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臨時会見/知的財産支援センター開設準備室の設置及び総務部による特別監察の実施について

会見日時:平成20年10月30日(木) 17:00〜17:15
会見場所:第三応接室
会見者 :三村知事

○総務部長
 それでは知事会見を始めます。時間は15分を予定しております。

○知事
 午前中に投げ込みをいたしました件につきまして、私からお話させていただきます。
 まず、知的財産支援センター開設準備室についてでありますが、先日も申し上げましたが、県として、皆様の財産を守る知的財産支援センター(知財センター)の設置の必要性を改めて痛感をしているところであります。そこで、11月1日付けで知財センターの開設準備室を設置することといたしました。
 特許、商標、新品種、著作物等の知的財産は、県民の豊かな生活を支える生業(なりわい)づくりの源であります。
 このような知的財産の重要性を広く周知し、知的財産の活用により本県の産業活動の付加価値を高め、県民所得を向上させるため、また、県が有する知的財産を適正に管理するため、来年4月から県庁内に知的財産支援センターを開設することを目指します。
 開設準備室では、具体的に知的財産の活用を推進していくため、県や企業等の関係者の責務を明確にする基本条例の制定も視野に入れた推進計画の策定や、事業者の知的財産の取得や活用に関する包括的な相談窓口の設置、県が有する知的財産の適切な管理体制を検討することとしております。
 県では、県内の知恵と資源が最大限活用できる環境を整備することによって、新たなる産業・雇用が創出され、活力にあふれる青森県を目指して参りたいと考えております。

 続きまして、特別監察について、お知らせします。
 今回の品種登録の取り消しの件は、去る10月24日にも行政のトップとして県民の皆様方にお詫び申し上げたところでありますが、農林水産政策課における不適切な事務処理がその主なる原因であり、県としてはこれを深く反省するとともに、現在の事務処理体制をしっかりと見直し、より適正な業務執行を確保する必要があるものと考えております。
 したがって、当面の対応として、第一には、今回の問題が発生した原因について、当事者である農林水産政策課ではなく、より公正な立場から、これを詳細に調査及び検証するため、農林水産政策課における行政事務について、総務部による特別監察を実施することとします。
 第二には、この特別監察をより公正に実施するため、現在の事務の責任者であります農林水産政策課長について、平成20年11月1日付けで、人事異動を行うこととします。
 このように、県として特別監察を実施し、今回の問題が発生した原因を解明することにより、今後の事務の適正かつ能率的な運営と、職員の服務規律の確保を図って参ります。
 私からは以上でありますが、特別監察につきまして、総務部長から説明させていただきます。

○総務部長
 はい。ご説明をいたします。
 特別監察とは、青森県行政監察規程という規程に基づきまして、各所属における行政事務や職員の服務のうち、知事が特に指示をした事項について、総務部人事課が必要な調査等を行うとともに、その是正又は改善を図っていくための制度であります。
 監察の結果につきましては、知事に報告がなされるとともに、知事からは、是正又は改善が必要と認められた事項につきまして、各所属長に対し、必要な指示又は命令が発せられることになります。
 なお、近年では、この特別監察を実施した事例はありませんので、特別の体制をもって今回臨むということだと考えています。
 総務部においては、本日、特別監察に係る所要の作業に着手したところであり、今回の問題が発生した原因について、今後速やかに解明するよう努めて参ります。
 私からの説明は以上であります。
 
○知事
 質問等あればお受けいたします。

○記者
 まず、近年にはないという特別監察の発令なんですけれども、問題の発覚、10月24日に記者会見をされてから10日を経て、知事が特別監察を指示した理由をお聞かせ願いたいと思います。
 それからですね、今回の件に関しては、知事、10月24日の記者会見で徹底した原因究明を指示したということだったんですけれども、まだ、その原因究明の部分については、報道の方が先行するような形になっていますけれども、原因究明が遅れているというふうな認識がございますでしょうか。また、もし、遅れているのであれば、その原因は何なんでしょうか。

○知事
 まず、逆に後ろの方からいった方がいいのかもしれないんですけれども、今回の部の方としての原因究明を徹底しろという指示をしたんですけど、部の説明にも自分としては判然としない所が見受けられたわけでございます。だからこそ私としては、今、ここで正常な業務の姿に戻すことが大切と考え、この特別監察を指示したわけでございますが、それで全体にまた戻りますが、農林水産政策課において、業務処理が適切にやはりなされていない。かつ、そのことをチェックし、適正に物事を進めるためのシステムが機能していないのではないかということが推察されたため、この改善するべき点を洗い出し、業務執行システムを本来の姿に戻すことが必要であると私として強く感じたのであります。したがって、今般、特別監察を指示した次第であります。

○記者
 原因究明が遅れているという認識はありますでしょうか。

○知事
 遅れているよりも、説明に判然としないところを感じるんですね。
 要するに、言い方はあれですけれども、仕事が仕事として行われなかった。非常にシンプルな話です。シンプルだからこそ、なかなか説明に対しても理解しにくいところと。要するに、全体システムとして、しっかりと、なぜこういう状況なんだということをまさにこの特別監察、客観的な目で厳しく見つめ直す、問い直すということをしなければ、改まらないのではないかという危惧も抱いたわけでございます。
 そういう強い姿勢で臨みたいということなのであります。

○記者
 近年にない、その特別監察という異例のことに踏み切るということで、知事自身の責任についてはどのようにお考えですか。

○知事
 私は、全体の、県というものの経営管理、あるいはセールス等もやっていますけれども、業務遂行が、日常業務が日常として行われるということ、これが非常に重要なことだと考えているわけであります。
 確かに、この実務部分について、それぞれの部局長が責任を持ち、実質、具体的には担当課それぞれの課長が実務ということを進めているわけでございますけれども、そういったことが円滑かつ着実に行われていないという認識を持った際には、やはりこれをシステムごと改めるか、あるいは改良で済むのかということも含めて指示していくと。それが県政全体の経営管理及び運営の責任者としての責務であるということを感じているわけであります。

○記者
 あと一点、課長の異動というのを話されましたけれども、その理由はどのような理由なんですか。

○知事
 さきほども申し上げましたが、公正に、なんと言いましょう、自分の課のことでうんぬんというよりも、これは異動してもらって、別な人間にしっかりと問い直してもらう。特別監察でございますから、それを行うに当たっては、そのことが必要と私は感じました。考えているということです。

○記者
 今、知事が農水部の説明が判然としないとおっしゃったんですけれども、知事に対して、農林水産部が説明をしていることに対して判然としないというのは、これは非常に重大なことだと思うんですけれども、具体的にどういうところが判然としないのかというところを教えていただけるでしょうか。

○知事
 物事そのものが非常に、いついつまでに納める、それが納まらなかった。非常にシンプルな話ですよね。なぜ、どうあって、どうなったんだと。誰が、どうして、どうなったんだということ、全体の流れを含めて、判然としないという言葉が適切かどうかは分かりませんけれども、自分としてすっきりと、ああ、そういうわけでそうだったのかということが得られないということですね。
 要するに、内容がすこぶる、納めるだけのことがなぜ納まらなかったか、納めなかったかということに最終的に帰着するわけですけれども、じゃあ、なぜそういうふうに、そのことをチェックできる体制等も含めて、どうあってたんだということも私としてはしっかりとした説明をいただきたい。いただきたいというか、いただくべき。
 要するに、どういう仕組みでこの県の業務の中のこの部門が運営されていたかということをこの際、洗い直すということだと思っております。

○記者
 その、まあ、10日経ったんですけども、中間段階で結構なんですけども、知事が説明を受けた説明というのは、我々には改めてこういう場でしていただくわけにはいかないんでしょうか。

○知事
 これは総務部長から話をします。

○総務部長
 我々も農林水産部からいくつか報道とほぼ同じような内容で情報は得ておりますが、その時々の話を聞いておりまして、現時点で報道の皆様からまさにご指摘いただいているように、時点によって内容に差があったり、あるいは結果、整合性が保たれないようなものがあるというふうに認識しております。
 したがって、当事者である農林水産政策課ではなく、今回、総務部が一から、農林水産部から聞いた内容も含めてですね、精査をし直すということでやっていきたいと思っておりますので、もう一度、これまで農林水産部から話があったことも含めて、再度検証するということでお考えいただきたいと思います。

○記者
 農林水産政策課長だけが更迭というか人事異動になっていますけれども、農林水産部長とかラインの次長なんかの責任というのはこれは現段階では問わないんでしょうか。

○総務部長
 今回の人事異動は、知事から申し上げましたように、責任を問うためのものではございません。総務部が行う特別監察をより的確に実施するためには、当事者であった課長ではない方に課長になっていただいた方がより公正な総務部による調査ができるだろうという観点からの異動でございます。更迭ではないというふうに考えています。

○記者
 今の質問がありましたけれども、あれからもう一週間くらい経つわけですけれども、これまでにですね、分かった原因の調査のある程度のものは今日は紙じゃ出していただけないんでしょうか。

○総務部長
 部の方から色々、話は聞いておりますが、内容が時点によって違ったり、あるいは、その結果として整合性の取れていない内容もありますので、もう一度、一から内容を精査する必要があると思っておりますので、本日は特にお示しするものはありません。
 したがって、速やかに特別監察を行いまして、なるべく早く皆様に情報を公表できるように全力で頑張っていきたいと思っています。

○記者
 いつ頃までに目途をつけるんでしょうか。

○総務部長
 現在、調査の体制等を考えておりまして、これから調査の対象とする事務の範囲、それからヒアリングを行う職員の範囲等を決めていきますので、現時点でいつということは大変申し訳ありませんが、申し上げられる状況にありませんが、こういった事態になっておりますので。

○知事
 総務部長、直ちに、体制を作ってやる。指示したとおり。

○総務部長
 はい。直ちに行います。

○記者
 さきほど、総務部長、報道とほぼ同じ状況でありますというふうにおっしゃっていましたけども、ここでいう報道というのはどこの時点までのことが入っているのかという点について。

○総務部長
 個々の時点、個々の事情については、これとこれというものはございませんけれども、先週の会見以来、出てきた報道の内容ということで御理解いただけると。
 そういったものについて、もう一度、一から見直すということです。
 すみません。時間が来ておりますのですみませんが。

○知事
 いや、どうぞ。

○記者
 きわめてシンプルなミスに対して、この日数が経っても原因が出てこないというのに、県民としてはですね、県庁の皆さん何をやっていらっしゃるのかと。まさに、日にちが延びるごとに不信感が増してるかと思うんですが、改めまして、お粗末なこの事務処理の対応と未だに解明されないとうことに対してどう思っていますでしょうか。

○知事
 さきほどお話ししたとおり、だからこそ、今、特別監察を行い、我々、日常業務が日常業務として、適切的確に行われる。これが行政というのは、私は町長からやってきていますから、そのように思います。
 だからこそ、今回、この特別監察を行い、しっかりとします。まさに、おっしゃったとおりシンプルだからこそ、非常にどうなってるんだというところが自分自身も思いとしてあるわけでございまして、総務部長が繰り返し話しましたけれども、このいろんなシンプルなことでいろんな事実関係的なものが揺れるのかということ等も含め、今回は特別監察、もう従来やっていなかったことですけれども、この仕組み、システム、在り方含めてですね、在り方というのはこの課の業務執行のシステム、これをしっかりと精査、点検し直して、本来の日常業務が適切に的確に行われるというところに戻すと。これがやっぱり私としては一番重要なことだと思っているんですよ。以上です。

○総務部長
 時間も来ておりますので、これで知事の記者会見を終わらせていただきます。

○知事
 ありがとうございました。


-以上-

(記録:人事課)

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