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更新日付:2022年8月8日 広報広聴課

知事記者会見(定例記者会見)/令和4年8月3日/庁議報告ほか

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知事記者会見録

会見日時:令和4年8月3日水曜日 15時5分~15時45分
会見場所:第三応接室
会見者:三村知事

〇幹事社
 まずは、知事から庁議案件等の報告をお願いします。

〇知事
 まず、大雨の関係です。午前中の続きで、報告があります。
 前線や低気圧の影響により、本県では、深夜以降大雨が降り、各地で土砂災害警戒情報、記録的短時間大雨情報等が発表され、土砂崩れや冠水等の被害が多数発生したところです。
 現在、一部解消したものの、十和田市、平川市のそれぞれの一部で、孤立地域が残っているという状況です。午前の報告から少し状況が変わりました。
 県では6時30分に、災害対策本部と、全ての地域県民局に地方支部を設置し、住民の命を守るため、関係機関と連携し、情報収集に努めながら、人命最優先で、人的被害や行方不明者の有無の確認、状況把握や孤立地区の解消支援に取り組んでいるところです。引き続き、被災市町村のニーズを把握し、関係機関とも連携しながら、全庁一丸となって災害対策に取り組んでまいります。

 今回の災害により被災された地域の皆さま方に対して、心よりお見舞いを申し上げます。
 気象状況は回復してきていますが、被災地域にお住まいの皆さま方におかれましては、引き続き、市町村の発令する避難情報に基づき、まずご自身の命を守る行動をとるよう心掛けていただきたいと思います。
 特に、孤立地区をはじめ避難を余儀なくされている皆さま方におかれましては、不安な状況の中で過ごされていることと思いますが、現在、県及び関係機関が全力を挙げて取り組んでいますので、今しばらくのご辛抱をお願いしたいと思います。

 続いて、新型コロナウイルス感染症の関係です。
 先ほど、新型コロナウイルス感染症に係る危機対策本部会議を開催しましたので、その概要を報告します。
 青森県内においては、依然として新規感染症患者が多数発生していることから、県では、現下の感染拡大に対し、本日16時からを予定している、重症化リスクの低い有症状者向けの青森県臨時Webキット検査センターの稼働、高齢者施設や障害者施設の職員の方の集中的検査、休日・早朝・夜間に検査キットを販売する薬局の確保などを通じ、検査・医療の提供体制をさらに充実させるとともに、高齢者等を守ることに重点を置いて取り組むこととします。詳しくは県庁ホームページで本部会議の概要をご確認いただければと思います。
 その上で、県民の皆さま方、県外からおいでになる方々に、感染防止対策のお願いがございます。
 今年の夏は、移動や行動について一律の自粛を求めるものではありません。だからこそ、感染拡大を抑え込み、重症化リスクの高い高齢者等を守るために、お一人お一人の対策を徹底していただく必要があります。

「STOP!オミクロン」
 
 会話時や会食時などにおいて適切にマスクを着用する。感染リスクの高い場所を回避し、会食等はできるだけ少人数・短時間で、夜遅くまで出歩かないなど、慎重な行動をとる。熱、のどの痛み、せきなどの症状がある場合や体調が悪い場合は、外出等を控え、青森県臨時Webキット検査センターなどを利用する。夏祭りや各種イベントに関して、主催者等におかれては、準備段階から適切な感染防止対策を講じた上で実施する。また、参加される方は、決められたルール等を守り、適切な感染防止対策を実践する。イベント等の前後も含め、慎重な行動をとる。体調が悪い場合は決して参加しない。
 それぞれ基本的なことではありますが、これらについて、何とぞご協力をお願いします。
 また、帰省や旅行を行う場合は、その前後等に無料検査を活用していただきたいと思います。ワクチン接種を終えていない方は、速やかに接種を検討いただくとともに、ぜひとも検査を受けるようにしていただきたいと思います。8月5日からは青森駅にも臨時に無料検査拠点を設置します。
 新型コロナウイルス感染症を乗り越えるために、お一人お一人が決められたルール等を守り、基本的な感染防止対策を徹底するよう、改めてお願い申し上げます。

 続いて、話題が変わりますが、マイナンバーカードについてです。
 マイナンバーカードについては、9月末までに申請した方を対象に、新たに取得した方には最大5,000円分のポイント、 また、健康保険証の利用申し込みをした方には7,500円分のポイント、さらに、公金受取口座を登録した方には7,500円分のポイントと、最大20,000円分のポイントがもらえるマイナポイント第2弾が6月30日から展開されています。
 マイナンバーカードは、本人確認だけではなく、健康保険証としての利用など、便利な暮らしを支えるツールとして、その利用シーンも順次拡大していきます。
 県としても、今後、テレビCMでのプロモーションを行うとともに、市町村と連携した大型商業施設での出張申請受付サポートを展開するなど、県民の皆さまが申し込みしやすい環境づくりに取り組んでいくこととしています。
 また、3年ぶりに昨日から開催されている青森ねぶた祭にはPRキャラクターの「マイナちゃん」も応援に駆けつけ、5日と6日の2日間にわたり、私たちと一緒に盛り上げてくれる予定です。
 さらに、商品券等を最大5,000円分用意している市町村もあることから、(マイナポイントと)合わせると25,000円分となります。
 まだマイナンバーカードを取得されていない皆さまは、ぜひこの機会にお申し込みいただき、この20,000ポイントや、市町村の商品券等を併せてご活用いただくようお願いいたします。

 続いて、健康づくりの話です。
 青い森で1日あと1,000歩キャンペーンについてです。
 本キャンペーンは、運動に取り組む、あるいは運動を楽しく続けるきっかけとすることを目的として実施します。
 その第1弾として、来る令和4年9月3日土曜日に、サンロード青森において、「青い森のウォークビズ・コンテスト」と題して、歩きやすい靴や服装で通勤するウォークビズのコーディネートコンテストを開催します。
 コンテストでは、服飾業者から提案されたコーディネートに対して、来場された皆さまの投票でグランプリを決定するほか、お笑い芸人のあべこうじさんのトークショーを開催し、無理のない健康づくりなどについてお話ししていただくこととしています。
 参加は無料ですので、ぜひお越しいただきたいと思います。
 あと1,000歩、これまでもさまざまな場面であと1,000歩と言ってきましたが、ここでもう一度、あと1,000歩です。
 さらに、本キャンペーンの第2弾ではGPSスタンプラリー、第3弾ではロゲイニングイベントを実施することとしており、本腰を入れて、あと1,000歩ということでキャンペーンをさせていただきますが、詳細は決まり次第お知らせします。

 つづいて、健康福祉部で考えに考え抜いたということで、報告させていただきます。
 あおもりマッチングシステム「AI(あい)であう」登録開始及び登録キャンペーンの実施についてです。
 本日の庁議で、結婚を希望する男女の出会いを支援するあおもりマッチングシステム「AIであう」の登録を8月10日から開始するとともに、利用登録料を割引する登録キャンペーンを実施するとの報告がありました。
 新型コロナウイルスの感染拡大等により、本県の婚姻件数の減少傾向が続いている中で、本システムは、スマートフォン等を使用して、時間や場所に左右されず、自分のペースで出会いを探すことが可能となるものです。
 また、この部分が非常に重要なのですが、価値観診断テストの結果をもとに、登録された会員の中からAIが相性度の高い、つまり価値観が合うお相手を紹介するという仕組みです。面談等による本人確認等を行った上での登録となりますので、安心してご利用いただくことができると考えています。
 お子さんやご親戚、ご友人など、近くに結婚を希望する方がいらっしゃいましたら、ぜひ本システムをご紹介くださるようお願い申し上げます。
 9月30日までに登録の申し込みをされた場合、登録利用料が5,000円に割引となるキャンペーンを実施しますので、マスコミ各位におかれましては、あおもりマッチングシステム 「AIであう」の登録開始及びキャンペーンの実施について、周知にご協力くださるようお願い申し上げます。

 続いて、美術館の関係です。
 本日の庁議において、「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」を7月16日から開催中との報告がありました。
 本展は、デザイナーの皆川明氏が設立したブランド「ミナ ペルホネン」をこれまでにない規模で紹介する全国巡回展となっています。2019年に東京でスタートし、兵庫、福岡を経て、青森県立美術館が4か所目の開催地となり、過去最大規模の展示内容となっています。
 本展では、「時間的な継続性」や「つながる」「手を組む」「循環する」など、多義的な言葉をもつ「つづく」をキーワードとして、生地や衣服、インテリア、食器などに加え、原画や映像などの作品を展示しています。
 青森県立美術館では、2009年以降、監視員のユニフォームのデザインを「ミナ ペルホネン」に担当いただいており、本展に溶け込むように配置されている監視員の存在は、これまでの巡回展とは異なった、青森県立美術館ならではの見どころとなっています。
 このほか、「ミナ ペルホネン」のグッズや洋服を扱う特設ショップでは、地元企業とのコラボ商品として、「ミナ ペルホネン」の焼印がデザインされたミニサイズのりんごの木箱が販売されているほか、美術館エントランス前の広場には、皆川氏がデザインした初公開となる遊具「kivi(キビ)」も展示されています。
 また、10月2日までの開催期間中、皆川氏によるりんごの木箱への公開ペイントをはじめ、「ミナ ペルホネン」関係者によるトークショーやワークショップなど、さまざまなイベントも予定されています。
 マスコミ各位におかれましては、周知方について特段のご配慮をお願いいたします。

 以上、それぞれ報告させていただきました。

〇幹事社
 まず1つ目、新型コロナウイルス感染症についてです。県内の感染状況は、全国と同様に第7波に入り、連日多くの新規感染症患者が確認されています。
 こうした中、現在、県内各地では夏祭りが開催されており、また、これからお盆の時期を迎え、人出の増加によるさらなる感染リスクの高まりが懸念されていますが、現在の感染状況に対する受け止めと、今後の対応等についてお聞かせ願えればと思います。

〇知事
 全国的に感染が拡大する中、青森県においても依然として新規感染症患者が多数発生していますが、現状では、入院が必要な方に入院医療が提供できる体制を確保しています。医療従事者の方々にご尽力をいただいているところです。
 そのような状況なので、現時点において、移動や行動について一律の自粛を求めるものではありませんが、だからこそ、感染拡大を抑え込み、リスクの高い高齢者等を守るために、お一人お一人の感染防止対策の徹底を図ることが重要であると考えているところです。
 現在、県内各地で夏祭りなどが開催されていますが、県としても、感染拡大に対して適切に医療等を提供できる体制の確保に努めるとともに、先ほど発表したとおり、高齢者等を守ることに重点を置いた対策を講じていきますので、主催者や参加者の皆さま方におかれましても、適切な感染防止対策の実施について、何とぞご協力をお願いしたいと思っています。

〇幹事社
 もう1つ、政府はコロナ対策として、4回目のワクチン接種対象に、全ての医療従事者、高齢者・障害者施設職員を追加する方針を示したところですが、本県における4回目接種への対応について伺いたいと思います。
 また、本県の3回目接種率は70%程度であり、1、2回目接種率と比べて10%低い状況にありますが、このことに対する受け止めと、接種率向上に向けた取組などがありましたらお聞かせ願いたいと思います。

〇知事
 新型コロナワクチンの4回目接種については、7月22日開催の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会において、その接種対象者の追加が承認されたことを踏まえ、国は同日から、それらの方々への接種を可能としたところです。
 県としては、市町村が希望する必要なワクチン量を詳細に確認し、適切な配分調整を行った上で、国から示された方針に沿って、新たに4回目接種の対象となる方々が速やかに接種できるよう、医療機関等と連携しながら、引き続き市町村をしっかりと支援していきたいと考えています。
 次に、本県の新型コロナワクチンの全人口に占める接種率は、8月1日に公表された国の資料によると、1回目接種が87.03%で全国[22] 第3位、2回目接種が85.92%で全国第3位、3回目接種が69.69%で全国第5位となっており、全国平均を大きく上回っているところです。
 しかし、この3回目接種については、1回目・2回目の接種率に比べて低い状況にありますが、その理由として、ワクチン接種後の発症予防等の効果は時間の経過とともに低下してしまうことや、若年層の方々でも感染した際には重症化してしまう恐れがあることが十分に理解されていないことなどがあると思っています。特に若年層の方々においては、1・2回目接種後に頭痛、発熱などの副反応が現れる頻度が非常に高い傾向にあったとも伺っており、こうしたこと等により、若年層の方々を中心として3回目接種を躊躇している方が一定数いるものと考えています。
 そのため、県では、国が示すワクチンの有効性や安全性について県民に正しく理解していただくために、これまでも県ホームページや新聞広報等を活用して広く周知してきたところであり、私としても、危機対策本部会議など機会があるたびに、ワクチン接種がご自身のみならず家族、友人、高齢者等、大切な方を守ることにもつながることから、特に若年層の方々に、3回目接種をご検討いただくよう継続して呼びかけているところです。
 全国第5位とは言われていますが、若い方々にご協力いただくことにより、ご自身だけでなく高齢者の方々を守ることにもつながりますし、県でも副反応等のための相談の仕組みも整えましたので、ご協力いただければありがたいと思っています。

〇記者
 JR東日本が、先日、平均乗客数が少ない路線の収支を初めて公表しました。この際、知事は県民の足を確保するために必要な取組を進めるというコメントを出しましたが、今後、国や鉄道事業者との具体的な協議が始まった場合に、県としては鉄路の路線存続を求めていくのか、それとも廃止を含めて検討していくのか、現時点でのお考えは。

〇知事
 県内の在来線は、県民の方々の通勤・通学・通院、あるいは観光の方々の広域的な移動手段として、日常生活や経済活動を支えているものと思っています。今後も、地方の暮らしを支える社会インフラとして非常に重要な役割を担うものと考えています。
 ただ一方で、人口減少の進行やライフスタイルの変化、さらにはコロナ禍における移動の自粛、リモートワークの普及ということにより、地方の鉄道の経営環境が一段と厳しさを増していることも承知しているところです。
 今般の国の有識者検討会の提言やJR各社の収支の公表は、こうした環境変化を背景とした動きであるものと受け止めています。これまでこういうことがなかったので、実際にこういう数字だったというのを改めて見て、驚くところがありました。
 鉄道の維持は全国共通の課題だと思っています。県としても、私としても、これまでも他の道府県とも連携しながら、国やJR東日本にさまざまなことを働き掛けてきて、利便性向上などについて進めてきたところです。数字は発表されたものの、今後の方向性や具体的な段取り、スケジュールが未定となっているので、引き続き、実際はどこまで、要するに今話に出た廃線なども含めどこまで考えているかなど、まずはいろんな情報収集をきちんと行う必要があると思っています。そして関連する市町村とも連携して、県民の暮らしの足を確保するための取組をしっかりと進めていきたいと思っています。
 ご存じのとおり、バスと連携した乗り換えシステムを作るなど、さまざまな取組をしています。その基本幹線となるのが、やはりJR。基本幹線があって、そこからどんどんつながっていってと、いろんな仕組みを作ってきたわけですから、われわれとしてはぜひとも、どういう状況になるかを見極め、(国やJR東日本から)ご説明をいただきながら、(路線を)残していくために必要な方向性、対策、(関係者に)ご納得いただける提案などがあると思います。そのことには最善の努力を尽くすべきだと、本当にそう思っています。

〇記者
 国土交通省の有識者検討会の提言では、こういった路線について、自治体か鉄道事業者から路線見直しに関する協議入りの要請があれば、国が主体的に協議会を設置するというふうになっていますが、この路線の見直しに向けて県から国に対して協議会の設置を求めるお考えはありますでしょうか。

〇知事
 自ら廃線を選ぶようなことはできませんが、そうではなく地域の交通ネットワークを残すためにどうするかといった前向きなことであればもちろん協議は必要だと思います。そういったことも含めて、情報収集を進めながら、慎重に検討しなければならないと思っています。青山副知事がJR関連に明るいので、しっかり情報収集してもらおうと思っています。

〇記者
 今の件に関連して、JR東日本やJR西日本など、JRが区間別の収支を出して、要は、廃線も、地元の負担も、というような言葉を使って公表したということに対して、今まで新幹線の時も、並行在来線を地元が負担するというかたちを採ってきたわけですけれども、新たな負担を強いるようなことを前提としたこういうふうな公表というものに対して、知事はどのように受け止めていますか。

〇知事
 JRとは連携していろんなことをやってきました。特に地域振興については、全面協力いただいており、要するに山手線が回っていればそれでいいのではなく、地方の経済や観光とか、地方が良くなってこそ、お互いに収支も含めて動くのが非常に重要ですよと言ってくださっていました。
 本当に頼りにしていましたし、また一緒に連携をしてきて、県とすればインバウンドでも、立体観光で飛行機で来た外国人客にJRで回ってもらうとか、連携して取り組んでやってきたわけです。実際、商売も含めてやってきました。
 ですから、今回のコロナ禍における働き方の変化、リモートワークの普及とか、いわゆる根本利益に及ぶようなそういったさまざまなことが起きているんだろうなということを、率直、純粋に感じました。
 しかしながら、これまで連携して地域振興ということを一緒に徹底してやってきたことを思えば、やはりここは素直にわれわれも、どうやってお客さんを増やして一緒に利益を出すか、考える必要があると思います。「大人の休日倶楽部」を使ってとか、さまざまな工夫をしてくれましたので、一緒に利益というか収益を上げる、お客さんを増やしていく算段を共に考えていくことを、国が設置する協議会とは別に、真面目にビジネスベースでのやり取りをしていかなければいけないと思っています。
 これまで、本県の観光の伸びに対して、どれだけ協力いただいたかと思うと、本当に頭が下がります。だから、今回この収支を含めて全部出されたということは、実は言いたいことがすごくあるのだろうと思います。そういう話を伺わせていただいて、いかにして共に鉄道という非常に重要な公共ネットワークを残していくかと。
 鉄道は、実際の足であると同時に文化であります。いろんな夢を持つものであり、本県にとってすごく大事なものだと思っています。だから、どのようにして一緒にやっていける体制を構築できるのかやり取りしていかなければならないと本気で思っています。それだけ今までお世話になっておりますので。

〇記者
 政府のBA.5対策強化宣言というものについて、都道府県の判断で発出するという方針が示されましたけれども、知事は従来、まん延防止措置の中身をこちらで選べるような体制を取らせてほしいというお話をされていたと思います。
 まずこの対策強化宣言に対する受け止めと、正直言えば、この内容、中身は今までやってきたのとあまり変わらないんじゃないかという気がするんですけれど。

〇知事
 オミクロン株のBA.5系統を中心とする感染が急速に拡大する中で、確かに政府は、新たな対策の枠組みとして、一定以上の医療の負荷の増大が認められる都道府県が地域の実情に応じてBA.5対策強化宣言を行って、住民や事業者に協力要請または呼びかけを実施すると、その場合、国は支援しますよと、そういう話でした。
 その上で、協力要請または呼びかけの内容については、例示として高齢者や基礎疾患を有する者、同居する家族等について、混雑した場所や感染リスクが高い場所への外出の自粛、感染リスクの高い行動を控えること、帰省等で高齢者や基礎疾患を有する者と接する場合の事前の検査、飲食店での大声や長時間の会食の回避、会話する際のマスクの着用などが挙げられています。具体的内容については、各都道府県で判断することとなっています。
 政府としても大切なことをおっしゃっており、われわれもこれらは非常に重要なことだと思っています。
 今回の対策は7月28日の全国知事会の緊急提言で、政府として現場で取るべき対策について新たな方針を示すよう求めたことを受けて、政府としても速やかに、本当に重要なのはこういうことだよと示してくれたと思っており、本当に重要なことであると受け止めています。

〇記者
 地上の風力発電について、先日、関西電力による蔵王の建設計画が変わったというのがありましたが、本県でもみちのく風力発電事業で、県の方でも審査会をやった上で、知事もご意見を昨年の12月に出しているところではありますが改めてお聞きしたいと思います。
 事業者の計画、具体的な計画はこれからというところもあると思うので言及できるところは限られると思いますが、現状で地上の風力発電、みちのく風力という八甲田で計画されているものについて所感等をお聞かせください。

〇知事
 議会でもどこでも明確に言っているつもりですが、法律的には、法律の手続きとして順々と来るので、県も法的機関として法的に受け答えはします。
 私はこれまで、環境保全の中で一番重要なのは水循環のネットワークだと申し上げてきました。相当手間をかけて山を整えてきたし、水路は11,000km、途切れているのをつなぎなおしながら本当に丁寧にやってきて、良い土と良い水で攻めの農林水産業に取り組んできました。
 法的な部分を離れて、それは法的にどうだと言われると勝てるかどうか分かりませんが、この私の立場で言えば、再生可能エネルギーはもちろん重要だと思っています。重要だと思っているからこそ、実際取り組んできましたが、山の上にズラッと(風力発電設備を)並べるというのはどういうことか分かりますか。山に入るルートが必要になりますし、山の上に設置されたら水循環もなくなります。私の立場で言えば、法律の問題ではなく、施策的に環境保全と水循環は一体であります。また、本気で取り組んできた私にとって、再生可能エネルギーを導入するとしても県民の命と暮らしを守る大切な水を貯え、作り、災害も防いでくれる、特に今般のように、大雨が降って防いでくれているのが山であります。そうした山、そして森林を無秩序に開発していいわけはないとは言っても、法的には、枠を打ってはめることができるかもしれないけど、私としては水資源を守り、命につながる山と水を守るというのが使命ですから。
 再生可能エネルギーだったら何をやってもいいのか、どこで何をやってもいいのかと。1ヘクタール以下なら何でもやるとなると、今般のように大雨が降った際に困ります。
 私の立場で言えば、法律に則った場合はいろいろと課題があることを今、発言しました。
 十分理解はしていますが、これだけ丁寧に水循環を、何年もかけて行っている農林水産部にぜひ聞いてほしい。
水循環を整えることがどれほど重要なことか、攻めの農林水産業だけではなく、環境保全、農業、漁業、全て恩恵を受けているわけで、その調和を図っていくためには、常に水のネットワークを考え、バランスを保っていかなければなりません。このことを丁寧にやってきた私にしてみれば、「なんだ、これは」という思いです。
だからこそ、何をやってもいいっていうものではない。このことに尽きると思っている。

〇幹事社
 ありがとうございました。

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