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更新日付:2014年2月13日 県民活躍推進課

青森県女性ロールモデル 張山歌子さん

働けることに対して、そして一緒に働いている仲間に対して感謝の気持ちを忘れないでください。

張山歌子さん
協同組合青森総合卸センター 総務課長
張山 歌子さん(青森市)

【プロフィール】
 昭和57年に協同組合総合卸センターに入社。以後、開発課や問屋町売店、業務課、簡易郵便局など様々な現場や事務所を経験。
 平成23年4月から同センターの総務課長として、卸団地に関する事務一般を管理している。

張山歌子さんの主な分野 「就業・キャリアアップ」

チャレンジのきっかけは?

男社会の中で初の女性管理職


 卸センターは昭和42年に設立されたので、昔からある地元の商店さんや中小企業さんの中には、女性が管理職につくことに対して、「なんで女が」という部分もあったと思います。組合内では奥さんが専務や役員を務めているということはありましたが、それでもまだまだ男社会だという印象を受けました。私の先輩にも女性の方がたくさんいらっしゃって、それなりに頑張っていたのですが、管理職についた女性はいませんでした。

 そんな中で、たまたま私の先輩たちが早くに退職され、私がその方たちの仕事を引き継ぐことになりました。ベテランがやめられたので辛い部分もありましたが、なんとかがむしゃらに取り組んでいたら、理事長が「そこまでやってもらっているのであれば、肩書もつけてやりなさい」と専務に言ってくださったらしく、その一言で総務課長という役職をいただくことになりました。ですから、仕事がすごくできたから課長になったというわけではなくて、たまたまうちの理事長が、それこそ「これからは女性にだって管理職という役職が必要なのではないか」という考えを持っていたので、課長という役職を私につけてくれました。当時、管理職になった女性は私が初めてでした。

これまでのみちのり

現場と事務所を交互に経験

 この会社に入って初めに配属されたのが事務所の中にある開発課というところでした。入ったときはまだ第二問屋町や問屋橋を作りかけていた段階で、それを開発するための開発課だったんです。

 開発課に半年勤めていた後に、今度は現場の売店に行きました。4年近く売店にいましたが、また事務所の中に戻ってきて今度は業務課というところで働くことになりました。業務課では、主に福利厚生事業や駐車事業、倉庫の賃貸業などを行っていました。最近では問屋町の婚活パーティーなどを企画しています。

 その後、配属になったのが簡易郵便局でした。簡易郵便局は組合が委託を受けてやっているものなので、正規の郵便局職員が担当しているわけではないのですが、それでも窓口にはひとりしかいないのでかなり忙しいです。簡易郵便局で働いていた時期が一番長かったですね。

 郵便局の後はまた事務所の中に戻りましたが、郵便局時代が長すぎてまるで浦島太郎状態でした。

  • 問屋町ストア(売店)
  • 青森問屋町簡易郵便局

新人と同じ

 郵便局も銀行もそうですけど、金融関係は頻繁に端末機や機械が変わるので、部署が変わるたびにリセットボタンを押されるような感じでした。どこに行ってもリセットボタンを押されるような感じなので新人の気分でしたね。「前にやっていただろ」って言われても、「私のときとシステムが違うので」という感じなので、なかなか慣れるのが大変でした。

 卸センターに勤めて32年目になるのですが、「長くやっているよね」と言われても、現場が長かったですし、それこそ現場と事務所を何回も行ったり来たりしているので、どの部署に行っても自分は新人みたいなものだったと思います。

自分も勉強しなければいけない

 様々な現場や事務所を経験して、課長という役職をいただいたのですが、管理職になって一番違うのは、誰に対しても責任を持った言い方をしなければいけませんし、部下に物を教えるにも自分がまず分かっていないと教えられないという部分でした。部下に「これをやってね」と言っても、「あ、ちょっと待てよ」って、いったん踏みとどまります。「やって」と部下に言う前に、一通り自分で調べておいて、部下が「分かりません」って来たらしっかりとその部分を教えられるようにしなければいけないと思いました。

 自分の勉強というふうにも捉えて、人にもしっかりと育ってもらう。そこに気を遣わないと管理職ではないと考えています。ただ書類にサインをするだけなら誰でもできます。部下に何かを頼むときは、自分も一緒になって勉強するという気持ちを忘れないようにしています。

社内のビジネスブックカフェ

現在の活動状況や今後の目標など

ベテランになりきれなかったからこそ、長く働き続けることができた

 勤め初めの頃は、今こうやって自分が管理職になっている姿は全く想像していませんでした。正直なところ、「2、3年でやめられるかな。長くは勤められなくてもいいかな」と思っていましたが、もう30年近く勤めています。こんなに長く勤められたのは、現場と事務所を行ったり来たりしていて、きっと同じ仕事をしてこなかったからかもしれません。

 浦島太郎状態でいつもリセットをして、ベテランになりきれなかったという部分が逆に良かったのだと思います。ずっと同じ仕事をしていれば惰性で仕事をしてしまう部分も生まれたかもしれませんから。現場から事務所、事務所から現場というふうにしょっちゅう部署が変わっていたおかげでいろいろな人とも会えたので、そういう面では面白かったです。

当事者意識

 管理職になる前は、「今までは自分の仕事ができればいい」と思っていました。ですが、管理職になると段々当事者意識が強くなります。段々、自分の仕事だけではなくて、この仕事、会社全体の仕事、今となっては問屋町全体の仕事、というふうに考えるようになります。トップになればなるほど会社だって事務局だって潰すわけにはいかないと強く思うわけですから、当たり前のように思えるかもしれませんが、管理職になる前と後では当事者意識が違ってきます。

 私も段々と当事者意識を持つようになりましたし、管理職になっていない若い人たちにもできるだけ当事者意識を持って欲しいですね。当事者意識を持って自分の会社だと思えばここまでできるでしょ、ということを部下にも伝えられたらいいなと考えています。

メリハリが大事

 今はどこでもノー残業デーを作っているようで、組合でもここ何年か前から「取り入れた方がよいのでは」という声が上がっていました。仕事をするにも何をするにも、メリハリというものがあった方がいいですよね。

 それこそ、中には「今日中にやればいいんだ」という考えの人がいます。「今日中って何時までなの?」と聞いたら、「11時59分まで」という答えが返ってきました。そうじゃないでしょ、そんなこと言っていたら日中の仕事も今日中にやればいいんだからという気持ちになってしまって疎かになってしまうから、そういう考えはやめましょう、って。仕事をするときはする、帰るときは帰る。メリハリをつけようって声をかけています。

これからチャレンジする女性へのメッセージ

次の仕事を見通して

 ひとりで悩まずに、上司や同僚、ときには自分の部下に相談してコミュニケーションを取ることが大事だと思います。自分ひとりで頑張ってもできないことだってありますよね。男性に無理をして張り合おうと思えばだめなんです。向上心を持って自分にできることから取り組んでいけば、自然と周りが認めてくれるものなんだと思います。

 また、仕事をするからには、次の仕事、つまり未来を想像して仕事をしなければいけません。与えられた仕事や命令された仕事だけをやるのではなくて、先々を見通して行動できるようになれば、管理職というものが務まるのではないかな、と私は考えています。

感謝の気持ちを忘れずに

 働けることに対して、そして一緒に働いている仲間に対して、感謝の気持ちを忘れないでください。

 30年近く働いてきたので辛いことも何度かありました。仕事をする上で誰かと衝突することもありましたけど、そのたびに仲間が「ちょっと待て」と声をかけてくれました。もうやってられないという気持ちになって退職願まで書いたことだってあります。それでも今までこうやって続けてこられたのは、私に仲間がいたからです。絶対にひとりではなかったからです。辛いことがあったとしても、ひとりではなかったから、その辛さを乗り越えられたのだと思います。

 いくら自分が管理職だからといって、ひとりで何もかもを決断するというわけではないですよね。上司に伺いを立てて相談しないといけないですし、一方で自分たちが決定しても部下がついてこなければ意味がないです。仕事をスムーズに進めるためには、やはり上司部下の間のコミュニケーションが欠かせません。そのコミュニケーションの中で「ありがとう」という感謝の気持ちを相手に伝えていけば、辛いことがあっても絶対にひとりではないのでなんとか乗り越えられるのだと思います。

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