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知事記者会見(定例)/平成23年3月1日/庁議報告ほか

会見日時:平成23年3月1日火曜日 11時15分から11時45分まで
会見場所:第三応接室
会見者 :三村知事

○幹事社 
 庁議案件お願いします。

○知事
 まず「第2次青森県循環型社会形成推進計画」についてであります。
 本日の庁議におきまして、「第2次青森県循環型社会形成推進計画」の策定について報告がございました。
「第2次青森県循環型社会形成推進計画」は、平成17年度に策定した「青森県循環型社会形成推進計画」が今年度で終了いたしますことを受け、これに引き続く計画として策定したものであります。計画期間は平成23年度から平成27年度までとなっております。
 本計画では、本県の地域性を活かした、目指すべき循環型社会のイメージ及び循環型社会の形成に向けた目標を定め、県、市町村、県民、事業者、NPO等の各主体が果たすべき役割と取組を示しております。
 県としては、今後、この計画に基づきまして、市町村、県民、事業者、NPO等の各主体と役割分担のもと、県民総参加で、廃棄物の適正処理と資源の循環利用を一体的に推進するための各種施策に取り組み、環境負荷のより少ない持続可能な循環型社会の形成を目指しています。
 
 続きまして、「県立中央病院の新救命救急センター棟」の完成及び「県立病院新成長プラン」の策定についてでございます。
 病院局から、「県立中央病院の新救命救急センター棟」の完成と「(県立病院)新成長プラン」の報告がございました。まず「県立中央病院新救命救急センター棟」につきましては、その完成により、増加する救急患者への対応ということ、災害拠点病院としての大規模災害等への対応ということ、ドクターヘリ基地病院に向けての対応といったことなど、私ども青森県の第三次救急医療施設として一層の機能充実が図られ、県民の救命率向上や救急医療のレベルアップに貢献できるものと期待をしているところです。
 また、「県立病院新成長プラン」についてですが、県立中央病院では新成長戦略として「地域貢献の進化」、「医療機能の進化」、「経営システムの進化」、「施設インフラの進化」の4つの柱と位置付けまして、県立中央病院のミッションを「改革」から、今度は「進化」という「新たな価値観の創造」へ展開していくこととしております。その取組について大いに期待するところであります。
 私ども県では、平成19年4月に県立病院に対しまして地方公営企業法を全部適用、病院局を設置して、吉田茂昭(よしだ しげあき)氏に病院事業管理者に就任していただき、これまで県立病院の医療提供体制の改革及び経営基盤強化に積極的にチャレンジしていただいており、その手腕を私として高く評価いたしております。吉田病院事業管理者の任期は4年間であり、平成23年3月末で満了となるわけでありますが、4月以降も引き続き就任していただき、県立病院の経営の舵取りをお願いしたいと思っております。
 続きまして、「青森県地球温暖化対策推進計画」についてでございます。
 先ほど開催しました「第3回あおもり低炭素社会づくり庁内推進本部会議」におきまして、「青森県地球温暖化対策推進計画」を策定いたしました。本計画では、持続可能な低炭素社会の実現に向け、国による各種施策の実施と併せまして、行政、県民、事業者、各種団体等あらゆる主体の連携・協働により地球温暖化対策を進めていくことにより、2020年度の温室効果ガス排出量を1990年度比で25%削減、国と同じですけれども、削減することを目標として掲げております。
 経済産業活動、県民生活など、多方面にわたる地球温暖化対策を進めていくためには、関係者それぞれの主体的な取組が非常に重要となると考えております。
かけがえのない青森県の豊かな自然をはじめ、地球環境を次の世代に引き継いでいくため、県民の皆様のご理解、ご協力、そして積極的な行動をお願いしたいと思っております。
 
 続きまして、公社等理事長の公募に係る次期理事長の内定についてでございます。
 本年度におきましては3つの公社等の次期理事長について公募の手続きを進め、先月、「青森県公社等理事長候補者審査会」から、理事長候補者のご推薦をいただいたところですが、この度、お手元に配布しております資料のとおり、それぞれの公社等について次期理事長を内定いたしました。
 今回の決定にあたりましては、審査会のご意見を尊重しつつ、公社等の経営改革と健全な運営をより着実に実施できる人物という視点に立って判断をしたところでございます。
 まず社団法人青い森農林振興公社の鳴海勇蔵(なるみ ゆうぞう)氏であります。
 鳴海氏は、県の農林水産部長などの要職を歴任した方ですが、審査会のご意見によりますと、農林行政に対する知識や経験が豊富で、熱意もあり、さらには当該公社の現状や課題を的確に把握し、今後の改革の方向性をしっかり持ち合わせているとのことであり、私といたしましても当公社の経営改革や健全な運営に強力に取り組んでいただけるものと判断をしたところであります。
 次に財団法人青森県フェリー埠頭公社の渡邊正志(わたなべ まさし)氏であります。
 渡邊氏は、金融機関や民間企業において管理職等を経験されてきた方ですが、審査会のご意見によりますと、企業運営、経営に関する経験が十分で、リーダーシップも有しており、さらには当公社の現状及び課題を認識し、将来の方向性も持ち合わせているとのことであり、私といたしましても当公社の理事長として適任であると判断したところであります。
 最後に、財団法人むつ小川原地域・産業振興財団の細井永(ほそい ひさし)氏であります。
 細井氏は、金融機関で管理職等を経験されてきた方ですが、審査会のご意見によりますと、金融機関で長年培った経験は、当財団が行う助成事業の適切な運営に有効であるほか、豊富なマネジメントの経験と本県の地域産業の育成に関与してきた経験等は、地域振興及び産業振興といった当財団の設立目的に沿った経営を行うことが期待できるとのことであり、私といたしましても当財団の理事長として適任と判断したところであります。
 3人の方々には、公社等の理事長としてこれまで培った経験を十二分に発揮していただくことを期待するところであります。
 続きまして、地方独立行政法人青森県産業技術センター理事長の再任命の内定についてであります。
 地方独立行政法人青森県産業技術センター理事長につきましては、その任期が本年3月31日をもって満了することから、先般、2月21日に青森県産業技術センター理事長候補者審査会において、現理事長であります唐澤英年(からさわ ひでとし)氏を4月1日から再び任命することについてご審議をいただき、ご了承いただきましたので、再任命することに内定いたしました。再任命にあたり唐沢氏にはこれまでの2年間での取組実績を踏まえ、研究開発の成果を確実なものとし、本県産業の競争力向上と雇用拡大に大きな効果をもたらしていただくことを期待するところであります。
 以上でございます。


○幹事社
 東北新幹線が全線開業をしてまもなく3カ月経つわけですけれども、3カ月経って見えてきた成果と、あともう1つ課題というものを教えてください。

○知事
 (東北新幹線)全線開業につきましては、本当にいろんな形で県民の皆様方、メディアの皆様方を含めてご支援をいただき、いろんな形で県内外、国外に向けてもいろんなご協力をいただいたことに感謝を申し上げたいと思っていました。
 さて、1月までの2カ月間の入込数につきまして、たとえば県内の主な観光施設33カ所を調査しましたところ、対前年比112.6パーセントとなったほか、新青森駅の旬味館とか青森駅のA-FACTORYなど、新規オープンした施設にも県民の方々を含めて大変多くの来客があります。アスパムもそうです。
 私ども青森県にとりましては冬場というのは観光的には厳しいシーズンなわけですけれども、入込数が伸びを示しているということは、(東北新幹線全線)開業が本県への誘客促進につながっているのではないかと考えております。
 また、3月5日、いよいよ(東北新幹線新型車両E5系)「はやぶさ」が導入されます。4月23日から7月22日まで青森デスティネーションキャンペーンなど、本県にとって開業効果を継続して獲得する大きなチャンスが続きます。県民の皆様方と一体となりまして、一層の受入態勢の充実に努めて、さらなる入込増、そして繰り返しになりますけれども、実質今年が開業元年、ここからスタートということをしっかりと進めていきたいと思っています。
 
 あと課題について、二次交通等も含めてお話をさせていただきますが、12月4日の全線開業から3カ月が経ちまして、この間、新幹線の利用者、二次交通利用者等からは、駅舎の施設や案内標識、二次交通接続など、多方面にわたりまして意見、改善要望等が関係機関に寄せられております。
 また、今年は本当に大雪となりましたが、災害時等における各交通機関が連携した適切な対応ということも非常に大切ではないかと考えています。ご指摘もございました。
 このため先月17日には鉄道、バス、タクシーなど各交通事業者、関係市町村、県等の実務者により連絡会議を開催しまして、利用者等から寄せられた意見、改善要望及びそれに対する対応状況について意見交換をして、情報を共有してきたところでございます。
 引き続き、これらの諸課題に適切に対応していくために、来年度からは各交通事業者、関係市町村、国、県等で構成する組織を新たに設置したうえで、アドバイザーから助言をいただくとともに現地調査なども行いながら、関係機関連携して改善に向けた取り組みの促進を図りたいと思います。
 青い森鉄道についてでございますけれども、非常にいろいろご指摘をいただきました。
 まずダイヤについてですけれども、朝の通勤、通学時間帯について、本数が増加して利用者の方から便利になったという声がある一方で、JR奥羽線上り列車等の接続の改善とか野辺地から八戸駅行きの列車、陸奥市川駅での大混雑ということですけれども、混雑緩和のご要望が最も多くございました。通勤、通学時間帯での利用者にとって満足いただけるような取組が必要となると考えます。
 陸奥市川のことにつきましては、IGR(いわて銀河鉄道株式会社)から車両を借りまして1月11日から三沢八戸間に臨時列車を運行して早期に対応をしました。
 ダイヤに係る改善要望があるわけでございまして、通勤、通学時間帯の混雑緩和をはじめとして他の鉄道線との接続、新幹線との接続について、できる限り利便性を向上していくことが主な課題となっております。
 ただ、一方で青い森鉄道の状況を申し上げますと、限られた車両数、また地域住民の重要な足であるといったことを基本としておりまして、いわゆる青い森鉄道の置かれている経営環境といった条件の中で、いかに工夫を凝らしながら利用者全体の声にできる限り応えていくかが大きな課題となっています。
 また、さっき雪の話をしましたが、開業後毎日のように悪天候、暴風・豪雪・低温ということで、その中での車両の不具合とか他の鉄道事業者とのいろんなつながりが悪くなるという影響等もありまして、列車の遅れ、運休が重なりました。現場で利用者の方々から、円滑な情報提供を求める声も多くあったところでございました。
 青い森鉄道では、この改善要望を踏まえながら可能な限り対応することとしておりまして、開業後初めて3月12日にダイヤ改正を行うこととしています。
 また利用者に対します対応につきましても、課題を踏まえながら、他の鉄道事業者とどうしても連携の関係があるものですから、連携して、できるものから速やかに対応していきたいと承っております。
 県としても協力したいと考えております。

○幹事社
 ありがとうございました。
 各社あれば、どうぞ。

○記者
(公社等)理事長の内定の件で2点質問ですが、審査会の報告を尊重されたというお話でしたけれども、3人とも推薦どおりといっていいのかというのが確認したい1点。あと、青い森農林振興公社については、現在の理事長さん(に続き)、また県のOBの方が続くことになりますけれども、その件について一言。

○知事
 3人とも推薦どおりでございます。今、鳴海氏が(県職員)OBという話がございました。全国でこの公募というものを始めたのは我々でございますけれども、たとえば県職員であったとか、どこかの役所の人であったとか、あるいは民間出身であったかを問わず、広く候補者を公募するということで、公社に経営能力の優れた方を理事長として登用するということを目的としておりました。
 その中で、審査会として、(分収)造林の関係でいろんな大きな課題等もあったのか等、私としては思っていますけれども、いろんな経験の中から選ばれたということで、所要の手続きに則って行われたものであり、OBか、そうでないかという観点ではないと認識しております。

○記者
 今の人事の関連なんですけれども、青い森農林振興公社に内定なさった鳴海さん(について)、別に個人攻撃のつもりはないんですけれども、(現職が青森大学事務総局長で)青森大学が今、留学生に係る問題が起きていて、(県職員)在職中にはリンゴの(品種)登録漏れの時の幹部だったと思うんですけれども、実績として問題ではないのかなと思うのですが。

○知事
 審査会の方できちっと様々な観点から審査、判断してきたと考えております。

○記者
 有効求人倍率が0.46倍になって、20年ぶりに44位とか。その辺、ご感想を一言いただければ。

○知事
 これも知事就任以来、産業雇用、要するに雇用の場のことについて一生懸命やってきました。今までジワジワと頑張って来たんですけれども、また、私ども県だけでなく県内の産業を担っている方々、あるいは労働団体等を含め、あるいは学校も含めてですけれども、人財育成とか、我々の立場としては産業を興すとか、方向性を示すとか、本当に様々な努力をそれぞれしっかりと積み重ねてきたと思いますが、今後とも、我々とすれば、さらにしっかりとした産業雇用施策を各団体と連携、協働しながら進めていくことが大切だと考えております。
 本当に平成3年以来の上げ幅とか、平成20年5月以来ということで、本当に頑張ってきたというところでございます。

○記者
 青森県と青森市がセントラルパークで計画をしております低炭素型モデルタウン事業について質問をしたいのですが。
 昨日、地元の青森商工会議所の方から、公募の受付をちょっと延期してほしいという要望が青森県にあったのですが、これは、要は乱開発であるとか、また公共利用が担保できないのではないかとか、そういった心配が諸々ありまして、そういう声があるんですけれども。
 それで、知事として、一回ちょっと立ち止まって考えてみるということを考えていらっしゃるのかどうか、知事の口からちょっとお聞きしたい。

○知事
 約3年前から青森市とともに、特に市長さんの思いとしては再生可能エネルギーというのは非常に重要視していますし、我々ももちろん重要視をしていますけれども、3年前からきちんと計画をし、手順を踏み、段取りをし、パブリックコメント等も含め、全部手続きを踏んできたものだと思っておりますし、また新産業、プラチナタウン構想という大きな構想が国の流れの中にもありますけれども、要は新しい日本の再生可能エネルギーの技術とか、そういうもので新しいまちづくりをすること、その中で技術開発について様々な、我々青森としての新しい産業を育成していくという観点からも、非常に市と県とで段取りよく進めてきていると思っておりました。

○記者
 先ほどおっしゃった二次交通を円滑に運営していくために、来年度設立をお考えの会議というのは、たぶん法人格をもったものを作ろうということではないと思うんですけれど、どういうメンバーシップで、あと活動の期間としては、新幹線が延伸して1年くらい経って円滑に進むようになったらそこで解消ということなのか、あるいは北海道への延伸ぐらいまで、半ば常設的にもっと良くしていく余地をずっと追及していくのか、どのくらいのスパンでの活動を考えているのでしょうか。

○知事
 具体の話は担当がしますけれども、スタート時点で100いくつかの二次交通システムがスタートしたわけですけれども、やっぱりいろんなことが出てきている。そしてこれからDC(青森デスティネーションキャンペーン)等を迎えますと、さらにいろんなことが出てくると思われます。そういったこと等を解消していくために非常に重要だということで設置することにしたんです。

○新幹線・並行在来線調整監
 先ほど知事から、2月17日に情報を共有したということがございましたが、それはとにかく早い段階で市や、JRや、青い森鉄道等様々なところに様々なご意見やご要望がいっていますので、一度情報共有をしようということで、まず立ち上げたものですが、それを発展的に、来年度予算を取りまして、こういった協議会を継続的に進めていく、しかも定期的に。これは1年でどうのとか(いうことではなく)、やはり絶えず新たな問題が発生してくると思いますので、その辺のことはぬかりなく情報共有及び対策をしていきたいと考えております。

○記者
 やっぱりお客さんの利用としては厳しい(意見が多い)、コンシェルジュの人がまとめた冊子だと感謝の声が多かったということですが、やっぱり厳しい声も結構あったということですか。

○知事
 それはそうです。しかも、雪が多かったので止まったり。
 しかし、青森の魅力ということについては、感じてくださった。

○記者
 ありがとうございました。

※なお、知事選挙に関し、立候補予定者の立場での質疑応答については、公平・公正を期すため、掲載しておりません。

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