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更新日付:2026年2月3日 広報広聴課

知事記者会見(年末会見)/令和7年12月26日

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知事記者会見録

会見日時:令和7年12月26日金曜日 11時00分~12時05分
会見場所:県庁西棟889会議室
会見者:宮下知事

〇幹事社
 ただ今から、知事記者会見を始めます。
 まずは知事から報告をお願いいたします。

〇知事
【青森県東方沖地震からの復旧について】
 1点目、青森県東方沖地震からの復旧についてご報告申し上げます。
 まず、改めて被害に遭われた全ての県民の皆さまに心からお見舞いを申し上げます。
 令和7年12月8日23時15分に発生した今回の地震では、12月9日午前2時に初めて「北海道・三陸沖後発地震注意情報」が発表されました。
 16日の午前0時に終了するまで、県民の皆さまにおかれましては、いつもより緊張感のある日々をお過ごしいただいたことと思いますが、大きな混乱もなく終えることができました。冷静な対応について、感謝申し上げます。ありがとうございました。
 被害の状況についてです。現時点で死者はおりません。負傷者は32名となっており、この数についてはしばらく増減がなく、今後増えることはおそらくないものと考えています。
 一方、住家・非住家の被害については、日々増えている状況にあり、現時点で1,672件の建物被害が確認されております。
 主なインフラ被害ですが、八戸港、国道394号、上水道の断水、県立学校の一部施設に被害がありました。
 八戸港については、一昨日、国と県、関係者を含めた検討会が開催され、今後の復旧方針についての検討が始まっております。
 国道394号については、昨日復旧し、規制が解除されております。
 上水道の断水についても、現時点で全て応急復旧が完了している状況です。
 県立学校については、21校で設備被害がありましたが、現在、休校している学校はありません。
 また、商工関係は建物以外にも、設備・商品等で多数の被害が出ている状況です。
 NTT青森八戸ビルの鉄塔については、23日に鉄塔の安全性が確認され、避難指示および国道45号の通行止めが解除され、現在は八戸市内の道路交通は通常どおりとなっていると伺っております。先ほど連絡がありましたが、工事も本日終了し、11時に完了報告がNTTからある予定と聞いております。
 JR八戸線については、現在も代替交通で対応していただいていますが、12月30日の9時台から全線で運転再開すると伺っております。
 次に、むつ市内についてです。県道田名部停車場線の旧松木屋ビルにつきましては、外壁が崩落するおそれがあるため、現在通行止めとしていますが、年内に片側交互通行を再開すべく緊急対策工事を実施しているところです。
 むつ総合病院については、昨日も視察してまいりましたが、極めて厳しい状況にあります。現在、病棟は再開しておりますが、今後は国、県、市、そして一部事務組合と連携して、今後の病院のあり方について検討していくことになります。年明けすぐに検討を開始する予定で、1月8日にスタートの会議が開催される予定です。
 続きまして、県の支援策についてです。すでに、経営安定化サポート資金については災害枠に指定することを決定し、受付も開始しております。これに加え、本日、信用保証料の50%の補助を決定いたしました。さらに、県税の減免、県独自の被災者生活再建支援制度についても、適用することを決定しております。
 今後は、事業継続に向けた支援や需要喚起策についても検討していきたいと考えています。後発地震注意情報の発表などを受け、青森は危険だといった認識のもと、宿泊や飲食のキャンセルが相次いだということもありますので、何らかの形で需要喚起策を実施していきたいと考えています。
 また、設備や施設に多くの被害が出ていることから、設備復旧に対する支援策についても検討・構築していきたいと考えています。そのためには、市町村からの被害状況を正確に把握する必要がありますが、現時点ではまだ時間を要している状況ですので、市町村からの報告をスピーディーに上げていただいて、支援ニーズに的確かつスピーディーに対応していきたいと考えています。
 県といたしましては、年末年始においても日頃の備えを意識していただき、いつもどおりの年の瀬、そして年明けを過ごしていただきたいと考えております。
 本日、全庁的には仕事納めとなりますが、危機管理局については、一部の自治体で対策本部や警戒本部が設置されている状況ですので、30日までと年明け4日から、市町村対応の窓口を開いて、状況把握に努めてまいります。各地で進められている復旧作業についても、年末年始にかかわらず、引き続き実施していきたいと考えております。
 また、今日から雪が降る予報となっておりますので、屋根の雪下ろしや除排雪作業にあたっては、県民の皆さまにおかれましても、万全の安全対策を講じた上で行っていただければと思います。

【共同経営・統合新病院に係る基本設計の取組状況】
 共同経営・統合新病院に係る基本設計の取組状況についてご報告申し上げます。
 基本設計は、基本計画で取りまとめた建物の用途や規模、要求される機能、予算、スケジュールなどを基にして、設計の内容をより具体化するものであります。
 なお、実際に工事を行うための詳細な設計図は、次の段階である実施設計で作成します。
 取組状況についてですが、9月30日に基本計画の業務委託契約を締結し、現在は、建物の配置や外部の動線、すなわち患者さんや職員がどこから出入りするのかといったことや、各フロアでどのように医療提供体制を整えていくか、病棟構成を検討しています。
 今後は、平面プラン、内部動線、設備システム等の検討を進めていくことになりますが、現時点でのイメージパースについて、皆さまにお示ししたいと思います。
 まず、敷地利用計画についてです。こちらは、住民の皆さまのご意見をかなり反映した内容となっており、建物は周辺住宅からの距離を確保した配置としています。青線で囲まれた部分が「病院ゾーン」です。正面玄関は東側になります。
 病院ゾーン北側のオレンジの線で囲まれた部分が「来院者ゾーン」です。広場や来院者用駐車場を配置いたします。
 病院ゾーン南西側の赤い線で囲まれた部分が「救急・職員ゾーン」です。救急ヤードや職員用駐車場を配置いたします。
 また、緑色の部分「浜田中央公園ゾーン」につきましては、地域の皆さまから極力そのままにしてほしいという要望がありましたので、ほぼ現状どおり地域に親しまれている環境を継承します。
 また、動線については、迅速な救急アプローチと来院者の安全かつスムーズな動線を確保します。
 緑色の矢印が「来院者動線」です。基本計画では東側市道1方向からのみのアクセスでしたが、交通渋滞緩和のため、東側市道と南側の国道7号バイパスの2方向からのアクセスとしています。
 「救急車動線」は赤色の矢印で、3方向から、迅速性を重視した専用アクセスとします。
 また、「バス動線」は紫色の矢印で、バス路線に対応したバスロータリーを正面玄関に設けます。
 ドクターヘリについては、周辺住民の上空を避けてほしい、ヘリの騒音や吹き下ろし風が最小となるように配慮してほしいということを要望として承っておりますので、職員用駐車場の上にヘリポートを配置し、現時点では住宅の上空を飛ばない設計となっています。ヘリは、公園側からの進入、あるいは南側からの進入の2方向で考えておりますので、住宅の上を飛行することは想定しておりません。
 地域の皆さまからは、日陰対策についても要望がありました。もともとの案でもほとんど影響はないとのことでしたが、さらに北側住居への影響が緩和されるよう、南側に配置し、住宅との距離も十分に確保しております。
 また、敷地外周に樹木を植える、建物の圧迫感を抑えるなど、景観にも配慮していきます。このように、周辺環境への影響については、最小化することを目指します。地域の皆さまには、病院ができて良かった、地域がより良くなったと思ってもらえるような環境にしていきたいと考えています。
 簡単にまとめますと、地域住民の皆さまへの配慮を最大のポイントとしており、
 1点目は、渋滞緩和のため、複数の来院者動線を確保していること、
 2点目は、騒音対策として、ドクターヘリが住宅上空を飛行しないようにすること、
 3点目は、日陰対策として、より南側に配置し、住宅との距離を確保していること、
この3点についてご理解いただきたいと思います。
 続きましてイメージパースです。これは、東側市道から正面玄関を見たイメージ図です。病院棟の建物ですが、低層部の1階から4階を外来・診療部門とし、高層部の5階から8階を病棟、最上階の9階に電気室・機械室等を配置します。
 このエリアは浸水エリアではありませんが、浸水リスクを避けるため、地階は設けないこととしました。
 一般病床数については、基本計画の考え方を維持した上で、直近の年間入院患者数を踏まえた適正規模により基本設計を進めていきたいと考えております。
 基本計画では、新型コロナウイルス流行期以前の3年間、平成29年から令和元年の平均年間入院患者数22,167人で一般病床数を算出し、751床としていました。これを、直近を含む8年間、平成29年から令和6年の平均年間入院患者数20,706人に更新して算出し、701床とします。このことによって、結果的には費用が削減されることになるかと思いますが、あくまでもそれを目指して削減したわけではないことはご理解ください。
 続きまして、病棟の平面図です。病棟は徹底して機能性と効率性を重視した形にしていきたいと思います。中央に共用スペースを設けまして、そこから十字型に病棟が広がる構造を採用します。
 これには、主に次のようなメリットがあります。まず、中央スペースを拠点に、医療スタッフや物資の移動がスムーズに行え、迅速な対応ができる動線が確保されます。そして、各病棟に窓を多く設置することができ、自然光が入りやすく、八甲田などの景観を楽しむことができ、故郷を見ながら療養できる環境が作られます。また、病棟ごとに区画が分かれているため、緊急時の感染症対応や専門性の異なる診療科の分離運用が可能です。
 また、効率性の観点でも、病床の広さが確保されることになりますし、最小の床面積で建築可能な構造となっておりまして、このことによって費用も削減できるようになっています。 もう少し分かりやすく言うと、箱型のまま上に上げると床面積が広くなり費用がかさみますが、このような形にすると床面積が少ないわりに病室の数が確保でき、さらに効率よく運用することができます。
 青森市は豪雪地域でもありますので、雪庇や吹き溜まりに対して適切な位置に融雪装置や庇などを設けて、予め対策を講じていきます。雪対策にも万全を期していきたいと考えています。
 このように、患者と医療従事者の双方にとって安全性、効率性、快適性の観点から優れていることから、こうした形を採用しております。
 こちらは、病床から八甲田の方を見ているイメージです。故郷を思い出しながら療養していただくことで、気持ちの面でも回復できるような病室環境も整えていきたいと考えております。
 以上のような考え方を基本として、基本設計を進めていきます。今後も、県民の皆さまに情報提供しながら、青森市と連携して統合新病院の整備をしっかりと進めてまいります。
  
【令和7年を終えるにあたって】
 3点目ですが、毎年恒例となりました今年の一字をお知らせしたいと思います。
 今年の一字は「天」といたしました。1月に豪雪、そして12月の地震と、2つの天災に見舞われました。また1年を通じて、高温、渇水、高水温など、本当に天気に振り回されました。ホタテやイカも同様であります。一方で、天気に勝った米は順調だったと思います。
 また1年を通じて、クマが人の天敵になった、そうした1年だったと思います。
 県政においては、「意気衝天」と言うのでしょうか。青森りんご植栽150周年、ミセスグリーンアップルの大使就任、全国知事会議の開催、台湾線の増便、トップセールスも実施しました。さらに、自然・地域と再生可能エネルギーとの共生制度、青森GX特別区域、フュージョンエネルギーなど、気持ちを新たに、意気衝天、新しい県政に取り組んだ1年でもありました。
 また「天馬行空」と言うのでしょうか。新しい自由な発想で取り組んだものとして、小児科オンライン診療があります。ほとんど県立の小児科オンライン診療センターと言って良いようなものであり、現在多くの皆さんにご利用いただいています。10月のスタート時は100件程度でしたが、11月は500件程度となり、12月はおそらくさらに増える見込みです。年末年始には、より一層活用されるものと思います。
 また、キッズシッター制度や不妊治療費助成の拡大などでは、県民の方から直接感謝を伝えられる場面もありました。自由な発想による挑戦が、新時代の土台となるということを改めて実感しています。
 漢字は異なりますが、任期も3年目を迎え、起承転結でいうと「転」を迎えます。しっかりと公約と仕事で結ばれるように来年も「一念通天」、青森新時代の前進に向け、邁進してまいります。
  
【質疑応答(報告案件について)】
〇幹事社
 それでは、ただ今の報告に対する各社からの質問としますが、質問は簡潔になるようご協力をお願いします。質問のある社は挙手をお願いします。

〇記者
 地震の関係で伺います。年末年始の危機管理局の対応をお知らせいただきましたが、地震の発災からまだ1か月経ってない中で年末年始を迎えることになります。他部局も含めて、即応体制は取れるのでしょうか。

〇知事
 万が一、地震が起こった場合には、今回の地震があったかどうかに関わらず、全庁体制で臨みます。震度5強以上があれば全員参集ということになっていますので、その体制は年末年始であっても変わりません。
 また、豪雪で対策本部を設置するような状況になった場合についても、速やかに参集するということは、あらかじめ申し合わせております。

〇記者
 青森市外に出られる職員の方もいらっしゃると思いますが、「早めに戻ってきてほしい」といったお願いや指示はされているのでしょうか。

〇知事
 それは特にありません。幹部職員も含めて、各部局内で、誰が青森市にいるか、いないかということは把握していると思います。例えば、部長がいない場合は次長が対応しますし、部長・次長がいない場合は課長が対応するということで、それぞれの部局で、常にそうした危機管理のやり取りをしています。
 仮に何かあったとしても、集まれる人が集まって速やかに対策本部を設置し、直ちに人命救助等に当たるという対応になります。これは年末年始に限らず、夏休みでも通常の土日祝日でも同じことです。

〇記者
 地震についてお尋ねいたします。まだ被害の全容が見えていない状況ですが、建物被害が現状で1,500件を超えるなど、徐々に被害の大きさが明らかになってきています。被害に対する現状の認識について、改めてお伺いします。

〇知事
 震度6強を観測した地点があり、広い範囲で震度5を超える地震でありましたので、これぐらいの被害の広がりというものは当初から考えられていました。
 一方で、公共施設やインフラの様子を見ていくと、やはり老朽化した部分を中心に、被害がかなり拡大しているという印象です。
 今後も被害の把握についてはしっかり努めてまいりますが、ともかく各市町村にはスピード感を持って対応していただきたいと考えています。

〇記者
 支援策について、今後、事業継続支援や需要喚起策、設備復旧支援などを検討されているとのことですが、現状では、どのような部分をターゲットとして想定されているのでしょうか。

〇知事
 県内の中小企業の皆さんに対する支援が前提になると思います。その中には、昨日お話を伺ったホテルや旅館、それから飲食店なども含まれてくると考えています。

〇記者
 現状でも「早く支援を」という声が多いかと思います。今後検討している支援策について、実施時期などの見通しはありますでしょうか。

〇知事
 私たちとしても、できるだけ速やかに実行したいと考えています。市町村との情報共有が全てになります。被害状況などの情報が速やかに出てくれば、県としても支援策をすぐに打ち出せると思います。

〇記者
 被害の大きさなどを鑑みて、激甚災害の指定の必要性について、どのようにお考えでしょうか。

〇知事
 それについては、国の方でしっかりと判断いただけるものと考えています。

〇記者
 関連して、今後の支援策についてお伺いします。
 まずは被害の把握というお話がありましたが、昨日、商工団体から幅広な支援を求める要望がありました。設備復旧については、建物の外壁といった被害に加え、商品や工場設備なども対象にしてほしいという話も一部出ていました。
 現時点で手当てできる部分について、どのようにお考えでしょうか。

〇知事
 繰り返しになりますが、やはり市町村から被害の全容を、できるだけ早く報告していただきたいと考えています。それが分かれば、新たな支援制度の構築を速やかに進めることができます。
 昨日お聞きした話だけをもって、何か物事ができるということではありません。業界団体からの要望については、私たちとしてもしっかり対応していきたいと考えていますが、制度の構築というのは、それとは別に、行政間でしっかり対応していかなければなりません。
 そのため、市町村における被害の把握状況を、県の方に正確かつ速やかに報告していただきたいと考えています。

〇記者
 現状、被害の把握に時間がかかっているという認識でしょうか。

〇知事
 時間がかかっていると思います。

〇記者
 その理由としては、被害の大きさというところでしょうか。

〇知事
 被害の広がりもありますし、それぞれの対応ということもあるのだと思います。

〇記者
 支援策について、現時点では県単独の補助制度として考えていらっしゃるのでしょうか。

〇知事
 県単独になるのか、協調するのか、そのあたりも含めて、しっかり話し合いをしていかなければならないと考えています。

〇記者
 需要喚起策についてですが、こちらは支援策とは少し性格が異なるものかと思います。例えば、県民向けのキャンペーンのようなものをイメージされているのでしょうか。

〇知事
 さまざまなことを考えていますが、実行するタイミングによって効果は変わってきます。そのあたりも含めて、年明け早々には市町村とよく連携し、話し合いをした上で、県としてやるべきことを発表していきたいと考えています。

〇記者
 被害の全容がまだ見えていない中で、予算規模なども定まっていないと思いますが、補正予算を組む必要性は出てくるのでしょうか。

〇知事
 当然、補正予算になると思います。

〇記者
 議会の招集なども含めて、ということになりますか。

〇知事
 そういったことも含めて、いつできるかは、いつ把握できるか次第だと思います。
 別に県が他人事で言っているわけではありません。こういうことを言うと、「県がやればいいじゃないか」とか、「知事は冷たい」と思う方がいるかもしれませんが、そういうことではありません。
 行政間の役割分担があり、罹災証明の発行や被害の把握は、あくまでも市町村が行うことになっています。これが確定しないと、私たちとしては制度を構築することはできないので、そこは急いでほしいということを申し上げています。

〇記者
 統合新病院について伺います。病床数の削減についての確認ですが、結果的に費用が削減されるとのことでした。これは費用の削減を前提とした取組ではない、という認識でよろしいでしょうか。

〇知事
 そのとおりです。そもそも入院患者数の推移について、基本計画の時点では平成29年から令和元年まで、つまりコロナ前のデータを基に算出していました。これは、コロナが収束すれば、入院患者数もコロナ前の水準に戻るだろうという見通しのもとで行ったものです。
 ところが、コロナが明けて、来年で3年目になりますが、そうした中でも、実際にはコロナ前の患者数まで戻っていないという実態があります。その実態を正確に反映して改めて算出した結果、751床ではなく701床がふさわしいという結論になりました。
 結果として病床数が減れば床面積も減り、建設規模が小さくなる分、費用が削減されるということになります。

〇記者
 入院患者数が戻ってこない理由については、どのように分析されているのでしょうか。

〇知事
 入院患者が戻ってこない背景には、いわゆる入院控えが続いていることがあります。例えば、コロナの時が典型でしたが、入院する方が危ないのではないか、院内感染によって症状が悪化するのではないか、と考える方もいます。
 病院そのもの、あるいは入院そのものにリスクがあると考える方々がいて、そういう部分が入院控えつながっている。結果として、コロナ前と比較して入院患者数が戻っていないということだと思います。

〇記者
 関連して概算事業費について伺います。今までも質問があったかと思いますが、足元では物価高が進んでいます。概算事業費は最大966億円と見積もっておりますが、これに対する今後の見通しを教えてください。

〇知事
 毎年、資材価格も労務費は増えていますので、当然上がってくると思いますが、現時点で966億円から上がっているかの算出はしていません。

〇記者
 住民の意見を反映した施設配置等を行ったということですが、以前のように住民との懇談の場を設けるなど、今後どのように対応していくお考えでしょうか。

〇知事
 年度内には、住民の方々に対して、本件の説明も含めて、地盤調査に関する説明をさせていただきたいと考えています。

〇記者
 統合新病院について、床面積を少なくすることで費用を抑えられるとのことですが、現段階でどのくらい費用が抑えられるという算出はありますでしょうか。

〇知事
 どれぐらいという話は、今の時点ではあまり意味がないと考えています。資材価格や労務費がインフレでどんどん高騰しているので、そこで総事業費が上がってくる分が、今回削減した分を吸収してしまう可能性もあります。
 いくら削減したかということよりも、当初発表している総事業費に近づけるために、今後もおそらく、その他の部分でも費用の削減が必要になってくると考えています。

〇記者
 直近の年間入院患者数を基にしたということですが、これは市民病院と県病の2病院の数ということですか。

〇知事
 そのとおりです。

【質疑応答】
〇幹事社
 次に、報告以外の案件に対して質問のある方は挙手をお願いします。

〇記者
 使用済核燃料の中間貯蔵について伺います。先日、東京電力と日本原子力発電が、他の電力会社と連携したいという意向を、県とむつ市に伝えました。これについて、知事のお考えをお聞かせください。

〇知事
 そもそも現状としては、わずかながら受け入れているという状況にしかありません。事業者という意味ではRFS社になりますが、中長期的にどうするのか、例えば5,000トンをどうするのかという点については、むつ市から求めていた話であり、むつ市としては気になるところなのだろうと思います。
 一方で、県としては、5,000トンが4,000トンになるということ自体は、特に問題があるとは考えていません。むしろ、使用済燃料を貯蔵するという意味での負担は減ることになるので、そのことについて県として何かあるということではないと考えています。

〇記者
 RFSについてお伺いします。先週、東京電力と日本原子力発電が検討状況を改めて報告し、その中で事業者間連携というお話がございました。立地協定の中では、2者以外の受け入れについて明記されていませんが、事業者間連携についてどのようにお考えでしょうか。

〇知事
 現時点では何の形もなく、事業者がそう言っているだけで、実際にどうするのかという具体的な話は何もありません。そのため、私自身が何かコメントする段階ではないと考えています。
 そもそも、事業者間連携と言いながら、その環境が本当に整っているのかということでいけば、六ケ所再処理工場が稼働に向けてしゅん工したわけでもないし、操業したわけでもありません。そうした中で、環境が整っているとは言えないと私は思っています。

〇記者
 今後、この点について事業者にしっかりとした説明を求めるなど、求めたいことはございますか。

〇知事
 特にありません。

〇記者
 5,000トンが4,500トンになることで、県として特に問題はなく、むしろ貯蔵の負担が減るというお話をされました。その認識でいけば、今後、全国的な原子力を巡る情勢の変化によって、使用済燃料が4,500トンを下回る状況になった場合、つまり使用済燃料が減っていく分には、県としては特段問題にしない、そういう趣旨も含まれるのでしょうか。

〇知事
 ないと思いますけどね。
 むつ市と県の違いは何かというと、第一に、核燃税のあり方が違います。むつ市の場合は、5年ごとに見直す条項はあるものの、ある意味恒久税であり、中長期的に税財源を確保する仕組みになっています。
 青森県の場合は5年ごとの見直しなので、5年間徴収した後、次をどうするかは、またゼロベースで議論しなければなりません。つまり、中長期の税財源には、現時点ではなっていないということです。
 そういう意味で、何十年先に何百トン減るかといった話について、今、私たちが何かを語ることはありません。ただ、むつ市は中長期の財源を見通しているので、その中長期の財源が減ることに対して懸念を示している状況だと理解しています。

〇記者
 使用済燃料が減る分には問題ない、むしろ青森県から使用済燃料は減っていった方が良いという御認識でしょうか。
  
〇知事
 そのとおりだと思います。

〇記者
 それでは、むつ市のRFSにおける貯蔵量が4,500トンを下回るような状況になった場合でも、それは許容されるという理解でよろしいでしょうか。

〇知事
 そうだと思います。そのような流れで核燃料サイクルをやっています。使用済燃料がずっと貯まっていることを許容している県政は今までありません。
 かつては、第二再処理工場に搬出されるという話でした。その後、実際に稼働する時には、そろそろ稼働する六ケ所再処理工場に搬出されるという整理になっています。それであれば、使用済燃料は少なくともむつ市から出て行きますし、再処理されたMOX燃料は、プルサーマルや、大間にできるフルMOXの原子力発電所に出て行くことになります。また、最終処分されるガラス固化体についても、全部県外に出て行くというのが全体の前提です。
 そうなると、結果的にはなくなることを前提にしていますので、私たち自身としては少なくなることに越したことはないという考えです。

〇記者
 話題変わりまして、統合新病院の関係で影響を受ける県営スケート場についてお伺いします。利用終了は来年度の冬ということになっていたかと思いますが、現時点では、いつまで使用できる見込みでしょうか。

〇知事
 令和8年度の冬期間の営業までは使用できる予定となっています。

〇記者
 つまり、来年度の冬シーズンまでは使用でき、その後は解体工事が始まるので使えなくなるということでしょうか。

〇知事
 解体工事を含めた工事のスケジュールは日々進捗しているので、少なくとも令和8年度の冬期までは使えるということです。その後、すぐに閉鎖するか、あるいはもう少し使えるかは、工事のスケジュールによります。少なくとも、令和8年度の冬期までということはお約束できると思います。

〇記者
 そうすると、県営スケート場を使用できない期間が一定程度生じる可能性があると思いますが、その期間については、何年ぐらいを目途で考えていらっしゃいますか。

〇知事
 現在、ボールパークの方でサウンディング調査を行っており、十数社の民間事業者から、工事期間や完成時期、どういうゾーニングでやるかなどについて聞いている段階です。それが早まれば使えない期間は短くなりますし、時間がかかるようであれば長くなります。ですので、そこはまだ何も言えないと思います。

〇記者
 学校の授業やスポーツチームの練習場としても使われており、その間、青森市にスケート場がなくなることになります。代替措置として、何らかの支援を行う考えはありますでしょうか。

〇知事
 学校では、スケートもいいですが、スキーもしてほしいですね。山に行けば雪はいっぱいあります。
 代替措置については、スケジュールが明らかになった時によく考えていくことだと思っています。

〇記者
 他県のことで恐縮ですが、三重県において、秘匿性の高い個人情報が守れなくなる可能性があるなどとして、外国籍の県職員の採用を、早ければ来年度から取り止める方向で検討が始まったことが明らかになりました。
 他県のことではありますが、一般的にこうした観点から外国籍の職員の採用を見直す考え方について、どのようにお考えでしょうか。
  
〇知事
 国家公務員については、もともとそうした制限がありますし、特定の業種、特に秘匿性の高い、そして国家の安全保障に関わるような業務を担う部局については、採用できないということはあり得ることかと私は思います。
 それ以上のことはありません。青森県政としてどうするかについては、現時点で申し上げることはありません。

〇記者
 特に検討を進めたいといったお考えもないということでしょうか。

〇知事
 そもそも、今お話しされている情報自体が二次情報です。おっしゃっている内容が、本当に正しいことかどうか検証できていない中で、私が責任ある立場でこの場で申し上げることは何もありません。

〇記者
 漢字に関連して伺います。起承転結の「転」という意味も込められているというお話がありました。「転」があるということは、そのあと「結」があると思いますが、さらにその後の「起」については何かお考えはあるのでしょうか。

〇知事
 特にありません。まずはしっかりと「結」を迎えられるよう、ラスト1年半、頑張っていきたいと思います。

〇記者
 1年間の振り返りに関連してお伺いします。今年は全国知事会議や北海道・東北地方知事会議など、青森から国や全国に対して発信する場面が多かったと思います。また、この会見の場でも国への要望に関する発言が多くありました。
 テーマは特に絞りませんが、国に対して求めることや、地方自治と国のあり方について、この1年を振り返って改めてお考えをお聞かせください。

〇知事
 ポイントを絞って申し上げると、最後の知事会(子ども・子育て政策推進本部会議)が非常に印象的でした。給食費無償化について議論した会議です。
 昨年、新聞社のインタビューで、来年の一字として政治の「政」という字を書きました。政局が必ず動く、選挙の結果次第では少数与党となり、政界が流動的になるのではないか、という趣旨だったと思いますが、それはおおむねそのとおりになったと感じています。
 その結果、それが地方行政にも影響を及ぼすようになってきていて、それが前回の給食費無償化の議論でした。与党3党で決めたことが、突然、知事会に来て、知事会でも幹部の中だけで決めて、それを勝手に根回しして、それでやっていこうという話は、地方と国との関係ではあってはならないことです。
 私は地方自治の危機だと思いました。政党と知事会が勝手にそんなことを決めるのは全く良くない。あくまでも知事会のカウンターパートは政府であり、政府が政策を決定するプロセスにどう入っていくか、その決定事項に対してどう要望していくかということをやらないといけません。
 一方的に決めたことが、各県の財政事情や政策の事情を勘案しない形で進められるというのは、やはり良くない。与党の再編があろうがなかろうが、政府には落ち着いて仕事をしてほしい。その上で、国と地方のあり方について、政策も含めて、しっかりと議論できる環境を整えてほしいと改めて感じました。

〇記者
 今は給食費のお話でしたが、クマ対策なども含め、国に求める部分が多かったと思いますが、来年はどういう部分を求めていきたいか、もしあれば教えてください。

〇知事
 高市政権になってから、圧倒的にスピード感が上がったという感覚があります。ガソリン代が大きく下がり、物価高騰対策をやってもらっている実感があります。
 やはり国はそういうことができます。「178万円の壁」については、私は納得できない部分もありますが、結論としては実施する方向になりました。次は、社会保障や消費税といった国にしかできない本当の意味での経済対策、あるいは物価高騰対策をしっかり進めてほしいと思います。
 補助金をたくさん出して、さまざまな人を個別に支援することがいいのか、それとも一旦税金を集めて再配分するより、最初から減税や社会保険料を下げるのがいいのか、というのは、国にしかできない議論です。しっかり議論していただいて、スピード感を持って日本の経済をしっかり再建してほしいと考えています。

〇記者
 今年の漢字の中にもありましたホタテについて伺います。先般、知事から国に対して、広島県のカキに対する対策パッケージの適用を求めたいというお話がありました。
 カキのパッケージを見ると、カキならではの新規メニューとして、例えばカキ殻の一時保管場所の確保に対する支援や、新たな研究への支援などが盛り込まれています。知事として、ホタテならではの、こうした支援を求めていきたいとお考えの点があればお聞かせください。

〇知事
 「カキならでは」ということではないと思っています。一時保管場所の確保はホタテも大事ですし、研究についても同様です。同じ貝ですから、大体同じような対策になるのではないかと考えています。
 まだ決まっていないのですが、年明けすぐに沿岸8市町村長と緊急的な会を開きたいと考えています。その中で改めて、対策について市町村の意見も伺いながら連携して取り組んでいくことになると思います。

〇記者
 そうすると、今お話のあった沿岸8市町村の市町村長会議を受けて、年明けに要望を行うということでしょうか。

〇知事
 そのとおりです。この8市町村の会議については、私が提案したものではなく、青森市長からの提案です。青森市長がリーダーシップを取って進めていただけると伺っています。
  
〇記者
 むつ総合病院について伺います。昨日、立憲民主党の野田代表の視察に同行された際、むつ総合病院での意見交換の中で、山本市長が災害復旧事業債を活用した新築について言及されたかと思います。
 その際、知事はこのプランに対して、筋は悪くないといった見方を示されました。改めて、このプランについて知事としてどう感じているのかをお聞かせください。

〇知事
 聞いている方向けに分かりやすく言うと、こういう話だったと思います。現在の病院がそのまま使えるかどうか、あるいは使えたとしても老朽化した中で環境がどうかということがあります。現在、被災して壁にひびが入っている状況です。
 そうした中で、現状、メニューとして補修の補助金しかありません。補修の補助金を活用して新築させてほしいというのが、下北医療センターの要望です。それに対して、私は筋が悪くないという話をしました。
 なぜそうかというと、第一に前例があります。熊本市民病院では、熊本地震の時に耐震化の補助金を活用して新築した例があります。その前例に倣えばそういうことも可能なのではないかという意味で、筋が悪くないと申し上げました。
 もう一つは、費用の問題です。むつ総合病院を耐震化するとなると、全部に筋交いを入れたり、外側から固めたり、あるいは免震のために上にあげて基礎の下に免震構造を造るなど、おそらく何百億円もかかります。新築した場合と比較した時に、多分ほとんど変わりません。
 国の財政という意味でも、耐震化するのと新築するのと同じぐらいの費用がかかるのであれば、新築することによってこの先100年安心して使えるようになり、半島の防災や、地域の中核・中枢病院としての機能、いわば命の砦としての病院の機能も守れるようになるので、新築に費用を使ってもいいのではないかという見解を述べたということです。
  
〇記者
 財源確保の面について、災害復旧事業債を使うとなると、ほとんどが国の交付金として戻ってくるわけですが、そのあたりの財源の確保としてはいかがでしょうか。
  
〇知事
 順番から言うと、災害復旧事業債ではなく、災害の応急対応の補助金の方がメインで、そこでまず国費が出ます。地方債は地方費ですので、起債するのは地方になります。もちろん交付金で、また地方費で戻って来ることになるので、そこは少し認識が違うと思います。
 まずは国費ベースでの補助金がいただけるかどうかが第一の論点で、もしそれがいただけるのであれば、災害復旧事業債は基本的にそれに付いてくると思っているので、そのことによって地元が出す費用はかなり削減されることになるかと思います。

〇幹事社
 最後に知事からお願いします。

〇知事
 報道機関の皆さんには、今年1年本当にお世話になりました。各地での取材や県庁内でのやり取りも含めて、皆さんの報道を通じて、さまざまな発表を行うことができましたし、県民の皆さまに対して、青森新時代、明るく前向きな県政も発表できたと改めて感じています。心から感謝申し上げます。ありがとうございます。
 また、県民の皆さまにおかれましては、今年は災害が多く、大変な1年でもありました。北海道・三陸沖後発地震注意情報も終期を迎えましたが、被災した皆さまには、改めてお見舞いを申し上げます。
 いずれにしても、皆さまが良いお年を迎えられますことを、心からお祈り申し上げまして、本日の年末会見とさせていただきます。

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