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更新日付:2011年8月1日

県民だより あおもり(2011年 8月号 第128号)テキスト版

県民だよりあおもり2011年8月号1ページ
縄文の魅力を広く伝えたい 北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群を世界遺産に

Q.「縄文是川ボランティア」の活動内容について教えてください。
A.縄文時代の文化や技術を学んでもらおうと、平成8年に土器作りの体験学習指導ボランティアを始めたのがきっかけです。平成11年からは「縄文是川ボランティア」という名称で、体験学習指導のほかに是川石器時代遺跡のガイドも行ってきました。さらに、今年7月には「八戸市埋蔵文化財センター是川縄文館」が開館したので、館内の展示室のガイドも担当しています。現在、メンバーは55人。定年退職した教職員やサラリーマン、主婦など60代を中心に、最高齢では80代のメンバーもいるんですよ。皆さんに楽しんでもらうためには、まず自分が楽しまなくては!と、みんな明るく意欲的に活動しています。

Q. ガイドのやりがいはどんなところにありますか?
A.なんといっても、子どもたちとのふれあいが楽しいですね!風張遺跡から出土し、平成21年に国宝に指定された「合掌土偶」の前では、子どもたちにいろんな質問をするんですよ。「合掌土偶は、男、女、どっちだと思う?」。「女だよ。だって、おっぱいがあるもん!」。「両手を合わせてお祈りしているみたいに見えるけど、縄文時代の人は何を祈っていたと思う?」。そこから広がる子どもたちの回答は実にさまざまで、縄文時代の暮らしに対する想像力や興味がふくらんでいきます。また、県外のお客様からお手紙を頂戴するなど、ガイドをきっかけに新たな交流が生まれるのも楽しいですね。

Q. 是川石器時代遺跡の魅力とは?
A.是川石器時代遺跡は、縄文時代の堀田(ほった)遺跡(中期)・一(いち)王寺(おうじ)遺跡(前~中期)・中居遺跡(晩期)の三遺跡の総称。特に中居遺跡の低湿地は、泥炭層という遺物が腐りにくい土層だったため、トチやクルミなどの殻のほか、赤や黒の漆を塗った弓や飾り太刀、クシ、耳飾り、籃胎漆器(らんたいしっき)など、優れた美術工芸品が保存状態の良い状態で出土しています。大正~昭和の初めにかけて地元の泉山岩次郎・泉山斐次郎(あやじろう)両氏によって発掘が行われましたが、その出土品を大切に守り続けてきたことで、散逸することなく今に受け継がれてきたことも素晴らしいですね。

Q. オープンしたばかりの「是川縄文館」の紹介をお願いします。
A.外観・館内共に赤と黒の漆をイメージカラーにし、のびやかな空間が広がる縄文浪漫あふれる施設です。2階「常設展示室」では、是川遺跡と風張1遺跡の出土品を中心に展示し、合掌土偶も見られます。1階では土器作りやドングリクッキーなどの体験が楽しめるほか、ミュージアムショップや喫茶コーナーもあります。

Q. 現代に生きる私たちが、縄文時代の人々に学ぶべきことは?
A.縄文晩期の土器からは、高度な技術と芸術的センスの高さがうかがえます。ゆっくりと時間をかけ、祈りを込めて土器や土偶を作っていた当時の人々は、もしかして現代人よりも精神的に豊かだったのでは?効率を最優先し、文明の豊かさばかりを追求してきた現代人は、縄文人の精神世界に学ぶべきところが大きいのではないでしょうか。

県民だよりあおもり2011年8月号2ページ
「北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群」を世界遺産に

 北海道・北東北には、円筒土器文化や亀ヶ岡文化など縄文を代表する遺跡が数多くあります。植生や地形など豊かな自然環境がそのまま保全され、縄文時代を彷彿とさせる遺跡群は、その歴史的価値が高く評価されています。そこで、青森県は、北海道、岩手県、秋田県並びに12市町と共同で、「北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群」として、平成27年度の世界遺産登録を目指し、その準備を進めています。

世界遺産は、未来の世代に引き継いでいくべき人類共通の宝
 世界遺産は、世界遺産条約(1972年)に基づいて世界遺産一覧表に記載された、顕著で普遍的価値を有する「遺跡」や「建造物群」などのことです。 「北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群」は、国の調査・審議を受け、平成21年1月5日、世界遺産暫定一覧表に記載されました。
 この暫定一覧表に記載された資産の中から、国が、原則として1年に1件をユネスコ世界遺産センターに推薦します。その後「国際記念物遺跡会議(イコモス)」の専門家による現地調査・報告を経て、ユネスコ世界遺産委員会での審議・登録決定となります。

「北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群」15遺跡

・青森市 【特別史跡】 三内丸山遺跡(さんないまるやまいせき)(前期~中期)
 我が国を代表する縄文時代の大規模集落で、長期間にわたり定住生活が営まれ、膨大な量の土器や石器、土偶、ヒスイなどが出土しており、縄文文化を考える上できわめて重要な遺跡です。

・青森市 【史跡】 小牧野遺跡(こまきのいせき)(後期)
 大規模な環状列石で、膨大な数の石が三重の環を描くように配置されており、祭祀や葬送の場であったと考えられています。

・八戸市 【史跡】 是川石器時代遺跡(これかわせっきじだいいせき)(晩期)
 堀田遺跡、一王寺遺跡、中居遺跡の総称で、中でも中居遺跡は亀ヶ岡文化を代表する遺跡のひとつです。多くの漆製品が発見され、優れた漆技術を知ることができます。
・八戸市 【史跡】 長七谷地貝塚(ちょうしちやちかいづか)(早期)
 東北北部を代表する貝塚で、魚骨や漁具などが出土しており、漁労を中心とした生業、食生活、自然環境などを知る上で貴重な貝塚です。

・つがる市 【史跡】 亀ヶ岡石器時代遺跡(かめがおかせっきじだいいせき)(晩期)
 土器がたくさん出土することで江戸時代より知られ、亀ヶ岡文化の名称の由来にもなった遺跡です。住居や墓が見つかるとともに、遮光器土偶、漆塗り製品、ヒスイ製の勾玉(まがたま)などが発見されました。

・つがる市 【史跡】 田小屋野貝塚(たごやのかいづか)(前期)
 日本海側では数少ない貝塚で魚や動物の骨、貝類、骨角器などが出土しています。ベンケイガイで貝輪を作り、他の地域と交易しており、当時の交流・交易を知る上で重要です。

・七戸町 【史跡】 二ツ森貝塚(ふたつもりかいづか)(前期~中期)
 東北地方有数の大規模な貝塚で、魚や動物の骨、貝類、骨角器が発見されています。また、竪穴住居や食料の貯蔵穴・墓や、埋葬された犬も見つかり、縄文人と犬との関係を知る上で貴重です。

・外ヶ浜町 大平山元1遺跡(おおだいやまもといちいせき)(草創期)
 旧石器時代の特徴を持つ石器群とともに、土器と石鏃(せきぞく)が伴って出土しています。土器は約16,500年前の日本最古のものと考えられ、旧石器時代から縄文時代への変遷を考える上で重要です。

・洞爺湖町 【史跡】 入江・高砂貝塚(いりえたかさごかいづか)(前期~晩期)
・伊達市 【史跡】 北黄金貝塚(きたこがねかいづか)(前期~中期)
・森町 【史跡】 鷲ノ木遺跡(わしのきいせき)(後期)
・函館市 【史跡】 大船遺跡(おおふねいせき)(中期)
・鹿角市 【特別史跡】 大湯環状列石(おおゆかんじょうれっせき)(後期)
・北秋田市 【史跡】 伊勢堂岱遺跡(いせどうたいいせき)(後期)
・一戸町 【史跡】 御所野遺跡(ごしょのいせき)(中期)

問い合わせ先
文化財保護課 電話 017-734-9922

県民だよりあおもり2011年8月号3ページ
情熱青森!レポート vol.14

津軽百年食堂の著者・森沢明夫氏に、次回作のテーマである縄文時代の魅力と、青森県の魅力について語っていただきました。

一万年も続いた、平和で幸せな縄文時代を知りたい

 以前、三内丸山遺跡で出土品や石器類、縄文人の骨、ヒスイなどを触らせてもらったことをきっかけに、日本人のルーツである縄文人と彼らが生きた時代をもっと知りたいと思い、調べ始めました。すると、一万年以上も戦争がない平和な時代が続いていたことが分かったんです。こんなにも長い間、人間が変化を必要としなかったということは、幸せに満たされた時代だったということ、そんな縄文時代のスピリットや平和な生き方は、今の日本にはとても必要なことだと思いました。

縄文時代にいちばん近い、パプアニューギニアでの出会い
 僕は縄文時代をもっと知るため、一万年前の暮らしを今でも続けているパプアニューギニアの「首狩り族」の集落に行きました。そこは、石器時代からそのまま現代にワープしたような、縄文時代に限りなく近い文化を持つ集落です。ある日、僕はそこで生活をしているクズム族のテレマン酋長に「酋長として一番大事なことは?」と聞いてみました。すると酋長は、「部族のみんなが等しく恐れや不安を抱かず、美味しい水を飲み、キレイな空気を吸い、畑を耕し、狩りができ、そして家族が平和に暮らすこと。それが一番大切な酋長の仕事だ。」と。そんな生き物として当たり前のことが、今の日本にはできていない。石器時代に負けています。酋長の考え方は、縄文時代に通じるものがあるような気がしました。

石器作り体験で気付いたこと
 縄文時代の魅力に惹かれ、「石器作り体験」に参加し、矢じりを作ってみました。40分かけて出来上がったときに感じたのは、一発の矢じりの“重さ”。黒曜石はガラス質だから実際に矢を放つとパリンと割れてしまう。いくら丁寧に作っても、標的を外れ、失敗したら割れて無駄になる。だからきっと、射るときには、大切な一発として使っていたんだろうと実感しました。

縄文時代をテーマにした小説について
 僕の著書である弘前市が舞台の「津軽百年食堂」と青森市が舞台の「青森ドロップキッカーズ」は、登場人物が微妙につながっています。わき役だけど重要人物として同じ人が登場します。その3作目となるのが、今年の秋に出版するつもりで執筆している「縄文」をテーマにした小説。八戸を舞台に、縄文時代と現代をリンクさせるようなファンタジックな話を考えています。1、2作目がリンクし、全部読むと話がつながっているような。もちろんそれぞれの作品は1冊で完結しているので新作だけ読んでも内容が分からないってことはありません。

青森県は「日本の掘りごたつ」だと思う
 唐突ですが、掘りごたつって、布団をめくれば誰にも分け隔てなく受け入れてくれる物ですよね。足を入れたらポカポカ温かくて。青森県は、そんな温かい心をみんな持っているところだと思います。そして、食べ物がやたらと美味い。山も海も自然の密度が濃い青森県の食べ物が日本で一番美味しいと思います。特に好きなのは海の幸。どのお刺身も本当に美味しいのですが、八戸で獲れるサバには驚きました。人が温かくて食べ物が美味しく自然が美しい。青森県はそんな魅力がつまった僕の大好きな場所です。

 森沢明夫 作家 1969年 千葉県生まれ
 小説、エッセイ、絵本、ノンフィクションなど、幅広い分野で作品を生み出している。

県民だよりあおもり2011年8月号4ページ
がん検診を受けましょう

 本県では、「がん」による死亡が死亡原因の第1位を占め、およそ3人に1人は「がん」で尊い命を失っています。しかし、目ざましい医療の進歩により、がんは早期発見することで治すことができるようになってきました。例えば、大腸がんの治癒率は約70パーセントですが、早期発見の場合ほぼ100パーセント完治します。
 元気な時こそがん検診を受けましょう。症状が出てからでは、既にがんが進行している可能性があります。症状がないうちに検診を受け、「がん」を早期に発見し、治療することが大切です。
 がん検診について、詳しくはお住まいの市町村にお問い合わせください。
インターネットでの詳しい情報は、青森 がん情報 国 がん情報サービス

問い合わせ先
がん・生活習慣病対策課 電話 017-734-9216

がん患者のQOL(生活の質)を支えます ~がん地域連携パスの活用~

 「がんにかかっても、できるだけ住み慣れた地域で治療を受けたい」という思いに応えるため、医療・福祉の関係機関が連携して、切れ目のないサービスを提供する仕組みの一つとなる「がん地域連携パス」の試行的運用が、4月から始まっています。

がん地域連携パスとは
 手術や放射線治療など、がんの専門的な治療を終えた後、地域で適切な医療や介護を受けられるように、患者と患者を支える医療・介護関係者が、治療状況などを共有するための計画書です。
 4月からの試行的運用では、青森県統一パスの試案を作成し、県内に6か所あるがん診療連携拠点病院(県立中央病院、弘前大学医学部附属病院、八戸市立市民病院、三沢市立三沢病院、むつ総合病院、十和田市立中央病院)及びこれらの病院と連携する地域の医療機関との間で行われています。
 試行的運用の対象となる「がん」は、胃がん、大腸がん、肝がん、乳がん、肺がんの5つです。
 がん診療連携拠点病院で専門的な治療を終えた後、拠点病院から発行される「私のカルテ」と呼ばれる患者用のがん地域連携パスを携帯して、地域の医療機関を受診する際、検査結果や治療経過等を記載していきます。これにより、患者本人が治療状況や今後の治療の道筋を理解できるようになります。
 また、医療機関や地域包括支援センター、訪問看護ステーション等医療・福祉の関係機関が、お互いに「医療者用パス」によって患者の治療計画や診療情報を共有することができ、必要なサービスを適切に、切れ目なく提供することができます。がん地域連携パスは、治療を受けながら地域で安心して生活していくがん患者やその家族を支えていきます。

問い合わせ先
県立中央病院 患者・家族相談支援室 電話 017-726-8377

県民だよりあおもり2011年8月号5ページ
認知症を学び地域で支えよう!~認知症サポーター100万人キャラバン~

 
認知症は身近な問題です
 認知症は脳の病気に起因するもので、誰にでも起こりえます。自分や家族が認知症になるかもしれず、決して他人事ではありません。現在、認知症の人は全国で約210万人といわれていますが、超高齢化に伴い、30年後には全国で400万人程度まで増加すると予測されています。

認知症になるとどうなるの?
<記憶障害> 同じことを言ったり聞いたりする/しまい忘れや置き忘れが目立つ/直前のことも忘れてしまう
<見当識障害> 「いつ・どこ」なのか,かわからない/よく知っている場所で迷う
<判断力の低下> 寒くても薄着のまま外に出る/真夏でもセーターを着ている
<実行機能障害> 段取りができない
<妄想> 物を盗まれたと言う
<抑うつ> 気持ちが落ち込んでやる気が出ない
<徘徊> 目的もなく歩き回る
<幻覚> あるはずのないものが見える
 認知症になるとこのような症状が出ますが、地域に多くの理解者・支援者がいれば、認知症の人も住み慣れた地域で安全に暮らすことができます。

「認知症サポーター100万人キャラバン」
県内の現状(平成23年3月31日現在)☆認知症サポーター:19,115人
“認知症になっても安心して暮らせるまち”の実現を目指して、全国的な取り組みを進めています。
○認知症サポーターとは
・認知症を正しく理解し、認知症の人や家族を温かく見守る応援者です。
・キャラバン・メイトが行う養成講座を受講するとサポーターになれます。
特別な役割を担うわけではなく、講座を通じて認知症を正しく理解し、できる範囲で認知症の人や家族を応援します。「友人や家族に講座で学んだ知識を伝える」、「認知症の方が困っているのを見かけたときに声をかける」、「自分が働く場で、できる範囲で手助けをする」など、ちょっとした心配りをしていただくことが主な活動です。

認知症サポーター講座を受講するには
受講希望の方は、お住まいの市町村の認知症対策窓口にお問い合わせください。
県でも今年度、認知症サポーター養成講座を開催する予定です。詳しくはお問い合わせください。

問い合わせ先
高齢福祉保険課 電話 017-734-9296

青森県産業技術センターPR館が青森市にオープンしました!

 地方独立行政法人 青森県産業技術開発センターは、農林水産や工業、食品加工など様々な新技術・商品開発に取り組み、農林漁業者や中小企業者等を支援する研究機関です。
 PR館 “アレッラ”では、産業技術センターがプロデュースした商品の販売や研究成果をPRしています。農業や水産業の加工品はもちろん、木工品から化粧品まで、県産技術の結晶が一堂に集まっています。
 県民の皆さん、事業者の皆さんのご来店、ご相談をお待ちしています。

“アレッラ” 030-0801 青森市新町1-11-17
TEL 017-773-1347 FAX 017-773-1348
営業時間/午前10時から 午後6時まで 休館日/毎週月曜日

問い合わせ先
農林水産政策課 電話 017-734-9474

県民だよりあおもり2011年8月号6ページ
青森県復興プラン~東北の元気、日本の元気をあおもりから~

 3月11日の大震災から4か月余、本県が本格的な復興への歩みを着実に進めていくことが、東北の復興、ひいては日本の復興へとつながっていきます。県では現在、「生活再建」「産業復興」「インフラ復興」の3つの分野を中心に、「創造的復興」への取り組みを進めています。

命と暮らしを守る<生活再建>
1 当面の資金と住宅の確保
 一時金の支給(義援金の早期配分、災害弔慰金の支給)、被災された方々に対する一時受入施設や県営住宅等の提供などを行っています。
2 雇用対策の強化
 雇用機会の創出、離職者等の職業能力開発の充実、雇用維持対策に取り組んでいます。
3 健康で安心して暮らせる生活環境の確保
 被災者の心のケアや子どもたちの就学支援、生活環境の保全を図っています。

あおもりの生業復興<産業復興>
1 「攻めの農林水産業」の基盤復興
 漁船等の取得支援を始めとする水産業や農林畜産業の復興に取り組んでいます。
2 企業活動の維持と早期復興
 金融支援の充実など事業活動及び経営安定化の支援を行っています。
3 「とことん元気な観光・輸出産業」の復興
 誘客宣伝活動の充実強化や海外との交流促進を図っています。
4 風評被害の防止
 風評被害の防止を国に強く求めています。

暮らしと生業を支える<インフラ復興>
 県民生活や産業復興を支える要として、また三陸沿岸被災地への物資輸送拠点として、八戸港の本格的な復旧に取り組んでいます。海岸・河川堤防等や漁港施設、農地・農業用施設等の早期の機能回復をめざしています。
 あわせて、他の被災地に対する人的、物的支援も継続し、観光や物産など、東北が元気になるための取り組みも進め、東北全体の復興に貢献していきます。
 また、年内を目途に本県の創造的復興に向けた中長期的な取組の方向性を示す「青森県復興ビジョン(仮称)」を取りまとめるとともに、今回の教訓を踏まえ、防災対策の総点検を行い、年度を目途に見直しを行います。東日本大震災からの復興に際しては、この震災を契機として、今までよりも進化した地域社会を形成していくため、私たち一人ひとりに何ができるかを考え、行動していきましょう。

青森県復興プランの具体的な内容は県庁HP青森県復興プラン

問い合わせ先
生活再建・産業復興局 TEL 017-734-9580

申吾のほっとコラム

みんなで行こう、夏祭り


 東北の復興のために、できる地域からひとつひとつの光を灯そうと青森DC(デスティネーションキャンペーン)をスタートさせたのは、4月23日だった。
 DCのための準備期間から考えると、アスパムでのつつましい式典は、とてもとても小さな光だったが、関係者はみな、「観光」が持つ力を少しでも元気づくりにつなげていこうという熱い意欲に燃えていた。
 4月29日には東北新幹線が50日ぶりに全線復旧し、桜の弘前城で再出発を発信する式典が行われた。青森のためだけではなく、全東北のためにと、連休初日に復旧を間に合わせた工事関係者や鉄道マンたちの懸命な努力と心意気に、JR東日本の清野社長が男泣きした姿に、心から感動した。
 全国のJR各社や旅行業界が「がんばろう日本!がんばろう東北!」の合言葉で支えてくれた青森DCも、7月22日に幕を閉じた。しかし、その後、全国の高校生たちが北東北3県に結集し、インターハイというスポーツの祭典で我々を大いに元気づけてくれている。若い元気な姿や声が県内・北東北に満ちているという素晴らしさは、大きな希望の光だ。
 そしていよいよ、あおもり五大夏祭りシーズンが始まる。8月1日、復興の思いを込めての八戸三社大祭が一番手。夜には築城400年、掛け声も幽玄な弘前ねぷた。翌日は東北の夏祭りの大本命、青森ねぶたが続き、4日は高さ23メートル、秋にはソウル出陣の立侫武多。旧盆を挟んで18日からは五車別れが切ない田名部まつりへと至る。
 しかし、これだけではない。県内各地に地元の人たちの情熱に守られてきた祭りがある。黒石よされ、野辺地祇園、木造馬市まつり、山車まつり、八幡宮祭典………、本当に地域ごとに大切なお祭りがある。
 これまで、今年は青森の夏祭りにおいでくださいと、県外・国外へ発信し続けてきた。町や村が灯す祭りという光にご参加いただいて、復興の灯を大きくして下さいとお願いし続けてきた。
 今、県民の皆さんにも改めてお願いしたい。どうか、この夏は県内、いや東北各地の夏祭りに参加してください、見に行ってください、みんなで元気をつくっていきましょう。

県民だよりあおもり2011年8月号7ページ
大人もこどもも楽しめる!イベント特集

◆県立郷土館
特別展「十和田湖・八甲田山」
多くの観光客が訪れる「十和田湖・八甲田山」の成り立ちから人間との関わりまで自然や歴史・民俗・産業・美術等様々な視点から掘り下げて紹介します。
■会 期: 9月11日(日曜日)まで 
■時 間: 9:00~17:00
■会 場: 青森県立郷土館
■観覧料: 一般 500円(400円)/大学生・高校 240円(200円) ※中学生以下は無料、( )内は20名以上の団体料金
県立郷土館 電話017-777-1585

◆白神山地ビジターセンター
「白神山地の渓流を歩く」 ~白神の清流を体感します
■日 時:8月21日(日曜日)9:00~15:00 
■場 所:西目屋村・大川(予定)
■対 象:一般(中学生以上)
■定 員:20人(参加費無料)
■持ち物:昼食、飲み物、おやつ、雨具、手袋、帽子、タオル、着替え、カメラ等
■履 物:地下足袋(スパイク付き)或いは渓流用フェルト底シューズ
■服 装:川の中に入るため、渓流散策に適したもの。(ジャージ等) 

「樹木医と歩く白神山地」 ~ブナ林を散策しながら白神の木々について学びます。~
■日 時:9月4日(日曜日)9:00~15:00 
■場 所:西目屋村・ブナ遺伝資源保存林
■対 象:一般(中学生以上)
■定 員:20人(参加費無料)
■持ち物:昼食、飲み物、おやつ、雨具、手袋、帽子、敷物、カメラ等
■服 装:野外活動にふさわしいもの(履物は登山に適したもの)

白神山地ビジターセンター 電話0172-85-2810

「日本の祭りinあおもり2011」 観覧者募集
がんばろう日本!がんばろう東北!「交流 ~つながる つなげる ふるさとの祭り~」
「日本の祭りinあおもり2011」は、国内外の伝統芸能が一堂に会する国内最大級の伝統芸能の祭典です。青森県内はもちろん、江差追分(北海道)・八代妙見祭(熊本県)・高千穂神楽(宮崎県)・阿波踊り(徳島県)等、全国各地の祭りや、韓国・台湾などの海外の伝統芸能といった、バラエティー豊かな30団体余の伝統工芸の公演が楽しめます。また、サブ会場では、青森ねぶた、五所川原立佞武多の山車の展示や、「あおもりうまいもの市」「ご当地グルメ屋台村」等、お楽しみイベントが多数開催されます。

青森市文化会館(メイン会場)9月24日(土曜日)13:30~18:00、9月25日(日曜日)11:00~16:15
青森ベイエリア(サブ会場) 9月24日(土曜日)11:00~17:00、9月25日(日曜日)11:00~16:00
メイン会場の観覧者募集中
両会場とも入場無料ですが、青森市文化会館会場の観覧には、両日とも事前の申込みが必要です。(応募者多数の場合は抽選となります。)
申込方法:
1.公式ホームページの観覧者募集フォームからお申し込みください。
2.はがき、FAX(017-734-8126)、メール、郵便番号、住所、氏名、電話番号、希望人数(1申込みにつき2人まで)、観覧希望日を記入し、〒030-8570県観光交流推進課内「日本の祭り」 観覧希望係へ
申込締切:8月19日(金曜日)
・文化会館とベイエリアを結ぶ無料シャトルバスが運行します。
・臨時無料駐車場がありますが、台数に制限があるのでなるべく公共交通機関をご利用ください。

観光交流推進課 電話 017-734-9389

県民だよりあおもり2011年8月号8ページ
インフォメーション

◆小児救急電話相談
子どもが急に発熱したときなど、電話で相談に応じる「こども救急電話相談」を休日夜間に実施していますが、8月1日から平日夜間も実施することになりました。
相談窓口電話番号 局番なしの#8000、
ダイヤル回線又は公衆電話の場合は017-722-1152
医療薬務課 TEL017-734-9287

◆命を大切にする心を育む三行ラブレター作品募集
子どもから大人へ、大人から子どもへ、子どもから子どもへなどあなたの周りの大切な人に対する感謝や尊敬の気持ちを相手に伝える三行ラブレター(60字以内の手紙)を募集しています。入賞作品は、カレンダーや作品集に掲載されます。
○募集部門 ・小学生の部 ・中学生、高校生の部 ・一般の部
○審査委員長 黛まどか氏(俳人)
○応募締切 9月5日(月曜日)当日消印有効
※応募方法等、詳しくは県庁ホームページ 三行ラブレター
青少年・男女共同参画課 TEL 017-734-9226

節電マイナス15パーセントにご協力ください
東日本大震災の影響で、県内でも電力が不足しています。各家庭においても、午前9時から午後8時までの時間帯に15パーセントの節電が求められています。
○家庭では 冷房、照明、電気製品の使用は必要最小限に。 必要のない電気製品は、コンセントを抜く。 冷蔵庫の設定温度は弱めに。無駄な開閉をやめる。
エネルギー開発振興課 TEL 017-734-9378

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電話:017-734-9137  FAX:017-734-8031

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