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更新日付:2024年3月6日 広報広聴課

知事記者会見(臨時)/令和6年2月14日/新病院事業管理者および県立中央病院新院長の内定

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知事記者会見録

会見日時:令和6年2月14日水曜日 10時10分~10時40分
会見場所:第三応接室
会見者:宮下知事、病院事業管理者 吉田 茂昭 氏、県立中央病院長 藤野 安弘 氏、病院局特別顧問 大山 力 氏(病院事業管理者就任予定者)、弘前大学大学院医学研究科長・医学部長 廣田 和美 氏(県立中央病院長就任予定者)

○司会
 ただいまから、新病院事業管理者および県立中央病院新院長の内定に係る記者会見を行います。
 はじめに、知事からお願いします。

○知事
 本日は、新病院事業管理者および県立中央病院新院長の内定について発表いたします。
 はじめに、病院事業管理者についてです。
 今般、吉田病院事業管理者から、今年度末での退職の申し出がありました。
 吉田病院事業管理者におかれましては、平成19年度に国立がんセンター東病院長から本県の病院事業管理者にご就任いただきました。
 以来、がんや脳卒中などの診療機能のセンター化や多職種によるチーム医療の推進や、PET-CT、ハイブリッド手術室の整備など高度で質の高い医療の提供体制の構築など、県立中央病院の診療機能の強化に取り組まれ、また、平成23年度決算から黒字を継続し、累積欠損金を解消するなど、経営基盤の強化にも、その手腕を発揮されたほか、青森県がん対策推進協議会など医療関係の会議の委員を歴任され、県内医療の発展に多大な貢献をいただきました。改めて感謝申し上げます。
 令和6年度からは、病院局特別顧問の大山力氏を病院事業管理者に任命することといたしましたので、本日発表いたします。

 次に、県立中央病院長について、藤野病院長が今年度末で任期満了となります。
 藤野病院長におかれましては、弘前大学講師を務められた後、平成11年に県立中央病院循環器内科副部長として着任し、循環器内科部長、副院長などを歴任され、平成28年からは病院長を務めてこられました。
 これまで長きにわたり、県立中央病院を支えていただき、改めて心から感謝申し上げます。
 県病院局では、令和6年度から、現弘前大学大学院医学研究科長・医学部長の廣田和美氏を病院長とすることを内定したため、本日併せて発表いたします。
 冒頭私からは以上です。

○司会
 続いて、ご出席の皆さまからそれぞれご挨拶をお願いいたします。

○吉田病院事業管理者
 病院事業管理者の吉田でございます。
 本年3月末をもって、退職させていただくこととなりました。
 平成19年度から令和5年度までの17年間という長い間、病院事業管理者を務めることができたのは、こちらにおられます藤野病院長をはじめ、医師・医療スタッフの皆さま、地域の医療機関をはじめとする医療関係の皆さま、そして県民の皆さま、たくさんの方々の支えのおかげだと心から感謝いたします。
 私は就任した平成19年度から4年ごとに中期計画を策定し、これに基づいて県立病院の運営を行ってまいりました。
 最初は医療機能の見直しや経営基盤の強化に向けた病院組織の再編などの改革からのスタートでしたが、経営基盤の安定とともに、新たなテーマを掲げてその時々の課題に取り組み、安全で高度な医療や良質な精神医療提供体制の強化、地域医療に対する支援など、県立病院に求められる使命を果たすことについて一定程度の成果を挙げられたものと思っております。
 また、県立中央病院と青森市民病院との統合整備につきましても、病床規模や開院時期、地域医療を支える仕組みなど主要な論点において、有識者会議での議論を踏まえ、方向性が見えてきたところであり、病院事業管理者を交代する良い機会ではないかと考えるに至ったものであります。
 後任となる大山先生には急な交代となってご迷惑をおかけしますが、県立病院のさらなる発展に導いてくれるものと確信しております。
 青森県は住みよいところ、人も食べ物も自然も素晴らしいところであり、名残惜しさを感じていますが、青森県の医療のますますの発展をご期待申し上げ、退任のご挨拶とさせていただきます。
 長い間本当にありがとうございました。

○藤野中央病院長
 青森県立中央病院長の藤野でございます。
 この3月末をもちまして、任期満了により退職させていただきます。
 今ご案内ありましたように、平成28年に病院長に就任して以来、8年間という非常に長い時間でありましたが、私としてはその責を全うできたものと考えています。
 ひとえに患者の皆さま、患者家族の皆さま、そして支えてくださった医療機関の皆さま、県民の皆さまのご厚意のたまものと考えております。非常にありがたく思っています。ありがとうございました。
 院長在任中には、非常にいろんなことがありました。社会環境や医療環境がめまぐるしく変わる中で、特にコロナ禍というのは非常に負担となりました。その中でも、我々の使命である救急医療を回すために、当院の医師をはじめとする医療スタッフに頑張っていただきました。本当に献身的な努力をしていただきました。それがあって、一部診療の制限がありましたが、私たちの使命である医療機能を維持することができました。私自身としては、スタッフの献身的なご尽力に深く感謝しておりますし、そのことを誇りに思っております。
 私自身は4月から、県立中央病院の運営からは一歩下がりますが、一医療人として何らかの形で地域に貢献していきたいと考えています。4月から大山管理者、廣田院長のもとでの新体制となります。残していった課題が多すぎて申し訳ないですが、非常に優秀なお二方が新しい県立中央病院をさらに発展させて、統合病院などの課題にきちんとした道筋をつけて、新たな病院に導いていただけるものと確信しています。
 本当にありがとうございました。
  
○大山病院局特別顧問
 4月から病院事業管理者に就任することになりました大山力と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 はじめに、吉田病院事業管理者と藤野病院長が、大変長きにわたり県立病院の経営だけではなく、青森県全体の医療を力強くリード、けん引してくださり、多大なる貢献をしてくださいましたことに、心から敬意を表したいと思います。
 新病院長になる廣田先生と私の2人で、吉田先生、藤野先生が果たしてこられた責務を引き継ぐことは、大変な重責と認識しており、身も心も引き締まる思いでおります。
 私は、令和2年4月から昨年の3月まで、弘前大学医学部附属病院の病院長を務めさせていただきました。
 この弘前大学病院の病院長の3年間というのが、ちょうど新型コロナウイルス感染症が2類相当として対応すべき期間と合致します。病院長就任直後に感染拡大が始まり、現在まだ第10波ということで、収束しておりません。
 私は特定機能病院の病院長として、第1波から第8波まで対応してきましたが、まずは院内体制をしっかり整えようと準備をしました。
 弘前大学病院には常勤・非常勤含めて、全体で約2,000名の職員がいますが、まずは職員一人一人の力を束ねようということで、「OUR TEAM」、みんな同じチームであり、チーム弘前大学病院で行動しましょうということを皆さんに呼びかけました。
 院内体制をしっかり整えて、このコロナ感染症に立ち向かっていきましたが、このパンデミック、敵もなかなかの強敵でございました。院内体制だけでは当然間に合いませんでした。
 保健所、周辺の医療機関、医師会、それから薬剤師会、救急搬送を担当される消防署の方々、そして介護施設、さらには弘前市役所、青森県庁も含めた行政の方々まで、非常に多岐にわたる連携が必要でした。協力と連携で、何とかこの第1波から第8波までを乗り切ってきました。
 現在、青森県立中央病院と青森市民病院の統合計画の議論が進んでいるところです。この統合の問題は、青森県にとって非常に大きなプロジェクトだと思います。
 なかなか難題ではありますが、私がやってきたこの領域を超えた連携と協力、これをキーワードに青森県の医療をさらに充実させ、発展させていきたいと思っております。
 それから、最近、青森県、弘前大学、そして青森県立中央病院で医師派遣等に係る協定が締結されましたので、大学との連携を強化してまいりたいと思います。
 医師を十分に確保して、それだけでは足りません。看護師や薬剤師をはじめ、いろいろな職種が足りませんので、そういったところをしっかりとカバーしながら、県民の皆さまにご満足いただけるような医療を提供してまいりたいと思っております。
 新たに病院長に就任される廣田先生とともに、そして県立中央病院の一人一人のスタッフの皆さまと協力しながら、県民の皆さまに信頼され、愛され、県立中央病院にかかってよかったと心から思っていただけるような医療を提供してまいりたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

○廣田弘前大学大学院医学研究科長・医学部長
 4月1日から新病院長に就任させていただきます廣田和美と申します。
 今、次期管理者である大山先生の方からもお話がありましたように、まずは吉田管理者、それから藤野病院長におかれましては、長い間にわたりまして、県立中央病院の運営に尽力され、また青森県全体の医療の発展に貢献されたことに深く敬意を表したいと思います。
 私は直近の4年間、弘前大学大学院医学研究科長兼医学部長として教育・研究・診療に携わってまいりました。大山先生が言われたようにちょうどコロナが始まったときに私も研究科長になり、就任直後に卒業生のコロナ感染が判明するなど、かなり対応が大変でしたが、何とか過ごすことができました。研究に関しては皆さんご存知のようにCOI-NEXT、その事業の副拠点長として今どんどん発展させておりますし、昨年は「地域中核・特色ある研究大学」の取得のために、施設事業は取れましたが、残念ながら強化促進事業の方は落選して今年につないでいるというところです。
 また、学生教育の方に関しましては、国際的な視野を持って、また柔軟な思考で対応できる、さらには郷土愛を持った医師を育成するということでやってまいりました。
 そう申し上げると、あまり診療に関わってないのではと思われるかもしれませんが、麻酔科の科長、それから集中治療部部長という役職の他に、実は2010年から国立大学協会という、国立大学の学長が集まる組織の病院経営小委員会の専門委員を10年ほど務めております。
 そしてコロナ以前、科長になる2年前に、病院長補佐として、今の福田学長が病院長のときに、病院経営の方にも尽力してまいりました。
 ですので、病院運営が素人というわけではございませんので、その点はどうかご安心いただければと思います。
 また、県立中央病院の理念は、「県民の健康を支え、そして安全で高度な医療を提供し、患者さん中心の温かい病院を目指して」ということですので、この理念に沿って私も病院の運営に尽力したいと思います。
 そして大山新管理者、そしてスタッフの皆さんとともに、病院を盛り上げていければと思います。
 特に病院のスタッフ同士が、信頼感を持って、互いを信頼し合って、絆を強く持って、そして病院に対する誇りと愛着を持てる、そんな職場にしていきたいと思っております。
 今後ともどうかよろしくお願いいたします。

○司会
 それでは各社の皆さまから質問がございましたらお願いいたします。

○記者
 吉田管理者と藤野病院長に改めて確認します。
 今回退任される理由を改めてお聞かせください。また、新年度以降、例えばどちらで働かれるかとか、今後のことは決まっているかどうか確認させてください。

○吉田病院事業管理者
 退任のお話につきましては個人的な理由もございまして、実は妻があまり健康ではないということがあり、それが気がかりでありました。昨年の1月に専門医に診てもらったところ、ややこしい病気ではないだろうということだったので、管理者の続投を決めさせていただいたんですけれども、その後どんどん生活困難者になっていって、買い物もできないという状況になりまして、東京と青森で離れて暮らしていくのに限界があったということが一つです。
 それから、宮下知事が就任して、人心一新で県政が動き出しているときに、それに合わせて私もそろそろ身を引いた方が良いだろうと考えました。個人的な理由も含めて、退任した方が皆さんのためにも、自分のためにも良いのではないかということで決心した次第です。
 退職後は東京へ戻りますが、不定期な活動をしていくことにはなるだろうと思っています。まだ明確に、次に何をやるかは決めておりません。

○藤野中央病院長
 医師は65歳で定年ですが、資料にもございますように、もうすぐ70歳になります。3年間定年延長できるということで、本来は昨年の3月末をもって定年延長を終わるということも考えていました。ただ、統合新病院等の事もありまして、大山弘前大学病院長が特別顧問で来られるとのことだったので、私が退職する前にいろんな情報を共有しておきたいということで、この1年続けさせていただきました。
 院長としては8年ですが、その前、9年ほど副院長をやっており、震災も副院長の時に経験し、今回のコロナも経験しました。自分自身としてはこの青森県立中央病院に対する想いというか、私がやりたい方向に皆さんと協力しながら進んできたということで、私はもう十分満足できると考えていますので、ここで一区切りということにさせていただきたいと思います。
 4月からですが、いろいろ含みを残して、地域医療に貢献ということで、きちんと決まっていませんが、何らかの形で、宮下知事、県の地域の医療の形に携わっていければと思っています。まだ実際には、決まっておりません。

○記者
 宮下知事に伺います。新しい病院事業管理者に大山顧問、病院長に廣田医学部長を内定されました。この2人を人選された理由について伺います。

○知事
 新県政がスタートして、新県政の中でも医療行政に関しては非常に重要な位置づけであり、最重要課題と言っても良いと考えています。
 そもそもの県立中央病院の経営の安定化は非常に重要なことでありますし、また県内各地への、弘前大学そして県立中央病院からの医師派遣も大事だと考えています。
 DXを推進していって、デジタル化を進めて、オンライン診療を進めていくといった、新しい医療の姿もこれから青森県内で描いていかなければいけません。
 そうした中で、最先端でそうしたことに取り組んでいただいている大山先生、廣田先生に来ていただくというような決断になったということで、ご理解いただきたいと思います。
  
○記者
 新任のお二人にどういった点を期待されてるかということを伺います。

○知事
 今申し上げたことです。

○記者
 知事に一点質問します。先ほど大山先生からもお話がありましたが、先日弘前大学と三者間で協定を行ったということで、弘前大学で活躍されている2人の先生を今回、県の病院事業の中核に任命するということで、地域医療への今後のメリット、どういう影響があると考えてらっしゃるのか、お願いします。

○知事
 まず弘前大学は、県内唯一の医育機関です。
 そこから2人来ていただくことになりますので、県内全域にドクターをしっかりと配置・派遣し、そしてDXの手法を用いて、オンライン診療で広げていくということにしっかりと取り組んでいっていただきたいと思いますし、そのことには大いに期待しています。

○記者
 今も県立中央病院の方の目下の課題といいますか、統合病院の方の今後の進め方について、お二人にどういった期待がありますでしょうか。

○知事
 先ほど大山先生から、領域を超えた連携というようなお話がありました。私もまさにそういった観点が必要だと思っていて、言ってみれば医療を超えてまちづくりの観点というのも必要でしょうし、医療分野も本当に病院ということだけではなく、広がりが大切になってくると思いますので、お二人には、経験を十分に生かして取り組んでいただきたいと考えています。

○記者
 大山さん、廣田さんにそれぞれお伺いします。先ほど抱負でも述べられていましたが、改めて、県立中央病院と青森市民病院の統合について、どういうところが課題で、どのように取り組んでいきたいかということについてお話をお願いします。

○大山病院局特別顧問
 県立中央病院と青森市民病院を統合して一つの病院を作るということですが、これは単に一つの新しい病院を作るということだけでは、医療の問題は解決しません。
 急性期病院、それから回復期病院、保存期の病院、それだけでは完結しません。さらに開業医の先生方、それから介護施設、それからご家庭、患者さんが診断からおうちに戻られるまで、さらに申し上げますと、おみとりですね。そこまでを包括的にケアできるような、医療、介護、そしておみとり、この包括的なシステムをまずはこの新しい統合病院に、ソフト面として盛り込みたいと思っております。
 そういう意味で領域を超えた連携と協力が必要であると申し上げたところでございます。

○廣田弘前大学大学院医学研究科長・医学部長
 病院長就任が決まってまだ日が浅く、詳細を理解しきれていないところもあります。ただ、青森市民病院の病院長の豊木先生とは大学時代からよく知った仲ですので、本音で話し合いができると思いますので、そういうところできちんとすり合わせていきたいと思っております。

○記者
 藤野病院長にお伺いします。先ほど退任のご挨拶で、後任の方々に残していった課題が多くて申し訳ないとおっしゃっていましたが、藤野先生がお考えになる今の県立中央病院の課題で、一番大きなものはどういったものと考えられていますか。

○藤野病院長
 一番大きな課題は、人材の確保です。コロナ禍で、特に看護師をはじめとするスタッフの負担が増える中で、きちんとしたメンタルケアをしてあげられなかった部分があり反省しています。
 今は感染症における事業継続計画(BCP)が立てられるときに、働いている方のメンタルケアについても必ず考えなければなりませんが、実際、新しい感染症に対応しているうちに、そのメンタルケアというところに至らなかったことで、離職者が多くなって、病棟を一つ休棟にしたということがございます。
 もう一つ、薬剤師もこれがまたなかなか足りません。県立中央病院でも人材確保に非常に困っていて、共同採用などの対応・対策を行っているところですが、それでも人材確保がままならないというところがございます。そこは我々、吉田管理者とともに懸念しているとこでございますが、そこが残していく最大の課題で申し訳ないと思っております。

○司会
 それでは予定の時間となりましたので、最後に知事からお願いします。

○知事
 吉田先生そして藤野先生のこれまでの病院事業経営に対しまして、多大な貢献をいただいたことに改めて私の方から感謝申し上げます。ありがとうございました。
 そして大山先生、廣田先生、これから県立病院を担っていただき、さまざまな方法で新しい医療行政を展開していただくことになりますが、やはり県立中央病院ですので、県全体を視野に入れながら、さまざまな医療機関と連携をしながら、県の病院事業の運営はもちろん、医師派遣やDX・デジタル化等も含めた地域医療全体の充実、そして統合ということを担っていただくことになりますので、私自身大いに期待をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 私からは以上です。

○司会
 以上をもちまして、記者会見を終了いたします。

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