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更新日付:2021年4月1日 

知事コラム(2021年4月)

名古屋があるさ!!

 新型コロナウイルス感染症(以下コロナ)の影響は、健康医療の分野のみならず、社会経済全般にも及んでいる。
 青森県が提案し、国内や東南アジアにも県産生鮮品の大半が翌日午前に店舗に到着するというA(エー)プレミアム(以下Aプレ)という輸送システムも直撃を受けている。
 この仕組みを使うと、青森県が誇る800kmの海岸線のとれたての魚介類や完熟した果物、りんごスイーツ等々が、ランチにはもう食材として使えるというわけで、特に新鮮であればあるほどその価値が高く評価される青森の海産物の輸出・移出を続伸させてきた。
 しかし、今やAプレはコロナによって危機に瀕(ひん)している。まず、国内需要では、会食等の激減により魚介類の消費が減少、相対的に物流が減ることとなった。特に生鮮品が主力のAプレには苦しい。
 さらに全国的課題として、国内・国外の航空貨物便が減便され、特に我々Aプレが、アジア物流の拠点としてきた沖縄貨物ハブの航空ネットワークが寸断された。
 これにより、Aプレチームがこれまで血道を上げて切り拓いてきた海外販路がバッサリと失われてしまった。具体には、Aプレの半数近くを占めていた香港ルート(大変に高い評価をいただき新鮮なホタテ等をどんどん輸出していた)が断たれてしまったのである。
 「輸出、輸出」と我々に発破をかけてきた国として、沖縄貨物ハブという輸出の重要なロジが失われた現実をどう考えているのだろうか…。
 「どうする?」との自分の問いに、担当チーム、特にAプレの西日本とアジア戦略・営業を担う大阪分室の答えはすこぶる明解だった。
「香港がダメなら、名古屋があるさ!!です」
 分室では、この機に国内向け営業を強化し、特に「中部」「中・四国」を重点に獅子奮迅の働きで新販路を拓いてくれた。
 このコロナ禍においても全く怯むことなく営業先を増やし続け、そして何と、令和2年度の実績では、海外実績が見込めない中、中部、中・四国エリアは前年度を大幅にググッと上回る見込みとなっている。
 このすごいファイトに、水産関係者とともに、私も心から「ご苦労様です。本当にありがとう」とお礼を述べたい。
 そしてこの強力な営業に加えて、我がAプレチームは、取組方針として「つながり維持」「別業態との取引拡大」「水産・青果仲卸との取引拡大」「食材フェアの開催」「青森ならではの商材紹介」「EC活用」を挙げてきた。
 まさに、ビヨンド・コロナに向けての心意気やよし!!
 私はこのチームの弛(たゆ)まぬファイトを大変誇りに思っている。そして、こうしたファイト、チャレンジの積み重ねが、青森県の未来を着実に切り拓いていくと信じている。
(県民だより あおもり - 2021年4月号)

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