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更新日付:2023年6月8日 広報広聴課

知事記者会見(定例記者会見)/令和5年6月2日/庁議報告ほか

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知事記者会見録

会見日時:令和5年6月2日金曜日 11時15分~11時45分
会見場所:第三応接室
会見者:三村知事

〇幹事社
 まずは、知事から庁議案件について報告をお願いします。 

〇知事
【FDA青森・名古屋線の期間増便の利用】
 まず、FDA青森・名古屋線の期間増便の利用についてです。
 このたび、株式会社フジドリームエアラインズ・FDAの青森・名古屋線の期間増便が決定し、7月15日から10月28日までの間の87日間で、1日4往復で運航されることとなりました。
 青森・名古屋線は、青森県と中京圏とをダイレクトに結び、経済や観光などの交流を支える大変重要な役割を担っており、本県にとってなくてはならない路線です。
 観光目的であれば名古屋城や熱田神宮など定番の見どころに加え、昨年11月にオープンしたジブリパークなど、親子連れでも楽しめます。また、増便により選択肢が増えたことで、ビジネス目的でもさらに便利に利用できるようになります。
 県ではFDAや関係機関と連携し、今回の期間増便のPRや利用促進に取り組んでいきます。
 この期間にぜひ、FDA青森・名古屋線のご利用をよろしくお願いします。
 また、バースデー割やシニア割などさまざまな割引運賃もあり、うまく予約すると非常に安くご利用いただけますので、この機会に併せてご検討ください。 

【あおもり若者定着奨学金返還支援制度】
 続きまして、「あおもり若者定着奨学金返還支援制度」についてです。
 昨年6月から運用開始した「あおもり若者定着奨学金返還支援制度」は、若者の県内定着・還流の促進と産業人財の確保を目的に、大学等を卒業した方が、一定期間県内に住み、働き続けたとき、奨学金の返還を県と企業とで、最大150万円支援するものです。
 制度に賛同していただいた「サポート企業」の登録状況は、2023年度採用分が91社、2024年度採用分が105社となっており、多くの事業者の皆さまに関心を持っていただいているものと感じております。
 また、6月1日からは2025年度採用分の「サポート企業」及び「就職予定者」の登録受付を開始しております。
 この制度により、青森県内での就職に向けた若者の選択の幅が広がり、結婚や子育て期における将来負担の軽減にもつながるものと考えております。企業・団体、そして就職を希望する若者はもとより、対象となるお子さまをお持ちの保護者の皆さまに対して、引き続き広く周知していきたいと考えておりますので、報道機関の皆さま方におかれましてもご配慮くださるようお願いします。 

【白神山地世界自然遺産登録30周年記念事業】
 続きまして、白神山地世界自然遺産登録30周年記念事業についてです。
 白神山地には、縄文時代から人との関わりをもつ原生的なブナ林の中で多種多様な動植物が織りなす生態系の価値に加えて、山、川、海の恵み、自然との共生により育まれてきた暮らしや文化など、白神山地ならではの魅力があります。
 本年は、この白神山地が、屋久島とともに我が国で初めて世界自然遺産に登録されてから30周年を迎えます。
 県では、この機会を捉え、白神山地の価値や多彩な魅力を県内外に改めて情報発信するため、7月17日に弘前市で開催するオープニングセレモニーを皮切りに、各種記念行事を実施します。
 また、地元市町村や関係団体等においても、さまざまな行事を計画していますので、県民の皆さま方には、ぜひご参加くださるようお願いします。 

【青森県DX総合窓口の開設】
 続きまして、青森県DX総合窓口の開設についてです。
 本日の青森県DX推進本部会議で報告がありましたが、青森県内のあらゆる産業のデジタル化やDXを支援する「青森県DX総合窓口」を去る5月22日に青森市内に開設いたしました。
 「青森県DX総合窓口」は、県内事業者のDXに関する相談対応から経営革新、新ビジネス創出支援まで、ワンストップで対応する窓口として運営していきます。
 具体的には、窓口スタッフによる相談対応や、専門家による伴走支援のほか、ポータルサイトでのDX事例の紹介、デジタルツールの便利さや各種支援策を紹介するセミナーの開催など、事業者の課題に応じたさまざまな支援を展開することで、県内産業のDXを促進していきます。
 窓口での相談は無料となっておりますので、事業者の皆さまにおかれましては、お気軽にご活用くださるようお願いいたします。 

【令和4年産りんごの輸出状況について】
 続きまして、令和4年産りんごの輸出状況についてです。
 去る5月30日に財務省が発表した貿易統計によると、令和4年産りんごの輸出実績は、令和5年4月までの輸出量が3万8,554トンとなり、これまでで最も多かった平成27年産の3万6,304トンを上回り、過去最多となりました。また、輸出額も過去最高を更新し、初めて180億円を突破しました。
 これは、世界最高水準の食味と品質のりんごづくりへの生産者の皆さまのたゆまぬ努力と、昨年10月から積極的な販売促進活動を展開しながら、現地の需要期に的確に対応されてきた流通・販売関係者のご尽力の賜であります。まさに、世界一の品質と、世界が認める「青森ブランド」の本県産りんごの輸出拡大に関係者が一丸となって取り組まれてきたことに、改めて感謝と敬意を表します。
 私も知事就任以来、日本一を誇る本県りんご産業の持続的な成長と、生産者の皆さまの所得向上を目指し、国内流通はもちろん、輸出拡大にも全力で取り組んできました。特に、輸出量の9割以上を占める台湾や香港では、現地スーパー等において、直接、消費者に青森りんごの魅力とおいしさをPRしてきたほか、各国の行政機関や流通関係者などに対しては、本県の安全・安心な生産・流通の取組を丁寧に説明するなど、お互いの信頼関係を強化してきたという強い思いがあります。
 県としましては、今後も関係団体と連携しながら、海外での青森りんごの知名度や評価のさらなる向上に向け、これまで築いてきたネットワークを維持・拡大しながら、青森りんごのブランド力を高め、輸出拡大を図っていきます。 

【あおもりマッチングシステム「AI(あい)であう」の実績】
 続きまして、あおもりマッチングシステム「AI(あい)であう」の実績等についてです。
 令和4年10月から県で運用を開始いたしましたあおもりマッチングシステム「AI(あい)であう」のこれまでの実績をお知らせします。
 「AI(あい)であう」は、結婚を希望する男女のマッチングを行うシステムです。
 運用開始後、大変ご好評いただいており、令和5年5月29日現在で利用登録者数は550名以上、お見合い成立数が延べ476組、結婚を前提とした交際成立数が延べ174組となっています。
 また、2組の方が「AI(あい)であう」によりお相手と出会い、成婚退会されており、県としては、システムの成果があったものとうれしく思っています。
 「AI(あい)であう」は、結婚を希望する18歳以上の男女が安価に利用でき、また、本人確認もしっかりと行っているので、安心して利用できます。
 利用を迷っている方もいらっしゃると思いますが、ぜひ、本システム「AI(あい)であう」をご利用くださるようお願いします。
 また、マスコミ各位におかれましては、あおもりマッチングシステム「AI(あい)であう」の周知にご協力くださるようお願い申し上げます。 

【質疑応答】
〇幹事社
 それでは幹事社から2点質問させていただきます。
 新型コロナウイルス感染症対策として県が実施した各種取組に対する評価と課題については、「振り返り」として整理され、先般公表されたところですが、感染拡大防止対策として実施した飲食店の時短要請、あおもり飲食店感染防止対策認証制度などの各種対策について、その効果や課題などを評価、検証する考えはないのかお聞かせください。
 また、これまでの対応などについて、今後の感染拡大防止対策に生かしていくことが重要と考えますが、知事の見解をお聞かせください。

〇知事
 県では、これまで新型コロナウイルス感染症から県民の命と暮らしを守るため、その時々の感染状況や変異株の特性等に応じて、感染拡大防止や保健・医療提供体制の強化など、各種取組を全庁一丸となって行ってきました。
 これらの取組については、今後発生する可能性のある次なる新興感染症対策に、生かしていくことが重要であることから、課題の整理と評価を行う「振り返り」を実施し、青森県新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の委員の方々からのご意見などを踏まえ、その結果を取りまとめたところです。
 これまで感染防止対策として実施してきた、飲食店等への営業時間短縮の協力要請や、あおもり飲食店感染防止対策認証制度など、さまざまな対策については、県民や事業者等の行動を制限し、多くの方々に不便や負担をかけた一方で、その時々の感染の増加を抑え、あるいは拡大に歯止めをかけるなど、一定の効果があったものと考えていますが、個別の対策ごとの影響を正確に把握することは困難であると考えています。
 県としては、この「振り返り」の結果も踏まえ、新型インフルエンザ等対策青森県行動計画や青森県感染症予防計画を見直すなど、本県の感染症対策の強化・充実を図り、今後の新興・再興感染症に備えていくこととしています。 

〇幹事社
 次に、3年ぶりに行動制限のない大型連休が終わり、桜の早咲きにも関わらず多くの観光客の方々が本県を訪れました。このことに対する率直な受け止めと、こうした状況の中、今後の国際線のチャーター便運航など、インバウンドへのさらなる期待や展望についてお聞かせください。 

〇知事
 今年は記録的な桜の早咲きとなりましたが、弘前さくらまつりでは200万人以上の来場者でにぎわったほか、4月の県内の主要観光施設の入込数では前年を上回っており、コロナ禍前を超えた施設もありました。ゴールデンウイーク期間中に、県内各地へ観光客の皆さまにお越しいただいたことを大変うれしく思うとともに、観光需要はこれまでの回復から一層伸長していく段階に入ってきたと感じています。
 また、インバウンドについては、4月29日で入国者のワクチン接種証明書の提出が不要とされたほか、JNTO(日本政府観光局)が発表した推計での4月の訪日客数が2020年2月以降で最高の約195万人と国全体として回復傾向にあり、今後の本県のインバウンド回復の追い風となるものと捉えているところです。
 県としても、この好機を捉え、現地旅行会社や航空会社等と連携した現地でのプロモーションや情報発信を実施するとともに、特にコロナ禍前に国際定期便が運航していた、韓国、台湾、中国を中心に本県宿泊旅行商品の造成促進に集中的に取り組むこととしています。
 観光は基幹産業の一つであり、その経済波及効果がさまざまな業種にわたり裾野が広いことから、コロナで疲弊した本県にとっては、観光客の増加が県内経済を回復から成長へとつなぐ大きな弾みとなるものと期待しています。
 なお、国際線のチャーター便については、紅葉時期のチャーター便運航の実現に向けて引き続き航空会社等に要請していくとともに、ソウル・台北線定期便の再開、さらには上海線の就航についても、自分自身いろいろ営業するなど、一日も早い実現に向けて取り組んでいきます。 

〇記者
 青森県知事選挙についてお尋ねします。知事にご就任以降、国政選挙など、さまざまな他の選挙と比べても候補者の応援に立つ場面が多いのではないかと感じていますが、知事の認識をお伺いします。 

〇知事
 参議院議員選挙や衆議院議員選挙での応援に立った数を足していけば変わらないと思います。あっちに行ってくれ、こっちに行ってくれと言われれば、相当数をこなしてきたという思いがあります。
 政策をきちんと出していただいた中で、自分としてはふるさと青森の未来に対してそれぞれしっかり主張を展開されているということ、その上で、特に産業・雇用・経済の部分に対して明確に答えているという方向性を感じ、私としては非常に悩みつつも小野寺さんを応援しています。
 このように決めたからには、それぞれの国政選挙や県議選などさまざまな場面と同様に公務の妨げにならないよう配慮しながら、日程が合えば応援に行くことにしています。また、産業・雇用・経済の部分において非常に共感するところがあり、街頭ではそのこともきちんと話をさせていただいているということです。
 自分の立場として、特に何か変わった活動をしているというわけではないと思っています。 

〇記者
 もう1点。街頭演説の中で、「後を継いで県政を進めてほしい」というご発言がありました。後継指名のようにも聞き取れたんですが、そういうご意向があるんでしょうか。 

〇知事
 政策的にこういうことをつないでいってほしいという意図で話をしたということは、演説の全体を聞いていただければお分かりいただけると思います。どこでも似たようなことを発言しています。
 後継指名という考え方は、県民の皆さまに対して大変に失礼なことであって、民主主義的なルールの中でやっている選挙において、県民がそれぞれの思いできちんと選択をしていくことが大事であると考えています。 

〇記者
 先ほどもお話がありましたが、りんごの輸出拡大や観光面において、この20年間、さまざまな成果を残してこられ、経済の活性化の道をつくられてきたと思います。
 その一方で、人口減少という大きな課題が残っており、今回の知事選でも大きな焦点になっています。
 知事として今後、青森県がどのようになってほしいか、考えがあればお聞かせください。 

〇知事
 人口減少については、繰り返しさまざまな場所でお話ししてきました。有効求人倍率の状況等をご覧いただければ分かるとおり、かつては0.28でしたから、本当に働く場がなくて、とてもつらい状況でした。従って、首都圏の企業などに本県高校生の雇用を呼び掛けるなど、県外で就職せざるを得なかったという状況にありました。
 そうした中で、まず企業誘致や産業立地に取り組みました。正規雇用だけではなく、家族の介護が必要となりUIJターンしてきた方が働きやすい職場として、コンタクトセンターなども誘致し、約2,000人の雇用を生み出しました。
 さまざまな懇談会の場で、青森県では夢を実現できないし、県外に出て学んだことを生かせないという意見をいただいてきました。そうした状況を解消するため、創業・起業支援に取り組み、銀行にもご協力いただき、21あおもり産業総合支援センターなどが相談者に寄り添った支援を行った結果、約10年前は1桁であった創業・起業件数が大幅に増加し、直近は230件台に延び、コロナ禍においても順調に増えてきました。
 また、農業においては、(農業)所得が2.29倍に増加しました。(農業)所得が伸びたことによって新規就農者が300人近くに増加し、そのうち約100人が非農家出身であります。このように、いろいろな仕事を選択できるように段取りをしてきました。
 今後、こうした状況をさらに前へ進めていくことが大事だと考えています。だからこそ、エネルギー供給や物価水準の安定などの政府の総合的な経済対策について、国家としてしっかりとやっていただきながら、私ども青森県とすれば、青森でさまざまな仕事にチャレンジできることをもっと知っていただくとともに、いわゆるものづくり系だけではなく、ソフト系から事務系、IoT系、また医療機器や先端分野など、多種多様な業種の誘致に今後も取り組んでいく必要があると考えています。
 県外に出ていろいろなことを学んだ方々が戻ってきてくれて、しっかりと仕事を持てるという体制を一層構築していかなければいけないと考えています。
 女性が働きやすいという点においては、女性全体の有業率と育児をしている女性の有業率の差が本県は少ないなど、お子さんを育てながら働くことができるという状況にありますので、いわゆる地場企業等におかれましても、子育てしながら働きやすい環境づくりにご配慮をいただきながら、丁寧に取組を進めていくことで、人口増ということにつながっていくのではないかと考えています。先ほど、あおもりマッチングシステム「AI(あい)であう」の実績をご報告しましたが、結婚支援なども丁寧に取り組んでいく必要があると考えています。
 とにかく、財政も非常に苦しい状況でした。そして、産業・雇用、そして農業所得をいかに改善していくかということも課題でした。
 こうした課題と向き合い、若い人たちが帰って来てくれるか、定着するかということを目指して進めてきたわけでありますし、段取りはここまで整えてあります。選挙で当選した方が堂々と次の県政を前へ前へと進めて行ける仕組みづくりと段取りは整えているつもりです。また、どうしてもこの20年間での個人的付き合いの中において仕事が前へ進んでいる部分もありますので、そこは各部局長にきちんとつなぎ、再スタートができるようにすることを、今、徹底して進めているところです。

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