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知事記者会見(臨時)/平成24年2月22日/平成24年度当初予算案について

会見日時:平成24年2月22日(水)14時00分から14時50分まで
会見場所:第三応接室
会見者 :三村知事

○知事
 平成24年度当初予算案につきましてご説明を申し上げます。
 まず、今回の予算編成についての基本的な考え方を申し上げます。
 本県財政は、平成15年度の財政改革プラン策定以降の行財政改革により、地方交付税の大幅削減などの極めて厳しい歳入環境が続く中、多額の財源不足に対処し、財政再建団体への転落を回避しつつ、生活創造社会の実現に向けて、県政が抱える諸課題に積極的に対応してきました。
 こうした取組により、元金ベースでのプライマリーバランスを黒字転換させるとともに、平成23年度当初予算におきましては、実質的に収支均衡予算を達成するなど、財政構造改革を着実に前進させてきたところでございます。
 しかしながら、東日本大震災の影響等により県税収入等の歳入環境が厳しさを増す中、震災対応に万全を期す必要があるとともに、社会保障関係費の増大等による県財政への影響が懸念されるなど、再び厳しい財政運営を強いられております。
 平成24年度当初予算の編成に当たりましては、「青森県行財政改革大綱」に基づく財政健全化努力の継続や財源の効果的活用に努め、震災からの復旧・復興への万全な対応を図るとともに、「平成24年度「選択と集中」の基本方針」に掲げました4つの戦略キーワードに基づく施策の重点化により、震災をバネにして県民の暮らしと本県産業の更なるレベルアップを積極的に推進することといたしました。
 なお、施策効果を最大限に発揮するため、国の補正予算関連の平成23年度2月補正予算を一体で編成したところであります。
 この結果、年間総合予算として編成した平成24年度一般会計当初予算は、規模としては、7,075億円、平成23年度当初予算対比147億円、2.1%の増となり、震災からの創造的復興を積極的に推進する予算となりました。
 一方、財源不足額、いわゆる基金取崩額につきましては、県税収入の落ち込み等による厳しい歳入環境の中、可能な限り圧縮に努めましたものの、平成23年度当初予算を上回ったところであります。
 このため、収支均衡型の財政運営の実現に向けて、引き続き、行財政改革努力を継続していく必要があると考えております。 
 
 次に、平成24年度の重点施策等につきましてご説明をいたします。
 今もお話ししましたが、当初予算の規模については、7,075億円、前年度比2.1%、147億円の増ということになります。3年連続のプラス予算であり、震災からの創造的復興を積極的に推進する予算であります。
 
 「未来への挑戦推進事業」については、4つの戦略キーワードに基づいた「選択と集中」により取り組んでいくこととしております。
 キーワードの4つは、「暮らしと産業の復興・創生」、「発進、青森力」、「雇用の創出・拡大」、「あおもり型セーフティネット」であり、県民局毎の事業を加えた「未来への挑戦推進事業」の総額は約190億4千万円ということになります。
 それでは、分野ごとにお話をさせていただきます。
 
 1つめのキーワードである「暮らしと産業の復興・創生」ということについてであります。
 東日本大震災によりまして、青森県の生活や経済活動は、大きな影響を受け、鉱工業生産指数、観光客入込数、りんご輸出量などは、一時的に大きく落ち込みましたが、関係各位のご努力をいただいた結果、早いペースで回復が進んでおります。
 県では、復興プラン・復興ビジョンに基づき、創造的復興に全力で取り組んでいるところでありますが、これに加えて、平成24年度は、震災をバネとして県民の暮らしと本県産業の両面で、さらなるレベルアップを図っていきたいと考えております。
 
 具体的には、次代につなぐ暮らしの創造ということで31億8千万円、震災をバネとする産業振興ということで3億円ということになりますが、県民の暮らしの面で、県民の省エネや防災意識の高まりを踏まえて、災害に強く、美しいふるさとを次代に引き継ぐ取組を強化していきたいと思います。
 また、産業の面では、再生可能エネルギーや水産加工のOEM生産など、震災後の環境変化に対応する産業振興を図っていきたいと考えております。
 
 さらに具体的にどういうことを行っていくかということですが、次代につなぐ暮らしの創造の取組としての「防災公共」についてお話ししたいと思います。
 防災公共とは、危機管理体制を強化するとともに、孤立集落を作らないという視点にたったインフラ整備を行い、県民の生命と財産を守るソフト・ハード一体の取組でございます。
 例えば、津波シミュレーション、地震動等の解析や八戸港の事業継続計画の策定といったソフト対策の充実と併せまして、緊急時の農道・林道の活用検討、臨時ヘリポートや応急仮設住宅の建設候補地選定など、ハード対策の充実も図り、災害に備えたあらゆる対策を講じていきたいと思っています。
 
 次に、エネルギー関係ですが、多様なエネルギーポテンシャルを活用できる青森県としての仕組みですが、再生可能エネルギー分野などにおける市場拡大が予想される中、本県は導入量が全国第1位の風力発電をはじめ、太陽光や地熱など、高いポテンシャルを持っております。さらに、八戸ではLNG輸入基地の建設も進められているところでございます。
 そこで、再生可能エネルギーを活用した産業振興に向けて、関連産業への県内企業の参入促進や産学官金によるネットワークの形成、さらには、県内企業が開発したバイオコークスのビジネスを本格化させる取組を進めていきたいと思います。
 また、次代を担うエネルギー産業の創出に向けて、スマートグリッド実証試験の誘致や海洋エネルギーの可能性検証、LNG冷熱の利用促進など、多様な取組を展開し、エネルギーポテンシャルのフル活用を目指したいと思います。 エネルギーの産業振興戦略を進めてきた青森県ならではの施策をさらに推し進めるという思いでございます。
 
 次の大きな項目は「発進、青森力」であります。
 今回の震災で、大変困難な中で、心の絆、人との絆、地域の絆で支え合うことの大切さ、尊さが改めて認識されたと思っております。その絆の力を生かし、将来を見据えた元気ある青森県づくりに取り組みたいと思っております。
 また、世界中の目が東北に向けられているわけでございますが、震災後の厳しいときではありますけれども、決して後ろ向きではなく、前へ向かって、国内外に青森県の評価を高める取組を積極的に進めていきたいと考えております。
 
 具体的には、2点挙げますが、絆という原点に立ち、人財育成と地域力の再生・強化に取り組むほか、安全・安心を確保するための徹底した取組と併せて、自然、食、文化などの青森県の魅力を国内外に発信していきます。
 
 具体の話ですが、学校・地域・家庭の連携で進めるキャリア教育の推進を考えているわけですけれども、青森県の未来をつくる創造性やチャレンジする心を持った人財を育成するためには、子どもたちが将来、自立した社会人・職業人として必要となる資質・能力・態度を身につけるキャリア教育を推進することが大切であると考えております。
 そこで、企業・NPO等と学校を結ぶプラットフォームの構築や、家庭向けの啓発キャンペーンなどに取り組むことで、学校・地域・家庭の連携を推し進め、地域社会全体で子どものキャリア教育を支える仕組みを構築していきたいと考えております。
 
 また、地域力再生ということが非常に大きな課題でございますが、本県では攻めの農林水産業や集落営農の法人化や6次産業化など、いろいろな段取りを進めてきたわけでございます。この大きな流れの中において、一つの施策として、農山漁村「地域経営」担い手育成システム確立事業をここでは紹介したいと思います。
 これから先、5年間、農山漁村では急速な担い手減少が進行すると予測されております。この課題に対処するためには、「地域の担い手は地域自らが育てあげる」という「地域経営」システムの確立が急務でありますし、先ほどお話ししました6次産業化、食産業の強化とともに、この担い手達がそれぞれの集落において、まさに経済活動を伴った地域の強化を進めることが大事になってまいります。そしてなにより地域を引っ張るのは、人財ということになるわけでございますが、具体的には、地域の関係者が話し合いを重ねながら連携・協働していくことが重要なポイントとなりますので、地域段階で、担い手や市町村、関係団体、NPO等が参加する地域経営ネットワークを組織してもらいまして、その育成・運営を県が支援してまいります。
 そして、このネットワークを母体として、地域自らが中長期的な視点に立ち、やはり稼げる地域でなければ存続していけないと思いますので、個別経営体の育成、組織経営体の育成、そして、新規就農者の確保、また、地域コミュニティの再生強化に向けた取組を一体的に実施してまいります。
 現在までの例とすれば、上小国とか五戸の倉石とか、県内6モデルでやっておりますけれども、そういったものをさらに強化していくというふうに考えていただければと思います。
 また、県は若手農業トップランナー塾の運営などを通じまして、地域段階の取組、先々を、財務、マーケティングなどを含めて担っていける人財の育成、そしてまた集落営農ががっちりとしたものになるような段取りということもこれまで以上に進めて行きたいと思っております。そういうことで、しっかりとした青森県の農山漁村体制を作り上げることが今求められていて、今後、大きな課題であると考えています。
 
 次に、中京圏との交流拡大ということでございます。
 昨年7月にFDA(フジドリームエアラインズ)名古屋便が就航しまして、3月17日から1日2往復となる予定です。
 中京圏へのアクセスがますます便利になるこの機会を捉えて、交流拡大の流れを加速させることが重要と考えています。
 元々、11万人の行き来があった地域でございますが、この2便化が固定することによって我々としてもさらなる中京圏とのやりとりが重要になると思っています。
 県内では、テレビ番組等による中京圏の魅力発信や、FDAの利用促進などを進め、アウトバウンドの拡大を図る必要があると思っています。
 その一方、中京圏においてはメディアを活用した本県観光のPRや、旅行エージェントへのセールス強化などに取り組むほか、県産品の販売促進に向けたアンテナショップの開設や、郷土料理・ご当地グルメなど食文化のPRに取り組み、中京圏からの観光誘客や、本県企業との取引拡大につなげていきたいと思っております。
 昨年来、イオンやセブン(&アイ・ホールディングス)のグループとも向こうでのフェアを行うことができるようになったわけでございますし、企業の誘致の場面においては、非常に中京圏とのやりとりが重要であり、実績も非常に多いという現実がございます。そういったことを含めて、いわゆる観光、物販だけでなく、ものづくり産業とのやりとりもこのFDAを活用していくことが重要だと考えています。
 
 次は「雇用の創出・拡大」でございます。
 本県の雇用環境は厳しいながらも、ご案内のとおり有効求人倍率が19年ぶりに0.5を超えるという水準まで回復しているわけですが、今後とも、県民ひとりひとりの経済的基盤の確立のために、東北新幹線のはやぶさなど、新しい財産を活用しながら、県民、力を合わせて本県の得意分野をさらに伸ばす産業振興に取り組んでいくことが大切だと考えています。
 
 平成24年度は、中小企業の生産改善や創業・起業の支援、企業誘致の強化、観光コンテンツの磨き上げなどにより、地域産業の活性化に取り組んでいきたいと思っております。
 また、これまで特に力を入れてきました食産業につきましては、農商工連携による食品製造業の集積や、植物工場のモデル実証を東北・北海道で最大のものを黒石(の青森県産業技術センター農林総合研究所)でやっているわけですが、これをさらに推し進め、具体の成果の獲得という段取りに入っていきたいと思っています。
 また、農林水産業の振興につきましては、地域特性や優位性を生かした生産基盤の強化と県産品の国内外に向けた販売促進などにも取り組んでいきたいと思います。
 
 低炭素型ものづくり産業振興事業ですが、地球温暖化対策が求められる中で、ものづくり産業にも貢献が求められております。
 また、国内企業の生産拠点は海外への移転が加速しておりますが、本県企業は技術開発型企業への展開が課題となっております。
 そこで、低炭素社会づくりに貢献する技術開発に向けて、産学官金連携体制のより一層の強化ということ、また、首都圏企業とのマッチングや国の研究資金の獲得に向けた支援など、県内企業への支援制度の拡充ということ、さらに、公的試験研究機関との共同研究を通じた研究開発拠点機能の形成ということ、それから、技術者の育成や経営者の意識改革など、イノベーションを創出する経営基盤の構築を進めていきたいと考えております。 
 また、食産業についてお話しさせていただきますが、これまで雇用の創出・拡大の中で大変重要だということを申し上げてきました。そのため、攻めの農林水産業という段取りをしてきた。水、土、人づくりということをロジスティクスとして進めてきたということをお話ししてきたわけでございますが、今後ともこの食産業というものが青森県にとって非常に重要になってくると思います。
 例えば、平成23年度は、500件を超える相談への対応ということをいたしました。また、200件を超える商品開発の支援ということをいたしました。そして、この中から優劣が出てきて、また売れ筋も出てきているわけです。さらに、3件の食品製造業の誘致に成功いたしました。実際にこの分野は非常に重要であるという思いでございます。食産業に対する機運の高まり、食料品等の生産指数も平成20年から上向きに転じてきているわけでございます。
 この取組をさらに前に進めていくためには、産業構造にも目を向けなければということであります。特に、農林水産業と食品産業を結ぶ中間加工部門が重要であると考えています。
 そこで、平成24年度は、県内企業の販路確保に向けた大手食品メーカーとのマッチング支援を進める一方、県内企業の投資意欲を喚起する取組を進めたいと思います。
このことにより、中間加工部門等の集積を図ることができれば、県内から付加価値を逃がさない産業構造の体質強化を目指していきたいと思っています。
 
 4点目の「あおもり型セーフティネット」でございます。
 県民が安んじて暮らしていける社会づくり、県民の命を守る仕組みづくりに向けて、引き続き、積極的に取り組んでまいります。
 また、厳しい雇用情勢が続いておりますので、あらゆる手段で雇用のセーフティネットの確保に対応していきたいと思っています。
 
 次の4つの観点から取り組んでまいります。
 まず、「平均寿命の延伸」のため、がんや生活習慣病対策、医師確保対策といった地域医療サービスの充実を図りますとともに、保健・医療・福祉の包括ケアシステム体制の強化ということに取り組み、県民の皆様の健康力の向上に努めたいと考えております。
また、子どもたちが健やかに育つ仕組みづくりのほか、若年層の就職定着・正規雇用化をはじめとした、きめ細かい就労支援、子どもから高齢者や障害者まで、県民の誰もが安心して暮らせる環境づくりに取り組みたいと考えております。
 
 具体の例をお話しさせていただきますと、がん対策の総合的な推進ですが、3人に1人ががんで亡くなっているという日本の状況であり、青森県も待ったなしの状況だと思っております。
 平成24年度は、がん対策の更なる強化に向けて、県民の皆様に対しましては、がん患者団体の活動支援を通じた意識啓発や、インターネットを通じたがん情報サービスの提供などに取り組みたいと思います。
 また、医療機関に対しましては、院内がん登録の導入促進と質的向上、あるいは、がん罹患状況等の調査研究や人財育成の支援、さらには、県立中央病院などのがん診療連携拠点病院での専門的ながん医療の提供、在宅緩和ケアに係る地域連携の推進などに取り組みたいと思っております。
 さらに、青森県地域がん登録室に対しましては、弘前大学大学院医学研究科のフォローアップによる技術的支援を行うほか、こういった取組を進める中で、院内がん登録・地域がん登録の導入促進と精度の向上を図って、正確ながん罹患状況等が把握できる仕組みの構築をめざします。
 それに合わせまして、正確な情報に基づいた的確ながん対策を実施することによって、全国より高い水準にあるがん死亡率の改善につなげたいと思っております。
 
 続いて、ヘルスリテラシー定着事業でございますが、この事業は、県民の皆様の健康意識の向上とよりよい生活習慣の獲得に向けて、健康福祉部、農林水産部、教育庁が連携・協働して取組を進めるものであります。
 具体的には、健康福祉部においては、地域の健康課題の明確化、療養体制の強化、県民への意識啓発による糖尿病の予防・改善といったことを実施します。また、教育庁では、モデル地域でのワークショップの開催、健康カレンダーの作成等による子どもの肥満防止に取り組みます。肥満防止は、非常に今、本県では大きなテーマであります。そして、農林水産部では、食育サポーターの活動等による食育の推進など、こういったことに地道に堅実に取り組みたいと思っております。
 事業実施にあたっては、学校が実施する食事コンクールを食育サポーターが支援したり、「健康教養」の普及啓発に向けて高校生のアイデアを募集するなど、関係部局が三位一体の活動を展開することで、本県の大きな課題である肥満対策、健康寿命の延伸を図りたいと考えております。
 
 続いて、救急医療体制の充実強化について、お話をしたいと思います。
 本県の救命救急医療は、高度救命救急センターを含む、3か所の救命救急センターとドクターヘリを中心に進めてきたわけでございます。
 なかでも、ドクターヘリについては、平成22年度の出動要請が394件という状況で、迅速な診断処置で多くの県民の皆様の命を救ってきたと考えているところでございます。
現在、ドクターヘリは、県立中央病院と八戸市立市民病院を基地病院として、共同・分担により運行しておりますが、今年度も12月まで426件とさらに多くの出動要請が寄せられておりますことから、その声にも応えていくために、平成24年度から2機体制で運用することで進めたいと思っております。
 開始時期は、いろいろと段取りがありますので、10月を目標として、今急ピッチで準備をしております。
 
 次は、県民局ごとの地域別計画推進事業、それぞれ県民局が来年度やることをひとつずつですが、紹介したいと思います。
 東青地域におきましては、奥津軽ならではの地域資源の発掘や磨き上げを行う「北海道新幹線「奥津軽駅」開業を見据えた戦略事業」を実施します。
中南地域におきましては、非常に今、弘前が流行っているんですけれども、全国的にも人気が高い「街歩き観光」の機運醸成とガイドの育成に取り組む「中南地域・着地型広域連携観光推進事業」を実施します。
 三八地域においては、被災3県(岩手県、宮城県、福島県)の復興支援ニーズと三八地域企業の支援ポテンシャルのマッチングを図ります「三八地域震災支援マッチング事業」を実施します。
 西北地域におきましては、津軽半島の魅力を効果的に発信するためのアテンダントの設置などに取り組む「津軽半島観光アテンダント推進事業」を実施します。
 上北地域においては、秋田県及び関係市町との連携のもと、十和田湖の広域観光キャンペーンなどを展開する「十和田湖観光推進広域連携事業」を実施します。
 下北地域では、教育旅行、青森県の得意分野ですけれども、教育旅行の受入体制強化に向けて地元関係者の意識啓発等に取り組む「下北教育旅行受入体制構築事業」を実施します。これまで下北では、こういう取組があまりなかったものですから、強化していこうということでございます。
 6県民局がアイデアを競い合って、こういった事業等を進めていくこととなります。
 
 最後に、震災からの復旧・復興関係でお話しさせていただきます。
 全体像でございますが、平成24年度当初予算における震災関連経費の総額は276億円となります。
 なお、震災対応分の特別保証融資制度貸付金を入れますと623億円となります。
 内訳でございますが、公共事業関係費につきましては、総額140億円を計上しておりますし、また、その他の経費として136億円を計上しておりますが、次に紹介いたします「東日本大震災復興基金事業」3億円のほか、国からの特別交付税を財源として設置しました「東日本大震災復興推進基金」活用事業として13億円を計上し、被災者の住宅再建支援や防災公共の推進などに取り組むことといたしております。
 さらに、緊急雇用創出対策事業63億円のほか、関連経費として57億円を計上いたしております。
 
 このうち、東日本大震災復興基金活用事業につきましては、全国から寄せられました善意とふるさと納税の寄附金を原資として設置したものでございまして、寄附された方々のご趣旨に沿って、青森県全体の震災復興に資する事業の財源に充てさせていただいております。
 平成24年度は、この復興基金を活用して、避難所等への非常用発電機設置支援のほか、県外から避難してきた被災者同士の交流支援などに取り組んでいきたいと考えております。
 
 最後に、これまで育ててきた取組について、花を咲かせようということで、がんばっていこうということであります。
 
 以上であります。
 
○記者
 予算をみると、陸上競技場と、弘前地域研究所に予算がついていますけれども、今までずっとお金がないと聞いてきたのですが、これは整備するということでよろしいのか。また、お金は大丈夫なのかということについて。
 
○知事
 お金が無いと言っているとほんとに無くなるんですよね。工夫してなんとかしなきゃいけないと、私は言い続けてきたのですが。動物愛護センターやつくしが丘病院の建て替えなど、必要なものは、各年度、順番付けしながら、学校の建て替えも含めて、きちんとやってきたということはご理解していただきたいと思っています。我々は、産業と技術を非常に重要視してきて、それにも投資してきたということもご理解いただけると思いますけれども、特に、弘前の産業技術センター(弘前地域研究所)はガタガタの状態で、行けばわかると思いますけれども、技術革新に対応していくためには、ハード的にどうしようかという状況になっていて、これは年次計画的に建て替えの計画となっておりまして、既定路線上のものでございます。
 また、陸上競技場のお話がございましたけれども、これも体育協会をはじめとして多くの方々からご意見が寄せられているんですけれども、先々、国体ということも念頭にはあるわけですし、(競技場が)40数年経っていて、インターハイの開会式も室内(の青い森アリーナ)でやりましたけれども、本来、いろんなメインの大会をきちっとやる場所について、新しく設置するわけじゃなくて、元々の計画にあった青森市宮田の新総合運動公園に段取りしていくということでございます。
 
○記者
 陸上競技場ですが、流れはあったんでしょうけれども、知事は就任以来、ずっと建設しないできた、計画を進めないできたということがあるわけですが、それが今、新年度から始めるということですが、それは、財政難だからやってこなかったと思いますが。
 
○知事
 一斉にすべてのことをやることはできないので、施設の重要性と、まだ持たせられるだろうということで(陸上競技場を新しく整備しないで)きたけれども、もう極限というところで(計画を進めることとしました)。そういう状況の中だから、特に際立ってということではないのだけれど。今までも(様々な施設の)建て替えとかやってきてますし、非常に危険な状態となれば、直すしかないということです。
 
○記者
 一般会計で2.1%の増と、数字だけ見るとそんなに大きくないのですが、実は、近年と比べるとすごい高い伸びになっています。それに対する所感と、基金の取崩額が増加していますが、収支均衡型の財政運営を目指すという意味では、今回の予算は、収支均衡を達成できたとお考えなのかどうか、この2点をお伺いしたいと思います。
 
○知事
 震災の対応に1,000億円以上、予算措置してきていることを考えれば、我々として、直接の被災地ということだけでなく、全体としての震災からの復興が大きなテーマとなっているわけでございますから、さらにきちんと措置して復興というものを早めていかなければならないという強い思いです。国は、これからじゃないかと思いますけれども、私どもとしてはスピード感をもってどんどんやってきた。その流れの中でさらに、復興のために予算措置していかなきゃいけないということです。(基金)取崩額ですが、ぎりぎりまで収支均衡、プライマリーバランスということについて、予算編成の中でやりくりしました。やりくりした結果として、(平成23年度)9億と(平成24年度)17億をどうみるかということになりますけれども、事実とすれば増えたということになります。しかし、今後とも、繰り返し申し上げますけれども、行財政改革という思いについては、やはり「行財政基盤の安定なくして県政なし」という強い思いがありますから、財政規律というものを守り抜く、ぎりぎりの数字としてふんばれたというところです。
 
○記者
 去年は、ほぼ達成できたという表現なのですが、今年は。
 
○知事
 歳入環境がどうなるかということもあるのですが、ぎりぎりのところでふんばれたということです。例えば、子ども手当などの、「たられば」(という仮定)がたくさんある中で、やりくりしながら、よくぞ辿り着いたと思ってください。
 
○記者
 施設整備に絡んだお話なんですけれども、今まで順番でやってきたというお話は理解できるんですが、一方で陸上競技場とか屋内スケート場の整備構想費が盛られてますが、そういったものが目に見えてきた裏には収支均衡が概ね達成できてきたという部分があったと思います。その一方で、去年震災があって、予算が増えているわけですが、今後、順番に施設整備をしていくにあたって、今回の震災というものが財政面で、どの程度影響を与えていくのか、整備が遅れていくとか、やりくりしてこなしていけるのか、その辺の知事のご認識を。
 
○知事
 直接的な復旧というのは、やらなければならないのですが、全体としての復興ということなんですけれども、回る経済の復興というものが国、県を通じて、これから大きな課題ではあると思っております。要するに、産業・雇用ということになるわけですけれども、産業・雇用を高め、復興することによって、回る経済をきちんと元に戻し、それをさらに上積みしていく努力を続けることによって、さまざまな必要とされるものについての段取りもできていくものだと思っています。いつも申し上げておりますけれども、財政規律というものを常に念頭におきながら、しかしながら回せる経済、回すべき経済は最大限に回すべく、国内外の経済をにらみながら青森県を元気にしていきたいという思いであります。
 
○記者
 復旧・復興関連経費、特に産業の振興の方に予算を振り向けていますけれども、この復旧・復興経費に関する知事の考え方、意を用いたところを改めてお聞かせいただければ
 
○知事
 一番最初から支えて続けてきたのが金融で、金回りがものすごく大事なところだから、そのことによってそれぞれの企業がふんばるということで、震災直後からやってきました。県は絶対支えていきますよということを、今ある産業が傷ついたものを直して、一緒にがんばりましょうということをお示ししてきました。その一方で、やはりトータルとして受けた影響、特に観光とか、食産業とかも影響を受けたわけです。それを元に戻し、さらに伸ばすということで得意分野部分と既存の産業の部分を守りながら、傷ついた得意分野をも、元に戻し、伸ばしていく。それが非常に大事だと思っています。産業・雇用というものが我々の最大の課題であり、震災からの復旧・復興といった場合において、この産業・雇用というものが保てなければ、結局は、回る経済がよくならなければ、復興していけないという思いで、できる限り手当てさせていただきました。
 
○記者
 復旧・復興経費の額ですが、他県と比べてみると、予算の規模も違いますし、被害の状況も全然違うので、単純に比較するのがいいかどうかわからないんですが、他に参考がないので比べると、宮城県が9,000億円くらい、福島県7,200億円、岩手県4,600億円で、だいたい当初予算の4割から5割くらいを占めているんですけれども、いま計上されているのが276億円で3~4%くらいで、貸付金を含めて623億円で1割くらいということになるんですけれども、このボリュームについて知事はどのようにお考えですか。
 
○知事
 (岩手県、宮城県、福島県は)被害そのものが1兆円単位の地域ですよね。しかしながら、我々も1,300億円という甚大な被害であります。既に1,000億円以上、早い時期から対応してきていますし、プラス、今対応するということでございますから、被害総額に対して、これまでと今回の対応を勘案すれば相当がんばっているとご理解していただければありがたいのですが。
 
○記者
 復興・復旧の経費に関して、実際、被災された方へは、どんな予算だというメッセージを送りたいですか。
 
○知事
 繰り返しになりますが、発災翌日からがれき撤去をしたぐらい、また金融対策をしたぐらい、かなり早い時期からしっかりと直接、被災した方々の雇用対策を含めて進めてまいりましたが、今後とも発災当初からの強い思いを持って対応していきたいと思います。
 
○記者
 収支均衡の財政を目指す中で、震災というかなりのマイナスの要素が入り込んできた予算編成だったと思いますが、それについての知事の所感をお聞きしたいのですが。
 
○知事
 これまで8年間も行財政改革をやってきて、また、この大災害かという思いはありました。しかしながら、それは、我々として乗り越えなければならない試練であると、その強い気持ちで1年間ふんばってきました。その思いで、むしろ震災をバネにして、攻めの復興で元気を出していく予算にするぞという思いで編成したとお考えいただきたいと思います。8年間、いろんなことをやっての中での大災害でしたので、厳しい思いがございましたけれども、県民の皆様のみならず、議会や国会議員の方々など、いろいろな方のお力添えをいただいて、復興プランや復興ビジョンを出せるようにふんばったということでございます。
 
○記者
 震災関係の県としての支出が累計で1,780億円になったということで、単純な比較はできないんですが、被害額は超えているわけですが、創造的復興ということになると長期の事業になると思いますが、知事としては需要がある限りは、財政余力の範囲内で、息長く支出していく、必要なものについては出していくということでよろしいですか。
 
○知事
 被害ということでの数字にならない間接的な被害が多々あるわけです。これがダメージとしてあるわけで、全体としても、歳入の、特に税収にも影響してきているわけです。通常の状態に戻り、なおかつ攻めの創造的復興ということであれば、必要と思われる被災対策、総合的な被災対策は、可能な限り知恵と財源を振り絞って対応していくことが筋だと思っております。元気を失わせない、やる気を失わせない、がんばれるという気持ちを持ってもらうためにどんどん見せていくことは大事だと思っています。
 
○記者
 1,780億円というのは、制度融資の分を含んでいますか。
 
○知事
 融資分も含めてです。
 
○記者
 ドクターヘリについて、2点お伺いします。10月からの導入となった理由と、東北ではまだ導入されていない県もある中での2機体制となることについてお考えをお聞かせ下さい。
 
○知事
 理由の方は非常にシンプルですが、機材とかパイロットとかいろんな段取りがあるわけです。青森県には両半島ありますし、搬送体制の中で、特に救命という場面において非常に役に立つわけです。道路整備等が、ままならない部分もある中においては、2機体制ということで広いエリアを補完しあうということと、秋田の北側と岩手の北側とは医療圏としてお互いにやりとりしなきゃいけない部分もありますし、2つの輪を描いていただければ、必要性というものは、自ずと分かると思います。私も考えていたわけですけれども、実際に運用しての状況をみて、県民の皆様方の救急救命というものをよりよくしていきたいということでございます。
 
○記者
 震災直後、初の予算となるわけですが、あえて銘打つとすれば何予算としますか。
 
○知事
 「攻めの復興推進予算」とします。
 
-以上-
(記録:財政課)

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