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更新日付:2008年7月11日 行政経営課

平成15年度公社等評価結果等報告書(平成16年3月22日報告)

第1章 当委員会の役割と基本姿勢
1 当委員会の役割   
 当委員会は、本県の主要な公社等法人の経営改革に関して検討を行い、その検討結果を報告してきた平成8年度の「青森県公社等経営対策委員会」と平成9年度から平成13年度までの「青森県公社等経営委員会」の後を受けて、平成14年度から県公社等法人の経営が県財政に過大な負担を招くことのないよう、また、県公社等法人の公共目的が効率・効果的に達成されるように県公社等法人の経営状況に関する評価(マネジメント評価と財務評価)と県公社等法人の見直しを第三者の立場で行うために知事から委嘱された委員会である。     


2 役割を遂行する上での基本姿勢


(1)県公社等法人の経営評価に対する基本姿勢
A 当委員会が前年度に指摘した共通的な経営改善事項についての遂行度

 当委員会が昨年度(平成14年度)の「青森県公社等経営評価委員会評価結果等報告書」の中で、共通的な経営改善事項として指摘した下記の事項に各公社等法人が本年度において真摯に取り組んでいるか否かを重視して評価することとした。
 ア 内部統制システムの確立と同一業者への長期委託業務に対する厳正な審査
 イ 人的資源の開発・管理と同一職務への長期間の職員配置の見直し
 ウ 統合後の公社等法人の経営改革への取組
 エ 退職給与引当金の適正額の計上とそれに見合う特定資金の留保

B 経営不振要因についての徹底究明

 当委員会は、各公社等法人や所管課からの評価シートを単にチェックするだけでなく、少なくない公社等法人が経営不振に当面しているので、これらの法人の経営不振の要因についてヒアリングや経営評価シート・決算書類等の資料調査や公社等法人の事業活動現場視察を通して、三者(当委員会、当該公社等法人、所管課)間で真摯に徹底究明することとした。

C 公社等法人による経営健全化への実効的経営改善策の実施

 Bでの徹底究明の結果を踏まえ、当該公社等法人が経営健全化(注)への実効的経営改善策を構築し、それを実施していく必要性を浸透させることに当委員会は努めた。
 即ち、公社等法人が自らの経営責任で経営健全化への方策を見出し、それを実施していかないならば、当該公社等法人の公共的事業遂行が不可能となるだけでなく、県財政を破綻させ、次世代に負担を与えることになるということの浸透に当委員会は努めることとした。

(注)経営健全化の基準としては、民法法人の場合には独立採算過不足がないことであり、商法法人の場合には経営財務面において恒常的に補助金等の援助を受けることなく、かつ累積欠損金がないことである。

D 顧客のニーズに照応した経営改善策の実施

 一般的に公社等法人の経営は「武士の商法」と言われているが、本県の公社等法人経営にもこのことが当てはまるので、顧客のニーズに配意して事業展開することの重要性を当委員会として各公社等法人に強く求めることとした。

E 目標管理型経営の徹底・実質化

 目標の数値化が安易な形式化に終わることなく、マネジメントサイクル(計画・実行・統制)の実施によって経営成果が向上するように、経営者層が率先して責任と自覚を持って取り組むことを当委員会は公社等法人に求めることとした。
 当然のことではあるが、上記のことを実質化していくためには、充て職ないしは天下り的な経営者でないことが前提であるということは言うまでもないことである。

F 県派遣職員の削減と公社等法人の自主経営の確立

 近年、県派遣職員が各公社等法人から削減されてプロパー職員の管理職登用がみられるようになってきた。
 しかし、まだ、各公社等法人の役職員に占める県派遣職員の割合が高い現状では、規制緩和等の推進により、今後、民間企業との競争が拡大する中で公正競争に誤解を招くこととなり、また、県財政の逼迫等から人事・財務両面から公社等法人が自立経営していくことが急がれているのに、その自立経営がいつまでも育成されないこととなる。
 したがって、以上の理由から当委員会は県と公社等法人に対して県派遣職員の削減と公社等法人の自主経営の確立を求めることとした。

G 独立採算経営の確立

 県が公社等法人に単なる事業の管理運営を委託するだけでは、公社等法人には独立採算経営を遂行していくというインセンティブがあまり働かない。したがって、マーケティング及び料金設定等についての裁量権を可能な限り県が公社等法人に与えること等によって、公社等法人がマネジメントサイクル(経営の企画、実行、統制)を遂行することができて、独立採算経営が確立されるように、県と公社等法人に対して当委員会は求めていくことを基本とした。           



(2)県公社等法人の見直しを行う基本姿勢

 当委員会が県公社等法人の見直しを行う基本姿勢は下記のとおりである。

A 公社等法人の廃止(一部事業の廃止を含む)

 設立当初において、当該公社等法人が県内の社会的、経済的需要に照応し、公社等法人として事業活動を遂行する必然性を有していたが、社会経済情勢の変化や価値観の多様化に伴って、その役割が終了し、存続することが不要であると客観的に判断される場合には、当該公社等法人を廃止することの検討を当委員会は県に求めることとした。

B 公社等法人の民営化(一部事業の民営化を含む)

 近年の規制緩和の推進・実施等により、当該公社等法人の事業活動分野に民間企業も十分に事業活動できるようになった場合、公正競争確保、さらなる事業の効率性・透明性の確保、県財政の硬直化漸減の観点から、当該公社等法人を民営化することの検討を当委員会は県に求めることとした。

C 県の出資引揚げ

 県が経済政策・公共政策を遂行する上で、民間からだけでは出資が集まらず、呼び水的に県が出資をして設立した第三セクター方式の株式会社で、その後、健全な経営を続けており、県が支援する必要性がなくなった場合には、県の逼迫している財政事情を少しでも健全化に向かわせ、かつ、限られた県の資金を新産業や雇用創出に機動的・実効的に配分して県経済を活性化に導いていくために、県の出資額の全額または一部を第三者へ譲渡(県の出資引揚げ)することを当委員会は当該株式会社と県に求めることとした。

D 公社等法人の統合(他公社等法人への一部事業の統合を含む)

 当委員会は、公社等法人の統合を検討するに際しては、法人数の削減による経営者数の減少と管理費用の節減を重視するのではなく、担当事業の社会経済ニーズ、費用効果、より効果的な代替政策との比較による事業再編・事業リストラを重要視することとした。
 なぜなら、前者を重視した統合の検討は、経営者層の人件費を主とする管理費用の一部節減につながるが、基本的な問題である公社等法人の役割や存続についての言及につながらないからである。

E 事業の県直営化(一部事業の県直営化を含む)

 当委員会は、社会経済情勢の変化に伴い事業を展開する上での経営環境が不透明となったが公共性の高い事業の場合や、公共性を有するが社会経済環境の変化により事業規模が極めて小さくなった場合は、その事業の県直営化を検討すべきであるという見解である。 
第2章 法人別評価
評価表の見方

(1)評価基準
良好
概ね良好
改善を要する
大いに改善を要する

(2)財務分析比率の傾向
 財務評価中の「++」、「+」、「-」は、民法法人は「健全性」、「採算性」、「安全性」についての11項目、商法法人・特別法法人は「収益性」、「安全性」、「成長性」、「生産性」についての12項目を平成13年度決算と平成14年度決算を比較し、「改善」、「横ばい」、「悪化」の3つの傾向の分類に財務分析比率を用いて判定したものである。
++ 改善傾向にある財務分析比率が半分以上のもの
改善傾向、悪化傾向が同数。「++」「-」以外のもの
悪化傾向にある財務分析比率が半分以上のもの

 評価結果等・評価シートを御覧になる場合は、下記の法人名等をクリックしてください。(PDF形式)
平成15年度青森県公社等経営評価委員会評価結果等報告書
(以下は、各法人の評価シート全部を掲載しています)
1  財団法人 青森学術文化振興財団
2  下北汽船株式会社
3  財団法人 21あおもり産業総合支援センター
4  社団法人 青森県産業振興協会
5  社団法人 青い森農林振興公社
6  社団法人 青森県畜産協会
7  社団法人 青森県畜産物価格安定基金協会
8  社団法人 青森県林業コンサルタント
9  財団法人 むつ小川原漁業操業安全協会
10 財団法人 青森県フェリー埠頭公社
11 財団法人 青い森みらい創造財団
12 財団法人 青森県育英奨学会
13 財団法人 暴力追放青森県民会議
14 八戸臨海鉄道株式会社
15 青い森鉄道株式会社
16 社会福祉法人 青森県すこやか福祉事業団
17 財団法人 青森県生活衛生営業指導センター
18 財団法人 むつ小川原地域・産業振興財団
19 むつ小川原原燃興産株式会社
20 財団法人 青森県勤労福祉協会
21 株式会社 青森データシステム
22 株式会社 八戸港貿易センター
23 社団法人 青森県栽培漁業振興協会
24 財団法人 青森県沿岸漁業振興協会
25 社団法人 青森県水産振興会
26 青森県土地開発公社
27 (財)青森県建設技術センター
28 青森県道路公社
29 青森空港ビル株式会社
30 青森県住宅供給公社
31 株式会社 建築住宅センター

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行政経営課 行政改革推進グループ
電話:017-734-9107  FAX:017-734-8036

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