ホーム > 組織でさがす > 農林水産部 > 林政課 > 社団法人青い森農林振興公社の抜本的な経営改革について

関連分野

更新日付:2010年12月28日 林政課

社団法人青い森農林振興公社の抜本的な経営改革について

社団法人青い森農林振興公社の抜本的な経営改革について

県民の皆様へ

 この度、私は、県が5割出資する公益法人である「社団法人青い森農林振興公社」の経営改革に抜本的に取り組むことを決断し、その方向について決定いたしました。

 この公社は、担い手となる農家の規模拡大を進める「農地保有合理化事業」やスギなどを植林して森林資源を計画的に造成する「分収造林事業」などを実施し、本県農林業の振興に重要な役割を果たしてきました。

 特に、「分収造林事業」については、昭和40年代の国の「拡大造林政策」に呼応し、森林所有者による整備が進み難い地域において、公社が土地所有者と分収造林契約を結び森林整備するもので、それに要する経費は借入金で賄い、植林してから45年から50年後の伐採時の収益で返済するという仕組みで行っており、昭和45年度から平成14年度までに約1万200ヘクタールの優良な森林を造成してきています。

 私は常々、森林は林業のみならず、私たちの生活や農業、水産業などを支えているほか、県土の保全や地球温暖化の原因となる二酸化炭素の吸収・固定など、多くの公益的機能を発揮している重要なものと認識しており、公社が造成した分収林もその公益的機能の評価を金額に置き換えた場合、年間238億円と極めて大きく、今後も守っていかなければならない県民の貴重な財産、いわゆる「公共財」であると考えております。

 しかしながら、木材価格が低迷する一方で労務費が上昇するなど、当初予想し得なかった社会・経済情勢の大きな変化に伴い林業の採算性は悪化しました。このため、私は知事就任以降、分収造林事業において新たな契約をさせず、また、公社負担を伴わない定額助成事業の実施など様々な経営改善策を実施してきましたが、本年試算した分収造林事業の長期収支は、全ての木の伐採が完了する平成68年に借入金の返済に充てる財源が約313億円不足するという極めて厳しい状況になっています。

 このことは、国が進めた分収造林政策の従来の枠組みが事実上破綻をきたしているという構造的な問題が背景にあり、全国の林業公社も本県と同様、厳しい経営状況に陥っています。このため、県としては、他県とも連携しながら、国等に対し、分収造林問題への実効性のある抜本的な対策を打ち出すよう求めて参りました。

 しかし、今日に至るまで抜本的な対策が講じられず、公社を取り巻く環境は一層厳しさを増す状況にあり、このままでは公社の借入金が増え続けるだけであります。

 このようなことから、私は、今、抜本的な経営改革に取り組むことが、県民の皆様の将来の負担を最少化する最善の方法になると判断し、外部有識者からなる社団法人青い森農林振興公社経営検討委員会から経営改革に向けた御提言を頂いたほか、県議会や市町村、関係団体・各界各層の皆様からの御意見を賜り、県民負担を可能な限り軽減することを基本に、分収林の公共的な意義や分収割合見直しの妥当性、分収造林事業以外の事業が本県農林業に果たす役割等を総合的に検討し、下記のとおり公社経営改革の方向を決定いたしました。
  •  分収造林事業については、企業的経営の視点では再生が困難であることから、分収林の持つ地域経済の振興や公益的機能の発揮等、県民共通の「公共財」としての性格を考慮して県が引き継ぎます。

  •  県が引き継ぐことにより必要となる、株式会社日本政策金融公庫に係る債務の処理に当たっては、県民負担の最小化を図る観点から、平成25年度までの措置となっている第三セクター等改革推進債を活用することとします。
     また、公社は、県債務について所有する森林資産を県に代物弁済し、弁済額が債務額に満たない場合、県は債権を放棄いたします。

  •  分収造林事業の分収割合については、県民負担を可能な限り軽減する観点から、今後の保育経費や管理費などに応分の負担を求めることや、現行の分収造林契約との継続性、他県における見直し状況などを総合的に検討し、県と契約者の分収割合を現行の6:4から7.5:2.5を基本とすることとし、契約者が個人、共有地等の場合はその地代相当分を考慮して7:3、市町村、財産区の場合は、公益的機能の享受や地元雇用を通した地域振興のメリット、公租公課が発生しないことなどから8:2とし、変更協議を進めることとします。
     なお、木材価格の変動等の事情変更が生じた場合は、適切な時期に分収割合を見直すことといたします。

  •  分収造林事業以外の事業については、経営の効率化やサービスの向上に努めながら、継続して実施いたします。

 なお、分収造林事業を県が引き継いだ後においても、県民負担の軽減に最大限の努力を払いながら進めることはもちろん、森林の持つ公益的機能の発揮や多様な生物が生息できる環境の保全などの観点から、国に対して更なる支援対策が講じられるよう働きかけて参ります。県民の皆様には、御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。 

 平成22年12月
青森県知事 三村 申吾   

経営検討委員会報告書・経営改革の方向について

関連ページ

この記事についてのお問い合わせ

農林水産部 林政課 森林環境グループ
電話:017-734-9522  FAX:017-734-8145

この記事をシェアする

  • facebook
  • twitter
  • LINE

フォローする

  • facebook
  • twitter