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知事記者会見(年末)/平成30年12月28日/庁議報告ほか

会見日時:平成30年12月28日金曜日 15時59分~16時13分
会見場所:第三応接室
会見者:三村知事

〇幹事社
 それでは、知事から平成30年を終えるにあたっての所感をお願いいたします。

〇知事
 平成30年も余すところ、3日あまりとなりました。県政記者会の皆さまには、本当にこの1年間、県勢発展のためご協力をいただきました。誠にありがとうございます。
 今年は「青森県基本計画未来を変える挑戦」が最終年度を迎えるということで、この1年、計画の総仕上げに全力で取り組んできたところであり、「経済を回す」取組をはじめ、さまざまな取組の成果が各方面で着実に現れてきたと感じております。
 振り返ってみますと、観光分野では立体観光の推進など、国内外からの誘客促進に積極的に取り組み、特にインバウンドでは今年1月から10月までの外国人延べ宿泊者数が約25万人泊と、既に、過去最高を記録しました昨年1年間の実績を上回っております。
 好調なインバウンドを支える国際定期便につきましては、青森・ソウル線が2年連続で冬期間、週5便に増便され、昨年就航した青森・天津線も今年のウインタースケジュールでの週4便への増便が実現しました。そして台湾のエバー航空が来年夏にも、青森・台北線の就航を予定しているという大変うれしい知らせも届いております。就航が実現いたしますと、観光面にとどまらない大きな経済効果が期待されるものであり、今後しっかりと準備を進めたいと思います。
 さらに青森空港ターミナルビルのリニューアルや青森港の新中央埠頭クルーズターミナルの整備も進んでおり、それぞれ来年春頃にはオープンする見込みとなっております。
 このように観光客を呼び込む環境が一層充実いたしますことから、さらなる誘客拡大、外貨獲得を図り、本県経済の活性化につなげていきたいと思っております。
 農林水産業の分野では、先日発表となりました平成29年の農業産出額は3年連続で3,000億円を突破し、14年連続で東北トップを堅持いたしました。また、リンゴの販売額が4年連続で1,000億円の大台を突破いたしますとともに、ホタテガイの生産額も4年連続で100億円を大きく上回りました。
 さらに県産農林水産品の輸出も引き続き好調で、平成29年の輸出額は257億円と、輸出拡大戦略で定めた目標の210億円超えを3年連続で達成するなど、本県の農林水産業は地域経済を牽引する産業として、持続的成長を続けております。
 私も、出来秋を迎えて以降、県内外、海外でのセールス等に飛び回りましたが、安全・安心で質の高い青森の農林水産品という評価が定着してきていると、手応えを感じているところであります。これもひとえに生産者の皆さま方のたゆまぬ努力の賜物であり、改めて感謝したいと思います。
 4年連続で特A評価を取得しました「青天の霹靂」につきましては、全国的に銘柄米の産地間競争が激化する中にありましても高い評価をいただいております。今年はPR隊を増員し、「さっパリより、愛をコメて」をキャッチコピーに、パリでのCM撮影など、食味ということを前面に出して差別化を図ったPR活動を展開しております。今後も高品質な「青天の霹靂」を安定的に消費者に届られるとともに、「つがるロマン」や「まっしぐら」など、県産米全体のさらなる評価向上にもつながるよう、取組を強化していきたいと考えております。
 また、多様で魅力ある仕事づくりも着実に進んでおります。
 昨年度の県内の創業支援拠点を利用して創業した方の数は、過去最高となります129名を数え、今年度も順調に推移しております。UIJターンを契機とした創業も多く見られておりますが、若者や女性をはじめ、多くの企業家が地域の特色ある資源でありますとかアイディアを生かし活躍をしております。また、新規就農者数は昨年度277名と、平成に入って2番目の多さとなり、非農家出身の新規参入者や農業法人への就職も過去最高となっております。地域経営体も順調に増えております。本県農山漁村を支える人財、人の財(たから)が着実に増加していると感じています。
 そして本県の課題である分野でも明るい兆しが見えてきております。
 これまで全国最下位レベルにありましたごみ排出量やリサイクル率は改善の兆しが見え始めており、平成28年度も前年度から改善し、1人1日当たりのゴミ排出量は1,004gと、あと少しで1,000gを切るところまできました。
 決して諦めずに地道な努力を続けていけば、必ずや結果に現れることを示すものであると、そう感じています。引き続き、県民の皆さま方のご理解とご協力のもと、「COOL CHOICE」という宣言もしましたけれども、一歩一歩着実に前進していきたいと思っています。
 また、依然として全国最下位にあります平均寿命につきましても、ご案内のとおり着実に伸びており、健康寿命は、私どもが本当に驚くほどしっかりと良くなってきているというところがございました。この平均寿命、全国との差も縮小している傾向にございます。こちらも同様の姿勢で、一歩一歩着実な前進ということで取り組んでいきたいと思っています。
 また、今年はスポーツ・文化の分野でも明るい話題がございました。
 サッカーワールドカップで、本県初の代表となった柴崎岳選手が輝かしい活躍を見せますとともに、ヴァンラーレ八戸が本県初のJ3昇格を果たし、また、文芸の関係におきましては高橋弘希さんが、本県出身者としては57年ぶり、2人目となります芥川賞を受賞したところでありました。皆さま方の今後ますますの活躍が期待されるところであります。
 さて、来年の干支は己亥(つちのと・い)であります。それぞれの字には、「はじめ」でありますとか「あらたまる」といった意味が含まれるとされておりますが、まさに来年は平成の次の時代がスタートする年でございます。
 前回のこの己亥、60年前の昭和34年は、高度経済成長期の真っただ中にあり、この年には現在の天皇陛下でいらっしゃいます当時の皇太子さまと美智子さまのご成婚という明るい出来事もあったわけでございました。飛躍的な成長を続ける希望に満ちた元気な日本がそこにあった、それが60年前だと、そう感じるところであります。
 「経済を回す」取組を充実・強化し、さらなる成長と発展を目指す我々、青森県にとりまして、この新しい年、己亥の年が60年前のように着実な成長を遂げ、まさに新しい時代の幕開けにふさわしい飛躍の年となりますよう、県職員共々、心を新たにして全力で取り組んでいきたいと思っております。
 報道機関の皆さまにおかれましても、引き続き応援をよろしくお願いいたします。
 今年1年間、本当にお世話になりました。ありがとうございました。

〇幹事社
 ありがとうございました。
 それでは今年を振り返って、各社さんから知事にご質問のある方はよろしくお願いします。

〇記者
 今年を振り返って、漢字一文字でというのは?

〇知事
 この間、議会でも聞かれて「成」と言ったのですが、改めて思ったのは、「昭和」、「平成」ときて、すごくいろんな意味において、昭和の前半は戦争の時代だったし、平成というのが「地平かにして天成る」という意味だけれども、平和ということをすごく認識したんだなというのと、平成が終わるというのをしみじみとした思いで、答えたわけです。
 それに青森県の場合、さっきも数字をあげさせていただいたけれども、今年はいろんな成長もあったということもあります。
 こうなると5月からもう昭和が遠くなるね。

〇記者
 今年1年の出来事で振り返られて、一番印象に残っている青森県の出来事を、もし1つあげるとしたら何でしょうか。

〇知事
 1つというのがなかなかこう、どの分野で言うかというところがあるんだけれども。
 自分ではインバウンド、要するに戦略的に、海外戦略を立ち上げて以来、いわゆる我々とすれば持っていたのはソウル線の部分だけだったんだけれども、もちろん中国の天津線もいただいたけれども、いろんな意味で観光国際戦略局を立ち上げて、ものすごく努力をしてきたから、特に最後の最後に、エバー航空から「台北に来たらいいことがある」と言われていて行ったら(青森・台北線の就航を予定しているという話があった)。本当にうれしかった。それぞれの国の許可をもらわなければいけないから、まだ確定していないけれども。
 このことによって、直行ということで、先般、経済の覚書もしてきました。「イノベーション・ネットワークあおもり」、要するに産学官金、大学も含めてのメンバーと、向こうの産学官を含めた経済界の方々と、本気でいろいろやろうと。それから教育庁とかもいろいろ提携をしてきたわけだけれども、そういった、さらに直接的にアジアに出て行くということを、次期基本計画の中で出したんだけれども、それがまた勢いがついていくぞと。それが非常に自分としては大いに感じたところでありました。
 個人的には「柴崎岳、良かったね」というのはありますけれども、台湾の直行便、さらに「アジアの青森」を確立する方向が出たということ、それがうれしかったです。時間がかかったね、本当に時間をかけた。

〇記者
 むつ市にあります中間貯蔵施設の操業開始時期が7回目の延期となりました。知事の受け止め方をお願いできますでしょうか。

〇知事
 いわゆる施設工事というのか、要するに規制庁の審査というのにまだまだかかっているというのが事実だし、従って、津波の審査等も含めて、いろんなところの手直しというか、対策を整えるための段取りが整っていないのだから、これはやはり、ずっと我々言い続けてきたのだけれども、スケジュールありきではなくて、こういった関連の施設はやはり安全ということを念頭に置いて進めていくということなので、規制庁における審査を、的確、適切にきちっとやっていただいて、それに合わせて安全対策をさらにきちんとする。そういうことにつながっていくべきだと、そういうふうに思っています。

〇幹事社
 他に質問はありますでしょうか。
 何か言い残したことなどあれば。

〇知事
 今日、あまりにもまた雪が降っていて、国道279号は大丈夫かとずっとやっていますが、お願いがあるとすれば、帰省して来る方々が雪道でひっくり返ったなどとならないよう、本当に、雪の丁寧な歩き方と丁寧な運転、これはぜひ投げかけていただきたいです。特にいつになく激しく降っているので、いろいろ報道はやってくれているのだけれども、そういうのを知らない方々も来ると思うので、それだけはお願いをしたいと思います。
 それでは、それぞれによいお年を。

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