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平成23年10月18日 臨時会見/青い森セントラルパーク低炭素型モデルタウン事業及びオーダーメイド型貸工場に係る知事記者会見

会見日時:平成23年10月18日火曜日 17時20分から17時45分まで
会見場所:第三応接室
会見者 :三村知事
 

○知事
 青い森セントラルパーク低炭素型モデルタウン事業につきましてご報告します。
 青い森セントラルパーク低炭素型モデルタウン事業は、現在、暫定的に公園として利用しています旧青森操車場跡地について、平成9年に青森市が策定した青森操車場跡地利用構想を踏まえ、より一層の有効利用を図るため、現在の地球規模での深刻な環境問題を解決し、低炭素社会へ向けたまちづくりを実現する、世界の流れを先取りしたプロジェクトとして、県と青森市が共同で取り組んできた事業であり、本年5月11日には優先交渉権者を決定し、事業計画策定へ向け、協議を進めてきたところです。
 しかしながら、去る9月28日の青森市議会本会議において、「青い森セントラルパーク全域を防災のため公有地として継続して管理することを求める請願」が採択され、翌日、この旨の報告が市長からあり、協議の申し出があったところでございました。
 このことについて、市長と同様に私も重く受け止め、低炭素型モデルタウン事業への対応について、共同事業者である青森市及び優先交渉権者と協議を行ってきました
 そのような中で、本日朝、青森市長より、3月11日の東日本大震災を受け、市民の防災意識が高まってきており、土地を一部売却し、更に防災以外の用途の土地利用を前提とした、本事業を継続していくことは事実上不可能であり、中止せざるを得ないというお話をいただきました。
 私としても、共同事業者である市の判断を踏まえれば、低炭素型モデルタウン事業をこれ以上継続していくことは不可能であると認識し、本事業を中止することといたしました。
 本事業は、雪に強く環境負荷が小さい誰もが安心して暮らせる先導的なまちを作り、併せて、住民主体のまちづくりによりコミュニティが持続していく「青森型都市モデル」を確立し、このモデルを県内外に広く波及させることによって、青森県及び青森市を低炭素社会の先進地とすることを目指し、取り組んできたものでございました。  
 また、本事業による成果を県内産業の振興、雇用の拡大につなげていくこととしていましたことから、今般、本事業の中止に至ったことは、残念であると感じているところです。
 これまで、本事業に多大なご指導・ご協力を賜りました関係者の皆様には深く感謝を申し上げますと共に、県民・市民の皆様には、これまで多くのご協力をいただいたことに対しまして、厚く御礼申し上げます。
 
 そして、この機会をお借りいたしまして、オーダーメイド型貸工場における合弁会社設立の関係についてお話しさせていただきます。
 このオーダーメイド型貸工場に関して、相和物産株式会社と株式会社サンテクノロジーとの間で取り交わした合弁会社の合意を踏まえ、合弁会社の運営方法や事業内容について協議を進めてきました。しかしながら、10月17日の夕方、サンテクノロジー株式会社より、担当課長に対し、合弁会社の設立を白紙撤回するとの文書が提出されたところです。 現在、サンテックの矢次社長に文書の真意を確認するよう指示しているところです。
また、事実関係等が明らかになった上で、今後の対応も含め、報告いたします。
 以上、ご報告といたします。
 
○記者
 主に3つお伺いします。
 まずは、今この構想事業については、不可能であると、中止を表明されたということですが、振り返ってみてこの政策の反省点、つまりはやりたかった事業がやれなくなったことについて、どこで間違えたのか、うまくいかなくなったと考えていらっしゃるのか。 もう1つ、このままパークの中の県有地をどのようにしていきたいと考えていらっしゃるのか。
 もう1つが、多くの市民や県民の方々は、構想自体はいいものなので他の場所でやったらよいのではないかというアイディアもあるが、それについての所感をお聞かせ願いたい。
 
○知事
 第1点目につきましては、共同事業者である市として事実上不可能であるということですので、私どもとしては断念することになると思っています。
 4年くらいの長い時間の中で色々なことを市と共に進めてきたという思いがありますが、やはり請願について市民の皆様を代表する市議会で採択されたということ、このことは私としても重く受け止めるところであり、また、共同事業者の市ができないということであれば、受け止めざるを得ないことと思っています。
 土地を市と県が保有していますが、これまでも色々な協議をしながらこのように進めてきた訳ですから、今後も防災拠点としての色々なお考え等々含め、様々なお考えが出てくると思いますので、それはまた従前同様協議させていただくことになっていくと思います。
 (3点目の質問については)いわゆる事業そのもの(ということですか)。
 
○記者
 事業そのものではなくて、いわゆる構想、モデルタウン(を他の場所でやったらよいのではないかというアイディアに対する所感)です。
 
○知事
 私ども再生可能エネルギーが非常に重要な時代になってくると思っていまして、知事就任以来、太陽光にしても風力にしても様々なチャレンジ、実証したり検証してきました。その過程で、例えば風力は我々日本一ですし、蓄電池風力という仕組みを作りました。そしてまたその一方で、系統連携の課題があります。太陽光パネルは、六ケ所においてどのように安定して使えるかということについて、ようやく今取りかかるくらい、現実的には大規模送電ネットワークの中では扱いの厳しいものです。
 従って再生可能エネルギーというのは地産地消、今、スマートグリッドという言葉がありますが、昔の言葉では「分散型電源」ですけど、いかにして地域の中で、地域単位で適切に活用するかが重要だと思っています。
 つまり、再生可能エネルギーはどんどん伸ばしていかなければいけないのですが、現状、地産地消の仕組みをどのように作るかということが大きな課題であると思っています。
 従って、こういったモデルタウンの構想や、今黒石で進めさせている、再生可能エネルギーを利用した植物工場等につきまして大変ご理解をいただいていることはありがたく思っています。ただ、(モデルタウン構想について)この場所でないところでというお話でございましたが、様々な場所でスマートグリッド等、色々な実証実験をしていますが、今後どのように一定規模のところでできるのかその他含めてまた改めて考えなければいけないことであると思っています。ただ、繰り返し申し上げますが再生可能エネルギーは非常に重要な分野であり、我々青森県はこの日本の中において世界の中においても様々に新しい試みを具体化してきたということだけは申し上げたいと思っていました。
 
○記者
 貸工場の件で、3点ほどお伺いします。
 矢次社長に真意を確かめるというお話しでしたが、一企業が文書で意思表示したというのは、強い意思が感じられますが、白紙(撤回)という文書が届いたことに対する知事の所感について1点お伺いします。
 あと、午前中の決算特別委員会でも議論になりましたが、知事ご自身において、現時点において、相和とサンテックによる合弁の可能性についてまだあるとお考えなのかというのが2点目。あともう1点。議会の方では、合弁を前提に予算執行を認めてきたという経緯がありますが、現時点において、相和1社になった場合に本契約を結んで、貸工場を活用してもらうという想定はしているのかお伺いします。
 
○知事
 所感ということですが、副知事が実際に交渉の場に立ち会い、いろいろと報告を受けている中で、一致点を求めて進んでいるという思いがありましたので、正直驚いているところです。そういうわけで、真意等含めて大事になってくると思っています。
 その関連として、可能性ということについては、やはり確かめてということになってくると思います。
 相和1社(との契約)については、日本のいろいろな企業も参画する上で進んでいるということはお話していたところです。
 
○記者
 セントラルパークの方なんですが、あまり大々的に取り上げられることは少なかったかもしれませんけど、構想段階から10年以上の歴史があってですね、実際に、事業者の公募とかですね、あるいは大和グループさんに決まったときもですね、県も市もしかるべき情報発信はしてですね、あと、スペースとかは小さかったかもしれませんが、それなりに報道されてきたにもかかわらずですね、優先交渉権者が決まってからですね、特段、情報隠しとかがあったわけでもないのに、地元がひっくり返すというのは、日本の地方のいろんな開発プロジェクトの中でも相当異例だと思うんですけれど、こういう経緯になったことに対する、まあ言いにくいかもしれないんですけど、市や市議会の変遷ぶりというか、どうお考えですか。
 
○知事
 変遷もしていないと思うんですけれども、私ども、勉強会をして、こういう状況ですよとか、シンポジウム開いてとか、様々な発信をしてきましたし、日本、(そして)海外のいろいろな国からも、非常に注目(されるということは)、非常に大事なことで、私ども日本のモデルというだけではなくて、具体に言うと、アジア、アフリカで集落単位でエネルギーシステムを作るときに役に立つようなときの(ものを目指すべき)、そういう言葉もいただいていたわけですし、また、これを支えていく燃料電池、(これは)バックアップシステムの研究のところにもつながっていくことでございましたので、自分とすれば、(低炭素型モデルタウン事業により)未来に向けて、この青森から日本(国内)、世界に対して、エネルギーの新しいあり方を、しかもその新しいタイプの分散型電源(システム)を示していくこととしていたので、ご理解いただければありがたかったなという思いはありますけれども、しかし、やはり市民の方々を代表いたします市議会の方でのそういったご議決ということはやはり重く受け止めていかなければいけないということだと思っています。
 
○記者
 青森県全体としてはですね、六ケ所村みたいに協力的な地域もあるわけですから、それでこう、大学とか企業とか、いわゆるグリーン系統のビジネスを青森県で何かやりたいというときには、他にも候補地はあるので、それはあまり、県全体の産業エネルギー政策にはあまり支障はきたさないと(いうことでしょうか)。
 
○知事
 環境とエネルギーの産業戦略等を作っていまして、これに基づき粛々と進めてきたわけですが、昨今(の状況を見れば)やはり再生可能エネルギーは非常に重要だと思っています。現状(の電源システム)は、大規模送電源タイプでないタイプのものですから、この分野でいかに確実に、地域できちんと再生可能エネルギーをそれぞれの地域で使えるか、ということを、実証ではなくて具体化していくことは、この国、あるいは世界それぞれにとって非常に大事なことだと思っていますので、我々としても、参画できる部分、これは産業として必要だというだけではなくて、地球というものあるいは人類にとってのエネルギーのあり方ということを(考え)、これから伸びてくる国々に対して、いわゆる化石燃料等を使わない仕組み、しかも分散型電源(システム)の提案ができることは非常に大事なことだと思っています。
 私としては、今後ともコツコツとやっていきたいと思っています。また、そのプランとしてエネルギー産業振興戦略がありますので、進めたいと思っています。
 
○記者
 市議会や周辺住民の一部にはですね、開発はしなくても青い森鉄道の新駅はほしいという声もあるんですが、青い森鉄道さん自体は県からの補助を受けて出来ている会社で、実質県営みたいな面はあると思うんですが、開発を切り離してですね、新駅構想だけを進めることは可能か、あるいは知事としてやりたいとかいうお考えとかはお持ちですか。
 
○知事
 (青い森鉄道の新駅は)今回のプランの中の段取りでありましたので、いったん白紙ということになりましたので、またいろいろ課題等考えなければいけないのではないかと思っています。
 
○記者
 先ほどお話にもあったとおり、大和ハウスさんが優先交渉権者になってから、そういう反発というか反対というか、盛り上がってきたわけですけれども、いま、知事さんいろいろ饒舌に、再生可能エネルギーの重要さを訴えていただいたんですけれど、印象としてですね、反対運動が盛り上がってから、県なり、あるいは市なりからですね、市民の方々に、そうではないんだよ、こういう狙いなんだよ、というPRが若干少なかったというイメージを私は持っているんですよね。
 ということで、知事ご自身もですね、その反対運動が起こり始めてから、やはりその事業の意義というものをPRするという点において、また、足りない点があったかどうか、どういうふうに思っていらっしゃるのか、その辺についてお伺いしたいのですが。
 
○知事
 何よりもやはり3月11日のですね、震災というものがいろいろな意味での影響(があった)というか、そのことの中で、防災拠点ということの要請というんですか、そのことが非常に大きなテーマとなってきたわけですから、我々として、少なくとも市役所とチームを組みながら、いろんな普及というんですか、(すなわち)どういう事業でこういうことの方向性です、ということはこれまでもいろいろ形で発表してきたというような思いはあるんですけれども、やはりその震災、そして防災拠点としての重要性ということが非常に高くなったということ等も、私としても重く受け止めなければいけないことだと。
 私も防災青森ということで、様々な施策に取り組んでいるわけですけれども、市民の方々の思いも受け止めなければいけないと思っています。
 
○記者
 防災というのは今回の請願の趣旨だったわけですけれども、実際、青い森セントラルパークの全部が全部低炭素タウンにするというわけではなかった。実際にはごく一部ですよね。5ヘクタールくらいと記憶していますが、そういう部分で防災拠点としてどれぐらいが必要なのかということを、逆に事業者さんに実施主体の県と市として対案をお示しするようなことは検討されなかったのでしょうか。
 
○知事
 というよりも、議決とか段取りがパッと進んできたものですから、(市と)一緒の共同事業ですから、市が無理だということは私どもも無理ということです。
 
○記者
 サンテック、相和についてお伺いします。
 覚書を1カ月延ばして合弁できるという自信というものを常任委員会で県側として示していたように思えますが、その根拠についてお伺いします。どうもサンテックから送られてきた文書を見るとうまくいきそうにないととれますが、うまくいきそうだという根拠が何だという点についてお伺いします。
 
○商工労働部長
 正直なところ、このような文書がくるということ自体が非常に唐突な感じを受けています。それまでの協議というのは、基本的に両社で合弁を作りましょう、具体的な合弁の中で、互いのメリット、デメリットを補うという形でやっていけるという方向について議論されてきています。確かに、文書の中で課題としてのせられているものはありますけれども、それを解決できない課題だとは私どもは認識していなくて、それらについてクリアできれば合弁できるというハードルは開けるという期待を込めて、具体的にサンテック側で考えられるどうしても譲れない線というものはご提案していただけるものと期待して、実際の面談の中でも提案させていただいていますので、そういうことから、私どもといたしましては、決して無理難題で破綻するという形とは受け止めていませんし、両社とも合弁をつくるという気持ちに変わりはないということについては、常に確認させていただいた経緯もありますので、決して夢物語みたいな話でうまくいかないという話ではないとご理解いただきたいと思います。
 
○記者
 相和側が基本合意から態度を変えたことについて、県はどのように説明を受けているのか。
 
○商工労働部長
 決算特別委員会の中でもお話しさせていただいたように、一つの提案として、様々なことを考える企業の立場からの問題ですので、意思決定を早くする、あるいは事業計画を柔軟に対応していくためには、それぞれの役員というものが、合意性だけでなく、意思決定をトップダウン的な形での取組も必要だということでの一つの提案として、役員数なり、出資構成として、どちらかがイニシアチブをとることは考えられないか、ということで、決裂という話ではなく、合意をもう少し柔軟に考えられないかという提案です。 
 
○記者
 仮にこの事業が失敗した場合、29億円を投じたという判断についての責任をどのようにお考えになるのか、どのように責任をとっていただけるのかお聞かせ願います。
 
○知事
 何よりも、雇用ということ、技術ということ、現実に仕事もあり、しっかり残していこうということについて重要性を考えたものです。最も、県民の皆様にも、県にとりましても、負担の少ない状況をつくっていくこと、このために合弁の仕組みということを含めて進めてきたものです。そういったことを確実に果たしていくということが、責任の方向性だと私は考えています。これについては、前々から同じことを申し上げていますが、今後ともさらにそういった方向で最大限努力していきますが、何より現状の確認をさせていただきたいと思っていますので、その上で、ご報告させていただきたいと思います。
 
-以上-
(記録:工業振興課、青い森セントラルパークチーム)

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