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更新日付:2019年2月19日 県民生活文化課

青森プロボノプロジェクト(取組状況報告)

青森プロボノロゴ
このページでは、2018年から新たにスタートを切った 「青森プロボノプロジェクト」の取組状況について随時お知らせします。
←画像をクリックすると「認定NPO法人サービスグラント」のホームページ(青森プロボノチャレンジ)へジャンプします。

プロジェクト第3弾 青森プロボノチャレンジシンポジウム(終了)

本プロジェクトの第3弾として、本県初の「青森プロボノチャレンジ」について、その取組内容や成果を報告し、これからの社会貢献や働き方、さらには企業等における人材育成のバリエーションとしても注目される「プロボノ」を青森県にどうやって普及・定着させていくか....
プロボノに取り組んだ方々の生の声を聴きながら、皆様と共に考え、理解を深めるシンポジウムを開催しました!

青森プロボノチャレンジ実施概要・検証結果報告

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まず始めに青森プロボノチャレンジの企画運営業務を行った認定NPO法人サービスグラントの代表理事である嵯峨生馬氏より、今回の青森プロボノチャレンジの実施概要について報告をいただきました。
<報告内容>
・ なぜ青森県で「プロボノ」チャレンジを実施したか
・ そもそも「プロボノ」とは何か
・ 青森プロボノチャレンジの特徴(プロジェクト型支援)について
・ 各支援先団体の概要・各チームのプロボノ活動 
・ プロボノの参加者の考え方・生活の変化について
詳しくは、報告資料を御覧ください。 (報告資料)青森プロボノチャレンジ実施概要(認定NPO法人サービスグラント)PDFファイル[6464KB]
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次に、プロボノによる支援を受けた特定非営利活動法人コミュサーあおもり 西川代表から本チャレンジに参加された感想を伺いました。
・今回は、婚活イベントのマニュアルを作成していただきましたが、来年度の婚活イベントの実施に向けてスタッフみんなで使わせていただいています。
・具体的なアドバイスなどもたくさん伺う事ができ、私たちがずっとやってきた事を改めて見直す機会になるとともに活動に対する刺激を与えてもらいました。
・今回のプロボノ活動がきっかけでプロボノチームメンバーの方と一緒に婚活イベントを企画、開催させていただき、今でも関係が続いています。
本当に感謝しています。ありがとうございました。
藤澤
次に、株式会社リクルートマネージメントソリューションズの藤澤理恵氏から、青森プロボノチャレンジの参加者アンケート・ヒアリング調査の結果から、本チャレンジの参加者(プロボノワーカー)にとって、今回のプロボノ活動がどのような経験、学びとなったのか、仕事におけるを行動や考えにどのような変化をもたらしたか等について報告をいただきました。

<報告内容>
・ アンケート調査の趣旨・概要
・ 青森プロボノチャレンジを通じて参加してよかったこと・学んだことについて
・ 青森プロボノチャレンジ参加前後による行動・考え方の変化について
詳しくは、報告資料を御覧ください。
(報告資料)2018年度青森プロボノチャレンジアンケート・インタビュー調査でみる軌跡(株式会社リクルートマネージメントソリューションズ組織行動研究所 藤澤理恵)PDFファイル[1114KB]
nakanisi
次に、参加者(プロボノワーカー)である中西氏(子育てオーダーメイドサポートこももチーム)より感想を伺いました。
・元々ボランティアに興味があり、また青森県に転勤となり青森の人と仲良くなりたいということで参加しました。
・日々の生活で社会のために熱意をもって頑張っている団体の方々と会う機会はなく、貴重な良い経験となりました。
・お互いの居住地が離れていて、コミュニケーションを取ることが難しい面もありましたが、団体の方の話を聞きながら形のないものを形にしていくことが楽しく、成果物(マニュアル)をお渡しできたことが良かったです。
・物事を表面上だけで捉えるのではなく、その背景を考え、深堀をしていき、お客様の真のニーズを知ることが大切な事だと気付きました。
・仕事に生かせる「新たな発見」や「自分の可能性」を見つけることができました。
貴重な経験をさせていただきました。ありがとうございました。

トークセッション
 「人口減少の激流にある青森でプロボノを定着させて、地域共生社会を実現するためには何が必要か?」

トークセッション
「人口減少の激流にある青森でプロボノを定着させて、地域共生社会を実現するためには何が必要か」をテーマに、報告を行った嵯峨氏、藤澤氏と、IT企業に勤めながらプロボノ活動に取り組むNPO法人地域情報化モデル研究会の米田剛氏、青森プロボノプロジェクトの中で「ママボノ」の運営に携わったNPO法人子育て応援ココネットあおもりの久保田正美氏を交え、トークセッションを行いました。
・ コーディネーター
 認定NPO法人サービスグラント 代表理事 嵯峨生馬氏
・ パネリスト
 株式会社リクルートマネジメントソリューションズ組織行動研究所 研究員 藤澤 理恵氏
 特定非営利活動法人地域情報化モデル研究会 代表理事 米田 剛氏
 特定非営利活動法人子育て応援隊ココネットあおもり 副代表 久保田 正美氏
まず、IT企業に勤務されながらプロボノ活動を実践されてきた米田剛氏(左写真)から、プロボノに取り組む意義やプロボノ活動によって自らや本業(企業)にもたらされる効果などについてお話をいただきました。
久保田
次に、子育て支援活動を行っている久保田正美氏(左写真)から、「ママボノ」に関心を持たれた背景・理由や、「ママボノ」の運営を行ってどのような成果等が得られたのか、今後の「ママボノ」の取組に対する思いや期待などについてお話をいただきした。
青森にプロボノを普及・定着させるための課題として
・ 会社の応援の仕組み作り
・ コーディネーターの不足
・ 個人でプロボノ活動をすることの自覚化・見える化
の3つがパネリストから挙げられ、その後、会場の皆さまにもどのような課題があるのか話し合ってもらい、何名かに発表いただきました。
その後、各パネリストから青森におけるプロボノ活動の普及・定着に向けたポイントや提案、力強い応援メッセージなどをいただき閉会となりました。
一人ひとりのプロボノ活動が社会を変えるインパクトや可能性を持っているという事を実感できるシンポジウムとなりました。
トークセッションの内容(概要)については、下記ファイルを御覧ください。

プロジェクト第2弾 青森プロボノチャレンジ成果提案ミーティング(10月27日開催)

現在活動を展開している各プロボノチームの成果等について各支援先の団体へ報告を行いました。
また、本チャレンジ参加者・団体を始め、県民、NPO、企業等の皆様との情報共有等を図る「成果提案ミーティング」を開催しました。

成果提案ミーティング 当日の様子(会場 新町キューブ3階会議室)

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各プロボノチームの皆さんが、支援先の団体への「成果物」の提案・報告を終え、各チームの成果等について共有するため、支援先団体の皆さんと新町キューブに集合しました。
皆さん、和やかに談笑したり、自らの活動を振り返っています。
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まずはじめにNPO法人子育てオーダーメイドサポートこももチームの発表を行いました。支援内容は、「新規ヘルパー導入マニュアルの作成」です。
・発表概要
橋本代表の思いをどれだけマニュアルに載せられるかを考えて作成しました。そして、ヘルパーになりたい方にとって、分かりやすく、より理解を深めてもらえるように、マニュアルには、活動理念、ヘルパーになった時のメリット、サポート内容、ヘルパーの1日、Q&Aなどを掲載しました。
今回参加して感じた事は、形のないものをマニュアルとして落とし込むというこももさんのニーズに応えられて良かったと感じています。また、人口減少が進む青森県において、こももさんの活動は、これから本当に必要となる活動であるという事を実感出来きました。今回の活動を通じて、そうした事を勉強することができて本当に良かったと感じています。
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・子育てオーダーメイドサポートこもも橋本代表コメント
こういう機会がなければ、プロボノの方々とは出会えない。また、長く活動をしていると自らの取組を客観視することができない。この(プロボノチャレンジの)取組を通して、改めて活動を客観的に見ることができました。ありがとうございました。
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2番目は、NPO法人あおもりラジオくらぶチームの発表を行いました。
支援内容は、「市民参加募集に向けたウェブコンテンツの作成」です。
・発表概要
会員を増やすこと、そして資金調達にもつながるよう、チームメンバーで智恵を絞ってホームページのコンテンツを考えました。法人概要、会員募集などの項目を検討しながら、どうしたら会員になってもらえるかを考え、例えば、スタッフに元RABアナウンサーがいる事をもっと宣伝してはどうか、ロゴマーク・キャラクターを作成してはどうかなど様々なアイデアを整理して提案を行いました。
さらに、高校生、大学生、女性など対象に応じた広報戦略を考え、例えば、メディア関係に興味のある方には、番組作成の裏側、スキルなどを学べる、社会人には、プレゼンの際のポイントをおさえた話し方を学べるといった対象別のメリットを積極的にPRしていくことを提案しました。
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・あおもりラジオくらぶ小笠原理事コメント
活動を始めて10年となり、次のステージに行こうという時期を迎えていました。インターネットからの発信が中心となってきている中で当団体のホームページが古いこともあり、ホームページをリニューアルするためにプロボノチャレンジにエントリーさせていただきました。これから新しいロゴを作ったり、階層づくりなどプロボノの皆様に提案いただいた内容を参考に、年内にウェブサイト更新し、スマートフォン対応にもして、多くの方に私たちの活動に参加していただきたい。これからも皆様自身が番組を持ち、情報を発信していくお手伝いをしていきたいと考えています。今回は、こうした機会を与えていただきありがとうございました。
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・発表概要
サイボウズライブのサービスが来年4月で終了となるため、今後の団体の活動を行うためのクラウドツールについて調査し、CFSさんの活動にあったクラウドツールを整理し提案しました。
今回参加した感想ですが、セミナーの開催や保健大学の学園祭での普及啓発など代表の石川さんが病気を患いながら非常に熱心にCFSの活動をされていている事がよく分かりました。
また、今回、チームメンバーの居住地が異なり離れていたため、オンラインでのミーティングなどを重ねました。コミュニケーションに不安はありましたが、やってみると出来るという事が分かり、楽しかったです。さらに、今回の活動を通じて様々なクラウドツールを理解する事が出来たとともに、SNSを通じてネットワークを広げることができました。
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・CFS支援ネットワーク山内さんコメント
ミーティングに初めて参加させていただきました。CFS(慢性疲労症候群)は、病気が正しく理解されておらず、それは私たちだけでなく、医師も理解できていません。難病指定もされておらず、患者さんが大変困っています。そうした中で、お互いの患者がネットでつながることが非常に大事で、現在我々が使っている情報ツールであるサイボウズライブが来年4月でなくなる事は非常に大きいことでした。そこで、今回のプロボノチャレンジに応募しました。今回、我々にも負担のない形のものを検討いただき、良いツールを探してもらい、非常に貴重な時間をいただきました。まだ課題は残っていますが、今年度中に再スタートが切れると思っています。本当にありがとうございました。
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・発表概要
マニュアルの作成に向けてコミュサーあおもりの方々とミーティングを行い、ほのぼのとした雰囲気で活動を行いました。
キックオフミーティングの後、チーム内で分担を決め、団体への中間報告を行いながら詳細を詰めていきました。初めは、形に出来るのか不安もありましたが、最終的に40ページを超えるマニュアルとなりました。
今回参加した感想ですが、コミュサーあおもりさんは、縁結びのために非常に一生懸命に取り組み、参加者に幸せになって欲しいとの想いで実施されていることが良く分かりました。
今回作成したマニュアルが、より多くの方の縁結びのツールとして活用されることを期待しています。

2018102706
・コミュサーあおもり西川代表コメント
活動を始めて6年になりますが、事業も増えていく中で、人手も足りなくなり、これまでの活動をマニュアルという形にすることも難しい状況でした。今回のプロボノでお願いしたい事は様々ありましたが、その中で、今一番、重要な事を考え、日々の活動で出来なかったこと(マニュアル作成)をお願いしました。
プロボノメンバーとは、和気あいあいと活動をさせていただき、そして私たちの活動状況を全て話しました。その結果、初めての方でもすごく分かりやすいマニュアルを作成していただきました。そして、この取組を通じて、これまでの活動を振り返ることができ、また悩んでいたところをクリアにしていただくことが出来ました。プロボノの皆様には、本当に感謝しています。
これを機会に、改めて頑張っていきたいと考えたところです。ありがとうございました。
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・発表概要
吸盤綱引き全国大会の認知度が低く、はげます会のホームページとは別に、全国大会のホームページを作成しました。はげます会の方々とのミーティングを通じて、大会の参加だけではなく、観光も楽しんでもらいたいとの思いがあることが理解できました。
また、魅力的な方々が活動していて、そういう魅力をどうしたら伝えていけるかを考えて作成しました。目を引くイラストを入れたり、大会参加のメリットをわかりやすく伝えるため、賞品やこれまでの大会の様子などを掲載しました。
ママボノに参加して得られたもの、良かったことは、育児・家事をしている中で、目標を持ってミーティングをしたり、日常とは違う体験が出来てリフレッシュできました。鶴田町に出向いて会の方々と話しをしながら、青森には全国的に知られている「ねぶた」や「りんご」以外にも、魅力があることが実感できました。これまで経験してきた仕事とは異なる分野で、お互いに支え合って、一つのものが提案できたことで、普段感じることが出来ない達成感が得られました。
難しかった点は、鶴田町まで移動に1時間かかりましたので、子ども連れでは少しハードルが高いかなと感じましたが、会の方々に御理解をいただき助けられました。大変な面もありましたが、メンバーみんなで作り上げることができて本当に良かったと感じています。
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・ツル多はげます会須郷代表コメント
今回、プロボノ(ママボノ)に協力をいただいて、非常に立派な良いもの作っていただきました。ありがとうございました。
会の活動は、今年で30年になります。吸盤で楽しむだけではなく、発展形として将来は、青森県を世界のはげの聖地にする構想を掲げています。
吸盤全国大会は、国内からはげ頭を集めて全国大会を行い、青森県の活性化につなげたいという取組です。ところが、なかなか参加者が集まらなかった。なんとか良い方法はないかということで今回プロボノに協力いただきました。
今回、本当に良いホームページを作っていただきました。ありがとうございました。
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全てのチームの発表後、認定NPO法人サービスグラントの小林事務局長から今回のプロジェクトの総括がありました。
皆様、長い時間、本日は、本当にお疲れさまでした。
プロボノとして参加された皆様が、団体の活動の事を自分事のように話している事が、すごく良いことであると思います。明日から、目に入ってくるニュースの中でNPOやまちづくり団体の記事等を見た時に、見える景色が変わってくると思います。そうした事も楽しみにしてもらえればと思います。
また、支援先の団体の方々も日々忙しい中でプロボノを受け入れて大変な事もあったと思いますが、たくさんの時間と力をお貸しいただきありがとうございました。
プロボノのプロジェクトは終わりとなりますが、プロボノの方々が一番嬉しい事は、団体の活動にこういう変化があったという事を時間がたってから聞かせてもらうことです。
ぜひ、今回のプロジェクトで活かせたところ、活かせなかったところ、真摯なフィードバックをいただければと思います。
皆様、本当にお疲れ様でした。こういう場が持てて本当に良かったと感じています。
この機会に他のチームや団体の方々とも交流を深めていただき、お帰りいただければ幸いです。
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最後に、プロボノチームの皆さん、支援先団体の皆さんで集合写真を撮影しました。

プロジェクト第2弾 青森プロボノチャレンジ(終了)

青森プロボノプロジェクトの中核であり、本県初の取組となる「青森プロボノチャレンジ」を実施しました。
仕事を通じて培った様々な知識や経験等を有する参加者(プロボノワーカー)が4~5人でチームを編成し、NPO等の情報発信や組織運営体制の強化等につながる具体的な成果物の提案を各支援先団体に行いました。
支援先団体一覧
NO 団体名 支援メニュー
1 特定非営利活動法人子育てオーダーメイド・サポートこもも 新規ヘルパー導入マニュアル(完了)←クリックすると各チームの活動内容(サーヒ゛スク゛ラントHP)が御覧いただけます。
2 CFS(慢性疲労症候群)支援ネットワーク クラウドツール活用(完了)
3 特定非営利活動法人あおもりラジオくらぶ 市民参加募集に向けたウェブコンテンツ作成(完了)
4 特定非営利活動法人コミュサーあおもり イベント運営マニュアル(完了)
5 特定非営利活動法人ツル多はげます会 全国大会告知のための特設サイト(完了)
ママボノチームが活動しています。
※ママボノとは、育休中や離職中の子育て女性によるプロボノのことです。

プロジェクト第1弾 プロボノ促進トップセミナー(終了)

プロボノ促進トップセミナー
日本におけるプロボノの第一人者である嵯峨生馬氏と企業人の組織行動研究者である藤澤理恵氏を講師としてお招きし、人口減少社会において企業等がプロボノに取り組む意義などについて皆様と考える「プロボノ促進セミナー」を6月14日に青森市(アラスカ)で開催しました。
セミナーには、企業経営者やNPO関係者、自治体職員など約80名の皆様に参加いただき、講師のお二方には、会場から多くの質問が寄せられ「プロボノ」に対する関心の高まりを感じたセミナーとなりました。

講演

【テーマ】企業人の強みを活かす社会貢献活動 ~企業や自治体がプロボノにかかわるメリットとは~
【講師】 認定NPO法人サービスグラント代表理事 嵯峨生馬 氏
【プロフィール】1998年、日本総合研究所に入社、2005年、日本総研を退職後、同年、「プロボノ」により、NPOの基盤強化を支援する「サービスグラント」の活動を開始。2009年に特定非営利活動法人化し、代表理事に就任。現在、東京および関西を拠点に4,000人を超える社会人の登録を集め、600件以上のプロボノプロジェクトを実施されています。
まず始めに認定NPO法人サービスグラント嵯峨代表より、プロボノがこれからの社会に必要とされる意義やプロボノに参加する個人や企業(組織)のメリットなどについて分かりやすく示唆に富んだお話をいただきました。

<講演概要>
・「働き方改革」で得た時間の活用方法として副業と勉強の間にある良いとこ取りが出来るのが「プロボノ」です。
・プロボノとして関わる企業人は、増えており、プロボノワーカー(プロボノ参加者)の約半数は、ボランティア未経験者です。
・プロボノには、30代から40代の働き盛りの方を中心に、幅広い年代の方々が参加しています。
・プロボノとして活動している方は、特殊スキルや専門性を持った方だけではなく、多様な職種の方に参加していただいており、会社や自治体等で働いている人であればプロボノとして何らかの活動ができます。
・プロボノは、仕事と活動の両立が可能な活動である。最長でも半年間の活動期間とし、チームで取り組み、具体的な成果物を地域の課題解決のために様々な活動を行っている団体に提供することが大きな特長です。
・プロボノワーカーのチームと支援先の団体とをマッチングし、各チームで明確な目標を設定して、広報誌やウェブサイト作成などの情報発信支援やマニュアル作成など業務改善支援などに取り組んでいます。
・ほとんどの団体が、プロボノによる支援を受けて良かったとの回答をいただいています。
・全国的に自治体との連携も進み、プロボノにより地域づくり団体を応援する取り組みも始まっています。
・企業CSRの一環としてプロボノに取り組む企業も出始めてきており、プロボノプログラムに参加した社員の社会感度が上がるなどプロボノが企業の人材開発にも役立つことが分かってきました。
・参加した社員からは、視野が広がるなどの回答を得ており、プロボノを通じて、違う組織・分野に触れることで、自らの気付きにつながり、仕事にも良い影響が出ている例もあります。また、プロボノを経験した事で本業とは違うもう一つの活動の場を持ち社会で活躍している方々も出てきています。
・今回、企業経営者、役員の方々に御参加いただいているため、中小企業の方がどのようにプロボノに関わるかについて少しお話させてもらいたい。企業のトップは、トップセールスを行ったり、日々他流試合の連続であったりします。そのため、トップの方々のプロボノはもちろん歓迎しますが、特に企業のこれからのリーダー層に社外経験を積んでもらうためにもプロボノを活用いただくことについて考えていただければと思います。
・社会参加がこれからの時代のキーワードになります。プロボノだけではなく、社会課題に多くの方が関わって、様々な課題解決に向けて提案できる社会をつくっていくことが出来れば良いと考えています。
ふじさわりえ
【テーマ】プロボノへの参加経験が本業に与える影響
【講師】 株式会社リクルートマネジメントソリューションズ組織行動研究所 研究員 藤澤理恵 氏
【プロフィール】人事制度設計のコンサルティングや、研修開発、組織調査などに従事したのち、現職の研究員として、企業人の社会貢献・プロボノ活動、育児休業、human resource management(人的資源管理)の柔軟性などを題材とした調査を手がけ、組織を出入りする「越境」経験をテーマに研究をなされています。
藤澤
次に藤澤様から、プロボノへの参加が本業(自身)にどのような変化をもたらしているのか「越境」経験をキーワードに、ご自身のママのプロボノ(ママボノ)としての体験やプロボノワーカーへの調査結果から導かれる具体的な事例やデータを交えながら、プロボノの魅力・効果についてお話いただきました。

<講演概要>
・私も育児をしながらママのプロボノ「ママボノ」に参加したことがあります。参加して思った事は、プロボノは「たのしい!」ということ。そして、80歳のおじいちゃんと友達になれること。日常の生活の中には、こういう機会はなかなかありません。
・研究の視点からは、プロボノは、「越境」経験であるといえます。
・私たちは、組織の価値や専門性の中から外の世界を眺めています。より良いやり方・在り方はあっても「見えない」ことがあり、組織の役割を外すことで見える世界、とれる行動があり、そこで学ぶことがあります。
・では、ビジネス活動とボランティア活動とはどのような違い(異文化)があるのでしょうか。
・ビジネスは業績を上げるため、効率化等を行いますが、ボランティアは、ニーズを探索してその都度成果を探っていきます。また、ビジネスは、地位によって組織を動かし分業・専門化していますが、ボランティアは、関係性によって動かしていきます。その他にも両者には、それぞれ文化(違い)があります。
・プロボノという自立したチームの中で、こうした異なる文化の方々と目標を共有し活動を行う「越境」経験を通じて、様々な刺激を受けることで、会社では大したことではなくても社外で生かせるスキルがある(自己理解)、相手の真意を知るために話しを聞いてみる(他者理解)、などこれまでの「当たり前」を見直す機会となっています。
・こうした経験をすることにより、自らの仕事の目的を考え、自分をより生かし、エネルギーが最大化するような仕事環境を創る(ジョブ・クラフティング=仕事のカスタマイズ)を行う機会となり、本業における良い変化がもたらされています。

トークセッション

プロボノに着眼されたきっかけは?青森でプロボノをするにはどうすれば良いでしょうか?プロボノのチーム編成はどのように行うのでしょうか?ママボノの内容について具体的に知りたい。など会場からたくさんの質問をいただき、時間の許す限り講師のお二人から回答をいただきました。
なお、当日お答えできなかった質問と回答内容は、次のとおりです。

セミナー当日お答えできなかった会場からの質問に対する回答

嵯峨さんからの回答
質問 回答
人口減少・高齢化の時代、特に地方では社会参加意識が低い。その中で、プロボノ意識を育てる方法は何か。 プロボノを通じて、NPO・地域団体にとって成果が生まれ、また、プロボノワーカーにとって有意義と感じられる機会を提供することが、プロボノに対する理解や関心を高めることにつながると考えています。
定年後の生き方で人材不足が社会活動でも起こっており特に教育者や公務員退職者が定年後活動できる「働き改革」として50代、40代の内にプロボノ意識を導入すべきではないか。 プロボノはどのような年代の方にもご参加いただきたい活動ですが、定年を見据えた働き方・生き方の選択肢を広げる経験を積むうえで、プロボノは大変有効だと思います。
企業はどのように参加したいと思う社員に対して協力していけば良いのか。 まずは、社員にプロボノに行くことを奨励する、プロボノに参加した社員を褒める、といったあたりから始めてはいかがでしょうか。「ボランティアに行く暇があるなら仕事をすべき」とか、「ボランティアに行って仕事に集中できなくては困る」といった見方・考え方をせず、むしろ、社外で新しい経験を積もうとする人を積極的に認める姿勢や空気感を醸成することで、社員が行動・実践しやすくなります。
ライフシフトが前に出すぎると会社がプロボノを出すことに躊躇してしまうのでは。 プロボノを機会に転職を考えるケースはまれにありますが、プロボノを機会にいまの職場の価値や魅力を再発見するケースもあります。企業は、社員の主体性や自律性を高める施策として、プロボノを効果的に位置づけていただければと思います。
NPO関係者の方の参加もあると話しておられましたが、そのようなみなさんは、実際に活動し、他のNPOを支援したいという志を持たれているみなさんなのでしょうか。 一般的に、NPOの方は、自団体の活動に忙しく、他団体の支援にプロボノワーカーとして参加されることはあまり多くはありません。しかし、NPOのスタッフの方でも、企業や行政の人たちと一緒にプロジェクトに取り組む経験をする機会として、プロボノに参加することは歓迎です。
有償ボランティアは、どのような扱いになるのか、業務分野なのか。ボランティア分野になるのでしょうか。 一般的に、有償ボランティアは、ボランティア活動を安定的に継続させることを目的として、活動に際して発生する費用や、最低限の日当や謝礼を発生させるものさします。有償ボランティアが「業務」か「ボランティア」かということでいえば、「ボランティア」の分野に入ります。
NPOやプロボノの活動の中で懇親会は必要か。 プロボノチームのメンバーや、NPOの方との間で、お互いの親睦を図ったり、コミュニケーションを円滑にしたり、健闘をたたえ合うような機会として、懇親会が有効なことは多くあります。とはいえ、懇親会は、絶対に必要ということでも、また、強制するようなことでもありませんので、無理なく楽しめる範囲で実施していただけたらと思います。
プロボノをマッチングさせることをビジネスにする動きはあるのでしょうか。 サービスグラントをはじめ、いくつかのNPOは、プロボノのコーディネートを企業・行政等と連携して取り組む事業として行っており、ソーシャルビジネスのひとつと見ることもできます。
行政(国、県、市町村)、企業、団体と、ネットワーク協議会、環境活動に取り組んでいくことはプロボノ活動なのか。 いただいたご質問だけでは、内容の詳細が分からないため明確な回答はできませんが、本業の経験・スキル・専門知識を生かして取り組んでいる活動で、かつ、営利を目的としない活動あれば、広い意味で、プロボノ活動と呼ぶことができると思います。

藤澤さんからの回答
質問 回答
ジョブとタスクの違いって何でしょうか。定義もそうですが、腹落ちできるイメージを示していただけると幸いです。 「タスク」は日本語では「課業」「業務」などと翻訳されることが多いです。従業員一人分の担当する「タスク」を束ねたものが「ジョブ」という関係で、「ジョブ」を翻訳するなら「担当職務」と呼ぶのがよいかと考えます。例えば、「人事部採用リーダー」という「ジョブ」には、面接者の教育、募集広告、面接会場の準備、内定者のフォロー、メンバーへの業務配分、といったいくつもの「タスク」があります。セミナーでご紹介した「タスク・クラフティング」は、メンバーに権限委譲するタスクを増減したり、自分のIT活用スキルを生かして採用候補者との新しいコミュニケーションの機会をつくるといった事例が当てはまります。
(再掲)企業はどのように参加したいと思う社員に対して協力していけば良いのか。 まず、参加方法、内容など具体的な情報提供が考えられます。そして、会社として社会貢献やプロボノに積極的に取組む姿勢やメッセージの発信、とくにそのような会社の意向が参加者の上司にあたる現場の管理職に届くことが大きなサポートになると思われます。海外の企業では、活動参加を業務時間として扱う、評価基準の一部として用いる、などのかなり積極的な支援策も行われることがあるそうです。
自分の体験から自己理解、他者理解がされた話題や具体的事例があれば伺いたい。 若手をしかりつけがちだった40代の男性が、プロボノで若手の活動を見守るうちに成果が出たという経験を通じて、相手の言動を早い段階で自分の価値観に当てはめて決めつけがちだったかもしれない(自己理解)、若手もいろんな価値ある考えを持っている(他者理解)と考えるようになり、「忍耐強くなりました」と話してくださった事例があります。
また、自分は一人で活動することが好きなのだ(自己理解)、他者との協働は面倒(他者理解)と考えていた方が、プロボノ経験を通じて、チームで仕事をするのも好きかもしれない(自己理解)、責任を問うのでなく支援の声を掛け合うと仕事が生産的になる(他者理解)といった考えに変化したという、ITエンジニアの男性や、クリエイターの女性の事例があります。専門性の内容が異なる人の意見が自分にとって意外なもので参考になった経験や、ボランティアでお互いに時間を捻出しているという認識だと自然と助け合えた経験が、そのような自己理解、他者理解の変化につながったようです。
(再掲)有償ボランティアは、どのような扱いになるのか、業務分野なのか。ボランティア分野になるのでしょうか。 企業における扱われ方は、報酬の金額の程度や、就業規則次第と考えられます。
(再掲)NPOやプロボノの活動の中で懇親会は必要か。 プロボノにおいて、当初はスキルを生かすことや社会貢献を目的に参加する方が多いですが、その活動を継続する方は、プロボノ・コミュニティとでも呼ぶべき仲間とのつながりが生まれた方である傾向が見られます。サード・プレイス(家庭、職場に次ぐ第三の居場所)などという言葉もありますが、「参加している」「居場所がある」という情緒的な報酬が、継続的な支援の喜びや動機につながるようです。懇親会もボランタリー(自発的な参加)の範囲で実施されることが望ましいと思いますが、懇親会に限らない方法で、NPOが積極的に声をかけ、関係づくり、場づくりを心がけることは、プロボノの経験をよりかけがえの無いものにすることが考えられます。
(再掲)プロボノをマッチングさせることをビジネスにする動きはあるのでしょうか。 プロボノは、かなり大きく異なる文化を背景にもつ人や団体の協働活動であることは、セミナーでもご説明した通りです。マッチングはただ人や団体を引き合わせるのではなく、そのような異文化をこえて、協働で、短期間の間に社会的に価値のある成果を出す活動をプロデュースする専門的な活動です。その価値が理解され、専門性に見合った報酬が支払われるケースは増えてきていると思います。

事務局からの回答
質問 回答
プロボノプロジェクトを動かしていくための「お金」は、どこから出て、どのように回っていくのですか。(誰がどのように負担) 青森プロボノチャレンジ(以下「プロボノチャレンジ」という。)に関して回答いたします。
県では、プロボノチャレンジを実施するため、参加者説明会等の開催、NPO等の募集などに関する経費を負担しています。そのうち、プロボノチャレンジの企画・運営業務(参加者説明会等の運営、参加者申込受付、プロボノチーム編成等)については、認定特定非営利活動法人サービスグラントに業務委託しています。
また、プロボノチャレンジにより、支援を受けたい団体やプロボノワーカーの皆様には、参加に係る交通費や通信費等を負担いただくこととなりますが、キックオフミーティングの会場経費やボランティア保険など一部の経費については、県が負担することとしています。

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県民生活文化課 文化・NPO活動支援グループ
電話:017-734-9207  FAX:017-734-8046

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