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平成23年12月26日 臨時会見/県内原子力施設の緊急安全対策等に係る知事記者会見

会見日時:平成23年12月26日月曜日 13時から13時30分まで
会見場所:第三応接室
会見者 :三村知事

○知事
 3月11日の東北地方太平洋沖地震を発端として、東京電力株式会社福島第一原子力発電所において重大な事故が発生したことから、県としては、まず、県内の原子力事業者に対し、震災の影響に関して報告を求めましたところ、3月17日、いずれも安全性に影響を及ぼすような被害を受けていないとの報告を受けました。
 その後、国では、3月30日以降、東京電力株式会社福島第一原子力発電所と同様な原子力災害が発生しないよう、原子力発電所等に対して緊急安全対策等の指示を行うとともに、事業者の対策を確認するといった対応を進めており、その内容につきましては、6月16日の議員説明会をはじめ、原子力政策懇話会や市町村長会議、県民説明会等において国及び事業者から説明があり、また、6月29日の県議会の原子力・エネルギー対策特別委員会でご議論いただきました。更に、7月14日には、県内各界各層の方々から意見を伺ったところであります。一部に原子力の必要性を踏まえるべきとのご意見もあったものの、総じて、安全性への不安を表明するご意見であったと受け止めております。

 相前後いたしますが、私としては、東京電力株式会社福島原子力発電所事故以降、県民の皆様の間に不安が広がっている状況を重く受け止め、県民の安全・安心を重視する立場から、国及び事業者において講じられる県内の原子力施設における安全対策について、県独自に厳しく検証する必要があると判断し、6月7日、各分野の専門家13名による「青森県原子力安全対策検証委員会」を設置いたしました。
 検証委員会では、現地調査を始め、8回にわたる委員会を通じて精力的にご検証いただき、11月10日、検証結果について、田中委員長からご報告がありました。
 報告書においては、県内原子力施設に係る今回の緊急安全対策等について、
○東北電力株式会社東通原子力発電所及び日本原燃株式会社再処理施設については、「対策が効果的に機能していくものと考える」
○電源開発株式会社大間原子力発電所については、「安全対策として考え得る計画がなされているものと考える」
○再処理施設以外の核燃料サイクル施設については、「国が今回の緊急安全対策の対象外とした対応に問題はないものと考える」
旨の検討結果とともに、今後施設の安全性を継続的に確保するために取り組むべき対策について、幅広い視点からご提言いただいたところです。また、県に対しては、検証結果について『最善の努力をもって進められているのか』注視、確認していくようにとのご要望もいただきました。
 私としては、検証委員会から提言された事項について、県内原子力事業者の対応を確認する必要があると判断し、11月21日、その旨要請したところであります。
県内5事業者からは、12月1日、これまでの取組状況ととともに、検証結果を踏まえた今後の対応方針、また、新たな対策についても検討する旨などを明らかにするとともに、東北電力株式会社及び日本原燃株式会社からは、中長期対策の進捗状況に併せ、前倒し実施に係る計画を示すなどの回答がありました。私からは、各事業者においては、この回答を含め、今後の安全対策等について、しっかりと取り組むことはもとより、その進捗状況について、県に対し節目節目で報告するとともに、県民への周知に向け、努力を傾注していただくよう要請したところであります。
 また、事業者からの回答については、検証委員会に改めて確認をお願いいたしましたところ、12月9日、田中委員長から、「本委員会は、事業者からの回答内容について、検証結果で示された各安全対策の主旨を理解し、対策がとりまとめられたものと評価します。各事業者においては、より高い安全性の確保を目指して継続的に取り組んでいただきたいと思います。」とのご意見をいただきました。
 私としては、青森県原子力安全対策検証委員会による検証結果を最大限尊重するとの考えから、検証対象とした国及び事業者の安全対策については、施設の安全性を継続的に確保していくために取り組むべき対策に対する事業者の対応も含め、検証委員会による検証結果に係る県議会でのご議論や立地市町村長のご意見等を十分に踏まえ、総合的に判断してまいりたいと考えたところです。
 検証結果等については、県議会議員説明会が11月24日に開催され、田中委員長からご説明いただくとともに、12月7日には県議会原子力・エネルギー対策特別委員会において質疑が行われました。殊に、原子力・エネルギー対策特別委員会においては、検証委員会から田中委員長をはじめとして、3名の委員にもご出席いただいた結果、有意義な質疑応答がなされたと受け止めており、特に、田中委員長から、報告書において「対策が効果的に機能していくものと考える」との評価がなされた経緯や、「完全なる安全はあり得ない。しかし、求めるべきものは完全なる安全である」という表現の意味するところをご説明いただくなど、原子力施設立地地域として、現実に東京電力株式会社福島第一原子力発電所で事故が起こったという事実を目の当たりにした後に、原子力施設の安全性並びに国及び事業者の行う安全対策をどのように捉えるべきかを考えるにあたり、大変重要な示唆をいただいたものと受け止めております。

 こうしたご議論を踏まえ、県議会各会派に対し、国及び事業者による緊急安全対策等に関する意見を照会しましたところ、12月21日、各会派のご意見が示されました。
 「自由民主党」会派からは、
○検証委員会からの検証結果については、いずれも了とする
○知事は、事業者の安全確保のための取組が、「最善の努力をもって進められているのか」、必要に応じて検証委員会に諮ることも含め、注視・確認をし、今後とも、節目節目で、国に対し原子力施設の安全対策強化や原子力防災対策の見直しなどを提言・要請するよう強く申し添える
旨、
 「民主党」会派からは、
○今般の国及び事業者による緊急安全対策等についてはこれを「是」とする
○引き続き、県民の安全安心のため、国及び事業者においては安全対策について、不断の努力を継続するとともに県民に対する周知を徹底していただきたい
旨、
 「青和会」からは、
○検証委員会における検証結果、提言、これに対する県内事業者の回答を基本的に諒とする
旨、
 「公明・健政会」からは、
○青森県原子力安全対策検証委員会が妥当と判断した検証結果と改善対策は対症療法に留まるもの
○今後の対応にあたっては、安全確保対策の限界を認識した上で、謙虚に対応することが肝要である
旨、
 一方、「日本共産党」からは、
○知事が、各会派からの意見と自らの判断で「安全」対策は取られているとの「安全宣言」は絶対に出さないようにすること、再稼働、試験再開、工事再開へのお墨付きを与えることのない様に、厳重に申し入れる
旨、
 「無所属議員」からは、
○県内原子力施設の再稼働推進には断固として反対する
○原発の危険性を心配する多くの県民のためにも、検証委員会の意見は了承できない
旨、それぞれご意見をいただいたところでございます。

 また、12月8日には市町村長説明会を行い、12月21日には立地市町村長が来庁されましたので、改めて、国及び事業者の緊急安全対策等について、ご意見を確認しました。
市町村長説明会においては、安全確保の最終責任のあり方や、防災対策等についてのご要望等があったものの、安全対策そのものについては特に異論はなかったものと受け止めております。また、各立地市町村長からのご意見としては、
 むつ市長からは、
○真摯に安全のために取り組んで、事業者に対し厳しく対応していることに感謝し、敬意を表したい。安全を第一義として検証を行い、これに伴う安全対策強化を事業者へ指示したことなど、市としては大いに評価する
旨、
 大間町長からは、
○むつ市長からお話しがあったとおり。
○安全を第一義として推進してまいりたいと考えているので、安全対策等については、県としても国に対して働きかけをしていただければ非常にありがたい
旨、
 東通村長からは、
○県において、検証委員会でこれまで厳しく検証してきたことは評価できると考えている。これからも、より高い安全性の確保を目指して、引き続き事業者に対し求めていっていただきたい
旨、
 六ケ所村長からは、
○検証委員会の報告書及び事業者からの追加対策については理解できるものである。事業者には、緊急安全対策における中長期対策について、可能な限り計画を前倒しして実施するよう、知事からもお願い頂きたい
旨、それぞれご意見が示されました。

 以上のことを総合的に踏まえ、私としては、今回、県が独自に検証の対象とした、国及び事業者が講じた県内の原子力施設に係る緊急安全対策等については、今後とも最善の努力をもって進められていくことを前提に、了とすべきものとの認識に至りました。

 私としては、県民の安全を守る知事職にあるものとして、「安全なくして原子力なし」とのこの基本的な考えに基づき、国及び事業者の対応状況を引き続き厳しく見極めつつ、安全確保を第一義に、慎重かつ総合的に対処して参ります。
以上でございます。

○記者
 2点お聞きします。
 今回知事がですね、最終的には、安全対策については、最善の努力をもって進められることを前提に了とするというお話だったんですが、そもそも各施設の安全性については、どのようなお考えをもっていらっしゃるのか。この対策が進められれば、安全性が担保されるものとお考えになっているのかというのが1点。
 あと大間原発についてなんですけれども、島根原発などでは鳥取と安全協定を結ぶような動き等もあるんですが、お隣の函館市等が反対の意向を示されていますけれども、北海道とかですね、安全対策については電源開発に対してですね、道と函館市と協議する必要はあるのかということのご認識はいかがなものでしょうか。

○知事
 いわゆる総合的な、トータルとしての安全ということについては、法に基づき国が厳格に審査をし、これを国として確認するということがなされるものと私としては考えておりますし、また、これまでもそういう(ことが)原子力施設については行われてきたと思っております。そして、私どもが、今回はあくまでも緊急安全対策等についての検証ということを行ったということ、それについての検証委員会等を含め、様々なご意見等の中での了ということだというふうにご理解いただきたいと思います。
 電源開発の大間原子力発電所につきましては、許可した国とか安全審査した国等、また電源開発において、様々な対応・段取りということがなされるべきものであり、私どもとして、どうこうコメントするところではないのではないかと思っておりますが。

○記者
 県民説明会で不安の声が結構あった、この辺をどのように斟酌されたのか、という点と、もう一つ、改めて、試験と工事の再開について触れられませんけれども、今後事業者が判断されると思うんですが、その辺についても改めて見解をお願いします。

○知事
 説明会等を含め、ご意見を伺う会等を含め、様々にご意見があった、要するにそれぞれにいろんなお考えを承ったと思っております。要するに片方がどうとか、片方がどうとかということではなく、総合的に、それぞれの立場でのご意見を承ったと思っております。
 それからもう一点、あくまでも私ども、繰り返し申し上げておりますが、国及び事業者による緊急安全対策について、これをどう考えるかということを、私としてお話申し上げているものでございます。再開云々は、それぞれ事業者が、我々が点検しているからというよりも、スタートは、確か資材がないとかいろんな事情が(あるから)ということも漏れ聞いているところでございますけれども、私どもとして、その工事を止めたとか進めたとかいうのではないということは、繰り返し申し上げておりますが、ご理解いただきたいと思います。

○記者
 今回のご判断は緊急安全対策とシビアアクシデント対策ですか、それについてのみなされたものだと、そういう見解を知事としてなされたものだというお話ですが、一方で、日本原燃さんは、明確に県の緊急安全対策等に対する了承及び地元のご理解をいただければ、アクティブ試験を再開したいというようなことをおっしゃっておられるわけで、これは実質上、県から事業者、原燃に対するゴーサインというふうになってしまうわけですが、その重さを踏まえた上でのご判断でしょうか。

○知事
 本来、トータルとしての電気が不足しているとか、様々な要件があったのではないでしょうか。私どもとしては、いわゆる第5ステップについては、前の段階で、ずいぶん前の話とおっしゃるかもしれませんが、試験についての了承をしていった中において、こういった事態等、様々な電力の不足というのが出てきたりとか、そしてまた、私どもとしては福島の事象があったものですから、原燃のそれぞれの施設に対しても、私どもとして、緊急安全対策、あるいは国及び事業者の対策について、これを点検させていただいたということでございます。繰り返し、先程来、同じお話となりますけれども、あくまでもそれぞれの状況によって、事業者によってのご判断であると思っています。

○記者
 ということは、基本的にこれはもう、あくまで緊急安全対策についての県の評価であって、原燃さんは確かに、県さんがこれを了とするかどうか、了とされれば、アクティブ試験を再開したいということは、最近ずっとおっしゃってますし、知事自身もそれをご存じだと思いますけれども、それは全く関係ないということでよろしいのでしょうか。

○知事
 日本原燃さんのおっしゃっていることについては、私としてどうこう関知するところのものではないということは、ずっと、この数か月くらい、申し上げてきたことで、話の趣旨は変わっておりません。

○記者
 緊急安全対策について、限定されてということなんですけども、工事の再開や試験の再開については、事業者が判断するということなんですけど、県が独自に緊急安全対策を検証されたんですけど、逆に言えば、工事の再開や試験の再開について県が検証されても、それは別に問題はないところだとは思うんですけども。例えばケースは違いますけれども、北海道の高橋知事は、泊の営業再開で、電力が、北海道は不足しているので、再開すべきだというところまで踏み込んで判断されたんですけれども、今回、緊急安全対策に限定されたことはどういう状況なんでしょうか。

○知事
 元々来、福島での非常に大きな事故等あった中で、私どもとして、うちの場合はいろいろなジャンルの原子力関連の施設があるわけですから、それぞれについて、国とか事業者が、「これこれだから安全だよ、こういう対策をしました。」と申し述べてきたわけですけれども、それについて、法的権限及び、いわゆる事業として進めるに当たって、国が全部、安全対策等を審査し、進めてきているわけですから、それは、国の仕事として、しっかりとなさっていると考え得るわけでございますが、今回、そういった福島事象を経て、我々として、緊急安全対策として出されてきたものをしっかり検証することが大切であるということで進めたわけでございますので、それ以外について、どうこう申し上げるところではありませんが、あえて申し上げますとすれば、原発の再稼動については、国として、別枠でいろいろやって、国が責任をもって説明して、段取りを踏むということを国としておっしゃっているということは存じ上げていますが、我々としては、福島のことがあって出された緊急安全対策、この部分について検証したということでございます。

○記者
 原子力施設の活動が、各事業者でやめると言っているところはないんで、順次再開していくと思うのですが、その場合について、県が判断はしないにしても、その直前に知事に直接かあるいは公式発表という形で県民全体にするかは別にして、直前に公表ないし報告することをを求めるという運用をお考えなのでしょうか。

○知事
 先ほども申し上げましたが、いろんなジャンルの施設がありますし、例えば中間貯蔵というものについては、リサイクルされない場合は安全協定どころかなにもない、となるわけですし、ものによるということだと思うんですけど。

○記者
 その時々によって変わるというか。

○知事
 私どもジャンルが違うというか、再処理であったり中間貯蔵であったり原発であったり、MOXであり、ジャンルがいろいろあるものですから、ということです。なんにしても安全確保が大前提であること、田中先生がおっしゃったとおり、検証委員会も我々も厳しくしていますけど、求めるべきは完全な安全であるということを非常に大きなテーマとしながら、注視し、我々として行動をしていきたいと思っています。

○記者
 先週の県議会会派の意見表明で、我々が退室した後、公明さんの会でぶら下がり質問をしたとき、(公明・健政会の議員が)知事には直接申し上げたとおっしゃっていたのですけど、今後の検証委のあり方としてですね、答申が出て知事判断がされて解散とかいうことではなく、事業者が、例えば原発の敷地内のゆがみが活断層でないと言ってきた場合、それは学者としてみて本当に活断層ではないのかとか、県として学者レベルの知見で検証できる形で、(検証委員会を)持続というか存続させていってほしいということを申し上げたとおっしゃっていたのですが、今後の検証委ないしはそれに類する組織についての知事のお考えは。

○知事
 その他の会派からもあったのですが、今回の市町村長からも声があったわけですけど、検証委員会が真摯にきっちりやっているということについて評価いただいています。これは県としても継続すべきではないかというご意見もたまわっている次第であります。私としてもそういったご意見を含め適切な対応っていうか、具体に言うと検証委員会は非常に重要だと認識をしている次第です。

○記者
 来年度の予算編成の最中ですけど、それにもやっぱり重要だという認識で編成にあたるということでしょうか。

○知事
 もともとすでに2年間の任期でお願いしてますから、自動的に来年は(お願いする)、ということになります。

○記者
 最後に、立地市町村や原子力に特に反対ではない会派から、避難道路の整備だとか、津波の想定が一律15mであるというのはおかしいのではないかとか、あるいは自然災害だけでなくテロ等人為的な原子力災害への備えが甘いってことも知事に提出した文書に盛り込まれていたのですが、今日全体的な緊急安全対策については了承したということで、それに入っていない、ないしはそこではまだ想定として下のレベルで盛り込まれているような類の原子力に対する危険について、あるいは事故が起きた場合の避難方法について今後国や事業者に対してどういうスタンスで。

○知事
 これまでも私どもとして様々にいろんなご意見が出されています。議会だけでなく説明会でも。それぞれの意見について、私どもとして、どう対応するべきか含めて、これはかなりしっかりと見ているものでありますし、具体性のあるものについては段取りするものです。避難等の段取り、いわゆる避難経路、これは非常に重要な提言、考え方でございまして、具体の場所のこともございますので、ずっと対応してきた副知事からお話しさせます。

○副知事
 市町村長会議でもお話があって、風間浦の村長さんたちにお答えしたとおり、今、庁内にプロジェクトチームを作って、避難所、例えばヘリポートだとか、様々それぞれの地域によってどうなるかということを、町や村と一緒に進めています。また防災計画の見直しもありますので、その辺は市町村や自衛隊とか様々な形で連携しながらですね、今進めている状況です。

○記者
 東北電力さん、多分東通についてですね、耐震バックチェックの結果とストレステストの結果を出してくると思うのですが、検証委がしばらく存続するというならば、そのデータの検証だとかをお願いされるというお考えでしょうか。

○知事
 それはもう、(原子力安全・)保安院、原子力安全庁等で、行われることになるものだと思っております。

-以上-
(記録:原子力立地対策課)

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