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微生物部 ウイルス検査

更新日:2011年5月23日 青森県環境保健センター

ウイルス検査タイトル
 ウイルス検査では、インフルエンザ、手足口病、無菌性髄膜炎、ヘルパンギーナ、ウイルス性食中毒等の感染症疾患を対象にウイルス学的及び遺伝子学的調査及び研究を行っています。ウイルス検査の主な業務は、次の2つに大別されます。

1.感染症発生動向病原体調査

 感染症新法の施行(1999年4月)に伴い、感染症発生動向調査(サーベイランス)事業が充実・強化され、併せて、感染症の病原体に関する情報も、感染症の予防と対策のためには重要な意義があるとの認識から、医療機関から送付される髄液、咽頭ぬぐい液、糞便等の材料を検査しています。

 ウイルスは、細菌と異なり、人工の培地(*1)では増殖できないため、 組織培養(*2)によりウイルスを分離したり、PCR法(Polymerase Chain Reaction)によりウイルス遺伝子を検出したり、電子顕微鏡法によりウイルス粒子を検索する方法等により検査を行っています。

1.1 通常のウイルス検査

 インフルエンザ、手足口病、無菌性髄膜炎、ヘルパンギーナ等(*3)は、通常、無菌室と呼ばれる部屋の中で検査を行っています。

  • 無菌室内の検査風景1
    無菌室内の検査風景(1)
  • 無菌室内の検査風景2
    無菌室の検査風景(2)

1.2 高度危険病原ウイルスの検査

 SARSコロナウイルスや高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)等の病原性が強い病原体の検査は、病原体が検査員に感染しないように防護服等で身を守り、さらには、病原体が実験室外へ流出しないように陰圧にした室内、中でもBSL3(バイオセーフティー・レベル3)以上の気密性が高い安全実験室内(P3:物理的封じ込め)で検査をすることになっています。こうした実験室の規定は、WHOが示す指針に基づいていますが、レベル1では病原性がほとんどない微生物を取り扱うのに対し、レベル4ではヒトあるいは動物に病原性を有し、かつ、感染性が強い病原体を取り扱うことになっています。当所には、「BSL3実験室」が設置されています。

  • BSL3内の検査風景1
    BSL3内の検査風景(1)
  • BSL3内の検査風景2
    BSL3内の検査風景(2)
  • SARSコロナウイルスについて
 SARS(Severe Acute Respiratory Syndrome;重症急性呼吸器症候群)は、SARSコロナウイルスに起因する感染症ですが、このウイルスは当初コロナウイルス科のウイルスとされていました。世界各国で鋭意研究が進められていく中で、これまでのコロナウイルスとは特徴を異にする点があることから、WHOでは新種のコロナウイルスと位置づけ、SARSコロナウイルスと命名しました。

 青森県では、平成15年4月25日に「青森県SARS対策行動計画」を策定し、県内で患者が発生した場合や二次感染の防止等にかかる事態に備えています。今のところ、わが国では発生報告はありませんが、いまだ不明な点が多く、引き続きその動向に注意が必要です。
  • 高病原性鳥インフルエンザについて
 鳥インフルエンザは、鳥類に対して病原性を示すA型インフルエンザであり、その中でも、特に非常に強い病原性を示すものを高病原性鳥インフルエンザと呼びます。
 鳥インフルエンザのウイルス亜型には、H5N1型、H7N7型、H9N2型等が挙げられます。(ヒトインフルエンザのウイルス亜型はH1N1型、H3N2型で、ヒトのあいだで流行するA型インフルエンザは、鳥インフルエンザとは異なります。)
 鳥からヒトに感染することはまれですが、感染した場合は重症肺炎等の重篤な疾患に至ることが多く、WHOによる2003年からの統計によると、全世界で、鳥インフルエンザと確定された発症者387人中245人が死亡しています(2008年9月10日現在)。ヒトからヒトに感染することは極めてまれですが、A型インフルエンザウイルスは変異が早く、鳥インフルエンザウイルスがヒトに強い感染性を示すように変異し、新型インフルエンザとなった場合、世界的流行(パンデミック)が起こることが懸念されています。
 なお、青森県での新型インフルエンザに対する取り組みは、青森県新型インフルエンザ対策行動計画・マニュアルをご覧ください。
  • 関連情報リンク

1.3 県内におけるウイルス分離状況

 本県では、感染症発生動向調査事業により、県内の医療機関より採取された検査材料(咽頭ぬぐい液、糞便、髄液等)からウイルス分離を実施しています。これは、病原体をいち早く把握することにより、感染症の流行予測やその予防対策、治療等に役立てるためです。
月別ウイルス検出状況

2.ノロウイルス等の検査(集団対応)

ノロウイルス
 冬期(12月~3月)に好発するウイルス性胃腸炎・食中毒の検査を行っています。ウイルス性胃腸炎・食中毒の原因ウイルスには、ノロウイルスの他にサポウイルスやロタウイルスなどがありますが、主要な原因ウイルスとしてはノロウイルスが知られています。
 ノロウイルスは、糞口感染(糞便によるヒトからヒトへの感染)による感染が中心ですが、ノロウイルスに汚染された食品や水を介して感染する場合もあり、ウイルス性食中毒を引き起こします。ノロウイルスは、現在、組織培養によるウイルス分離が出来ないため、通常、PCR法によるウイルス遺伝子検出や電子顕微鏡法によるウイルス粒子の確認等により検査を行っています。
ウイルス性食中毒検査に係る月別検体数の推移
※グラフは、糞便、吐物、食品、拭き取り検査の合計について示しています。
※感染症発生動向調査に係る感染性胃腸炎等の検体は含まれていません。
  • 関連情報リンク
より詳細なウイルス情報を知りたい方は、国立感染症研究所・感染症情報センターホームページ
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お問い合わせ

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〒030-8566 青森市東造道一丁目1-1
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