ホーム > ようこそ知事室へ > 知事記者会見録 > 令和3年度当初予算案について[臨時]

令和3年度当初予算案について[臨時]

知事説明動画

  • 知事説明動画はこちら

知事記者会見録

会見日時:令和3年2月18日木曜日 14時20分~15時20分
会見場所:第三応接室
会見者:三村知事

〇知事
 令和3年度当初予算案について、お手元の資料、「令和3年度当初予算案の概要」に基づきご説明します。
 まず、今回の予算編成についての基本的な考え方を申し上げます。
 令和3年度当初予算の編成に当たっては、県民の命を守るため、新型コロナウイルス感染症の拡大防止を最優先に、引き続き、検査・医療提供体制の確保に万全の対応を図るとともに、喫緊の課題である雇用の維持や事業継続への支援など、県民の生業と暮らしをしっかりと下支えするための施策を講ずることとしました。
 また、コロナの先を見据えた地域経済の回復と発展に向けて、再び経済を力強く回すための各種施策や、人口減少克服をはじめとした「青森県基本計画『選ばれる青森』への挑戦」に基づく取組について、デジタル化の推進など新たな技術や手法による事業展開を図ることで、現下の厳しい経済状況を乗り越え、各産業が更なる成長を遂げられるよう、総力を挙げて取り組むこととしました。
 以上の結果、年間総合予算として編成した令和3年度一般会計当初予算は、規模としては、7,186億円、令和2年度当初予算対比370億円、5.4パーセントの増となりました。
 なお、一体として編成した令和2年度2月補正予算を加えた「実行」予算ベースとしては、7,719億円余となり、令和2年度の「実行」予算ベース対比658億円余、9.3パーセントの増となりました。
 また、長引く感染症の影響により、県税収入等の減が見込まれる厳しい状況の中、これまでの財政健全化努力に加え、臨時財政対策債を含む実質的な地方交付税の増額などにより、収支均衡を堅持するとともに、県債残高についても着実に縮減するなど、直面する課題に最大限対応しつつ、持続可能な財政運営の継続と強靱で安定的な財政基盤の確立に向けて取り組んだところです。

 次に、令和3年度の重点施策について、お手元の別資料「令和3年度『選ばれる青森』への挑戦推進事業の概要」に基づきご説明します。
 令和3年度「『選ばれる青森』への挑戦推進事業」の概要についてご説明します。
 新型コロナウイルス感染症は、地域経済や県民の暮らしに大きな影響を及ぼしており、更なる長期化も想定されます。
 令和3年度は、新型コロナウイルス感染症にしっかり対応しながら、最重要課題である人口減少の克服に向けて、3年目となる「青森県基本計画『選ばれる青森』への挑戦」と、アクションプランの「第2期まち・ひと・しごと創生青森県総合戦略」に基づき、取組を進めていきます。
 それでは、令和3年度の取組のポイントについてご説明します。
 安全・安心な県民の暮らしと、地域経済を早期に取り戻すためには、感染拡大防止と社会経済活動の両立が不可欠であり、地域経済の回復とコロナの先を見据えた事業展開を推進するため、「『経済を回す』仕組みの再起動」、「『新しい生活様式』を支えるデジタル化の推進」といった視点を取り入れて、取組を進めていきます。
 また、今年度は、「『北海道・北東北の縄文遺跡群』世界文化遺産登録の推進」、
 「東京2020オリンピック・パラリンピック開催効果獲得」といった取組も進めていきます。
 総額は令和2年度2月補正もあわせ、347億円となり、昨年度と比べて約20億円の増額です。
 まずは、取組のポイントの1点目、「経済を回す」仕組みの再起動についてご説明します。
 新型コロナウイルス感染症の影響により、消費の低迷や観光需要の落ち込みに加え、厳しい雇用情勢等が続いており、「経済を回す」仕組みを早期に再起動させ、地域経済の回復につなげるため、4つの視点で取組を加速していきます。
 「高品質の県産品づくり」に向けては、産地で作る冷凍食品産業の振興等を通じて、県産農林水産品等のブランド力向上に加え、消費者や市場のニーズ変化に対応した付加価値の高い商品づくりに取り組み、これまで以上に売れる県産品づくりを促進します。
 「県産品の販路開拓」に向けては、新たなセールス手法の導入等により、「新しい生活様式」や消費・購買動向の変化を踏まえ、県産品の市場開拓と販路拡大に取り組みます。
 「交流人口の拡大」に向けては、東北デスティネーションキャンペーン等を通じて、観光需要回復後における速やかな反転攻勢に備えた取組を推進するとともに、UIJターン就職の推進等を通じて、地方への関心の高まりや新たな働き方の拡大を好機と捉えた移住促進対策を強化します。
 「新産業の創出・育成」に向けては、デジタルものづくり関連産業の誘致促進をはじめ、社会経済環境の変化等を踏まえた県内企業の新事業展開、新分野進出、業態転換等を促進します。
 これらにより、地域経済回復に向けた取組をしっかりと進めていきます。
 次に取組のポイントの2点目、「新しい生活様式」を支えるデジタル化の推進についてご説明します。
 コロナ禍の中、都市部における人口集中の危機感により地方への関心が高まるとともに、地理的条件にとらわれない新しい働き方、暮らし方を可能とするデジタルトランスフォーメーションの必要性が注目を浴びており、本県では、こうした変化に対応し、さまざまな分野においてデジタル化を積極的に進めていく考えです。
 「産業・雇用」分野においては、テレワークの普及、リモート観光の推進、県内企業における先端技術の導入、ECサイトの活用による販路拡大など、各産業分野においてデジタル化を推進します。
 「基盤整備、人財育成」分野においては、リモートワークを通じた移住促進や企業誘致の取組を通じたICT人財の受入れを進めるとともに、学校教育におけるICTの利活用を推進します。
 「安全・安心、健康」分野においては、地域交通へのMaaS(マース)の導入、オンライン診療の拡大など、県民のICT利活用の推進に努めます。
 「行政経営」分野においては、市町村行政手続き等のデジタル化による住民サービスの向上を進めていきます。
 これらにより、コロナの先を見据えた事業展開を進めていきます。

それでは、続いて、5つの戦略プロジェクトと4分野の概要についてご説明します。
 県基本計画においては、「産業・雇用」など4つの分野の政策・施策体系を掲げるとともに、これらの分野を横断し、特に重点的に取り組むべきテーマとして、5つの戦略プロジェクトを設定しています。
 まずは、5つの戦略プロジェクトについてご説明します。
 令和3年度は合計で、147事業21.6億円 の取組の重点化により、「選ばれる青森」への挑戦を進めていきます。
 ここからは、各戦略プロジェクトの具体的な取組についてご説明します。
 まず、「経済を回す」取組のけん引役として、本県の強みである「食」と「観光」の更なる成長を目指す「食と観光成長プロジェクト」からご説明します。
 「食の商品力」を極めるため、「あおもり米新品種スタートダッシュ事業」では、青森県産業技術センターが長い年月をかけて開発し、食味や品質等において優れた特徴を持つあおもり米新品種「青系196号」について、品種特性を発揮できる生産指導体制の整備を進めるほか、名称の選定をはじめとした戦略的な宣伝・販売対策にしっかりと取り組みます。
 そのほか、あおもり米「青天の霹靂」のブランド定着促進、ジュノハートやあおもり和牛のブランド化促進にも引き続き取り組んでいきます。
 次に、「食の販売力」を極めるため、新たなセールス手法による消費宣伝の実践や産地で作る冷凍食品産業の振興など、コロナの影響により変化した消費者の購買活動等を踏まえた取組を行います。
 「立体観光の推進」については、本県への誘客の大きなチャンスとして、4月に開幕する東北デスティネーションキャンペーンに向けた取組を進めるほか、北海道・北東北の周遊観光の推進、昨年10月から1日4便体制となった三沢・羽田線の利用促進などに取り組みます。
 「観光消費の拡大」については、滞在型観光コンテンツの創出、企業と連携した宿泊促進、リモート観光の推進により、「新しい生活様式」における旅行者ニーズの多様化などに対応した取組を進めていきます。
こうした取組により、コロナ禍でも「危機の中にチャンスを見出す」という方針の下、感染拡大防止と社会経済活動の両立を図りながら、関係者一丸となって積極的に県産品を売り込むとともに、観光振興の取組を戦略的かつ機動的に進めていきます。
 続いて、県民の生活の基盤づくりに向けた、魅力ある雇用の創出や働き方改革等を進める「多様なしごと創出プロジェクト」です。
 「魅力ある雇用の創出」に向けて、「デジタルものづくり関連産業誘致促進事業」では、オンライン内覧会等を通じたサテライトオフィスの開設を促進するとともに、地域における中小企業の事業承継を支援する体制づくりや、台湾とのビジネス交流の再開・加速化などにも取り組みます。
 また、「多様な労働力確保」に向けて、「あおもり人財確保・就職支援事業」等により、引き続き、各分野における労働力不足への対策を進めていきます。
 続いて、「生産性向上・働き方改革」に向け、「テレワーク普及促進事業」では、県内企業でのテレワーク活用や 県外企業が本県でテレワークを行うことができる環境整備を促進することで、コロナ禍に合わせ、従来の働き方の見直しや新たな働き方を普及するための取組を行います。
 また、ものづくり企業のスマート化や地域ビジネスのデジタル化を促進することでさまざまな産業分野のデジタル化を図るとともに、農林水産分野における「スマート農業」技術の普及・拡大、ながいもの生産力やりんごの産地力の強化、そして、建設業におけるICT施工を推進する取組も進めていきます。
 続いて、若者、女性の県内定着と還流を実現し、人口減少克服をめざす「『住みたいあおもり』若者・女性プロジェクト」です。
 「高校生・大学生の県内定着促進」に向け、「若年者の県内定着促進事業」等において、地元志向の傾向が強まっていることを好機と捉え、若者の県内就職に向けた取組を強化します。
 「女性の県内定着促進」に向けては、「働く女性の活躍推進支援強化事業」等において、各分野における女性の活躍と働きやすい環境づくりを進めていきます。
 また、本県への「移住・Uターン促進」についても、「リモートワーカー等移住受入促進事業」により、市町村と連携しながら、リモートワークやワーケーションなどに対応した新たな移住促進モデルを展開していきます。
 「魅力ある生活環境づくり」について、「『横断歩道は歩行者優先』推進事業」では、信号機のない横断歩道における一時停止率向上に向け、ドライバーの歩行者保護意識の醸成を図ります。
 また、「結婚・妊娠・出産・子育てしやすい環境づくり」について、「結婚応援プロジェクト事業」では、市町村等が行う婚活イベントの開催支援、結婚を希望する男女のためのマッチングシステムを構築するとともに、保育人材の確保に取り組みます。
 続いて、県民が安心して暮らし続けることができる地域づくりを進める「未来へつなぐ『地域のゆりかご』プロジェクト」です。
 まずは、「持続可能な地域づくり」として、2025年の超高齢化時代の到来を見据え、県民の誰もが地域で安心して老後を迎えることができる「青森県型地域共生社会」の実現に向け、地域経営体のレベルアップを図る取組を進めていきます。
 また、「保健・医療・福祉体制の充実」に向け、認知症当事者が認知症の人を支える「認知症ピアサポーター」を養成する取組を進めていきます。
 加えて、「交通ネットワーク形成・買物支援の推進」に向け、「地域交通MaaS(マース)推進事業」等により、地域交通の利用促進・利便性向上に向けた取組を進めていきます。
 「多様な主体・人財の参画・協働」に向けては、引き続き、若い力による地域づくりを進めるとともに、地域経済をけん引する次世代のトップリーダーを育成する「あおもり立志経営塾」の開催や、グローバル人財育成とネットワークづくり等に取り組みます。
 また、「あおもりデジタル社会対応力向上事業」等により、デジタル社会への対応力を向上させるため、県民のICT利活用推進等の取組を進めていきます。
 続いて、県民の健康意識の向上や生活習慣の改善等に取り組む「健康ライフ実現プロジェクト」です。
 「県民の健やか力向上」では、引き続き、平均寿命と健康寿命の延伸に向けて、本年3月に策定予定の新たな「青森ライフイノベーション戦略」に基づいた取組等を進めます。
 「『食』と『運動』」で健康」では、食育の推進や若者世代に向けた魚食の普及、大人を対象とした運動習慣の改善により、コロナ禍における外出自粛による運動不足や食生活の乱れ等に対応し、県民の健康づくりを図ります。
 また、「こころの健康」では、全国的に自殺者数が増加している現状も踏まえ、市町村や関係機関と連携した自殺防止対策を進めることとしております。
 令和3年度の戦略プロジェクトについては以上です。

 次に、戦略プロジェクト以外の事業について、基本計画に掲げる4分野に沿って、ご説明します。
 令和3年度の事業は、合計で、302事業、320.8億円となっています。
 はじめに、産業・雇用分野です。
 本県の強みである農林水産業の成長を支えるため、アイナメ等の新たな栽培魚種の種苗量産体制構築や、農業の第三者承継に係る気運醸成に取り組むとともに、地域的特性を踏まえた再生可能エネルギー利活用の高度化等に取り組みます。
 また、地域の祭やイベントを安全・安心に開催するため、「新しい生活様式」に対応した開催方法の実証や、DMO等県内の観光関連団体を対象に、これからの観光地域づくりを担う人財育成に取り組みます。
 安全・安心、健康分野では、大規模災害に備えるため、「青森県国土強靭化地域計画」に基づき、自主防災組織の設立促進や小中学校が地域の関係機関と連携した防災訓練等に加えて、インフラ機能の強化等により、災害に強い人づくり、地域づくりに取り組みます。
 また、青少年の適切なインターネット利用を推進するほか、地区防犯協会を対象とした防犯カメラの設置に係るモデル事業を通じ、地域の防犯力向上に取り組みます。
 環境分野では、国が、2050年までの温室効果ガス排出実質ゼロを目指すと表明したことを踏まえ、県民、事業者・団体、市町村等の意識改革と行動変容のための気運醸成に取り組みます。
 また、引き続き、環境人財育成やごみの適正分別等の推進、湿原をはじめとした環境保全活動のプログラムづくりに取り組みます。
 教育・人づくり分野では、グローバルに活躍できる人財育成、小・中・高等学校及び特別支援学校における教員のICT活用指導力向上、少人数学級編制の拡充に取り組みます。
 また、2026年の開催が内定した国民スポーツ大会及び全国障害者スポーツ大会の開催に向けた準備を進めていきます。
 4分野については以上です。

 このほか、令和3年度において、「北海道・北東北の縄文遺跡群」については、本年の世界遺産登録実現に向けて、引き続き、関係自治体と連携し、ユネスコの審査にしっかりと対応していくほか、登録後を見据え、体験プログラムの開発やガイドの育成といった受入体制の充実、国内外への情報発信や周遊観光の推進等に取り組み、ふるさと青森の魅力の一層の向上と活性化につなげていきます。
 東京2020オリンピック・パラリンピック大会の本番に向けては、本年6月に本県で開催されるオリンピック聖火リレー、8月に開催されるパラリンピック聖火フェスティバルの運営に当たり、関係市町村と連携しながら、新型コロナウイルス感染症対策を含めた万全の準備をして臨みたいと思います。
 また、開催効果獲得に向けた交流人口の拡大、本県の食や観光等によるさまざまな魅力の発信等に取り組んでいきます。

 続いて、地域県民局の主な取組についてご説明します。
 東青地域では、移住者の視点を活かした地域づくり活動の促進、中南地域では、高校生と考える弘南鉄道を活用した地域ビジネスの創出、三八地域では、新しい旅行スタイルを取り入れた広域観光の推進、西北地域では、磯根資源であるナマコやホヤ等の増養殖技術の確立、上北地域では、産直施設による買い物支援や商品開発の取組、下北地域では、夏秋いちごの新規就農者サポート体制の強化など、各県民局が、それぞれの地域の課題を克服し、強みを磨き上げるための事業を進めることとしています。
 また、引き続き、各市町村の、総合戦略に基づく人口減少対策を強力に支援するため、元気な地域づくり支援事業費補助3億円を確保しております。
 なお、「第2期 まち・ひと・しごと創生青森県総合戦略」の体系で、これまで説明してきた事業などを整理しますと、「~『経済を回す』~魅力あるしごとづくり」、「出産・子育て支援と健康づくり」、「若者の県内定着・還流と持続可能な地域づくり」の、3分野で、442事業、299.4億円となっています。

 最後に、TPP等対策関連事業についてみますと、これまで説明してきた事業も含め、農林水産分野を中心に3分野で、118事業、139.4億円となっています。
 引き続き、令和3年度も、感染拡大の防止と地域経済の回復の両立を図ることで、この難しい局面に対応しながら、コロナを乗り越えた先の「選ばれる青森」を目指し、全力で取り組んでいきます。

 また、新型コロナウイルス感染症対策につきましては、お手元の資料「新型コロナウイルス感染症対策関連経費のポイント」のとおり、「1 医療提供体制の確保と感染拡大防止対策」、「2 地域経済の回復とコロナの先を見据えた事業展開」、「3 デジタル化の推進や『新しい生活様式』等への対応」の3つを施策の柱に位置づけ、令和3年度当初予算と令和2年度2月補正予算の総額で812億円余の対策を講じていくこととしています。

〇記者
 過去15年で最大規模の予算となったとのことですが、コロナ対策が膨らんで、これまでとは違う予算編成作業を強いられたかと思います。限られた財源の中で、知事が進めたい施策に充分に予算配分できたという実感がおありでしょうか。

〇知事
 医療提供体制や療養体制など、コロナ対策で必要な部分と併せてアフターコロナ対策もきっちりと段取りしていかなきゃならないので、この様な形になったものです。コロナの部分ももちろんですが、繰り返し申し上げてきたとおり、「新しい生活様式」であるとか、さまざまな課題が出てきた中で、それらに対応して経済を回す段取りをしなくてはならないと感じております。物販とか観光などは、即効的に回せるものでなく、段取りした上で回さなければならないものです。それぞれの対応について早い遅いの順番があるにしても、全体として、コロナの対策をきちんとする段取りをしながら、経済を再起動させていくという方向性でなんとか進めることができたと思っています。
 加えて、税収がどうしても厳しいのはお分かりいただけると思いますが、国からの交付税総額の増ということもありましたので、収支均衡というような財政規律の方向性も示すことができましたし、県債残高についても1兆円をついに切ることができたという形で示すことができたと思っています。
 潤沢な財源があればなんでも満足だということだと思うんですけども、とにかく、持っている資源と、アセットと、財源と、ノウハウを組み合わせた上で、最大限、青森県民の皆さま方とともに踏ん張っていく令和3年度予算ということはお示しできたと思っています。あとは議会にご判断いただこうと思っています。

〇記者
 今回の新年度の予算を何と呼ぶかお聞かせください。

〇知事
 いつも聞かれますが、今年は本当に、本当に悩みました。
 コロナの影響の長期化といった中で、県民生活と地域経済が厳しい状況であり、どうやってこれを乗り越えて、皆で明日へつないでいくかということを、いろいろ考えた上で、感染拡大防止や、事業の継続に向けた支援など、県民の皆様方の命と生業をしっかりと「守る」ことと、地域経済の回復に向けて、創意工夫のもとで、新たな技術、手法を活用した事業展開を図るなどといった、「攻める」こと。「守る」のと「攻める」のと両方向を推進していかなければいけない予算ということで、「明日へつなぐ攻守一体予算」としたいと思います。

〇記者
 コロナ関連を最重要課題としながらも、今回、基金の取り崩しっていうのがゼロだったということもあり、財政規律、財政健全化という部分をすごい意識した予算案のようにも見えるんですが、その点に関しての所感をお願いします。

〇知事
 いわゆる臨時財政対策債が、減収に合わせて国からの配分が見込まれるということもありますが、我々とすれば絶対に財政規律を守り、財政破綻させないということを貫いていこうということで、収支均衡という形になったわけです。
 しかし、臨財債のこの大きな枠があってこそということになりますので、「攻め」の部分でいかにして、経済を回して、歳入を戻していくかということに、最大限努力しなければいけないということは決して忘れておりません。

〇記者
 もう1点、「選ばれる青森」への挑戦ということで、人口減少克服ということを喫緊の課題として位置づけていますが、一方で、人口減少克服は地方の共通課題という部分もあると思います。今回この「選ばれる青森」になるための、県の独自色という部分はどういう部分で意識されたんでしょうか。

〇知事
 もともとの独自色としては、「攻めの農林水産業」に関わることですが、本県は、農業関係にIターンが多いという状況にあります。
 加えて、昨今、リモートワークとか多様な働き方が出てきた中で、首都圏で働いているより、それぞれの地方で頑張ってみようという雰囲気が出てきていることを感じています。
 それと、人口減少に関して言えば、本県はいつも社会減で苦しんできましたが、コロナ禍におけるさまざまな考え方の変化や、リモートワークなど働き方が多様になってきたということもあり、社会減の部分が抑えられつつあります。
 加えて、首都圏、要するに稼いでいる場所から遠いということが、どうしてもつらいところでありましたが、今回それを乗り越えられるのではないかと感じています。したがって、政府も進めるデジタル化の流れをうまく活用して、住環境や生活環境を含めて、子育て環境が良く、青森は働きやすいということを示しながら、具体に積極的に頑張っていきたいと思います。
 また、少人数学級についておかげさまで進められるのも、一旦首都圏に行った学校の先生方が戻ってきていただける見込みがあるなど具体の動きも出てきましたし、今までも細かく手は打ってきたんですけども、マッチングが上手くできる状況なので、そこを更に一押ししようという考えです。
 本来であれば、PRとして直接足を運んで攻めまくりたいところですが、webで行うなど状況を踏まえて段取りをしていくというのが、予算の中で垣間見られると思っております。

〇記者
 さっきの質問と少し重なるところもあると思うんですが、コロナ禍における人口減少対策への知事自身の思いをお伺いしたいと思います。人口減少対策は、そもそも難しい問題である中で、コロナ禍において、見直された部分とか、逆に知事が普段おっしゃっている「ピンチはチャンスに」というところも、組み込まれているとは思うんですが、今回、コロナ禍における、最重要課題である人口減少対策に対する思いを、改めてお話しいただけますか。

〇知事
 コロナ禍において、我々青森とか、それぞれの地域、地方の暮らしやすさとか、生きやすさといったことが意識してもらえている状況であり、例えば、いろいろなアンケート調査などでは、地元へ戻りたい、というような結果が結構出ていると聞いています。しかし地元へ戻るための具体の行動に、まだつながっていないという中で、具体の行動を起こしてもらうための段取りをしているところです。
 攻めの農林水産業にしても行財政改革にしても、あらゆる施策について、ものすごく丁寧に基盤を整えながら、与えられたチャンスを確実に成果に結びつけるように進めてきました。
 例えば大学との連携であれば、説明会ひとつとっても、今年はwebでしか出来なかったのですが、そういった場面でも、本県に来てからの居住などの段取りまでをするために、説明会に設計士の方も連れて行く、というような、チーム一丸となってどうしたらマッチングできるか、ということを続けてきました。
 さまざまな仕事において、現実的に人手不足分野がものすごくあるわけですし、起業創業の部分でもブワッと伸びたぐらい、本県でやれるチャンスがあるということは感じてくれていると思いますので、この気持ちが地方に、我々のふるさとに向いている今だからこそ、マッチングを丁寧にやっていきます。
 さまざまな状況を示しながら、ふるさと青森で、一緒にやりませんか、帰って来ませんか、ということについて、仕事面だけではなくて、先程、住環境について言いましたが、健康づくりの面も含めて、総合的にPRしていきます。
 つながった場合に、具体にこう示せるっていうことを、段取りしながら、積極果敢に、今ワクチン接種がどんどん始まっていく中で、それ以降の動きに合わせて、マッチングに取り組んでいくという強い意欲も示す予算になっていると思ってください。

〇記者
 今回の新年度予算案は、コロナ対応を意識した地域経済対策の色が多数盛られました。日本にコロナが上陸してから1年が経過したわけですが、改めまして、この1年における、地域経済へのコロナの影響についてどのように受け止めているのか、また、新年度予算でも予算措置したように、どのように向かっていくのか、改めてお考えをお聞かせいただければと思います。

〇知事
 基本は先程お答えしたものと同じになりますが、まずどのように受け止めているかということについては、これまで圧倒的に伸ばしてきたインバウンドなどの観光分野で、このとおりゼロになって厳しくなったこと、あるいは輸出の分野でも、香港などといった大きなハブが無くなってしまったため、ホタテなど生ものの販路が厳しくなったことなどから、国内外のつながりにおいて、さまざまな経済を獲得してきた分野は厳しくなったと思っています。
 加えて、密を避けたり、午前中の危機対策本部で説明させていただきましたけども、農林水産業分野では、飲食面において特に自分で直接販売で歩いているからこそ、肌で感じる厳しいところがございました。
 それぞれ個別の対策は今年度もやってきましたが、トータルとして、今後は営業できるとか商売できるという意味での動ける状況になったときに、どういう段取りをしていくかというのを、予算の中でも、お示ししていると思っています。
 いわゆる新しい生活様式に合わせて、どういうふうに、経済活動を取り戻す段取りをしていくかと、もちろん県内の部分もありますけれど、県外の部分については、観光の分野とか、物販の分野とか、外に出て行かなければいけない分野については、仕込みやミーティング、営業をwebを使ってやるとか、常に攻めに行ける段取りは整えています。
 例えば、冷凍食品分野などは、先々必要になって絶対売れるという商売的な話が既に来ておりまして、それに合わせての段取りについて、かなり細やかにやっています。
 例えば、りんごのセールスをひとつとると、今は、試食できないわけです。そこで、プラパックに詰めて、自分で取ってもらって、持って帰って食べてもらって、おいしいって次の日に買いに来るとか、いろんなところで新しい生活様式、営業様式とか、我々も経験を積んでいます。そういった部分につながっていくと思っています。

〇記者
 「明日へつなぐ攻守一体予算」ということで、「守る」部分っていうのはやっぱりコロナ対策の部分が大きいと思うんですけども、「攻め」の部分っていうことで、5つの戦略プロジェクトなんかでもやっぱり、本県の強みでもある食と観光にかなり大きい額が使われていると思うんですけれども、これに対する知事の意気込みやアピールについて、改めて伺ってもよろしいですか。

〇知事
 東日本大震災が10年前にあって、本当にしんどかった。ハード面もそうだけど、ロジなどいろいろものがガチャガチャだったんだけれども、その時に一番どうしようかという中で、やはり、得意分野ということで攻めの農林水産業に取り組みましたが更にこれは今後国外も含めて、思いっきり踏ん張んなければいけないなと。
 また、さまざまなコンテンツのある観光面も取り組みました。例えば冬場のインバウンドは、当時すごく少なかったのですが、そういった部分を、攻めていかざるを得ないだろうと言って、当時一生懸命やりました。チームを作って、各部隊それぞれ、思いっ切りやってきましたが、今回、香港のホタテがゼロだったり、上海便の話も、来るはずのものがなくなってしまいました。
 だから、もう一度つながっていかなきゃいけないと。ワクチンの注射を打ったからといってすぐに飛んでくるわけではないので、ロジ全体、例えば飛行機の関係と海外の観光の関係だったら、やっぱりチャーター便から段取りしていって、徐々に定期便に戻すパターンと、お客さん集めてもらって、もう一気に元の定期便に戻すとか、いろんなパターンがありますが、それをみんなでミーティングして、ここの国はこう攻めよう、ここはこうしようってことを段取りしてるわけです。そのことに動き出す、攻める予算です。
 ただし、仕込みから具体の成果につながるまでは、クルーズ船を例に挙げると
 2、3年かかります。今現在、例えばどこの船会社を使って、どういうランクの船で攻めるかなどさまざまなパターンを分析して、攻め方を検討しているところです。
 現実にはとても時間がかかりますが、絶対に引かずに攻めようと。東日本大震災の時も、お手上げ状態から頑張ることができたように、今回もまたやるぞというような決意をみんな抱きながらそれぞれ各部局がアイデアを出してきてくれて、この1年間もロジを失ったり、健康や経済も失ったりしましたが、ファイトは失ってないという意味で、攻めるという予算にしました。

過去の記者会見録

令和2年度 平成31年度(令和元年度)  平成30年度  平成29年度  平成28年度  平成27年度  平成26年度  平成25年度  平成24年度  平成23年度  平成22年度  平成21年度  平成20年度  平成19年度  平成18年度  平成17年度  平成16年度 

この記事をシェアする

  • facebook
  • twitter
  • LINE

フォローする

  • facebook
  • twitter