な路線がありましたので、今やり直しを求めているところです。それ以上のことは今の時点ではありません。
○記者
今回の予算に対しどのような思いを込められたかと、この予算でどのような青森県を実現していきたいか、一言お願いできればと思います。
○知事
まず、日頃から県民の皆さまの声を「#あおばな」だけではなく、さまざまなところで伺っています。この3年間で150回以上に渡ってこの対話集会を実施してきて、その輪の中で希望や不安、そして夢に向き合ってきました。このことを常に年間総合予算の中で実現することが、私は大事なことだと思っていますので、県民主役の県政を実現し、挑戦を支え、挑戦する県庁として、青森新時代の新しい挑戦をこの予算を通じて実現していきたいと思いますし、そのことを通じてAX青森大変革も実現していきたい考えております。
○記者
りんご総合戦略の推進についてお伺いします。今年は151年目ということで効率的な生産基盤への強化や、人工衛星やAIを活用し今後のりんご産業を支えていこうという取組になるかと思いますけれども、改めてどのような思いを込め、どのように進めていきたいかをお願いします。
○知事
本県りんご産業の農業生産額は1,300億円となっていて、農業だけではなくて県経済全体を牽引する産業だと私は受け止めています。ですから、これが人口減少の中で担い手や後継者が不足したとしても生産量や生産額が維持できる、あるいは成長できる環境をつくることが、また、そのサポートをすることが私たち青森県としての務めだと思っておりますので、農家の皆さまにしっかり寄り添っていくことと産業そのものを成長させること、この2つの軸で青森りんご総合戦略を推進していきたいと考えております。
○記者
テーマ2「健康」の事業について、スライドにはなかったかもしれませんが、介護人材として外国人の方を受け入れる体制を強化する事業がいくつか入っているかと思いますが、そのような事業を行う必要性が生じた背景と、そこに対する知事の思いをお伺いしてもよろしいでしょうか。
○知事
外国人ということではなくて、基本的には介護人材が不足している、不足してくるということは先ほどご説明したとおりで、令和22年に介護人材が約1万2000人不足するというのが今現状の見通しですから、この対策を強化しなればいけないというのがこの政策の背景にあります。それは外国人だけではなくて日本人も含めて介護人材を確保していかなければいけませんので、こうした事業を重点化して取り組んでいくということを申し上げたということで理解してください。
○記者
日本人の方や県内にいらっしゃる方だけでは、将来的に賄い切れる状況にない、そのような転換点に来ているというご認識でしょうか。
○知事
外国人にはこだわっておりません。日本人も含めて介護人材をしっかりと確保していきましょうというお話をしている、と理解していただきたいと思います。
○記者
2ページにある既存事業の廃止・見直しについて、いろいろな新機軸を打ち出す一方で既存事業の見直し・廃止も手掛けられているということで、取捨選択といいますか、どういう基準やどういう思いで廃止を進めつつ、新しい事業を打ち出していったのか何かお考えなどあれば教えてください。
○知事
常々申し上げているのですが、やはり1年を通じて、あるいは今までのところで、やってももうこれ以上成果が出ないことはどんどんやめましょうと伝えています。やめた分、新しい事業にしっかりと取り組もうということは常日頃から職員には伝えていて、そのことがある程度実現できているんだろうと思います。実際、廃止の中には事業の期間が終了して廃止したものも含まれていますし、あるいは統合してやっているものがありますので、厳密に言うと何を本当に廃止したかは手元にないので分からないですけれども、イメージとしては、前にやっていたから今年もやらなければいけないといった発想はやめましょうと常に申し上げています。
○記者
「#あおばな」や県民の声を通じて事業化したものがたくさんあると言及されていますが、特に県民の声を生かしてこういう事業にしたというものはありますでしょうか。
○知事
全体的にそうですが、私が印象に残っていてやっと達成できたなと思っているのが、医療的ケア児の通学支援です。全児童でやってみましょうというところまでようやくたどり着けたなと思っております。これはお願いをされたことで実現できているというのもありますし、ここに書いてあることはほぼすべて対話集会の中で出てきているような話です。その他の項目を見ても、例えば鳥獣対策パッケージについても、ジビエをやっている人たちと対話集会をしたり、あるいは対話集会でなくても市町村長との意見交換で出てきた意見が多いと思いますし、しごとづくりも子育て政策も県民の皆さまの切実な声に応えながら、将来を見据えて政策を立てるという県政の事業の構築の仕方が出来上がってきていると思います。#あおばなで私だけでなく職員が来てくれることもありますし、議事録を共有してフォローアップの表を作り、どうやってフォローアップしていくかということも今はやっておりますので、対話集会からの政策形成という一連の流れはいよいよ定着してきたかなと考えています。
○記者
白神山地の新たな価値創出ということで「SEA TO SUMMIT」というイベントを開催するということで、モンベルさんとのイベントだとお聞きしているのですが、このイベントにどのような期待を込めているのかと、白神山地のどういった価値を新しく見出していきたいのでしょうか。
○知事
世界遺産は「世界遺産だから良いよね」ということではなく、この世界遺産の価値を私たちがどのように発信できるかと、どのように活用できるかにかかっていると思っています。「SEA TO SUMMIT」というイベントを開催すると全国から多くの人たちが来て、川を下り、自転車で行き、そして海を渡るといった一連の白神の新しい楽しみ方をしてもらえる、そういうイベントだと思っています。そもそもそんなことができるのかということ自体が新しい価値の創出になりますし、来た人たちがそこで体験した価値を発信してくれるのにも期待できます。そういうことができる白神だということを私たちが認識することで、さらにそのエリアだけではなく周辺も含めて新しい活動が始まってくれることにも期待をしています。
○記者
猛暑に打ち勝つ水稲の高温対策でいろいろ新しいことをやられるかと思うんですけれども、この事業に対する思いや狙いを教えてください。
○知事
圧倒的な気候変動で、本当は米以外もそういう施設があればやりたいんですが、ガラスハウスのようなものを作り、そこで育種をしていきます。そうすると1年間のうちに3世代ぐらい作れるので、どんどん新しい品種改良が進んでいく仕組みを青森県の中でできればよいと考えております。今もはれわたりは暑さに強いとは言われているのですが、この後またどんどん気候が変動していくことが想定されますので、気候変動が進んでいく中でも生産量を落とさずに、むしろ生産性を上げて生産量を増やしていくような米作りができる、そういう拠点をしっかり作っていきたいと思っております。
○記者
りんごの衛星とAIによるデジタル調査のモデル実証にも取り組まれると思うんですけれども、果樹で見てみると全国初ということで、これについての狙い、思いはいかがでしょう。
○知事
りんご園地の調査は人手がかかる部分があって、この花がちゃんと咲いているかみたいなところから始まって、実の成り方はどうかとかさまざまあります。それらを人の目ではなくて広域で、AIを使ってやることでぐっと調査効率が上がり、最終的に産地の正確な情報が把握できます。産地の正確な情報が把握できれば、そのあと販売の方に繋がっていき、価格の形成が適切にできてくる環境になります。これをしっかりやっていけば、今後さまざまな要因によってりんご産業がどういう状況になっていったとしても、私たちの調査能力が上がっていけば、成長、あるいは今の維持ということのきっかけになってくれると思っています。
【知事コメント】
これから県立高校の体育館には全て冷房をつけることになります。避難所にもなっていますし、高校生たちも暑くて大変な思いをしておりますので。また、Wi-Fiの環境も整備するなど、今日発表しきれなかった中でもいろいろな意味で大きく時代の転換点になるような取組がたくさんあります。今日は予算の総額とか総論の発表でしたが、記者の皆さんもよく研究をしていただいて、ぜひ大きく取り上げていただき、どんどん転換していく前向きな姿を報道していただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
令和8年度当初予算案について発表をいたします。
「青森新時代の新たな挑戦」
このタイトルは、これまで取り組んできたさまざまな挑戦や、その変化を県民の皆さまと共有しながら、共に新たな挑戦に歩み出す。そして、弛まない挑戦により、閉塞感を夢や希望に変える新たな青森県の未来を切り拓いていく。そういった思いを込めております。
はじめに予算計上額についてです。
年間総合予算として編成した令和8年度一般会計当初予算の規模は、7,514億円となります。既存事業の廃止・見直しを行った上で積極的な事業構築を図ったことに加え、人件費、税収連動交付金などが増となった結果、令和7年度当初予算との対比では419億円、5.9%の増と前年度を上回る規模となりました。
次に、今回の予算編成についての基本的な考え方を申し上げます。
令和8年度当初予算においては、青森県基本計画や、各分野の個別計画において示してきた目指すべき未来の実現に向けて、県民対話集会「#あおばな」などにおける県民の皆さまとの対話を通じて寄せられた声をもとに、あらゆる分野の構造転換や各種課題のブレイクスルーに挑戦していきます。県民の皆さまが変わっていく青森県を想像し、共に行動してもらえるよう、
・GX青森による産業集積の取組強化
・環境変動に対応した農林水産力強化パッケージの推進
・こども・子育て無償化政策の拡充
・高齢者の暮らしやすさの向上と介護人材の確保・定着
・「青の煌めきあおもり国スポ・障スポ」を契機とした、スポーツに親しむ環境づくりと障がい者が安心して暮らす共生社会の実現
など、新機軸の施策を展開していきます。
また、各種財源の確保や有効活用などにより、当初予算において財政調整用基金の取崩額をゼロとする収支均衡を継続するとともに、県債残高についても着実に縮減するなど、責任ある財政運営の姿を具現化しております。
歳入予算につきましては、県税、地方特例交付金、地方消費税清算金等の増により、前年度を上回る一般財源総額を確保いたしました。
歳出予算につきましては、公債費、積立金などが前年度を下回った一方で、人件費、投資的経費、補助費等が前年度を上回りました。
財政調整用基金の状況につきましては、当初予算における取崩額が10年連続でゼロとなり、収支均衡を継続しています。さらに、財政調整用基金を積み増し、さらなる財政健全化の道筋を描いております。
県債発行額と県債残高の状況につきましては、県債発行額が増となりましたが、償還の進捗により、県債残高は平成22年度をピークに16年連続で減となる見込みです。家計に例えるなら、これまでの借金も順調に返済し、お金の積立ても伸びている状況であります。
次に、基本計画の7つの政策テーマに沿って、具体的な政策としての青森新時代の新たな挑戦と、その中で目玉となる取組についてご説明いたします。
1つ目の政策テーマ「しごと」では、新たなしごとづくりと県民所得の向上に挑戦し、地域経済が力強く好循環する青森県を実現します。
「しごと」分野では、全体で133事業、679.6億円を計上しております。「地域経済の好循環」、「労働生産性の向上」、「働き手の確保」を柱に県全体で取組を推進します。目玉となる5つの取組について詳しく説明いたします。
1つ目は、GX青森しごとづくり推進プロジェクトです。本県の豊富な脱炭素電源ポテンシャルなどの優位性を活用しながら、GX関連産業の集積、フュージョンエネルギーの拠点形成、県内企業のGX関連産業への参入拡大を目指します。
1点目として、関連産業へのアプローチ活動の積極的展開や、フュージョンエネルギーの拠点形成に向けた実効的なプランの構築により、産業集積を推進します。
2点目として、全国に先駆けて国のGX戦略地域に提案した「青森GX特別区域」の構想を中心に、産業立地促進費補助GX枠の拡充等により、関連企業の誘致活動を戦略的に展開いたします。
3点目として、大学や研究機関との連携によるGX分野の革新的技術創出への支援を拡充するなど、県内企業の参入を促進します。
4点目として、脱炭素エネルギー産業を支える人材の育成・確保に取り組みます。
次に、農林水産力の強化です。気候変動やスマート技術の進化など、環境の大きな変化に対応しながら、農業産出額のさらなる増加を目指します。
「所得を上げる」取組としては、スマート農業機械導入を強力に支援するほか、マルバ生産の効率化、りんご高密植栽培の機械化実証等により青森りんご総合戦略を推進します。
「産業を守る」取組としては、高水温に対応したホタテガイ養殖技術や品種開発等により陸奥湾ホタテガイ総合戦略を推進するほか、農林水産業に企業からの投資を呼び込む取組を支援します。
「次代を支える」取組としては、実践的な経営力向上の研修や若手農業者による提案型海外研修を支援します。
「食料を安定供給する」取組としては、あおもり米、ながいも、にんにくなど、主力農産品の環境変化に対応した栽培技術を確立します。
次に、県産品販売戦略の強化です。青森の食ブランドによる農林水産物の販売拡大を目指します。
1点目として、メディアミックスによる「あおもりブランド」の確立やミシュランレストラン・高級ホテルとのタイアップによるPRなど、「青森の食ブランド」の国内外での展開に取り組んでいきます。
2点目として、食品商社と連携した県産品ブースの展開、飲食チェーン等の新たなパートナー企業と連携した青森県フェアの開催など、新たな販路拡大に取り組みます。
次に、企業の成長加速化と賃上げ環境整備です。青森みちのく銀行との所得向上・労働力確保に向けた連携協定による取組を本格化させ、中核的企業の成長、持続的な賃上げ環境の確立を目指します。
1点目として、県と金融機関が連携して中核的企業の規模拡大と賃上げに向けた成長戦略の策定、及びその実行を支援する新たな仕組みを構築します。
2点目として、全国規模のネットワークと連携したスタートアップイベントを開催するほか、本県をフィールドにした事業化実証や事業拡大等を支援します。
3点目として、賃上げに積極的な県内中小企業が取り組む生産性・収益性向上のための設備投資を支援し、持続的な賃上げを強力に後押しします。
次に、若者の県内定着・還流です。若者ニーズを踏まえた県内企業の情報発信力強化と職場環境の向上、学生や高校生が県内企業への理解を深める機会の増大を目指していきます。
1点目として、SNSを活用した採用広報のワークショップを開催するほか、職場環境向上のモデルとなる取組を支援します。
2点目として、県内で活躍する大人や企業を知る機会の創出に向けてワークショップや交流会、インターンシップマッチング会を開催いたします。
2つ目の政策テーマ「健康」では、地域医療の確保と高齢者や障がい者の暮らしやすさの向上に挑戦し、県民の皆さま一人ひとりが住み慣れた地域で安心して元気に暮らしていける青森県を実現します。
「健康」分野では、全体で103事業、110億円を計上いたしました。目玉となる3つの取組について説明いたします。
1つ目は、医師偏在の解消とオンライン診療の推進です。実効性のある医師確保対策と医療分野へのICTの活用により、医師の不足や地域間の偏在解消を目指します。
1点目として、弘前大学が開設準備を進めている地域総合診療センターとの連携により、町村部医療機関からのニーズが高い総合的な診療能力を持つ医師の育成・確保に取り組みます。
2点目として、診療所の承継・開業に向けたマッチング体制の構築、施設・設備の整備や地域定着支援に取り組みます。
3点目として、オンライン診療の推進に引き続き強力に取り組んでいきます。
次に、高齢者の暮らしやすさの向上についてです。令和22年に約1万2千人と見込まれる介護人材不足の解消を目指していきます。
介護予防の取組として、高齢者の生きがいづくりのため、高齢者の活動ニーズと地域人材のマッチング支援に取り組みます。
介護人材の確保・定着に向けた取組として、新たにスポットワークによる働き手の確保、介護人材の研修受講等を支援します。
介護現場の業務負担軽減に向けた取組として、介護事業所における介護ロボットやICTの導入を支援するほか、ノーリフティングケアを推進します。
次に、障がい者が安心して暮らす共生社会についてです。障がいのある人もない人も共に暮らしやすい共生社会の実現を目指していきます。
1点目として、全国障がい者スポーツ大会を契機に、障がいや障がい者への理解促進と共生のための条例制定や、障がいのある人もない人も共に楽しめるスポーツイベント等の開催に取り組みます。
2点目として、県庁電話窓口への手話オペレーターサービスの導入など、ICTを活用した障がい者のコミュニケーション手段の充実を図り、情報バリアフリー化に取り組みます。
これまでご説明した取組に加え、
・高血圧治療が必要であるにも関わらず治療を開始しないクリニカル・イナーシャの状態にある県民への集中的な受診勧奨や民間企業と連携した血圧測定キャンペーン
・弘前大学COI-NEXTの研究成果を活用した県内企業のウェルビーイング領域での新ビジネス創出支援
などに重点的に取り組んでいきます。
3つ目の政策テーマ「こども」では、青森モデルの推進と学校教育改革に挑戦し、こどもを産み育てたいと望む県民の皆さまが、ここ青森県で安心してこどもを産み育てることができる、そして、県内どこにいても、全てのこどもが質の高い教育を受けられる青森県を目指していきます。
「こども」分野では、全部で113事業、392.6億円を計上しております。目玉となる事業3つをご紹介申し上げます。
1つ目は、出会いから子育てまでの切れ目ない支援です。県民の皆さまからの声を踏まえ、青森モデルに掲げる取組をさらに具体化し、本県で生まれ育つこどもたちが増えていく環境をつくり出すことで、人口減少の流れの転換を目指していきます。
子育て環境についての新たな取組としては、まず、子育て費用無償化のための市町村交付金を拡充いたします。新たな無償化施策としては、保育料無償化を推奨メニューとしており、全県での保育料の無償化に取り組むほか、各市町村の実情に応じてさらなる無償化施策が全県で展開されることになります。
また、高校生の教育費用についても負担軽減を図ることとし、県立学校の生徒一人一台端末を公費により更新します。
さらに、病児保育のニーズに対応した看護師等の人材確保の新たな体制として、市町村や複数の社会福祉法人との連携による「あおもり病児保育センター」の運営モデルを構築します。
結婚・妊娠・出産についての新たな取組としては、不妊治療費助成の対象に不妊検査費用を追加し、こどもの誕生を切に願っているご夫婦が早期に不妊検査・不妊治療を受けられる環境づくりを進めていきます。
次に、医療的ケア児の在宅生活支援であります。医療的ケア児を受け入れる施設・事業所の充実と特別支援学校における支援体制の構築により、ご家族の負担軽減を目指します。
1点目として、ご家族の心身ケアのために病院等が医療型短期入所を実施するモデル体制を構築するとともに、医療的ケア児を新たに受け入れる事業所の備品整備等を支援します。
2点目として、通学支援の試行対象を通学時に医療的ケアを必要とする全ての児童生徒に拡充するなど、特別支援学校における支援体制整備を強力に進めていきます。
次に、学校教育改革の推進についてです。教職員のやりがいを高めるための働き方改革と、あおもりの未来を担うこどもたちが変化の激しい時代を生き抜く力を身に付けるための教育の実践を目指していきます。
学校の働き方改革としては、スクールサポートスタッフを全ての公立学校に配置するとともに、全公立小中学校への通話録音装置の導入を進めるほか、県立学校入学者選抜のWEB出願システムの運用を開始いたします。
教育DX、学びの環境アップデートとしては、県立学校の教育データを集約・可視化する教育ダッシュボードの運用を開始するほか、遠隔教育の実践検証を行います。
新時代を担う人材育成に向けては、県立学校魅力づくり推進計画における実施計画を策定するほか、産業界のニーズ等を踏まえた県立学校の機能強化に向けての取組準備を進めます。
これまでご説明した取組に加え、
・こども連れでも利用しやすい環境整備やこどもの居場所づくりへの支援
・適切な時期に、性や健康に関する正しい知識を持ち、ライフデザインを行う妊娠前からの健康管理、いわゆる「プレコンセプションケア」の普及に向けた人材育成
などに重点的に取り組んでいきます。
4つ目の政策テーマ「環境」では、自然環境の継承と野生鳥獣被害対策に挑戦し、多様な動植物が息づく豊かな自然環境からもたらされる恵みや、山・川・海をつないで生み出される良質な水資源等が維持され、自然と共生する青森県を目指していきます。
「環境」分野では、全部で56事業、77.9億円を計上しております。目玉となる2つの取組についてご説明いたします。
1つ目は、豊かな自然環境の継承であります。世界自然遺産白神山地の新たな価値創出と再造林率100%以上の達成を目指していきます。
1点目として、秋田県、アウトドアブランドとの連携による環境スポーツイベント「SEA TO SUMMIT 白神山地」を開催し、秋田県ともより一層連携を強化し、環白神ともいうべき白神山地の一体的な価値創出に取り組んでいきます。
2点目として、森林の集約化や再造林の低コスト化の支援に加え、意欲ある会社が、デジタル技術を活用して効率的な森林経営を行う「新しい再造林」のモデル実証等により、2040年までに再造林率100%を上回るように取組を進めていきます。
次に、ツキノワグマ等野生鳥獣被害対策パッケージについてであります。人と野生鳥獣の棲み分けを徹底し、被害の低減と将来にわたる持続的な捕獲体制の構築を目指していきます。具体的には、市町村や関係団体との連携により、農地周辺等のゾーニング管理、継続的な調査・分析による個体数等の把握、県・市町村・農業団体等による捕獲圧強化、ガバメントハンターの配置、出没情報管理システム「くまログあおもり」による注意喚起の取組を県内各地で展開していきます。
これまでご説明した取組に加え、
・青森県自然・地域と再生可能エネルギーとの共生に関する条例の円滑な制度運用に向けた制度周知
・促進区域の設定等を行う市町村協議会の運営支援
などに重点的に取り組んでいきます。
5つ目の政策テーマ「交流」では、交流・物流の拡大と地域公共交通の再構築に挑戦し、多様な交通手段により、県内外、国内外の各地と自由に往来でき、県内産業や暮らしに必要な物資を確実に入手し、また展開できる青森県を実現します。
「交流」分野では、全部で69事業、96.3億円を計上しております。目玉となる事業2つについてお伝えします。
1つ目は、強みを生かした観光戦略の推進です。多様化するニーズに着実に対応できる観光産業の確立と冬季の延べ宿泊者数の増加を目指します。
1点目として、旅行者一人ひとりに最適な旅行プランを提案するAIコンシェルジュを構築するなど、観光産業基盤の強化に取り組みます。
2点目として、旅行需要の落ち込みが大きい冬季における誘客対策として、観光事業者が実施する宿泊キャンペーンと連動したプロモーション等を実施します。
3点目として、ソウル線及び台北線の増便に対応した青森空港の保安検査等実施体制を構築するほか、この好機を活かしたインバウンド誘客対策を強力に展開していきます。
次に、地域公共交通の再構築についてです。鉄道や自動車交通等のあらゆる交通モードを総動員した交通ネットワークの再構築を目指していきます。
1点目として、次期地域公共交通計画策定に向けた地域公共交通のあり方の検討を行うほか、広域路線バス、弘南鉄道弘南線、津軽鉄道のそれぞれについて、必要な支援、調査・検討を行っていきます。また、弘南鉄道大鰐線については、代替交通の検討を行います。
2点目として、県内における交通空白の解消に向け、引き続きアオモリモビリティシェアの実証を行うほか、地域公共交通利便性向上のためMaaSの実装に向けた取組を進めます。
これまでご説明した取組に加え、
・青森港新中央埠頭における新たな賑わい創出に向けた東側用地の分譲開発に係る企画検討や立地ニーズの調査
などに重点的に取り組んでいきます。
6つ目の政策テーマ「地域社会」では、文化とスポーツの力による地域づくりに挑戦し、県民の皆さまが、文化・芸術を通じて心の充実や生きがいを実感し、また、豊かな自然のもとで、気軽にスポーツに親しむことのできる青森を目指していきます。
「地域社会」分野では、全部で93事業、282.7億円を計上しております。目玉となる事業についてお伝えいたします。
文化芸術によるウェルビーイング向上では、文化芸術イベントの体験機会を創出し、地域への誇りや愛着の醸成を目指します。
1点目として、県民の皆さまが県内の文化芸術イベントやプロスポーツ観戦などを気軽に楽しめる環境づくりとして、青森県版文化・スポーツサブスクの構築に取り組んでいきます。
2点目として、7月に開館20周年を迎える青森県立美術館において記念イベントを開催するほか、「こどもから大人まで誰もが楽しめる」、「すべてのこどもにアートを届ける」をコンセプトにスマートミュージアム化を進めていきます。
3点目として、北海道・北東北の縄文遺跡群世界遺産登録5周年記念事業として、特別展開催や国外プロモーションを展開いたします。
スポーツによるウェルビーイング向上では、県民の皆さまとプロスポーツとの触れ合い機会を創出し、身近にスポーツに親しむ環境の充実を目指します。
1点目として、これまでの誘致活動の結果、来年度本県で実施されることとなったJリーグクラブのキャンプを受け入れる会場のグラウンド維持管理体制の強化に取り組んでいきます。
2点目として、こどもの頃からプロスポーツに触れる機会を増やすため、こどもがプロスポーツチームの応援を無料体験できる機会を創出します。
3点目として、広域的な拠点性等の観点から重要な公共スポーツ施設の改修等を支援する制度を創設し、県内各地域においてスポーツに親しむ環境を整備します。
これまでご説明した取組に加え、
・無形民俗文化財の継承のための動画制作、県民の皆さまが民俗芸能に幅広く触れるための大会の開催
・県民の皆さまがインターネットで県の公共施設の空き情報の確認や予約申込みができる公共施設予約システムの導入
などに重点的に取り組んでいきます。
7つ目の政策テーマ「社会資本」では、社会基盤の強化と災害対応力の向上に挑戦し、あらゆる災害や危機に備えたインフラの強靱化が図られるとともに、災害や危機の発生時には県民の皆さま一人ひとりの自助、共助の行動が定着し、社会全体で守り合うことのできる青森県を実現します。
「社会資本」分野では、全部で76事業、789.3億円を計上しております。
目玉となる取組の1つ目は、社会基盤の整備です。頻発化・激甚化・広域化している自然災害への対策に万全を期すとともに、物流と経済を支えるインフラ機能の強化を目指していきます。
1点目として、今別蟹田線小国峠区間の平坦化など、半島循環道路の強靱化を推進します。
2点目として、津軽自動車道、下北半島縦貫道路、青橅山バイパス、白銀市川環状線等をはじめとする主要幹線道路等の整備、洋上風力の基地港湾等の整備を進めます。また、新たな社会基盤として、県・市町村のデータ連携基盤を構築し、最初のサービスとして道路除排雪情報一元マップ等の実装に取り組みます。
3点目として、青森県東方沖地震により特に大きな被害を受けた八戸港については、本格復旧に向けて、国とも連携しながらしっかり取り組んでいきます。
次に、防災意識の向上と防災体制の強化です。能動的に防災に関する行動を行う意識の醸成、県・市町村の災害対応力の強化を目指します。
1点目として、防災条例制定を契機とした自助・共助の推進に向け、メディアミックスによる広報を行うとともに、本年4月にリニューアルオープンする防災教育センターにおいて、リアルに災害を疑似体験できるコーナーを設けるなど、防災意識や関心度に応じた普及啓発を実施します。
2点目として、市町村の災害対応力・地域防災力の強化に向けた支援を行うほか、県立学校の避難所機能の強化をスピード感を持って進めます。また、消防分野において、北海道・東北では初めてとなる全局を1局でカバーする消防指令センターの共同運用に向けた検討を始めます。
これまでご説明した取組に加え、
・八戸合同庁舎の整備
・本庁舎の津波浸水対策
・消防学校施設の改築
などに取り組んでいきます。
以上が、基本計画の7つの政策テーマごとの取組となります。
今年は、いよいよ国内最大のスポーツの祭典「青の煌めきあおもり国スポ本大会」が「翔けろ未来へ 縄文の風に乗って」のスローガンのもと開催されます。「青森県がスポーツで一つになる、県民の心がスポーツで一つになる」、そのような大会となるよう、万全の準備を進めていきます。また、大会開催が県民の皆さまの記憶に残り、夢や希望を未来につなぐレガシーとなるよう、児童・生徒の競技観戦の支援、県民の皆さまがスポーツに親しむ環境づくりに取り組んでいきます。
次に、一体編成した令和7年度2月補正予算案の概要についてご説明します。
まず、一般会計補正予算の規模です。今回の補正予算額は391億円余であり、これを現計予算に加えると、令和7年度一般会計予算の規模は7,937億円余となります。
次に、補正予算の概要についてです。今回の補正予算は、物価高対策をはじめとする、先に成立した国の補正予算への対応のほか、今冬の豪雪に係る道路除排雪関連経費について、所要の予算措置を講じることといたしました。
まず、物価高への対応に係る主な取組についてであります。物価高への対応については、県民の皆さまの暮らしと地域における事業活動を守るため、地域経済や賃上げなどの好循環にもつながるよう、国の交付金等を活用して支援策を講じることとし、全部で20事業、185.9億円を計上いたしました。
暮らしの支援としては、
・商工会等と連携したプレミアム商品券の発行
・LPガス料金の支援
・給食費無償化に係る食材費高騰に対する支援
・低所得のひとり親世帯への給付金の給付
などを行うこととしています。
事業活動への支援としては、
・医療・福祉施設、保育施設、公衆浴場への人件費等の支援
・農林漁業者への生産性向上・省力化に向けた設備導入支援や飼料代等の支援
・持続的な賃上げに向けた生産性向上のための設備投資支援
・中小企業者等のLPガス・特別高圧電気価格高騰に対する支援
・広域バス・トラック・タクシーへの燃料費支援
などを行うこととしております。
最後になりますが、今冬の豪雪についての対応となります。
県としては、これまで考えられることは躊躇なく実施してまいりました。県管理国道や県道の除排雪の徹底はもとより、市町村のニーズを踏まえ、他圏域の事業者のご協力を得ながら、排雪ダンプ等のマッチング・派遣を行っております。また、市町村から除排雪の手が回らない旨の申し出と要請のあった箇所については、県が代行除雪を実施しております。特に、生活道路の除排雪が長期間実施されず、県都としての機能が著しく停滞している非常事態を一日も早く解消させるため、青森市が追加的に実施した応援除排雪の取組について、緊急的に支援することといたしました。
ここまでが予算の説明となります。
結びになりますが、県民対話集会「#あおばな」は、これまで3年間で151回開催してまいりました。その輪の中で、県民の皆さまとの対話を重ね、その不安、希望、夢に向き合ってまいりました。声を形に、声なき声を力に。このような思いが今回の予算案に反映されていると私は考えています。
県民主役の県政と、挑戦を支え、挑戦する県庁を実現し、青森新時代の新しい挑戦を2026年度にスタートさせ、AX青森大変革の実感を多くの県民の皆さまに感じていただけるよう、県庁一丸となって取組を進めていきたいと考えております。
私からは以上です。
【質疑応答】
〇記者
知事就任から3回目の当初予算編成となりますが、任期が後半に差しかかっている中で1期目の任期を見渡した時に、3年目の当初予算はどのように位置づけていらっしゃいますでしょうか。
〇知事
3回目だからといって特に意識していることはありません。毎年毎年、必要な予算編成をしているということはあると思います。ただ、知事査定が終わったときに申し上げたと思いますが、予算編成に向け、職員も1年かけてよく準備をしてきてくれたと感じていて、「宮下カラー」が県庁の中にも浸透してきていると実感を持っています。
〇記者
「宮下カラー」とは具体的にどのようなことを指すのでしょうか。
〇知事
前例をあまり気にせずに、今必要なこと、そして将来にとって必要なことを躊躇なくスピード感を持って実施することだと思っています。
〇記者
基本的な考え方の中で「あらゆる分野の構造転換」と言及しておりますが、これが意味するところはどのようなものでしょうか。
〇知事
今のまま青森県が進んでいったとしても、人口が減り、人口が減った分経済が縮小し、経済が縮小すれば生活の水準が下がっていくというシナリオしか見えてきません。あらゆる分野でと申し上げておりますが、転換点をもたらすような事業、あるいは政策を実現することが必要だということを表現した言葉だと理解しています。
〇記者
構造転換を打ち出したタイミングについて、何か意味合い等はございますでしょうか。
〇知事
常に構造転換ということは求められていると思いますし、構造転換を求めていく姿勢を今年からしっかりと打ち出していく必要があるということだと思っています。
〇記者
今回の当初予算は近年の中では大きな規模となっております。さまざまな事業構築の中でこの結果になったと理解しておりますが、将来的には人口減少に伴って自主財源の確保を必ずしも楽観視できる状況にはないかと思われます。このような中で、持続可能な財政運営と必要な支出のバランスをどのように取っていくお考えなのでしょうか。
〇知事
少なくとも現時点では持続可能な財政運営はできていますし、今後も同様の方向性で運営していこうと思っております。より積極的な財政運営が必要だと思っておりますが、少なくとも現状はしっかりとした財政運営ができている予算になっていると考えております。
〇記者
1回目の予算編成の時には予算を「種蒔き」に例えており、昨年は「芽が出て花が咲く」と表現していらっしゃいました。今回はどのような表現になるでしょうか。
〇知事
果実がしっかりできて、その果実を皆さまで享受できるようになったら良いと思っております。
〇記者
GX、エネルギー関係、半導体関連、核融合関連も盛り込まれておりましたが、企業誘致、産業集積を目指す事業が手厚くなった印象を受けております。これらをどのように進めていきたいかと、いずれの分野でも他地域との競争が避けられないかと思いますが、勝算や誘致への自信についてお聞かせください。
〇知事
どのように進めていきたいかについてですが、予算の説明の中で申し上げたとおり、まずは特区制度の採択を是が非でも目指していきたいです。特別な支援制度、特別な規制緩和、特別な枠組みのある青森県を構築することが、大きな産業誘致、企業誘致、産業クラスターの形成にとって優位性を確保するきっかけになってくれると思いますので、しっかり仕事を進めていきたいと思っております。勝算があるかどうかについては、やってみなければ分かりませんが、成功するまでやり続けるということが大切だと思います。今年上手くいかなかったら来年やめるというのではどうしようもありません。とにかく成功するまでやり続けることが大事だと思います。
〇記者
核融合と国のスケジュール感との兼ね合いもあるかと思いますが、例えば半導体の分野において1期目の中で何か誘致の成果をあげたいなどお考えでしょうか。
〇知事
やってみないと分からないですよね。変革の意思があり、また誘致の意思があり、そして人材という意味でのポテンシャルがある青森県、そして地域としてのポテンシャルがあるという意味での青森県をしっかりとPRしていくことだと思います。
〇記者
全国に先駆けて始めた給食費の無償化を国の資金も活用して、今回さらに拡充した形になると思いますが、県内の子育て世帯にどのような影響を期待したいでしょうか。また、出生率は依然厳しい状況が続いていますけれども、そこへどのように反映させていきたいか、反映させるためにさらにどういった視点が今後必要になるとお考えでしょうか。
〇知事
まず今回、市町村への40億円規模の子育て費用無償化に係る支援から、60億円規模の支援に拡充されます。給食費無償化は全県で行いましたし、こども医療費の無償化も全県で行っていますが、今回は市町村長とも打ち合わせをしており、保育料の無償化を全県で実現したいと考えております。一定の所得制限がかかったとしても、全年齢でやっていただきたいということは私から市町村長にお願いしております。これが実現できれば、全国でも子育ての費用という意味でのプラスのメリットを享受できる県、子育てに関しては日本一と言っても良い県にまた1歩近づくことになると思っています。
これが合計特殊出生率との関係でどうなるかということについて言えば、あまり連動していないとデータが示しています。夫婦になった後に生まれているこどもの数は大体1.9ぐらいで、この数字は30年間変わっていません。ですから、合計特殊出生率と子育て政策は厳密には連動していないというのが恐らく定説であり、そうなんだろうと思います。合計特殊出生率を上げていくためには総合的な若者対策が必要で、若い人たちが定着する、あるいは戻ってくる環境をつくる、そしてそこにたくさんの若い人たちがいて、早期に結婚しこどもができる環境をつくらなければ、合計特殊出生率との関係ではプラスには転じていきません。そういう意味では、合計特殊出生率とかそれに関連する事業としてしごとづくりもすごく大事な要素になっていますし、新しい産業を誘致するというしごとづくりの予算が、むしろ合計特殊出生率との関係で機能してくれることに期待をしています。
○記者
スライド41ページにJリーグクラブキャンプ誘致とあります。誘致に関してはこれまで町田ゼルビアの名前は結構挙がっておりましたが、今回大宮アルディージャの名前も挙がっております。これは決定でしょうか。
○知事
はい、決定です。大宮アルディージャも来ていただけることになりました。誘致1年目にして2チームに来ていただけるということは本県のサッカー振興にとって非常に良いお話だと私は受け止めております。
○記者
今年開催される国スポは関連予算も含めると97億円規模とかなり大きな予算をかけております。機運の醸成などいろいろあると思うのですが、どういった部分に力を入れていきたいでしょうか。
○知事
いろいろな誤解のある報道にならないようにしていただきたいのは、財源はこれまで積み立ててきた分をほとんど使っていますので、単年度の収支に影響のあるお金の使い方はしていません。まずそこは皆さんにしっかりご理解いただきたい。
本県での国民スポーツ大会の開催は実に49年ぶりで、約半世紀に1回開催されることになります。例えば、ミラノオリンピックを私がテレビで見て思うことと、今回、冬の国スポを見に行ってみて思うことは何かと振り返ってみると、ミラノオリンピックはりくりゅうさんたちもそうですが、すごい感動を私たちにくれるわけです。日本代表の若い世代の人たちが、世界を舞台に名だたる強豪を前にして堂々と戦ってメダルを取ってくれる。スポーツはすごく感動を与えてくれます。一方で、実際に国スポを見に行って国内のトップアスリートがスキーをしたり、スケートをしたり、フィギュアスケートをしているのを見てきました。今回私が知らなかったスポーツや初めて見に行ったスポーツもありましたが、それを見て思ったことは、スポーツは人生を豊かにしてくれるということです。自分の知らない世界がそこにあって、そこでアスリートたちが何年も何年も鍛えて大会に臨み、感動もあり、一方で挫折もあり、そういうところを見ると人生が豊かになるなと思いました。
私自身の感想ですけれども、そういう瞬間が青森県の各地で行われるというのは素晴らしいことだと思います。この瞬間を、本当に多くの皆さんと共有したい。まず見に行ってほしいというのもありますし、大会に関わり支えるということをやってほしいですし、スポーツをする人たちにはおもてなしの心で接してほしいというのもあります。予算額がどうこうというよりも本当にこれが青森県民の多くの人たちにとって思い出に残る、そしてその人生の彩りが豊かになる、そういう大会にしていきたいと思っています。ですから、このスポーツ大会を通じて青森県が1つになる瞬間を演出したいと思いますし、青森県民の皆さまの心が1つになる、そういう瞬間をつくれるような大会にしていきたいと思います。
○記者
陸奥湾ホタテガイは本当に非常に厳しい状況にあります。高水温への対応とあるんですけれども、具体的にどのように進めていくお考えでしょうか。
○知事
ホタテガイ総合戦略に書いているとおりです。調査地点を増やす、採苗器を増やす、あるいは高水温の環境の中でも各漁協が連携して生産技術を確立していく、さらには水産総合研究所の研究や国との連携も強化して、高水温に強いホタテガイが本当にできるかどうかを突き詰めていく必要があると思います。
○記者
補正予算の関係で、青森市への除排雪経費に係る財政支援10億円が決まっていますけれども、青森市へのメッセージ的なものがあればお願いします。
○知事
特にないです。ちなみに、2月7日以降について県として支援することを決定しています。とりわけ30工区については特に除排雪が進んでいなかったということですので、特出しして地域も発表し、開始と終了時点も発表しましたが、そのうち20工区については県としての独自のパトロールをしております。その結果、20工区のうち8工区に未実施の路線がある、あるいは不十分な路線がありましたので、今やり直しを求めているところです。それ以上のことは今の時点ではありません。
○記者
今回の予算に対しどのような思いを込められたかと、この予算でどのような青森県を実現していきたいか、一言お願いできればと思います。
○知事
まず、日頃から県民の皆さまの声を「#あおばな」だけではなく、さまざまなところで伺っています。この3年間で150回以上に渡ってこの対話集会を実施してきて、その輪の中で希望や不安、そして夢に向き合ってきました。このことを常に年間総合予算の中で実現することが、私は大事なことだと思っていますので、県民主役の県政を実現し、挑戦を支え、挑戦する県庁として、青森新時代の新しい挑戦をこの予算を通じて実現していきたいと思いますし、そのことを通じてAX青森大変革も実現していきたい考えております。
○記者
りんご総合戦略の推進についてお伺いします。今年は151年目ということで効率的な生産基盤への強化や、人工衛星やAIを活用し今後のりんご産業を支えていこうという取組になるかと思いますけれども、改めてどのような思いを込め、どのように進めていきたいかをお願いします。
○知事
本県りんご産業の農業生産額は1,300億円となっていて、農業だけではなくて県経済全体を牽引する産業だと私は受け止めています。ですから、これが人口減少の中で担い手や後継者が不足したとしても生産量や生産額が維持できる、あるいは成長できる環境をつくることが、また、そのサポートをすることが私たち青森県としての務めだと思っておりますので、農家の皆さまにしっかり寄り添っていくことと産業そのものを成長させること、この2つの軸で青森りんご総合戦略を推進していきたいと考えております。
○記者
テーマ2「健康」の事業について、スライドにはなかったかもしれませんが、介護人材として外国人の方を受け入れる体制を強化する事業がいくつか入っているかと思いますが、そのような事業を行う必要性が生じた背景と、そこに対する知事の思いをお伺いしてもよろしいでしょうか。
○知事
外国人ということではなくて、基本的には介護人材が不足している、不足してくるということは先ほどご説明したとおりで、令和22年に介護人材が約1万2000人不足するというのが今現状の見通しですから、この対策を強化しなればいけないというのがこの政策の背景にあります。それは外国人だけではなくて日本人も含めて介護人材を確保していかなければいけませんので、こうした事業を重点化して取り組んでいくということを申し上げたということで理解してください。
○記者
日本人の方や県内にいらっしゃる方だけでは、将来的に賄い切れる状況にない、そのような転換点に来ているというご認識でしょうか。
○知事
外国人にはこだわっておりません。日本人も含めて介護人材をしっかりと確保していきましょうというお話をしている、と理解していただきたいと思います。
○記者
2ページにある既存事業の廃止・見直しについて、いろいろな新機軸を打ち出す一方で既存事業の見直し・廃止も手掛けられているということで、取捨選択といいますか、どういう基準やどういう思いで廃止を進めつつ、新しい事業を打ち出していったのか何かお考えなどあれば教えてください。
○知事
常々申し上げているのですが、やはり1年を通じて、あるいは今までのところで、やってももうこれ以上成果が出ないことはどんどんやめましょうと伝えています。やめた分、新しい事業にしっかりと取り組もうということは常日頃から職員には伝えていて、そのことがある程度実現できているんだろうと思います。実際、廃止の中には事業の期間が終了して廃止したものも含まれていますし、あるいは統合してやっているものがありますので、厳密に言うと何を本当に廃止したかは手元にないので分からないですけれども、イメージとしては、前にやっていたから今年もやらなければいけないといった発想はやめましょうと常に申し上げています。
○記者
「#あおばな」や県民の声を通じて事業化したものがたくさんあると言及されていますが、特に県民の声を生かしてこういう事業にしたというものはありますでしょうか。
○知事
全体的にそうですが、私が印象に残っていてやっと達成できたなと思っているのが、医療的ケア児の通学支援です。全児童でやってみましょうというところまでようやくたどり着けたなと思っております。これはお願いをされたことで実現できているというのもありますし、ここに書いてあることはほぼすべて対話集会の中で出てきているような話です。その他の項目を見ても、例えば鳥獣対策パッケージについても、ジビエをやっている人たちと対話集会をしたり、あるいは対話集会でなくても市町村長との意見交換で出てきた意見が多いと思いますし、しごとづくりも子育て政策も県民の皆さまの切実な声に応えながら、将来を見据えて政策を立てるという県政の事業の構築の仕方が出来上がってきていると思います。#あおばなで私だけでなく職員が来てくれることもありますし、議事録を共有してフォローアップの表を作り、どうやってフォローアップしていくかということも今はやっておりますので、対話集会からの政策形成という一連の流れはいよいよ定着してきたかなと考えています。
○記者
白神山地の新たな価値創出ということで「SEA TO SUMMIT」というイベントを開催するということで、モンベルさんとのイベントだとお聞きしているのですが、このイベントにどのような期待を込めているのかと、白神山地のどういった価値を新しく見出していきたいのでしょうか。
○知事
世界遺産は「世界遺産だから良いよね」ということではなく、この世界遺産の価値を私たちがどのように発信できるかと、どのように活用できるかにかかっていると思っています。「SEA TO SUMMIT」というイベントを開催すると全国から多くの人たちが来て、川を下り、自転車で行き、そして海を渡るといった一連の白神の新しい楽しみ方をしてもらえる、そういうイベントだと思っています。そもそもそんなことができるのかということ自体が新しい価値の創出になりますし、来た人たちがそこで体験した価値を発信してくれるのにも期待できます。そういうことができる白神だということを私たちが認識することで、さらにそのエリアだけではなく周辺も含めて新しい活動が始まってくれることにも期待をしています。
○記者
猛暑に打ち勝つ水稲の高温対策でいろいろ新しいことをやられるかと思うんですけれども、この事業に対する思いや狙いを教えてください。
○知事
圧倒的な気候変動で、本当は米以外もそういう施設があればやりたいんですが、ガラスハウスのようなものを作り、そこで育種をしていきます。そうすると1年間のうちに3世代ぐらい作れるので、どんどん新しい品種改良が進んでいく仕組みを青森県の中でできればよいと考えております。今もはれわたりは暑さに強いとは言われているのですが、この後またどんどん気候が変動していくことが想定されますので、気候変動が進んでいく中でも生産量を落とさずに、むしろ生産性を上げて生産量を増やしていくような米作りができる、そういう拠点をしっかり作っていきたいと思っております。
○記者
りんごの衛星とAIによるデジタル調査のモデル実証にも取り組まれると思うんですけれども、果樹で見てみると全国初ということで、これについての狙い、思いはいかがでしょう。
○知事
りんご園地の調査は人手がかかる部分があって、この花がちゃんと咲いているかみたいなところから始まって、実の成り方はどうかとかさまざまあります。それらを人の目ではなくて広域で、AIを使ってやることでぐっと調査効率が上がり、最終的に産地の正確な情報が把握できます。産地の正確な情報が把握できれば、そのあと販売の方に繋がっていき、価格の形成が適切にできてくる環境になります。これをしっかりやっていけば、今後さまざまな要因によってりんご産業がどういう状況になっていったとしても、私たちの調査能力が上がっていけば、成長、あるいは今の維持ということのきっかけになってくれると思っています。
【知事コメント】
これから県立高校の体育館には全て冷房をつけることになります。避難所にもなっていますし、高校生たちも暑くて大変な思いをしておりますので。また、Wi-Fiの環境も整備するなど、今日発表しきれなかった中でもいろいろな意味で大きく時代の転換点になるような取組がたくさんあります。今日は予算の総額とか総論の発表でしたが、記者の皆さんもよく研究をしていただいて、ぜひ大きく取り上げていただき、どんどん転換していく前向きな姿を報道していただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
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