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平成17年12月 定例会見/平成17年を終えるにあたっての知事所感

会見日時:平成17年12月28日(水) 16:05 〜 16:30
会見場所:第三応接室
会見者 :三村知事

○幹事社
 それでは知事お願いします。

○知事
 平成17年も残すところ、あと4日となりました。県政記者会の皆さんには、県勢発展のため1年間御協力いただき、ありがとうございました。

 さて、私ども青森県のこの1年を振り返ってみますと、今年は、1月から3月にかけて、津軽地方を中心に記録的な大雪に見舞われたところであり、19年ぶりに豪雪対策本部を設置するなど、雪害対策に取り組んだスタートでありました。
 この豪雪により、農作物への影響が心配されましたが、被災りんご園地の早期再生を図るための対策を早急に講じたほか、その後の天候にも恵まれたこと等から、米やりんごをはじめ今年の本県の農作物は、例年以上の素晴らしい出来となったしだいでありました。

 また、7月には、全国の高校約2,800校から次代を担う約18,000人の高校生が集い、高校生の芸術・文化の祭典「第29回全国高等学校総合文化祭」が開催されたほか、10月には、秋篠宮同妃両殿下をお迎えし、アジア太平洋地域の世界自然遺産のある16か国24自治体3政府機関が参加して「第2回世界自然遺産会議」が開催されました。
 これらの大会を通じ、全国そして世界に私ども青森県の魅力や文化を情報発信したところでありました。
 地域経済の活性化と雇用の維持拡大につきましては、県政の最重要課題と捉えて全力を挙げて取り組んできましたが、今年11月における新規高等学校卒業者の県内就職内定率が、知事就任当時の2年前の同時期と比べ7.6ポイント上昇したほか、有効求人倍率が41ヶ月ぶりに全国最下位から脱するなど、雇用情勢にも改善の傾向が見られたところであります。

 また、かねてから誘致折衝を続けてきた白色有機ELパネルの製造工場がむつ小川原開発地域に建設することが決まったことは、液晶関連産業の拠点形成を目指します「クリスタルバレイ構想」の推進にも大きく弾みがつくものと期待しています。

 津軽地域においても、優れた技術を持つ企業が数多くございますが、中でも名古屋で行われました「愛・地球博」において入場券として使われましたミューチップの製造技術や世界最小のマイクロモーターの開発技術など本県の優れたものづくり技術が脚光を浴びた年でもございました。
 来年早々には、1月18日ですが、東京でフォーラムを開催し、これらの製品や技術を国内外に情報発信し、本県ローカルテクノロジーを生かした青森発イノベーションの創出を促進して参りたいと存じます。

 エネルギー分野においては、6月にモスクワで開催されたITER参加6極閣僚級会議において、残念ながら、国際熱核融合実験炉(ITER)の建設地がフランスのカダラッシュに決定いたしましたが、県としては、今後、我が国が準ホスト国として、ITER計画に貢献していく中で、国際核融合エネルギー研究センターなどの、いわゆる幅広いアプローチの立地により、その一翼を担いつつ、将来的には、六ヶ所村への次世代炉の誘致も念頭に置きながら、日本における新たな核融合研究開発拠点づくりを目指すことで、世界に貢献していきたいと考えております。

 また、新エネルギー分野においても、本県は、日本一の導入量となっている風力発電や、「環境・エネルギー産業創造特区」における世界初のマイクログリッド実証試験など、幅広い実証やノウハウの蓄積が進んでいるほか、バイオマス資源や潮流、地熱などの豊富な未利用エネルギーも存在しています。
 このように本県の有するエネルギー分野のポテンシャルを活用し、地域経済の活性化につなげていくため、東京大学工学部と連携し、来年秋を目途に、エネルギー産業振興に関する具体的な取組方針を体系化・戦略化する「青森県エネルギー産業振興戦略」(仮称)を策定することとしています。

 「攻めの農林水産業」については、私自身、首都圏の大手量販店やホテル、飲食店等の新しい販路の開拓に出向いたほか、本県特産の「青森シャモロック」や「初雪たけ」などを全国に広め、青森ブランドとして全国の消費者から支持が得られるよう、生産と流通の両面での取組の強化に努めてきたところであります。
 また、中国や韓国、台湾など東アジアを主な対象として、物産展などを開催し、特産品のりんごや、ながいも、ほたてがいの輸出拡大にも取り組んで参りました。

 本県の経済・産業の活性化や県民生活の安全・安心を確保する社会資本の整備につきましては、東北新幹線「八戸・新青森間」が、平成22年度末の完成を目指して順調に工事が進められています。
 先日、国土交通大臣から「八戸・新青森間」の駅舎やレールなど、具体の開業設備工事に関する工事実施計画が認可されたわけですが、1年でも早い開業に向けて、一層の工事促進が図られるものと期待しているところであります。
 さらに、青森空港においては、4月に3,000メートル滑走路が供用開始されたほか、約1,000台の車が収容可能な立体駐車場が本日から供用開始されたことにより、一層の安全性・利便性が確保されることになりました。

 また、県民の安全・安心な生活のためには、医療の充実が不可欠と考え、知事就任以来、この分野に特に力を入れて参りました。
 本県においては、慢性的な医師不足問題、特に、産婦人科、小児科、麻酔科等の特定診療科の医師不足問題が深刻化しておりますことから、地方公共団体では全国初となる医師無料職業紹介所として「あおもり地域医療・医師支援機構」を設置するなど、本県の医師確保対策に精力的に取り組んで参りました。
 この機構に関連し提案しておりました、派遣医師の退職手当負担に関する構造改革特区については、全国的な問題として取り上げられることとなり、私どものためにもということで地方自治法の改正が検討されているところであります。
 
 また、財政面に関しては、昨年度の国の地方財政対策における地方交付税総額の急激かつ大幅な削減により、本県の財政も財政改革プランの前提をなす歳入面が一変し、財源不足額が再び拡大するという大きな影響を受けましたが、今年の10月に、財政改革プランのモデルチェンジとも言うべき「中期的な財政運営指針」を策定し、引き続き、本県の財政構造改革を着実に進めることについて、揺るぎない決意を表明したところであります。

 年末には、一昨年以来進められて参りました「三位一体の改革」についての最終的な決着が図られました。
 この改革により、少なくとも財源面においては分権が前進しましたが、内容的には、私たち地方が求めていたものとは大きく懸け離れており、不満が残らざるを得ないものであり、今後、これまでの改革内容が、地方分権や地方財政の自立につながっていくかどうかについてよく総括した上で、更なる改革につなげていきたいと考えております。

 また、このほか、今年は、青森・ソウル便の就航が10周年の年に当たり、9月に青森ねぶたの韓国公演が行われるなど様々な催しが行われたところであります。
 この青森・ソウル便については、かねてから増便要請をして参りましたが、先日、日韓航空当局間協議によりまして、週4便枠が確保されたところであり、今後、早期に増便が実現するよう更に働きかけて参りたいと考えています。

 今年も何かと慌ただしい1年でありましたが、振り返って見ますと、今年もまた「暮らしやすさのトップランナー」を目指し、全力で頑張ってきた365日でありました。
 
 新たな年も、県民の幸せと県勢発展のため、県民の皆様方と一緒になって、青森県の未来を確かなものとしていきたいと考えます。

 私から、年末にあたり、所感を申し述べさせていただきました。
 ありがとうございました。

○幹事社
 各社質問をお願いします。

○記者
 先日、国勢調査の結果がでてですね、青森県としては39,100人の減となりましたが、この結果をどう受け止め、どう対応してくか知事のお考えをお聞かせください。

○知事
 発表させていただいたわけですけども、いわゆる、平成12年の調査に比べまして、2.6%の減、39,100人、数字もいただきましたが、ということがでたわけであります。
 この要因としては、転入者数から転出者数を差し引いた社会動態において減少傾向が続いていることに加え、出生者数から死亡者数を差し引いた自然動態が、大正9年の調査開始以来初の減少に転じたことが要因のひとつと考えております。
 また、国全体でも、少子高齢化が進み、人口減少社会に転じると見込まれており、今後も本県人口は減少傾向が続くものと予想されます。
 人口減少は、地域の活力を低下させることになることから、今後も引き続き地域産業の活性化、若者の雇用の場の確保対策等を進め、定住促進が図られるよう意を注いで参りたいと考えております。
 そしてこのところよく申し上げているのですが、いわゆる交流人口を本県としていかに増やしていくかということが、こういった状況においては重要な課題になると考えております。
 したがって、いわゆる新幹線開業に向けての交流人口促進のためのチーム編成の話等々含めてしてきたわけでございますが、様々な分野において、一義的にはまず観光ということになるのでしょうが、団塊の世代、2007年問題ありますが、私どもはこれを、2007年においての退職者が発生してくるという状況、私どもからは沢山のここで生まれ育った方々を、金の卵という形あるいは学校卒業後の進学のまま大都市圏に残るという形で人口を流出させたというよりも、この国全体を強くしていくためにショックアブゾーバーといいますか様々な役割を担ってきたわけですが、そういう形で出て行った方々があります。
 そういう方々以外にも、そういう方々と結婚した方々も含め、北とか南とかこの国の田舎と言われていた、言われている地域、田舎というとらえかたよりむしろ新しく、もう一度生まれ育った土地で、帰巣本能ということで帰ってきていただき、様々な形で活躍していただく、いわゆる団塊の世代の方々に我が地域に交流人口としておいでいただく。定住でなくても、行ったり来たりでも、セカンドハウスとしてもいいですし。そのため、ひとつの戦略として始まったのが達者村、パソナとの連携でありますし、海彦山彦の里づくりをはじめとして、青森県にたくさんの方々に興味をもってもらう、来てもらうしくみでございました。
 こういったいろんな方面においての交流人口、観光からもはじまるわけですが、もともと当地出身の方々、あるいは当地に興味を持っていただいた方々にやすらぎの場として、あるいは新たな仕事の場として、あるいはまたその関連する方々を含めておいでいただく。それがまた産業の立地等含めてつながっていく仕組みづくり。交流人口、交流ということと増やすことを非常に重要視したいと考えています。

 長くなりましたが、大切に思っていることですのでお話させていただきました。

○記者
 知事のさきほどの話の中で、今年は中間貯蔵施設やMOX工場の立地、再処理工場のさまざまなトラブルだとかいろいろありましたが、そういった原子力関連にあまりふれられてなかったのは、どうしてでしょうか。

○知事
 所感ということでございますから、自分自身として様々に思ったことですので、そういう話になったのですが、安全・安心、とくに原子力エネルギー関連分野についての安全・安心、これを確立していくために、私ども様々な提言・提案等を行った1年であったわけでございます。
 日本原子力技術協会につきましても、具体に立ち上がりましたし、また、それ以前から提案してきましたロイド・レジスター・ジャパンにおける品質保証体制づくり等も含めて、この分野も語るとすれば、確かに非常に長い時間語るべき、様々な「安全確保を第一義に」という言葉を申し上げていた、その言葉を現実のものとするために、品質保証体制をそれぞれ確立していただくための提案等含め、たくさんの活動をしたという思いもまたひとつにはございます。

○記者
 先ほどの兒島社長との会談に関係して2点お伺いします。
 午前中にご報告があって午後には了とされるということでご返事があったわけですけれども、その間、どういう検討されたのか端的にお答え願います。
 2点目は、当然この試験は1月中にも終わるということで事業者の方から伺っておりますが、その後アクティブ試験が控えているわけですが、知事としてどういう姿勢で臨まれるのかお答え願えればと思います。

○知事
 朝一番にそういうお話があったわけでございますが、検証室等における検討に続いて私ども三役が話を聞き、その後、六ヶ所村長さんに対しましてお考え等を伺うということがあり、また、三役及び関係部長等での会議、庁議という形を経たというふうにご理解いただければと思います。
 2点目、今後ということでございますが、総合確認試験の状況、また、それに対する国・事業者の対応状況というものをなによりも厳しく見極めつつ、いつも申し上げることでございますが、県民の安全と安心を確保するという立場から、安全確保を第一義に対応して参りたいと思います。
 もう一点、付け加えたいと思うのですが、私どもとしては、今日はもう中央官庁含め御用納めという状況にあるわけですけども、年明けしかるべき早い時期に国、いわゆる原子力安全・保安院長に対して事業者の指導等厳しく行うよう改めて要請するとともに、今後実施される総合確認試験に係る国及び事業者の対応状況も強く要請するほかに厳しく注視していくという姿勢をとっていきたいと思っております。
 午前中に薦田審議官にも、重ね重ねという形でお話ししたわけでございますが、私どもとすれば、事業者の指導を厳しく行うという事について保安院、保安院長の方に、あるいは資源エネルギー庁の方にそう言った話を含めて、要するに国の方にということになるんですけども、可能な限り早い時期に申し入れをしに行きたい、そう考えております。

○記者
 一点だけ確認させて下さい。
 前回、1月に設計ミスが見つかった時に、総合確認試験についてはこういう条件が整うまでははじめるのは望ましくない、アクティブ試験については一切検討しないとおっしゃられたわけですが、その総合確認試験については今回これで了とされたわけですけども、アクティブ試験の検討という点については総合確認試験の結果を見たうえでないと当然判断はないでしょうけども、検討もそれからでないとというふうに理解してよろしいでしょうか。

○知事
 このアクティブ試験につきましても、総合確認試験が終了し国の評価というものが終わらない限り、具体的な手続きに入るべきではないというふうに認識している次第であります。

○記者
 総合確認試験を認める経緯は、今、伺いましたが、了とする理由について、あらためて伺います。

○知事
 今、他の社からお話があったとおり、最初に申し上げていた課題が解消されたというわけですが、私どもとしては、解消されたにしても、検証室を含めての、やはりもう一度、確認をするということで、時間をいただくかたちになりました。

○記者
 1月の設計ミスの時に、先ほどのような経緯でやられたわけですが、あの時の検討の条件に入ることが改造工事の主眼だとすれば、今回、総合試験を終わってみてからでないと検討手続きにも入らないというのが、あの時とは違うかたちに知事は変わられたと思いますが、その点については、どんな要因があるのですか。

○知事
 それは、「厳しくなった」ということですか。

○記者
 まあ、客観的に見ると。

○知事
 どの試験であっても、試験にすら入っていない段階では何も言うことがないけれども、試験に入ったら、結果をきちんと評価してそれから具体的手続きに入るのが普通だと思っている。

○記者
 それは、そう思います。ただ、1月の段階では、改造工事の主要な検査が終われば、それが阻害要因でなくなれば、検討に入っていいというかたちになっていると思いますが。

○知事
 そういうことはないと思う。総合試験の部分について、そういうふうな思いがあったと思うが。

○記者
 もう1件。先ほど、MOXとか中間貯蔵に触れられていませんでしたが、今度やってくる、アクティブ試験というものについて、知事はどのように位置づけというか、これまでMOXとか中間貯蔵については、県民の意見を聴くとか、県議会の意見を聴くということはあったのですが、その点について、位置づけはどのように考えていますか。

○知事
 まだやってきていないものを、やってくるかどうかをまだ何ともいえないものを、どうこう言えるものではないと思いますが、常々申し上げたいと思っていることは、この前原子力委員長にもお話ししましたが、「エネルギーというものをどのように安定的に供給するか」ということについて、国民的議論を含めて、あるいは、もっと肝心な点は、国そのものがもっときちっとした姿勢というものを常に国民の皆さまに示していく、ということ。
 法律をつくるのは国会ですから、国会の先生方も含めて、そういう状況になってほしい、という思いはあるわけです。


−以上−

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