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更新日付:2016年2月24日 

第285回定例会提出議案知事説明要旨(平成28年2月)

 本日ここに、県議会第285回定例会が開会され、平成28年度当初予算案をはじめ各般にわたる議案について御審議いただくに当たり、県政運営に関する基本的な方針について、申し上げたいと思います。
さて、戦後70年余を経過した我が国は今、本格的な人口減少時代に突入し、これまで国を支えてきた様々な社会経済システムを大幅に見直しせざるを得ない転換期を迎えています。
 戦後の高度経済成長期における日本は、中央集権的な体制のもとで、飛躍的な経済成長を遂げましたが、この間、地方から都市部への人口流出が急速に進みました。そして、その後の安定成長、バブルの崩壊を経て、右肩上がりの経済成長から一転し、経済の停滞期が長らく続く中、戦後一貫して増加を続けていた我が国の人口は、減少局面に転じました。
 国では、国土の均衡ある発展という理念のもと、早くから地域間格差の是正に向けた対策が講じられてきましたが、東京一極集中の流れは止まらず、特に農山漁村地域の人口流出は著しく、その格差は様々な分野において拡大している状況にあります。
 御承知のとおり、人口減少、少子高齢化の進行は、労働力人口の減少や消費活動の低迷、地域コミュニティ機能の低下を招くなど、地域経済社会の維持にも大きな影響を及ぼし、ひいては国全体の活力を衰退させていくことが懸念されております。
 こうした中、国では、東京一極集中の是正など、人口減少克服と地方創生に向けた動きを強めているところですが、地域の自立によって解決する仕組みづくりを地域自らが進めていかなければ、その実現は望めません。
 社会経済情勢の変化などにより、国民の価値観も変化、多様化する中、中央目線での画一的な政策により、これを成し遂げていくには限界があります。各地域が人口減少という危機に正面から向き合い、地域それぞれの持つ特徴や強みを生かしながら、地域に根ざした産業政策を進めていくなど、長期的な展望に立って、必要な政策を考え地道に実行していくことが求められます。
 私は、知事就任以来、「地域が変われば、日本が変わる」、「青森の元気こそが日本を元気にする」との強い信念のもと、私たちが生まれ育ったこの青森県を、より一層元気にし、暮らしやすさではどこにも負けない地域として発展させていくため、自主自立の青森県づくりに邁進してまいりました。
 全国の中でも速いスピードで人口減少が進む本県が、今後の人口減少社会を乗り越え、更なる成長を続けていくためには、県民の経済的基盤を確立することが何よりも重要であるとの考えのもと、私は、産業・雇用の創出を県政の最重要課題と位置づけ、本県産業を元気にし、雇用を生み出すための様々な取組みを進めてきました。
 まず、知事就任直後から取り組んでいる「攻めの農林水産業」については、今や国の基本政策としても掲げられておりますが、本県の基幹産業である農林水産業の収益力の向上と働く場を生み出す産業力を強化するとともに、人口減少社会においても、この国の人と文化、そして食の「ゆりかご」として大切な役割を担っている農山漁村の集落を守り育てていくため、「地域経営」という仕組みを創り出し、取組みを着実に進めてきました。
 その結果、農業産出額は11年連続で東北トップを堅持し、その伸び率も全国トップクラスを続けているほか、農山漁村地域の中核を担う多くの経営体が育っています。また、新規就農者が増加傾向にあり、農業者の平均年齢が全国で2番目に若いなど、次代を支える担い手の育成・確保も進んでおり、これまで12年間に及ぶ地道な努力によって、本県農林水産業を成長産業化を目指すステージへと着実に前進させることができました。
 また、雇用の創出・拡大に向け、本県の地域特性や人財などのポテンシャルを生かした戦略的な企業誘致を展開し、これまで350件に上る企業の誘致・増設に結びつけることができました。
 さらに、私は、本県産業を真に足腰の強いものとし、その活性化を図っていくためには、新たな雇用の受け皿となる創業・起業や新分野への進出など、県民の果敢なチャレンジを積極的に支援していくことが重要であると考えています。
 このため、県民の多様な価値観を大切にしながら、この青森の地で夢を実現できるよう、本県の豊富な地域資源を生かした創業・起業の促進に取り組んできた結果、創業支援拠点を活用した起業者数は着実に増え、また、県民の創意工夫による様々なビジネスの形態も生まれているなど、創業・起業に向けた動きは加速しつつあります。
 また、新分野における産業創出・集積による地域経済の成長を促すため、医療、健康、福祉といったライフ関連分野における産業の創出・育成に力を入れて取り組んできました。短命県であればこそ、その克服に向けて、医療機器関連分野における新たな連携モデルを創出するほか、本県発の機能性素材であるプロテオグリカン関連商品の開発を進め、既に190品目以上が商品化され、製造出荷額は延べ73億円に達するなど、本県の次世代を牽引する重要な産業として着実に育ってきております。
 これらの成果も受け、平成27年の年間平均有効求人倍率は0.91倍となり、3年連続で過去最高を更新するなど、本県の雇用情勢は着実な改善が見られているところです。
 一方で、人口減少社会においても、青森県の産業が活力を失うことなく成長・発展を続けていくためには、本県の強みをとことん生かし、課題をチャンスへと変えていくべく、絶えず新たな取組みへ果敢にチャレンジしていくことが重要であると考えています。
 本県産業は、これまで国内外の主要な市場から遠いという地理的ハンディキャップを抱えてきましたが、私は、東日本大震災の経験から再認識した本県の全方位的な海上アプローチの良さと物流拠点としてのポテンシャルを生かし、本県の新たな経済成長の方策として「青森県ロジスティクス戦略」を策定したところであります。そして、その先駆けとして、昨年4月には、新たな輸送サービス「エー・プレミアム」をスタートさせ、本県の新鮮な農林水産物を最短翌日には、台湾、香港、シンガポールまで届けることを実現することができました。
 今後はさらに、本県の地政学上の優位性や、港湾や空港、新幹線、高速道路等の充実した交通インフラを生かし、本県の物流拠点としてのポテンシャルに着目した新たな産業立地の可能性を探るなど、青森から始まる新しいタイプの、新しい時代の産業を創出し、育て上げていくことこそが、人口減少社会を克服していくための重要な鍵になると考えています。
 「産業・雇用の元気が、青森の元気をつくる。」との思いのもと、引き続きこれまでの取組みを地道に前へ進めていくとともに、新たな取組みについても、本県独自の産業を持つという強い思いと視点を持って、万全の準備を整えつつ、失敗を恐れずに「攻め」の姿勢で果敢にチャレンジしていくことで、青森の更なる元気につなげていきたいと考えています。
 また、私は、人口減少克服のためには、将来生まれてくる子どもたちも含め、県民の誰もが、この青森県で健やかに安心して生活できる仕組みを充実・強化していくことが重要であると考えています。
 このため、全国に先駆けて「保健・医療・福祉包括ケアシステム」の構築を推進するとともに、「良医を育むグランドデザイン」に基づく医師の育成・定着や、がん・生活習慣病対策の推進、ドクターヘリ2機運航体制等による救急医療体制の充実、さらには子どもを産み育てやすい環境づくりなど、これまで県民の健康と命や暮らしに関わる様々な施策に誠心誠意取り組んできました。
 そしてこれから私が大切にしたいことは、子どもたちが健やかに育ち、夢を叶える仕組みを整えることであります。
 今後の青森県の成長と発展を支える礎は、人の財(たから)、「人財」にあるとの認識のもと、これまで一貫して人財の育成に力を注いできましたが、青森の未来を担う子どもたちが、この青森で生まれ、希望をもって成長し、その希望をふるさと青森の地で実現できるよう、その環境を整えていくことが、人口減少を克服していくうえでも極めて重要であると考えています。
 このため、「子育てに最適の地」を目指して、結婚、妊娠・出産、子育てなどの「子ども」を中心に据えた一連のライフステージを地域を挙げて支援するとともに、子どもたちの希望を実現するための環境づくりを進めていきたいと考えています。
 特に、この青森に生まれ住む全ての子どもたちが、その生まれ育った環境に左右されることなく、将来に希望を持ち、健やかに成長できる社会の実現を目指していくことが重要であり、本年3月策定予定の「青森県子どもの貧困対策推進計画」に基づき、生活困窮世帯やひとり親家庭等の子どもに対する支援などを充実・強化していきたいと考えております。
 さて、およそ1ヶ月後に迫った3月26日、いよいよ北海道新幹線が開業いたします。
 そして続く7月からは青森県・函館デスティネーションキャンペーンが展開されるなど、とりわけ観光分野において本県の魅力を国内外に強くアピールできる大きなチャンスを迎えます。
 今回の開業により、新青森・新函館北斗間が約1時間で結ばれることとなり、はるか縄文の昔から歴史的・文化的につながりの深い本県と道南地域の時間距離は大幅に短縮され、観光やビジネスのみならず、医療、教育、文化など、暮らしの中の様々な分野にも新たな可能性が生まれます。
 また、国内主要都市や海外とを結ぶ航空路線に加え、津軽海峡を結ぶフェリー航路など、これら本県が有する陸・海・空の交通ネットワークを立体的に活用した周遊観光を積極的に進めていくことで、交流人口の更なる拡大が期待されます。
 さらには、こうした交流・物流基盤を背景に、東アジアのゲートウェイとしての地政学上の優位性を備えた津軽海峡圏域は、交流人口の拡大にとどまらず、今後一つの大きな経済圏として発展する可能性を秘めている地域でもあります。
 まさに、北海道新幹線の開業から、私たちの新たな夢への挑戦がスタートいたします。
 来る平成28年度は、この本県の更なる飛躍のチャンスを生かすべく、これまで進めてきた様々な取組みを県民一丸となって一層加速させ、津軽海峡交流圏の実現に向けた力強い第一歩を踏み出したいと考えています。
 そこで、平成28年度の重点施策について、その概要を御説明申し上げます。
 平成28年度は、「青森県基本計画未来を変える挑戦」が折り返しとなる3年目を迎え、また、昨年8月に策定した「まち・ひと・しごと創生青森県総合戦略」に基づく施策を本格的に展開していく重要な年となります。
 本県の最重要課題である人口減少の克服に向けては、「県庁力」を最大限発揮し、市町村をはじめとするあらゆる主体との連携を強化しながら、これまで以上に危機感を持って取り組んでいかなければなりません。
 このため、青森県総合戦略を踏まえ、「人口減少克服」、「健康長寿県」、「食でとことん」の三つの戦略プロジェクトを有機的に結びつけるとともに、国の地方創生に係る交付金も有効に活用しながら、更に強化し、また、人口減少対策に積極的に取り組む市町村への支援を充実するなど、全力で取り組むことといたしました。
 以下、三つの戦略プロジェクトに沿って、その概要を御説明申し上げます。
 第一の戦略プロジェクトは、「人口減少克服プロジェクト」であります。
 本県の人口減少は、社会減、自然減の両面から進行していますが、これまでの取組みにより、農山漁村における「地域経営」の広がりや、移住相談件数、観光客の増加のほか、わずかながらも出生率が改善するなど、成果も着実に現れてきています。
 そこで、こうした良い流れを更に拡大させるため、人口減少克服に向けた県民の気運醸成を図るとともに、魅力ある雇用の創出による若年層の県内定着や本県への移住の促進に取り組むほか、結婚・出産支援や子育てしやすい環境づくりの強化、多様な人財が活躍できる仕組みづくりなどを進めます。また、北海道新幹線開業や外国人旅行者の増加等に対応し、津軽海峡交流圏の形成や戦略的な情報発信などにより、交流人口の拡大を図ります。
 第二の戦略プロジェクトは、「健康長寿県プロジェクト」であります。
 本県の平均寿命は、男女とも全国最下位であるという大きな課題を抱えていますが、私は、むしろこれを伸びしろの大きなチャンスと捉え、その克服に果敢にチャレンジしていくことが重要であると考えています。
 このため、「今を変えれば!未来は変わる!!」のスローガンのもと、県民の皆様とともに、全県的な健康づくり運動を展開してきた結果、健康づくりに関する気運はこれまでにも増して高まっており、県民の間に健康意識が着実に醸成されてきていると私自身肌で感じているところです。また、「あおもり食命人」や「だし活」など本県の豊かな食に着目した取組みも拡大しています。
 健康づくりは、県民一人ひとりが取り組んでいかなければならない課題であり、今後もこの流れを途切れさせることのないよう取組みを更に進め、県民の「健やか力」の向上と自発的な健康づくりの実践につなげていきたいと考えています。
 そこで、県民が生涯にわたって健康で活力ある生活を送ることができるよう、豊かな自然や食を生かしながら、子どもから大人までの生活習慣の改善やスポーツを通じた健康づくりを、地域・家庭、職場、学校など社会全体で積極的に進めるとともに、地域の保健・医療・福祉体制の充実、生活習慣病対策やこころの健康づくりの強化などに取り組みます。
 第三の戦略プロジェクトは、「食でとことんプロジェクト」であります。
 農林水産業を取り巻く情勢は、農政の根幹である米政策の見直しに加え、TPP協定などにより一層厳しさを増していくと懸念されており、予断を許さない状況にありますが、こうした時こそ、一貫した「攻め」の姿勢が重要であり、本県農林水産業の競争力を高め、地域に根ざした産業として成長に導くことが私に課せられた使命であると考えています。
 こうした中で、昨年は、特A評価を取得した「青天の霹靂」が鮮烈なデビューを果たし、確かな評価を得るとともに、本県の主力作物であるりんごについては、販売額が16年ぶりに1,000億円を超えたほか、輸出量も過去最高となる3万トンを突破いたしました。また、ほたてがいの生産額が歴代2位の168億円を記録するなど、生産者の日々のたゆまぬ努力が着実な成果となって現れたところであります。
 今後とも、本県の農林漁業者が意欲と希望を持って経営に取り組んでいけるよう、世界に誇れる「豊富な農林水産資源」と、それを支える「恵まれた生産基盤」、さらには「元気のある人財」といった本県の強みを最大限に発揮し、この難局に果敢に立ち向かい、本県農林水産業の成長産業化につなげていきたいと考えております。
 そこで、地域資源をとことん生かした付加価値創出を更に進めるため、戦略的な情報発信や販売拡大に向けた取組みを強化するとともに、社会構造や消費者ニーズなどの変化に対応できる生産体制や、安全・安心な農林水産物の供給体制の構築を進めるほか、これらの取組みを支える人財の育成を強化します。
 このほか、戦略キーワードについては、「地域資源をとことん生かした魅力ある『しごとづくり』」、「つながりと支え合いで安んじて健やかに暮らせる『まちづくり』」、「環境保全と3Rで未来へつなぐ『さとづくり』」、「あおもりを愛し志を持って挑戦する『ひとづくり』」の四つを設定し、基本計画における各分野ごとの課題やニーズに的確に対応していくこととしています。
 また、地域県民局においては、引き続き各地域が置かれている状況や地域資源の特性をしっかりと捉えながら、地域に密着した地域づくりを推進するため、地域別計画に基づく取組みを積極的に展開してまいります。
 一方、こうした施策を将来にわたって着実に推進していくためには、これを支える安定した行財政基盤の確立が不可欠であります。
 私は、知事就任以来、「行財政基盤の安定なくして県政なし」という信念に基づき、行財政全般にわたる構造改革を着実に前進させてきました。その結果、財源不足額の大幅な圧縮を図り、収支均衡型の財政運営を実現するとともに、県債残高を県政史上初めて減少局面へと転換させ、着実にその圧縮を図るなど、将来世代の負担軽減に責任を果たすことができました。
 また、これまでの地道な努力により築いてきた行財政の土台があればこそ、東日本大震災からの復旧・復興など、県政が抱える諸課題に積極的に対応し、県政を着実に前へ進めることができたものと確信するところであります。
 社会経済情勢など県政を取り巻く環境変化に柔軟かつ的確に対応するとともに、青森県の未来を担う子どもたちのため、青森県の更なる元気づくりを進めていくためにも、引き続き財政規律をしっかりと堅持しながら、持続可能な行財政基盤の確立に向けた努力を継続してまいります。
 さて、知事就任当時を思い起こせば、財政再建団体への転落も危惧される危機的な財政状況、長引く経済の低迷による深刻な雇用情勢など、本県は多くの困難な課題を抱えており、県民が将来に不安を抱き、明るい未来像を描けない状況にありました。
 私は、こうした状況から脱却すべく、県行財政の大改革と雇用・経済対策の両立という大きな矛盾をはらみかねない政策を同時に進めていくことを決断し、これまで県民の皆様とともに、努力を続けてまいりました。
 この間、東日本大震災の発生という更なる困難を乗り越え、先ほど申し上げましたように、財政健全化は大きく前進し、雇用環境も大幅な改善が図られるなど、自主自立の青森県づくりに向けた歩みを着実に進めることができました。
 これらの経験から、私は、たとえ困難な道のりであっても、トータルとしての県民の利益にかなうのであれば、批判を恐れずに率先して課題を克服することの大切さを学びました。また同時に、どのような困難も乗り越えることができる青森県民の底力と可能性を知ることができました。
 互いが互いを支え合う県民の素晴らしい絆、地道にこつこつと物事を成し遂げる正直で真面目な県民性、これら「青森の正直」ともいうべき県民のパワーを結集すれば、今我々が直面する人口減少という大きな課題についても必ずや克服し、更に元気な青森県の未来を創っていくことができると確信するものであります。
 今後とも、本県の将来を見据え、解決すべき課題については、安易に先送りすることなく正面から向き合い、県民の皆様とともに挑戦を続けていきたいと考えております。
 議員各位並びに県民の皆様方の御協力と御支援をよろしくお願い申し上げます。
 次に、提出議案について、その概要を御説明申し上げます。
 まず、議案第1号「平成28年度青森県一般会計予算案」について申し上げます。
本県財政は、平成15年度の財政改革プラン策定以降の行財政改革により、極めて厳しい歳入環境の中にあっても、生活創造社会の実現や東日本大震災からの創造的復興など、県政の重要・緊急課題に積極的に対応してきました。また、財源不足額(基金取崩額)の圧縮を図り、平成27年度当初予算において実質的な収支均衡を達成するとともに、県債発行総額の抑制に努めるなど、財政構造改革を着実に前進させてきたところであります。
 平成28年度当初予算の編成に当たっては、「青森県行財政改革大綱」に基づく財政健全化努力を継続しつつ、「青森県基本計画未来を変える挑戦」及び「まち・ひと・しごと創生青森県総合戦略」に基づき、本県の重要課題である人口減少の克服に全力で取り組むとともに、北海道新幹線開業効果の獲得やTPP協定の発効を見据えた農林水産業の競争力強化など、各種施策を積極果敢に展開することといたしました。
 また、国の補正予算に呼応した平成27年度2月補正予算を一体で編成することにより、施策効果の最大限の発現と予算総額の確保に努めたところであります。
 以上の結果、年間総合予算として編成した平成28年度一般会計当初予算は、規模としては、6,970億円、平成27年度当初予算対比38億円、0.5パーセントの減となったものの、一体として編成した平成27年度2月補正予算を加えた「実行」予算ベースとしては、7,079億円余と、平成27年度「実行」予算ベースを上回る規模となっております。
 また、歳入環境が厳しい中、財源不足額(基金取崩額)については、平成27年度当初予算と同額とし、収支均衡型の財政運営を維持するとともに、県債発行総額についても可能な限り抑制し、中長期的視点に立った財政健全性の確保に努めたところであります。
 以下、平成28年度の主要施策について、三つの戦略プロジェクト及び四つの戦略キーワードに沿って、その概要を申し上げます。
 第一の戦略プロジェクト「人口減少克服プロジェクト」についてであります。
 プロジェクトの一つ目の柱「人口減少社会においても持続可能な地域をつくる」については、人口減少対策を本格化させていく市町村の取組みと連携を図りながら、人口減少社会に適切に対応していくこととしています。
 そこで、市町村の集落対策への支援や、県と市町村の連携・推進体制の構築などを通じて、互いに相乗効果を生み出すよう取組みを進めることといたしております。
 また、大規模な農業経営体の増加や法人化が進みつつある中、農山漁村の「地域経営」の更なる拡大や、農業分野等における障害者就労の促進に取り組むほか、地域社会を支えるため、女性やシニア世代などの多様な人財の活躍を支援し、「活動する人口」を増やすことにも一層力を入れていくことといたしております。
 二つ目の柱「人口増加につなげる移住・定住促進」については、若年層を中心とする県内定着と首都圏等からの転入を更に促進することとしています。
 そこで、本県を知る段階から、実際の移住を決める段階、移住後のサポートなど、各段階に応じた移住・定住に係る情報発信や官民連携による受入体制構築などの取組みを総合的に展開するほか、県内の新規学卒者や本県出身大学生等の県内就職促進や、若年層の早期離職防止に向けた取組みなどを、企業とも連携しながら強化することといたしております。
 また、県内企業へのUIJターンの促進や、創業・起業の支援体制の強化、さらには新規就農者の受入体制の整備などに取り組むほか、誘致企業の本社機能の県内移転に向けた支援や、大手食品加工メーカーの本県進出の可能性調査などを進めることといたしております。
 三つ目の柱「交流人口を増やす仕組みをつくる」については、北海道新幹線開業や中国定期路線の就航など、新たな誘客チャンスを最大限活用し、交流人口の更なる拡大につなげていくこととしています。
 そこで、北海道新幹線奥津軽いまべつ駅からの二次交通整備のほか、道南地域と連携しながら、津軽海峡交流圏を一つの旅行エリアとする観光プロモーションや旅行商品の造成促進などの取組みを国内外に向けて強力に進めることといたしております。
 また、本県への外国人観光客は、東日本大震災の影響などにより一時大幅に減少いたしましたが、これまでの官民を挙げた懸命な努力により、昨年の外国人宿泊者数は大幅に増加し、延べ10万人を超えるなど、震災前の水準を大幅に上回ったところであります。今後は、鉄路や空路、航路などの多様な交通手段を組み合わせた「立体観光」の更なる推進や、中国定期路線の就航対策、さらにはクルーズ船の寄港拡大などに積極的に取り組み、外国人観光客等の更なる増加を図ることといたしております。
 なお、これらの取組みも含め、引き続き津軽海峡交流圏の形成に向けた「λ(ラムダ)プロジェクト」を積極果敢に展開し、交流人口の拡大と滞留時間の質的・量的拡大を図ることといたしております。
 四つ目の柱「子どもを産み育てやすい環境をつくる」については、結婚や子育てについての環境整備と社会全体での支え合いを進めることとしています。
 そこで、結婚応援や出会いの場づくりについては、企業・市町村とも協働しながら、これまで以上に官民を挙げて強力に展開することといたしております。
 また、子育ての段階では、乳幼児期からの家庭教育支援の推進や保育の質の向上などに取り組むほか、育児を県民全体で支え合うために、男性の育児参加等にも着目した企業等の調査や県民の気運醸成などを進めることといたしております。
 なお、これらの「子ども」を中心に据えた各種施策については、今年度から「子ども・未来の希望プロジェクト」として積極的に推進しているところですが、平成28年度は、このプロジェクトを青森県総合戦略の政策分野の一つとして掲げ、関連施策を総合的かつ強力に展開することといたしております。
 第二の戦略プロジェクト「健康長寿県プロジェクト」についてであります。
 プロジェクトの一つ目の柱「『健やか力』で目指す健康長寿」については、がん・生活習慣病による死亡率の改善を図るとともに、食生活の改善や運動などによる健康づくりの推進に取り組むこととしています。
 そこで、がんの早期発見・早期治療に向け、がん検診の受診率向上や精度管理の徹底、親子でがんを学ぶ場の提供、喫煙防止対策の推進などに取り組むほか、糖尿病の重症化予防に向け、治療中断者への受診勧奨や保健指導などの取組みを強化することといたしております。
 また、食生活の改善については、様々な関連商品が開発され、普及しつつある「だし活」を「あおもり食命人」などとも連携しながら民間主導で定着させていくほか、野菜摂取量の増加やりんごの食習慣づくりなどに取り組むことといたしております。
 さらに、十和田八幡平国立公園指定80周年等を契機とした自然体験型イベントを実施するほか、スポーツを通じた健康づくりを更に推進していくことといたしております。
 二つ目の柱「地域で取り組む健康増進」については、各地域県民局において、それぞれの地域の健康課題や特性を踏まえながら、豊かな自然や食などの地域資源をとことん活用した特色ある健康づくりや地域を挙げた健康増進活動を進めることとしています。
 三つ目の柱「地域の保健・医療・福祉体制の充実」については、医師、コメディカルの育成と県内定着に向けた取組みを強化することとしています。
 そこで、予防を重視した包括ケアシステムの充実に向け、保健・医療・福祉関係者による様々な職種間の連携を促進するほか、若手医師やUIJターン医師をターゲットに県立中央病院と連携したキャリア形成モデルを構築するなど、医師の県内定着に向けた取組みを強化することといたしております。
 また、看護職員の県内定着とひとり親家庭等の自立支援を一体的に推進するため、看護職員資格の取得を医療機関・団体とともに支援する仕組みを構築することといたしております。
 なお、このほか、地域医療介護総合確保基金を有効に活用しながら、病床の機能分化・連携の推進、医療・介護従事者等の確保・養成や介護施設等の整備、在宅医療提供体制の構築などの取組みを充実・強化することといたしております。
 また、社会減対策としては、本年3月策定予定の「青森ライフイノベーション戦略セカンドステージ」に基づき、ライフ関連産業の成長を図る取組みを更に加速させていくことといたしております。
 第三の戦略プロジェクト「食でとことんプロジェクト」についてであります。
 TPP協定の発効も見据え、私は、本県農林水産業がグローバル経済に果敢に立ち向かっていくためには、これまで12年間の実績を生かした戦略的な販売対策を強化し、通常取引の維持・拡大を図るとともに、ブランド化や差別化による産地間競争に打ち勝てる県産品の創出や、世界トップレベルの品質の確保に取り組む必要があると考えています。
 このため、まず、プロジェクトの一つ目の柱「食の生産力・商品力を極める」については、農業の成長産業化を更に推進するため、農林水産品のブランド化や経営の複合化などの取組みを一層強化することとしています。
 そこで、作付面積が大幅に増加する「青天の霹靂」について、ブランド力強化に向けた戦略的なプロモーション活動を展開するほか、生産者全員が出荷基準をクリアできるよう生産体制を強化することといたしております。また、「つがるロマン」や「まっしぐら」等についても、引き続き積極的な宣伝販売活動を展開し、県産米全体の評価向上につなげていきたいと考えております。
 さらに、高収益野菜の導入等による水田農業の経営複合化に向けた産地の育成や農家の労働力不足に対応した取組みを進めるほか、引き続き低コスト化や省力化、農地集積の促進を図るなど水田農業の構造改革を進めることといたしております。
 二つ目の柱「食の販売力を極める」については、新たな輸送サービス「エー・プレミアム」などを活用し、国内外への販路拡大や高品質生産を更に推進し、外貨獲得を強力に進めることとしています。
 そこで、西日本やアジア圏などでの県産品フェアや商談会により販路開拓を進めるほか、大手量販店グループ等とのネットワークを生かした販売促進活動等を展開することといたしております。
 また、好調なりんごの輸出を一層強化するため、台湾や香港などでのPRや流通状況調査に取り組むことといたしております。
 三つ目の柱「食をとことん極めるための基盤づくり」については、本県の良質で安心・安全な食を育む環境づくりや、高品質生産や海外の検疫制度などに対応できる人財育成を進めるなど、本県の食産業の基盤をより一層強化することとしています。
 なお、TPP協定の発効を見据えた県の対応については、先に決定した対応方針を踏まえ検討を進めてきましたが、平成28年度のTPP対策関連予算としては、ただいま申し上げました戦略プロジェクト事業も含め、総額122億9,000万円余を取りまとめたところであります。県としては、農林漁業者の不安や懸念を解消し、将来にわたって意欲と希望をもって経営に取り組めるよう、これらの施策をしっかりと展開していくことで、県全体の成長へとつなげていきたいと考えております。
 以上が、三つの戦略プロジェクトに基づく施策であります。
 続いて、四つの戦略キーワードに沿って、概要を御説明いたします。
 第一の戦略キーワード「地域資源をとことん生かした魅力ある『しごとづくり』」についてであります。
 まず、青森県の強みを生かした地域産業の振興についてであります。
 本県産業が今後とも持続的な成長を遂げていくためには、新たな時代の動きに対応した新産業を創出し、自前の産業として育てていくことが重要であると考えています。
 そこで、物流を取り巻く情勢が大きく変化している状況を捉え、本県の地理的優位性や物流拠点としてのポテンシャルを最大限に生かし、加工などを行う新たな物流センターやパーツセンター、メンテナンスセンターなど、物流を軸とした新たな産業立地に向けた取組みを強力に推進することといたしております。
 また、八戸LNGターミナルの稼働を契機とした新事業の創出を支援するほか、ITベンチャーの誘致・創出や、津軽塗など伝統工芸品等の首都圏への販路拡大を進めることといたしております。
 さらに、八戸港における新たなコンテナ定期路線の開設を促進するほか、将来の北東アジアにおけるグローバル物流拠点化をめざす「青森県ロジスティクス戦略」に基づき、北極海航路の寄港可能性の研究、八戸港モーダルシフトの輸送モデルの実証等に取り組むことといたしております。
 次に、環境・エネルギー関連産業の推進についてであります。
 本県は、全国でも有数の環境・エネルギー分野におけるポテンシャルの高い地域であり、様々な再生可能エネルギーの利活用を図ることは、本県の産業づくり、低炭素社会づくりを進めていくうえで大きな意義があります。このため、再生可能エネルギーの導入促進に向けた取組みを積極的に進めてきたところであり、その結果、風力発電の総設備容量が7年連続で日本一となっているほか、地元事業者の関連産業への参入が進むなどの成果に結びついています。
 そこで、新たなエネルギー産業振興戦略に基づき、エネルギー関連産業への県内事業者の参入を更に促進するほか、産学官連携のもと再生可能エネルギーを活用した水素製造の可能性や自立分散型エネルギーシステムなどを調査・検討することといたしております。
 また、原子力人材育成・研究開発拠点施設の整備を引き続き進めるとともに、施設の円滑な管理運営等の検討や利用促進に向けたPR活動を進めることといたしております。
 なお、本県における原子力施設については、原子力発電及び核燃料サイクルの推進が我が国を支える重要な政策であり、確固たる国家戦略であるとの認識のもと、安全確保を第一義に立地に協力してきたところであり、今後とも、「安全なくして原子力なし」との姿勢で、国、事業者の責任ある対応を見極めつつ、適切に対処していく考えであります。
 次に、戦略的な青森ならではのツーリズムの推進については、北海道新幹線の開業を契機とした国内誘客を促進するため、ターゲット別の戦略的な情報発信と誘客促進にも力を入れて取り組むことといたしております。
 そこで、県立美術館の開館10周年を記念した祝祭イベントを開催するほか、青森・名古屋小牧線就航5周年を契機とした記念イベントの開催や観光情報の発信、さらには関西圏及び九州圏からの誘客拡大に向けた取組みを進めることといたしております。
 このほか、国内外の航空路線の維持・拡充や、主要幹線道路ネットワークの整備など、産業や県民生活を支える交通体系の充実・強化にも引き続き力を入れて取り組むことといたしております。
 第二の戦略キーワード「つながりと支え合いで安んじて健やかに暮らせる『まちづくり』」についてであります。
 まず、社会福祉分野における環境整備については、福祉・介護人材の確保定着の取組みを強化するほか、発達障害者等の支援体制を充実・強化することといたしております。
 また、病児保育の推進など利用者の多様なニーズを踏まえた保育環境の充実に取り組むほか、生活困窮世帯やひとり親家庭等における子どもの学習機会を提供するとともに、大学進学を支援する返還免除型の新たな奨学金制度を創設するなど、子どもの貧困対策を総合的に推進することといたしております。
 次に、防災や防犯対策などの観点からは、大規模災害等に備えた防災対策の調査・検討を進めるとともに、地域住民が自主的・主体的に参加できる新しい防災訓練の開発・普及に取り組むほか、大規模建築物等の耐震改修等に対する支援を行うことといたしております。
 また、振り込め詐欺等の特殊詐欺被害の防止対策や高齢者等を対象とする交通安全対策を強化することといたしております。
 このほか、県庁舎の耐震・長寿命化改修工事を計画的に進めるほか、老朽・狭隘化したつがる警察署庁舎の移転新築に向けた実施設計等を行うことといたしております。
 第三の戦略キーワード「環境保全と3Rで未来へつなぐ『さとづくり』」についてであります。
 まず、自然との共生を図る観点から、ニホンジカ等の被害防止体制の構築に取り組むほか、松くい虫被害の拡大防止対策を強化することといたしております。
 また、低炭素・循環型社会の実現のため、二酸化炭素排出量の削減等に向けた環境配慮行動や家庭での生ごみ減量化の実践を促すほか、不法投棄の大部分を占める建設系廃棄物の監視体制や不法投棄防止対策を強化することといたしております。
 第四の戦略キーワード「あおもりを愛し志を持って挑戦する『ひとづくり』」についてであります。
 まず、あおもりの未来をつくる人財の育成については、
 市町村教育委員会と連携し、小・中学生の郷土を愛する心を育てる学校教育を推進するとともに、地域産業と学校の連携によるキャリア教育の一層の充実に取り組むほか、グローバル社会で活躍できる人財を育成するため、高校生を対象とした県内や国外での体験型学習を実施することといたしております。
 また、子どもの見守り体制を強化するため、県立学校における危機的事態発生時に派遣する「こころの緊急支援活動チーム」を設置することといたしております。
 特別支援教育については、発達障害等のある児童生徒の学びを支援するための体制を強化するほか、特別支援学校高等部卒業生等の企業就労を促進するためのセンターを県内3地区に設置することといたしております。
 また、私立学校については、経常費補助をはじめ、特色教育支援経費補助、私立幼稚園特別支援教育費補助等の助成に加え、新たに外国語指導助手の招致を支援するなど、特色ある教育の振興を図るとともに、校舎等の耐震化を促進するため、耐震改修等に対する助成制度を創設することといたしております。このほか、国の高等学校等就学支援金に加え、引き続き県独自に一定額を助成することで、保護者負担の軽減を図ることといたしております。
 次に、あおもりの今と未来をつくる文化・スポーツの振興については、
 三内丸山遺跡をはじめとする「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界遺産登録の早期実現に向けた条件整備や現地審査への事前対策に万全を期すとともに、当該遺跡群の情報発信や関係道県との連携によるプロモーション活動を強化するほか、三内丸山遺跡展示室の展示・収蔵機能等を充実確保するための縄文時遊館の増築を進めることといたしております。
 また、本県のスポーツの振興を図るため、平成37年の第80回国民体育大会の本県開催に向けた準備を進めるほか、若手指導者の育成と資質向上や、将来、国体等で活躍できるジュニア選手の発掘・育成に取り組むことといたしております。
 さらに、「青森県スポーツ振興基盤整備計画」を踏まえ、老朽化した陸上競技場の移転整備を進めるほか、八戸市が進める屋内スケート場の整備に対して支援することといたしております。
 最後に、各地域県民局が行う地域づくりに関する施策について申し上げます。
 東青地域県民局では、奥津軽いまべつ駅開業効果を最大限に獲得するため、観光PRや道南地域との連携によるイベント開催などを進めるほか、高品質な「津軽海峡本まぐろ」のブランド力の向上に取り組むことといたしております。
 中南地域県民局では、伝統工芸品の大手企業等に対する戦略的なプロモーション活動を展開するほか、地域が一体となって取り組む食産業づくりの推進方向の策定等により食産業の活性化を推進することといたしております。
 三八地域県民局では、地域のものづくり産業における人財育成や、他地域の観光コンテンツと連携した滞在型の広域観光を推進するほか、本県のおうとう新品種ジュノハートの産地化に向けた生産体制づくりを進めることといたしております。
 西北地域県民局では、奥津軽いまべつ駅開業を契機に、道南地域をターゲットとした津軽半島北部エリアへの誘客や旅行商品造成を促進するほか、稲作地域における大粒系ぶどうの産地育成に向けた取組みを進めることといたしております。
 上北地域県民局では、十和田八幡平国立公園指定80周年を契機に、十和田湖奥入瀬地域への誘客促進を図るほか、上北産「まっしぐら」の地産地消の促進や、「野辺地葉つきこかぶ」の産地拡大に向けた取組みを支援することといたしております。
 下北地域県民局では、引き続き地域が一体となった健康づくり対策に取り組むほか、台湾人観光客の誘客拡大に向けた情報発信や受入体制の整備、きあんこうやみずだこなど地域特産水産物の資源管理や高付加価値化に取り組むことといたしております。
 また、県では、地域の資源や特性を生かした地域づくり等を進めるため、市町村が自発的、主体的に実施する取組みを支援しているところですが、市町村においても人口減少対策が本格化することを踏まえ、市町村のまち・ひと・しごと創生総合戦略に基づく取組みへの支援を強化するため、現行の補助制度に1億円を追加し、新たに総額3億円の「未来を変える元気事業費補助」を創設し、支援することといたしております。
 以上が、平成28年度の主要施策の大綱であります。
 次に、歳入予算の主なるものについて御説明申し上げます。
 県税については、地方税制改正の内容、本県経済の動向等を踏まえ、1,386億8,630万円余を計上いたしております。
 地方消費税清算金については、地方消費税の都道府県間における清算金492億2,010万円余を計上いたしております。
 地方交付税については、原資総額の伸び率及び国の算定方針を基礎に、過去の交付実績等を勘案して普通交付税の交付見込額を推計したうえで、当初予算において2,082億3,200万円を計上したほか、特別交付税については、34億円を計上いたしております。
 県債については、地方債計画、その運用方針等を勘案して積算のうえ、757億260万円余を計上いたしております。
 繰入金については、「青森県行財政改革大綱」に基づく取組みを通じて、財源不足額の圧縮に努めた結果、財政調整基金及び県債管理基金からそれぞれ4億円、合わせて8億円を繰り入れることといたしております。
 このほか、国庫支出金等については、主として歳出との関連において計上いたしております。
 以上が「平成28年度青森県一般会計予算案」の概要であります。
 このほか、上程されました議案の主なるものについて御説明申し上げます。
 議案第2号から議案第16号までは、青森県公債費特別会計等の特別会計及び青森県病院事業会計等の企業会計に係る予算案であります。
 議案第21号「青森県部等設置条例の一部を改正する条例案」は、災害対策、危機管理対策及び原子力安全対策の充実・強化を図り、県民の安全・安心を総合的に向上させるため、関係組織の集約により効率的・機動的な執行体制を構築することとし、新たに部相当の組織として「危機管理局」を設置するものであります。
 議案第27号「職員の給与に関する条例の一部を改正する条例案」は、獣医学に関する専門的知識を必要とする職にある職員の初任給調整手当の額を改定するとともに、地方公務員法の改正に伴い、級別基準職務表を定め、人事評価の結果に応じて昇給及び勤勉手当の支給を行うこととする等の改正を行うものであります。
 議案第34号「青森県県税の特別措置に関する条例の一部を改正する条例案」は、地域の活力の再生を総合的かつ効果的に推進するための措置の一環として、知事の認定を受けた地方活力向上地域特定業務施設整備計画に従って地域における就業の機会の創出等に資する施設の用に供する減価償却資産で一定の要件に該当するものを新設し、又は増設した者に対して、事業税、不動産取得税及び固定資産税の不均一課税をするものであります。
 議案第35号「青森県消費生活条例の一部を改正する条例案」は、消費者安全法の改正に伴い、消費生活センターの組織及び運営並びに情報の安全管理に関する事項を定めるものであります。
 議案第44号「青森県都市公園条例の一部を改正する条例案」は、青い森公園に営利を目的とする施設を設置する場合の使用料を定める等の改正を行うものであります。
 議案第53号「権利の放棄の件」について申し上げます。
 公益財団法人21あおもり産業総合支援センターが県の貸付金により運営しているオーダーメイド型貸工場について、現在の利用企業の株式会社ANOVAの出資企業である株式会社翔栄から、県及び同センターに対し、貸工場における設備投資及び貸工場購入の申し入れがあったことを受けて、同センターと連携し、その内容を慎重に検討し協議にあたった結果、これまでの貸工場事業の実施による経済効果や貸工場の売却に伴い今後見込まれる設備投資に伴う経済効果等のプラス面の効果と、売却しなかった場合の損失等マイナス面の影響等を総合的に勘案し、売却することがトータルとしての県民の利益につながるとの判断に至ったものであります。
 貸工場の売却に伴い、同センターのオーダーメイド型貸工場活用促進事業に係る財産が21あおもり産業総合支援センター貸付金の債務を完済するのに不足し、同センターの安定した運営に支障を来すこととなるため、本県の産業振興上必要不可欠な団体である同センターが今後も安定した運営がなされるよう、同センターからの協議に応じ、同貸付金に係る償還金の支払の請求権の一部を放棄することとしたものであります。
 なお、本件については、貸工場制度を運営してきた中で、結果として県民負担が生じることになったことについて、県議会並びに県民の皆様に御心配をおかけし、申し訳なく思っております。しかしながら、判断を先送りせず、現在の状況をしっかりと見極めた上で、将来に向けて、本県の産業雇用施策を新たな方向性で堅実かつ確実に進めていくために最も適切な決断をすることが、今、私たちに求められる責任と考えておりますので、皆様の御理解と御協力をいただきたいと思います。
 議案第54号「中核市の指定に係る申出について同意するの件」は、八戸市の中核市の指定に係る申出について同意するものであります。
 議案第58号「青森県監査委員の選任の件」は、青森県監査委員元木篤子氏の任期が来る3月31日をもって満了いたしますので、後任の監査委員として川嶋由紀子氏を選任いたしたく、御同意を得るためのものであります。
 議案第59号「平成27年度青森県一般会計補正予算案」は、さきに成立した国の平成27年度補正予算に呼応し、所要の予算措置を講ずるものであります。
 議案第60号「青森県国民健康保険財政安定化基金条例案」は、国民健康保険の財政の安定化に資する事業及び国民健康保険に関する特別会計への繰入れに要する経費の財源に充てるための基金を設置するものであります。
 議案第61号「特別職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例案」、議案第63号「青森県議会議員の期末手当支給条例の一部を改正する条例案」及び議案第64号「青森県教育委員会教育長の給与、勤務時間等に関する条例を廃止する条例の一部を改正する条例案」は、それぞれ、知事等、県議会議員及び教育長の期末手当の支給割合を改めるものであります。
 議案第62号「職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例案」は、平成27年10月9日付けの青森県人事委員会からの「職員の給与等に関する報告及び勧告」に基づき、職員の給料月額並びに初任給調整手当及び勤勉手当の額等を改定するものであります。
 次に、専決処分した事項の報告及び承認を求めるの件について御説明いたします。
 報告第1号「平成27年度青森県一般会計補正予算」は、昨年12月下旬以降の降雪に伴い、県管理道路の除雪に要する経費について早急に予算措置を講ずる必要が生じましたが、議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであると認め、本職において専決処分をいたしたものであります。
 その他の議案につきましては、各議案の末尾に記載されている提案理由等のとおりであります。
 さて、先ほど申し上げました「攻めの農林水産業」をはじめとする生業(なりわい)づくりや県民の命と暮らしを守る仕組みづくり、そして教育、人づくりや徹底した行財政改革など、これまで県庁職員とともに、自主自立の青森県づくりを進めるための様々な取組みを地道に積み重ねてまいりました。そして、こうした取組みを通じて、私たちはこれからの青森県づくりを支えていくためのしっかりとした土台を築くことができました。
 私たちがこれまで築いてきた土台は、過去からの積み上げによる今の成果であるとともに、明日の更に大きな成果へとつながる第一歩となるものです。私たちには、未来への責任があります。たとえ私たちが利を得られないとしても、未来に利をつなぐため第一歩を踏み出すことが必要です。
 「未来は偶然ではない、未来は或る程度まで現在を生きる時の勇気と、事に当たっての正しい選択とによって決定される」と、小説家福永武彦氏は、その作品の中で言っています。
 これまで築き上げてきた土台の上で、引き続きぶれることなく、進めるべき政策を一つ一つ愚直に積み重ねながら、本県の新たな未来を切り拓いていきたいと考えております。
 そして、県民の皆様が、この青森県に生まれ、暮らして本当に良かったと心から実感できるふるさと青森を創造していくために、誠心誠意努力してまいります。
 以上をもちまして、県政運営に関する基本的な方針を申し述べるとともに、提出議案の概要について御説明申し上げましたが、議事の進行に伴い、御質問に応じ、本職をはじめ関係者から詳細に御説明申し上げたいと思います。
なにとぞ、慎重御審議のうえ、原案どおり御議決、御同意並びに御承認を賜りますようお願い申し上げます。

第285回定例会追加提出議案知事説明要旨(平成28年2月)

 ただいま上程されました議案の主なるものについて、その概要を御説明申し上げ、御審議の参考に供したいと思います。
 まず、議案第六十五号「平成二十七年度青森県一般会計補正予算案」について御説明いたします。
 今回の補正予算は、病気を抱える子どもや家族のための宿泊施設の整備に対する助成に要する経費、「エー・プレミアム」の利用促進に向けた西日本における活動拠点の開設に要する経費、道路、河川などの社会基盤や県立施設等の安全確保・老朽化対策に要する経費等について所要の予算措置を講ずることとしたほか、現年発生災害復旧費、青森県特別保証融資制度貸付金等について減額を行うことといたしました。
 また、昨年十月九日付けの青森県人事委員会からの「職員の給与等に関する報告及び勧告」に基づき実施する職員の給与改定に要する経費について所要額を計上いたしました。  
 その結果、今回の補正予算額は、歳入歳出とも二百十三億五千百九十万円余の減額となり、これと既決予算額及び今定例会に既に提出しております補正予算額とを合計いたしますと、平成二十七年度青森県一般会計の予算規模は、六千九百九十三億六千五百五十万円余となります。
 歳入については、歳出との関連等において、国庫支出金、諸収入、県債等について、それぞれ増減額を調整のうえ計上したほか、県税について三十億九千百六十万円余を計上するとともに、地方消費税清算金について三十六億四千五百十万円余、財政調整基金及び県債管理基金からの繰入金について合わせて八億円を減額計上いたしました。
 また、普通交付税については、交付決定額と既計上額との差額四十四億四千九百六十万円余を計上いたしております。
 以上が、「平成二十七年度青森県一般会計補正予算案」の概要であります。
 このほか、上程されました議案についてでありますが、議案第六十六号から議案第七十九号までは、特別会計十二件及び企業会計二件の予算補正に係るものであります。
 その他の議案については、各議案の末尾に記載されている提案理由のとおりであります。
 以上、提出議案の概要について御説明申し上げましたが、議事の進行に伴い、御質問に応じ、本職をはじめ関係者から詳細に御説明申し上げたいと思います。
 なにとぞ、慎重御審議のうえ、原案どおり御議決を賜りますようお願い申し上げます。

過去の議会説明要旨

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