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更新日付:2017年4月13日 県民活躍推進課

青森県女性ロールモデル 岡詩子さん

好きは、向いていることの目印です。
自分が楽しいと思うことにどんどんチャレンジしてみてください。

岡詩子さん
ハンサムリネンKOMO代表
つるた街プロジェクト代表
岡 詩子さん(鶴田町)

【プロフィール】
 青森県鶴田町出身。
 大学卒業後、鶴田町にUターン。平成23年、縫い目の見えないリネン製品を製作・販売する「ハンサムリネンKOMO」を起業し、経営するかたわら、同年鶴田町在住の若手8名で鶴田町を元気にする会「つるた街プロジェクト」を立ち上げた。つるた街プロジェクトでは、フリーペーパーの製作や毎年約500人を動員するキャンドルナイトイベントの企画・運営等を通して、鶴田町を元気にする取組を積極的に展開している。また、「色彩コーディネーター」の資格を活かし、カラー・ファッションのコンサルティングサービスも行っている。
 平成28年度青森県いきいき男女共同参画社会づくり表彰「女性のチャレンジ賞」受賞。

岡詩子さんの主な分野 「起業」「まちづくり」

チャレンジのきっかけは?

「KOMO」起業の原点は偶然立ち寄った手芸屋での一目惚れ

 小さな頃からものづくりが好きだった私は、大学時代に手縫いが本格的に趣味となり、時間さえあれば様々な雑貨を作っていました。しかし、この時はまだ「将来お店を出したい!」という強い気持ちはありませんでした。

 こうして今のように起業するにいたったのは、「リネンとの出会い」が大きなきっかけとなりました。大学3年生の時、偶然立ち寄った手芸屋で「反物のリネン」が目に飛び込んできました。とても輝いて見え、雷に打たれたような衝撃的な感覚だったのを今でも覚えています。それ以前にも、リネンの存在は知っていましたが、このように反物で売っているのを見て、「これからは自分で何でも作れるじゃないか!」と嬉しくなり、リネンを使って手縫いをするようになりました。

 就職を経て、地元である鶴田町へ戻った後も、リネンを使った手作りの作品がどんどん増えていくのを見て、「やはりこれが自分の“好き”なんだ」ということに改めて気づき、自分のお店を持ってみたいと思うようになったのです。

人との出会いから、地域活動にも積極的にチャレンジ

 「KOMO」を起業したての頃、中学生の頃からお世話になっている知り合いの方に、「私が参加しているママ会に、ものづくりが上手な方がいるので会ってみないか」という誘いを受け、軽い気持ちで参加してみました。すると、「鶴田は住みやすいし、良いところがたくさんあるのに、あまり知られていな いことがもったいない!」ということがみんなの共通認識としてあり、初対面であったのにも関わらず、会話がものすごく盛り上がりました。

 「1人でできることは限られているけれど、8人いれば何かできるかもしれない」とみんなが考え、それから間もなく「つるた街プロジェクト」を立ち上げ、現在に至ります。

 また、その他の自身の活動としては、カラーとファッションのコンサルティングサービスをしたり、大学時代学んだ心理学を活かし、2年前から婚活事業のセミナー講師としても活動しています。これらの活動も、私が色彩検定の資格を取得していることや、ファッションコーディネートアプリで多くの方から支持をいただいていることを知っていたお客様からの依頼があって始めたものです。

 このように、私の様々なチャレンジのきっかけは、人と人との出会いから自然にスタートしていたというのが印象です。周りの方々にいつも助けられ、支えられながら活動できていることに日々感謝でいっぱいです。

つるた街プロジェクトの皆さん

これまでのみちのり

商品に自信がない……「値段」をつけることの難しさを知る

 ものづくりを仕事にしようと決めてから、まずは弘前市の「ハンドメイド作品販売委託専門店」で出品することにしました。当時、商売については全くの素人でした。かなりの低価格で値段を設定していて、「安すぎる!」ということで店長さんに商品を戻されたこともありました。その時はまだ、自分の作った作品に自信が持てなかったのです。自分の店を持つにあたって、すごくいい経験になったと思っています。

 それから程なくして、WEBショップ中心の「ハンサムリネンKOMO」を起業しました。経営にはSNSとブログを有効活用し、自身や商品の情報を積極的に発信しています。その結果、徐々に知名度も上がり、昨年は盛岡や関東の百貨店での販売も実現しており、規模が大きくなってきたのを実感しています。海外のお客様も少しずつ増えてきています。

「誰が売っているか」を発信していくことが重要

 現在、ネットで検索をすれば似たような商品がたくさんでてきますよね。私が作っているリネンのストールについても同様で、価格しか違いがわからない…ということも十分にあり得るわけです。そのような状況においては、「何を売るか」よりも「誰が売るか」が、お客様が購入を検討する上では非常に重要と思っています。ですから私は、LINE、Facebook、インスタグラム等を駆使して、自己発信を積極的に行ってきました。中にはすごく赤裸々に書いているものもあります。このように、「岡詩子がどういう人物か」を発信することが、お客様の安心や関心につながると思います。今後も引き続き情報発信は積極的に取り組んでいきますので、多くの方々に見ていただきたいと思います。

  • KOMOのリネンストール
  • ハンサムリネンKOMOの紹介

鶴田町の何でもないことから情報発信

 とあるママ会から始まった「つるた街プロジェクト」ですが、今年で4年目を迎え、メンバーは、当初の8人から20人にまで増えました。活動内容は、SNSを活用した鶴田町の情報発信を基本とし、他にはセミナー・学習会の開催やハンドメイドイベントの企画・運営等を行ってきました。

 中でも特に盛況なのが「キャンドルナイトイベント」で、プロジェクト設立当初から毎年開催しています。 4回目の開催となる今年度は、初めての大雨に見舞われ、どうなることかと思いましたが、ほぼ例年通りの約500人の方々が来場してくださって、本当にうれしかったです。来年度も開催する予定ですので、引き続き盛り上げていきたいと思っています。

 また、元々個人向けのサービスから始めたカラー・ファッションのコンサルティングでしたが、婚活関連のイベント講師として呼ばれる機会も増えてきました。さらに色彩に関しては、青森文化専門学校で非常勤講師として、授業を持たせていただくまでになりました。

鶴田町内で開催しているキャンドルナイト

現在の活動状況や今後の目標など

「自分にしかできないこと」を中心に

 このような活動を始めた前後で、基本的に考え方が変わったところはそんなにありません。ただ1つ挙げるとすると、どのチャレンジも仲間や協力していただける周りの方々や置かれた環境にとても助けられてきたことが多く、自分以外の人に頼れるところは頼ってしまった方が結果的にいい、そんな考えが強くなったんです。それまでは、自分でやってしまった方が早かったり、お願いすることで相手に迷惑をかけてしまうのではないかと思い、なかなか任せるということができませんでした。

 でもそれをあえてすることで、「自分にしかできないこと」を中心にできるようになり、活動の幅が一気に拡大した印象があります。

 これからも周りの方を信頼すると同時に、私自身もより信頼されるように努力して、好きな仲間と「好きで楽しい!」と思えることをどんどんやっていきたいです。

「リノベーション」で実店舗を構えることが今後の目標!!

 新築の物件ではない、「リノベーション」(古くなった建造物の価値を高めること)で生まれ変わらせた物件を有効活用して、実店舗の経営をすることが目標です。現在はWEBでの受注販売がメインですが、店舗を持ったらKOMO以外の別ブランドを立ち上げて、洋服や小物類(ポーチやバック等)の販売にもチャレンジしたいと思っています。

 リノベーションを通じた店舗づくりは、最近空き家の問題が深刻化していることもあって、取り組む価値が非常に大きいと感じています。実際に鶴田町にも空き家が増えてきているのがわかります。「新しい≠いいもの」と私は思っているので、少し手を加えるだけで、逆に古さを味方につけた素晴らしい物件がたくさんあると思っています。比較的安価で賃貸、ということもできるかもしれません。

 実際にお店を持つとなるとすごく敷居が高く、勇気がでない……という方も多いと思いますが、安く借りられるということであれば、「今はWEB限定だけど、いつかはお店を出してみたい」と思っている人や、「夏休みの間だけ店舗経営に挑戦してみたい!」と考えている大学生等、様々な方々のチャレンジの後押しにもなります。

 このように、リノベーションは多くの可能性を秘めていると感じているので、まずは自分の店で実践してみて、地域に普及していきたいです。

これからチャレンジする女性へのメッセージ

不安に負けず、行動に移すことが大切です。

 「好き」は「向いている」の目印だと思います。チャレンジが始めから覚悟を決めて、取り組まなければいけないものであるならば、とてもハードルが高くて尻込みしてしまうと思いますが、私のように好きなこと、楽しいことをやって進んでみたら、それが世の中でいう「チャレンジ」と呼ばれるものだったということも多くあると思います。知識や準備も大切ですが、それよりはまず、1回やってみることの方がはるかにたくさんの知識、経験、学び、そして「自分に合うのか、合わないのか」がわかります。人間は「不安」や「恐怖」を感じ、ネガティブに思うように作られています。そう思うのはあなただけではありません。

 ですが、そこで踏みとどまらず、行動に移してみましょう。頼れる人には頼って、自分の楽しいと思うことを一度やってみていただきたいと思います。

 世界はひとりひとりの楽しさでできていると私は実感しましたから。

「不安に負けず、行動に移すことが大切」と語る岡詩子さん

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青少年・男女共同参画課 男女共同参画グループ
電話:017-734-9228  FAX:017-734-8050

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