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更新日付:2011年3月7日 東青地域県民局地域整備部駒込ダム建設所

barrage journal 第45号

ばらーじゅ・じゅるなる
第45号   平成23年2月

下湯ダム・浅虫ダムだより

2月2日現在青森市の積雪は127cmとなっています。
今年は5年ぶりの大雪とのことで下湯ダム及び浅虫ダムの積雪写真を掲載します。
  • 下湯ダム コア倉庫 1月12日撮影
     
  • 下湯ダム 管理所裏の四阿 1月12日撮影
     
  • 下湯ダム 管理所前の電柱 1月27日撮影
  • 下湯ダム 艇庫 1月12日撮影
     
  • 浅虫ダム ダム湖結氷状況 1月11日撮影
     
  • 浅虫ダム 堤体視準測量用除雪状況 1月19日撮影

日本の国土の特徴について

 日本列島はアジア大陸の東端に位置し、太平洋、日本海、東シナ海、オホーツク海などの海に四方を囲まれ、島弧と呼ばれる深い海溝の陸側に沿って存在する弧状の島列で、北海道、本州、四国、九州の四つの大きな島と約6、900の小さな島から成り立っております。また、日本列島はその位置や形状から固有の自然環境を有しており、今回は、この日本列島の特徴について、見て行きたいと思います。
日本列島の位置
 最初に、地球における日本の位置を確認しましょう。皆さん地球儀を思い出してください。地球儀には縦の線(北極と南極を通る線)と横の線(北極と南極で収束する線)が描かれております。これは地球上での位置を座標で表すための線で、縦線を経線(子午線)と言い横線を緯線と言います。地球上にある物体の位置は地球中心からの角度により経度、緯度で表されます。経度とはイギリスのグリニッジ天文台跡を通る経線(赤道に直交する南北の線)を基準に、東西へそれぞれ180度まで表し東回りを東経、西回りを西経と呼んでおります。また、緯度とは赤道を基準として南北へそれぞれ90度まで表し赤道の北側を北緯、南側を南緯と呼んでおります。
 日本の東西南北端の経度緯度を表します。
 日本の東西南北端の経度緯度から日本の国土の長さを計算すると、東西の長さはL=3,146km、南北の長さはL=2,787kmとなります。日本の国土は東西南北に約3,000kmの長さがあると覚えてください。
 日本の最北端と同じ緯度にある都市は、フランスのリオン、イタリアのミラノ、カナダのモントリオールなどであり、図からも分かるようにヨーロッパの大部分は日本の最北端より北(イギリスのロンドン=北緯51度、フランスのパリ=48度)にあります。
 一方、日本の最南端は東京都の沖ノ鳥島であり、ベトナムのハノイやハワイのホノルルと同じ緯度になります。
では、これらによる特徴は?

(1) 国土が南北に長いため同じ日本国でも気候が異なります。
 南は亜熱帯に、北は亜寒帯に属する(多くの地域は温帯気候)ため、動物や植物の生息できる環境が違います。これは地球が球体であるために生じる現象であり、一般に気温は赤道付近が最も高く、両極付近で最も低くなります。同じ量の太陽エネルギーを受けても緯度の高い方が受け取る面積が広いため、面積当たりの受け取る熱量が小さくなり、逆に赤道付近では大きくなります。このため緯度の高い方が気温が低いことになります。
 また、地球は太陽の周りを公転し、自らも自転しております。この自転軸が公転面の垂線に対して23.4度傾いているため、春夏秋冬という四季が訪れるのです。(特に日本では季節の移ろいを敏感に五官で感じることができ、結果として日本特有の様々な文化や習慣が生み出されました)
 2010年のソメイヨシノの開花実績(ソメイヨシノの南限は九州鹿児島付近)は、九州福岡市の3月14日の開花に始まり、前線が次第に北上、北海道室蘭市では5月14日の開花となりました。
 サクラの開花は九州と北海道で2ヶ月近くも異なっているのです。つまり、自転軸が傾いているため、春から夏に向け日本国全体が単位当たりの太陽の熱エネルギーをだんだんと強く受けるようになることと、その量が緯度で違うことによりこのような現象が起るのです。これと同様のことが紅葉前線にも言え、秋から冬に向け紅葉前線が北から南へ下がって行くのです。
 緯度の違いが最も良く現れるのが植物の分布です。
「環境省自然環境局 生物多様性センター 調査科資料」によれば、一般に植物の分布は、気温(緯度や高度による違い)と降水量に対応しており、日本列島が北海道から沖縄まで北から南に約3,000kmと弓状に長く、さらに海岸から高山までと様々な立地条件を有することから、それぞれの地域に応じた多様な生物相を形成しており、シダ植物以上の高等植物だけでも約6,000種以上といわれる植物が、その立地条件に応じた植生(植物群落)分布を成しております。
 また3,000mを越える山脈を有する日本列島では、緯度に伴う水平的分布と標高による垂直的分布による植生の分布パターンがみられます。
 日本の植生は、自然植生の構成種の名をとって、高山帯域(高山草原とハイマツ帯)、コケモモ-トウヒクラス域(亜高山針葉樹林域)、ブナクラス域(落葉広葉樹林域)、ヤブツバキクラス域(常緑広葉樹林域)の各クラス域に大別されております。この「クラス域」とは、広域に分布し景観を特徴づけている自然植生によって植物社会学的に定義されたもので、主要なクラスの生育域のことを指しております。
 さらに、地球の自転軸が23.4度傾いて太陽の周りを公転することに伴う気候(気温)の変化は、日本人が大好きな桜開花前線の北上に表れております。
(2) 国土が東西に長いために「時差」が生じます。
 日本の標準時は兵庫県明石市(東経135度)ですが、明石市と比較して北海道根室市では約40分早く太陽が真南に位置し、与那国島では約50分遅く真南に位置します。朝のテレビ生中継で、青森では夜が明けているのに、九州ではまだ暗かったという経験がございませんか?
 以上のように日本の国土が東西南北方向にそれぞれ3,000kmの長さを有していることから、気候の違いや時差が生まれているのです。
日本の気候
 次に、日本の気象の特徴を述べたいと思います。ここではNewton別冊「天気と気象」などを参考にします。一般に気象現象の多くは、「気温」「気圧」「水蒸気」の3要素で説明が可能と言われております。まず、この3要素についてお話します。  

(1) 気温
 気象現象の3要素の中で最も大きな役割を果たすのが「気温」であり、その源は「太陽から地球に注ぎこまれる放射エネルギー」です。太陽の放射とは暖かい太陽表面からの「熱放射」で、物体の温度により、どの波長の光をどの程度出すのかということが決まってきます。温度が高くなるにつれてピークの波長が短くなります。
 太陽の放射波長は紫外線、可視光線、赤外線の3領域に跨っておりますが、地球の放射波長は太陽のピーク波長より長い赤外線です。太陽からの放射エネルギーはどの様に地球に降り注ぎ、どの様に宇宙空間に返されて行くのでしょうか?
 地球上端に達した放射エネルギーは、大気中に存在するオゾンなどに吸収されたり、大気中の雲やエアロゾルと呼ばれるゴミにより散乱・反射しながら地球に到達します。また、地球からの放射は、より波長の長い赤外線となることで、大気中の水蒸気や二酸化炭素に吸収されやすくなります。そして地球からの放射エネルギーを吸収した大気は、再び地表と宇宙に向かって放射を行います。
 このような現象が繰り返されることで、地球の平均気温が15℃でほぼ一定に保たれているのです。もし、地球に大気が無ければ、計算上、地球の平均気温は約-20℃になると言われており、地球の平均気温を15℃でほぼ一定に保つ、この大気の保温効果を「温室効果」と呼んでおります。
 また、毎日、地球が太陽からの放射エネルギーを受けているのに、際限なく温暖化しないのは、地球が太陽から受け取ったのと同じ量のエネルギーを、宇宙空間へ放出していることによります。
 エネルギーの収支を考えます。地球大気上端へ到達する太陽放射エネルギーは、約1,370W/m2であり、全地球平均すると、その4分の1の約342W/m2になります。この約342W/m2を100%として、その収支を図示します。
 到達したエネルギーのうち、22%が雲やエアロゾルに、9%が地表の雪などに反射され、31%が宇宙に戻って行きます。そして、20%が大気に、49%が地表に吸収され大気や地球が暖められます。
 一方、地球の平均気温である288°K(15℃)時の放射エネルギーは114%と見積もられております。このうち12%は大気の窓を通して直接宇宙へ逸散しますが、残りの102%は再び大気に吸収されます。
 また、大気自身も宇宙に向けて放射をしており、48+9=57%が大気から宇宙への放射となります。さらに、温室効果気体により95%が地球表面に再び吸収されることになります。
 以上のように、地球が暖まる課程は、大気よりも地表面の方がはるかに多い太陽エネルギーを吸収するために、まず、太陽エネルギーが地表面を暖め、暖まった地表面などから熱が放射され大気が暖められるのです。このため、高度が上がるにつれ気温が低くなります。
(2) 気圧

 二つ目の要素の「気圧」についてお話します。地球の大気は引力のために、しっかりと地球に引きつけられており、地表にはこの大気の重みがかかっております。「気圧」とは、この重みによって生じる圧力のことを言い、地表面(海抜0m)の「気圧」の平均は1,013hPaです。これは10mの海底にいるのと同じ圧力になります。
 また、「気圧」は大気の重みから生じる圧力であることから、高い所に行けば、それより上にある大気の量は減ることになるので、気圧は低くなります。
 地球大気の鉛直分布図の縦軸の気圧と高度の関係から分かるように、高度15kmで気圧は100hPa(地表の1/10)になります。つまり、大気のほぼ90%は高度15km以下に存在することになります。
 また、先に地表面付近が暖められることにより、大気の上層と下層との交換、すなわち対流が起ります。対流が活発に行われる地上高10km~16kmまでの大気層を対流圏と呼び、雲や降水などの天気現象は対流圏で起ります。対流圏より上では、上空に向かって気温の低下率が小さいか、逆に気温が上昇するようになります。対流圏から地上高50kmまでを成層圏と呼び、成層圏と対流圏の境界を対流圏界面と呼んでおります。
 成層圏ではオゾン濃度が高く、オゾンが紫外線を吸収して大気が加熱されることにより、図のような温度勾配になります。また、成層圏内では水蒸気がほとんどないために、対流圏のように雲が発生することもございません、さらに成層圏内の温度などにより対流圏内で発生した雲が対流圏界面を突破出来ないのが普通です。(ジェット機の窓から外を眺めている時を思い出して下さい。雲海を抜けると上空には真っ青な青空が広がり、下には雲が海のように平らに見えませんか?)

「気圧」の話に戻ります。
 太陽エネルギーにより強く暖められた場所では空気が軽くなり、上昇気流が発生します。上昇気流が発生した場所では地表の「気圧」が低くなり、これが低気圧となります。
 また、上空に昇った空気は、次第に冷やされて重くなり、上昇気流の起っている所と別の場所で下降気流となって地表に戻ります。空気が冷やされて重くなった分だけ地上の「気圧」が高く(高気圧)なるのです。
 さらに、上空から地表へと下降した空気は、自ずと気圧の低くなっている場所へと流れ込みます。つまり、地表付近では高気圧から低気圧に向かう空気の流れ「風」が生まれるのです。
 このような大気の流れ「風」は地球規模で起っており、大気の大循環は赤道付近の熱を両極に運ぶ役目を担っております。
 しかし、熱の移動だけ考えれば南北方向の動きとなるのですが、実際の地球では低緯度において「東寄りの風」、中緯度において「西寄りの風」、そして高緯度においても「東寄りの風」となります。この原因を考えてみます。
 この地球の自転によって起る転向力をコリオリの力と呼び、北半球では進行方向の右にそらせようと、南半球では左のそらせようとするコリオリの力を受けます。
この力は、地球が球であるために、緯度ごとで自転の速度が異なることに起因します。
 今、北極から真南に向かって大砲を撃ったとします。地球から遠く離れた星から見れば、弾は最初に与えられた方向に真っすぐ飛んでいきます。
 しかし、地球が自転しているので、弾が到着する地点は、最初の目標値地点より西にずれることになります。地球外から見れば、地球が自転しているため弾が西にそれたとすぐ分かります。
 しかし、地球上にあって地球とともに回転する人にとっては、弾に何かの力が働き進行方向を西にそらせたと見えます。
 では北半球における、地球規模での大気の大循環を見ることにしましょう。
 赤道付近で暖められた空気は上昇気流となって上空に向かい、上空で南北方向に分かれます。北に向かった気流はコリオリの力を受けて次第に右側にそれて行きます。この間に気流は冷やされ重くなり、北緯30度付近に達すると、一部は下降気流となって地表に戻ります。地表に戻った気流はコリオリの力を受けながら、赤道の低気圧に向かって南西に進む事になります。この時起きる北東の風を「貿易風」と呼び、貿易風を造る大気の流れを「ハドレー循環」と呼んでおります。また、北緯30度付近に出来る高気圧帯を「中緯度高気圧帯」と呼んでおります。
 一方、北極付近にも同様の循環があり、北緯60度付近の比較的暖かい空気が上昇し、北極点付近で冷やされ下降する形で循環が形成されております。この循環を「極循環」と呼び、極地方向から吹く北東風を「極偏東風」と呼んでおります。また、北緯60度付近に出来る低気圧帯を「高緯度低気圧帯」と呼びます。

 さて、「ハドレー循環」と「極循環」の間の日本を含む中緯度帯に、もう一つ「フェレル循環」と呼ばれる循環があります。この循環は大気の対流による熱輸送ではなく、「偏西風」と呼ばれる強い西風の流れが蛇行することで南北の熱輸送を可能としているのです。中緯度においては低緯度の暖気と高緯度の寒気の気温差が大きく、「温度風」と呼ばれる気温の高い側を右に見るような西風が卓越します。さらに、上空に行くほど南北の気圧傾斜が大きくなるので風が強まって行きます。(偏西風帯の中で特に風が強いものを「ジェット気流」と呼んでおります)
 「フェレル循環」とは、低緯度の暖気と高緯度の寒気がお互いに侵入すること等により、南北の熱移動が行われる空気の循環を言います。
(3) 水蒸気

 三つ目の要素の「水蒸気」についてお話します。
 雲や雨や雪は「水蒸気」が姿を変えたものであると4月号の「水のお話し」で述べました。まず雲を思い浮かべて下さい。空に浮かぶ雲は、空気が冷却され空気中に含まれた「水蒸気」が凝結して出来たものです。では、空気の冷却はどの様に起きるのでしょうか?

 自然界における空気の最も効率のよい冷却方法は上昇気流に乗ることです。
 今、地表付近に「水蒸気」を含んだ空気塊があるとします。この空気塊が 上昇気流により上昇し始めます。上空に行くほど気圧が低いために水蒸気を含んだ空気塊は膨張することになります。しかし、空気塊の膨張は空気塊が持っている運動エネルギーを使用することになり、結果として温度が低下することになります。この現象は、スプレーの缶を使用し続けると缶自体が冷たくなる事でも明らかです。そして、一定の温度になると水蒸気は初めて水滴となり、目に見える雲となるのです。
 では、雲は落ちてこないのでしょうか?雲粒は直径0.01mm程度と非常に小さいため、上昇気流の中では、なかなか落下しづらいのです。もし落下したとしても、地表に到達する前に空気中で蒸発してしまいます。また、上昇気流により「水蒸気」が常に供給し続けられる事で雲があり続けるように見えるのです。
 さらに、雲粒が一定以上に大きくなると、落下速度が大きくなり、落下する水滴が空中で蒸発されずに地表に届くようになります。これが雨であり、その大きさは直径1mm以上(雲粒の100倍以上の大きさ)となります。
 雨には冷たい雨と暖かい雨があります。強い上昇気流によって、上空に運ばれた「水蒸気」は、さらに上昇するに従って水滴から氷晶へと変化します。氷晶は周りの水滴を吸収しながら次第に大きくなり、やがて雪の結晶となります。大きな雪の結晶は上昇気流では支えきれなくなり下降を始めます。そして、そのまま地表に届くのが雪であり、降下途中で大気の気温が0℃以上となり雪の結晶が融けて地表に届いた雨が冷たい雨となるのです。
 また、熱帯地方では大量の「水蒸気」を含んだ空気塊が、強い上昇気流によって上昇し、雲の中で水滴となった後、さらに上昇する前に周囲の大量の水滴と衝突し雨粒となって地表に降ります。この雨はスコールと言って暖かい雨になるのです。
 雨や雪などには上昇気流が大きな役割を果たしますが、上昇気流はどの様に発生するのでしょうか?
a) 一番単純に思いつくのは地表が熱せられた時です。太陽からの熱エネルギーを受け取った地表面は強く熱せられ、地表面近くの空気が暖められて軽くなり上昇し始めるのです。
b) 地面を熱する代わりに、上空に冷たい寒気が入って来ても同じ効果があります。上空に著しく冷たい空気が運ばれて来ると、地表近くの空気との間に大きな温度差が生じます。この温度差によって地表の空気が上昇し始めるのです。一般に「不安定な大気」とはこのような状態を言っております。
c) 山地に風がぶつかって起る風の急上昇です。もちろん山を越えた後は下降気流となって下って行くのが普通ですが、この様にして出来た気流の上昇下降は風下側で山岳波と呼ばれる波になってしばらくの間続く事もあります。
d) 低気圧のように周りから空気が集まって来る所です。低気圧の中心に吹きこんでくる空気は行き場を失い上昇するのです。これを「収束」と呼んでおります。収束は陸風と海風とがぶつかる時や、平野から狭い谷あいに風が吹き込んだ時も起ります。
e) 気団と気団がぶりかりあっても上昇気流が起ります。ぶつかって出来る前線には、温暖前線と寒冷前線がありますが、温暖前線の所では冷たい気団の上へ暖かい気団がのし上がる形となり比較的緩やかな上昇気流となります。一方、寒冷前線は暖かい気団の中に寒気団が潜り込むような形となり、その前面では激しい上昇気流が起ります。
 日本の気象の特徴と、その仕組みについて見て行きましょう。

 太陽からの放射エネルギーにより暖められた赤道付近の熱は、より寒冷な極方向へと運ばれており、地球では、この熱移動による大気の大循環が確立されております。
 もう一度、ウィキメディア・コモンズの大気の循環を見てください。地球の大気は東西方向、つまり緯度方向に同じ流れとなっております。これは同緯度であれば、気候がほぼ同じであることを示唆しております。言い換えれば、赤道から極に向かって熱帯、乾燥帯、温帯、冷帯、寒帯と帯状に気候区分が並びます。
 世界の気候区分図からは、各区分が概ね緯度方向に帯状に分布している事が分かります。赤道は熱帯収束帯として上昇気流が発達して雨量が多いこと、南北緯30度付近では下降気流が発達、晴天が続き砂漠地帯が多いことなどが想像出来ます。
 しかし、東西方向で非対称な区域も認められます。これは気候が陸地や海の影響を受けていることを意味します。気象現象が起きる対流圏の上端は地上高10~16kmであることから、大きな山脈の影響を受けやすいこと、および水蒸気の供給源である海の存在が非対称である事などによります。
 では総降水量について、日本と世界各国を比較してみましょう。国土交通省のHPに掲載されている図から、日本の年降水量は1718mmであり、世界の年降水量(880mm)の約2倍となっていること。また、年降水量が1000mmを超える区域は、中央アフリカ、南アジア、東南アジア、ブラジル周辺、北アメリカ大西洋沿岸などに限られ、そのほとんどが熱帯気候区域に属していること。
 さらに、主要都市における年間降水量月別の比較を行うと、日本の降水量は季節ごとの変動が激しく、梅雨期と台風期に集中していることなどが分かります。(ちなみに、東京の月別降水量は、最多雨月の9月で208.5mmであり最小雨月12月(39.6mm)の5倍に達します。なお、ロンドン、ローマ、シドニー、リオデジャネイロの雨量一目盛りは100mmです。
 では、このような日本の天気の仕組みについて見て行きましょう。

 日本の気象は、四季の変化がはっきりしており、温暖な沖縄から寒冷な北海道まで南北の気候の差が大きいのが特徴であり、主に太平洋高気圧、シベリア高気圧、移動性高気圧(揚子江気団)、オホーツク高気圧に支配されております。また、「水蒸気」の供給源となる日本近海には、赤道から北上する対馬海流と黒潮、北極圏から南下するリマン海流と親潮が流れており、この高気圧団の微妙なバランスと海流によって日本の天気が左右されるのです。
○冬の天気
 冬の北半球は、注ぎこまれる太陽の放射エネルギーが最も少なくなる時期であり、雲のない夜には放射冷却現象により地表の熱が宇宙へと逸散するとともに、次第に冷え込みが厳しくなっていきます。
 特に、シベリアの内陸部においてはこのような現象が顕著となり、空気の層も冷やされて重くなります。しかし、この乾燥した冷たい空気塊は、ヒマラヤ山脈やチベット高原の存在により、南下を阻まれるために、さらに寒気が強まり巨大な高気圧に発達するのです。
 また、日本の東の海上には低気圧が発達して西高東低の気圧配置になり、高気圧から北西の季節風が吹くことになるのです。さらに、冷たく乾燥したシベリア高気圧から吹く風は、日本海を吹き渡るときに暖流である対馬海流から大量の水蒸気を吸収し、日本海上空に広大なすじ状の雲を造るとともに、日本列島の中央を南北に走る脊梁山脈にぶつかり、上昇気流となって積乱雲を発し、日本海側に大量の雪を降らせるのです。
 また、雪を降らせることにより水蒸気が無くなった風は、太平洋側へと吹きこみますが、高地の冷気を引きずり降ろすため、「空っ風」と言われる乾燥し凍てつくような寒さを伴った風となるのです。
○春の天気
 春が近くなると、シベリア高気圧から吹く北西の風が弱くなり、冬季には南に移動していた偏西風もやや北上します。これに伴って中国大陸で発生した低気圧も進路を北側に移し、日本海を北東に進むコースをとるようになります。そして西から低気圧と移動性高気圧が交互に現れ、天気が周期的に変化し、寒暖を繰り返すようになります。またこの時期、太平洋の高気圧から日本海の低気圧に向かって強く吹きこむ、最初の南風を「春一番」と呼んでおります。この風は、太平洋側には雨を降らせますが、脊梁山脈を越えることで太平洋側より乾燥し高温となる事が知られております。この現象を「フェーン現象」と呼んでおり、日本海側ではしばしば雪崩等を引き起こす原因となります。
 また、「春一番」が吹くのは、日本海で低気圧が発達しながら北東に進む時で、強い南風の後には強い北風が吹いて、突風を伴うことも珍しくありません。
○梅雨の時期
 春から夏に移って行く過程の6月上旬から7月下旬にかけて日本列島は、長雨の季節「梅雨」に入ります。「梅雨」はオホーツク高気圧から吹きだす風と太平洋高気圧から吹きだす風が、日本列島の上空で衝突することで起きる気象現象であり、衝突の境界を「梅雨前線」と呼んでおります。
 この二方向からの風は勢力が釣り合うことで行き場を失い上昇気流となり、雲が発生し広い範囲で雨となるのです。また、勢力が釣り合っている限りは、発生した上昇気流は同じ場所にとどまります。さらに、オホーツク高気圧からの風は冷たく、太平洋高気圧からの風は南からの暖かい風となります。しかし、いずれも海上を渡って来るので「水蒸気」を十分吸収しているとともに、「水蒸気」が絶え間なく供給されることから長雨となるのです。
 一般に、6月初旬ごろ本州の南にあった「梅雨前線」が、季節が進むにつれてゆっくり北上し、6月中旬には揚子江流域から八丈島を通り北東にのびアリューシャンに達し本格的な「梅雨」となります。そして7月に入ると日本海から北日本を横断し、次第に不明瞭となり、本州全体が太平洋高気圧に覆われると夏になるのです。
○台風の時期
 北緯20度くらいまでの熱帯海域は日射量が多いため海水温が非常に高く、海上の大気は高温で多量の水蒸気を含んでおります。この空気塊の中で何らかのきっかけにより激しい上昇気流が発生すると、水蒸気が上空に運ばれ積乱雲が発生します。このサイクルを繰り返すことで多くの積乱雲が造られ、さらに全体的に積乱雲の中心に向かって反時計回りの風が吹きこむようになります。
 そして、より強い回転渦を形成し、やがて中心の雲が周囲に寄せられ、直径数十kmの台風の目が出来、次第に巨大なものへと発達して行くのです。
 このように熱帯海域で発生した台風は、太平洋高気圧の南側を吹く貿易風により西側へ進みますが、その後、太平洋高気圧から吹きだす風に乗って北上を始めます。そして北緯30度以北の中緯度では偏西風を受けて東寄りに進路を変えるのです。日本への上陸は、太平洋高気圧が一定の勢力を保持している7~10月となるのです。
○秋の天気
 秋の天気は春の天気と同様に変わりやすい天気となります。夏の間、日本列島に大きく張り出し晴天をもたらしていた太平洋高気圧は、太陽からの放射エネルギーが減少する秋になると、勢力が弱まるとともに偏西風が強まって南下して来ます。このため中国大陸から高気圧や低気圧が偏西風に乗って日本付近を次から次へと東へ移動するようになります。この時、低気圧が対馬海流などの暖流の上を通過すると、海上の熱や水蒸気を吸収して雲が造られ発達し続けます。このように偏西風に乗って低気圧が日本付近にやって来ると、発達した雲により天気は崩れ、逆に移動性高気圧がやって来ると天気は晴れることになるのです。そして次第に昼間の太陽の高さが低くなり冬の到来となるのです。

 以上、見てきたように日本は気候区分でいえば温帯気候に属しますが、温帯の中でも四方を海に囲まれており、この海が水蒸気の供給源となることから温暖湿潤気候で降水量が多く、四季が明瞭にあらわれるのが特徴となっているのです。
世界や日本の人口
 全世界の総人口は2009年(平成21年)現在、68億2,900万人であり、1950年(昭和25年)の2.7倍(25億2,900万人)となっております。また、世界総人口は増加傾向にあり、2025年(平成37年)には80億1,200万人(2009年の1.17倍)、2050年には91億5,000万人(2009年の1.34倍)との予測値が試算されております。
 さらに、人口上位20か国の推移表を見ますと、特に、発展途上国が多いアジアやアフリカにおいて著しい人口の増加が見込まれております。
 一方、日本の総人口は、2009年(平成21年)現在1億2,700万人で、世界の総人口68億2,900万人に対して約1.9%を占めておりますが、減少傾向であり、図「人口ピラミッド」からは将来の少子高齢化が明らかとなっております。
 現在の日本は、鉱石類や木材などの原材料や石油や石炭などのエネルギー資源、および穀物や乳製品などの食料品や生活の必需品に至るまで、他国からの輸入に頼っております。しかし一方、国内では、生活環境や自然環境および生産環境などに様々な課題を抱えております。
 7月号から掲載しました「地球史」において、地球の資源は有限であることを述べました。世界総人口の増加、特にアフリカやアジアの人口増加および日本の総人口の減少や将来の少子高齢化などを考えた場合、今を生きている我々が、地球や未来のために問題意識を持ち、知恵を絞り、生活様式や生活環境の改善に真剣に取り組んで行かなければならないと思います。
 では、次回3月号は日本の地形などについてお話しいたします。

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