（仮称）新岩屋・新尻労風力発電事業計画段階環境配慮書に対する意見の概要

計画段階配慮書

審査会意見

• 事業実施想定区域及びその周囲における、魚類の生息状況及び植物相について情報の把握が不足していることから、適切な文献資料調査及び地元の専門家からの意見聴取等を行った上で、魚類を含む動植物に対する影響について調査、予測及び評価を行うこと。
• 事業実施想定区域及びその周囲においては、猛禽類のイヌワシの一時滞在の報告があり、また自然度の高い植物群落が成立している。事業の実施に伴い、生態系に重大な影響を及ぼすおそれがあることから、生態系の環境影響評価に当たっては、特に重要な植物群落及び猛禽類の餌となる動物群集について十分な調査、予測及び評価を行うこと。
• 事業実施想定区域及びその周囲において、イヌワシの他、海域で採餌するオオワシやオジロワシ等の猛禽類等の重要な鳥類の生息が確認されている。事業の実施に伴い、重要な鳥類への重大な影響を回避するため、地元の専門家等からの助言を踏まえ、生態特性を把握した上で適切な手法により鳥類の調査、予測及び評価を行うこと。
• 事業実施想定区域は住居等よりも標高が高い位置にあり、風力発電機の位置によっては、風車の影の影響が通常の範囲よりも遠距離に及ぶおそれがあることから、事業計画の具体的な検討に当たっては、風力発電機の配置及び標高と住居等の位置に留意し、風車の影による影響を極力回避又は低減すること。
• 本事業は既設風力発電所のリプレースであることから、本事業の実施に伴う鳥類やコウモリ類の風力発電機への衝突を回避するため、既設風力発電所における衝突実態を把握し、その結果を踏まえた上で、事業計画の具体化を進めるとともに本事業の環境影響評価を行うこと。
• 事業実施想定区域の周囲には深井戸の水源があり、事業実施に伴い、地下水汚染の影響が懸念されることから、事業計画の具体的な検討に当たっては、地下水に影響が生じないようにすること。

知事意見

• 風力発電機の配置等が決まっていない現段階では、予測及び評価結果に一定程度の不確実性があり、今後の詳細な調査結果等によっては、重大な環境影響が見いだされることも想定されることから、本配慮書の予測における不確実性を生じさせる要因と不確実性の程度を整理した上で、以下の項目に留意して具体的な事業計画を検討すること。
  また、事業計画の具体化の過程において、影響を受けるおそれのある環境要素について適切に調査、予測及び評価を行い、環境影響を回避、低減することを検討し、その検討内容及び結果を方法書以降の図書に記載すること。
• 事業実施想定区域周辺に既存の風力発電所が存在していることから、累積的な環境影響が想定されるものについては、方法書以降の手続において、本事業との累積的な環境影響の調査、予測及び評価を行い、評価の結果、重大な影響が認められる場合には、本事業の位置・設備配置・規模等を含めて再検討すること。
• 本事業は既存風力発電所を建て替えするものであるが、建て替えによる風力発電機の大型化に伴い、事業実施想定区域から最短で0.7kmの距離にある住宅等に対し、騒音及び超低周波音による影響が生じるおそれがあることから、風力発電機の配置や単機出力等事業計画の具体的な検討に当たっては、騒音及び超低周波音による影響を回避又は低減することを検討すること。
• 事業実施想定区域周辺は、袰部川の源流部であるとともに、下流には漁業権が設定されている海域があり、事業実施により、河川流入量の急激な変化や河川への土砂流出が生じた場合には、河川及び海域の環境に重大な影響を及ぼすおそれがあることから、工事時及び供用時における水質及び水生生物に対する影響について、適切に調査、予測及び評価を行うこと。
• 事業実施想定区域の一部が保安林に指定されており、事業実施に伴い保安林を伐採することにより、土砂崩壊など治山・治水等への影響が懸念されることから、事業計画の具体的な検討に当たっては、可能な限りで保安林を避けるとともに、やむを得ず伐採する場合であっても、大規模な地形の改変や尾根筋、風衝地等の樹林の伐採を回避又は低減することを検討すること。
• 事業実施想定区域の周囲には深井戸の水源があり、事業実施に伴い、地下水汚染の影響が懸念されることから、事業計画の具体的な検討に当たっては、地下水に影響が生じないようにすること。
• 事業実施想定区域は住居等よりも標高が高い位置にあり、風力発電機の位置によっては、風車の影の影響が通常の範囲よりも遠距離に及ぶおそれがあることから、事業計画の具体的な検討に当たっては、風力発電機の配置及び標高と住居等の位置に留意し、風車の影による影響を極力回避又は低減すること。
• 事業実施想定区域及びその周囲における魚類、昆虫類以外の無脊椎動物及び植物相について情報の把握が不足していることから、適切な文献資料調査及び地元の専門家からの意見聴取等を行った上で、動植物に対する影響について調査、予測及び評価を行うこと。
• 事業実施想定区域及びその周囲において、猛禽類のイヌワシの一時滞在の報告があり、また自然度の高い植物群落が成立している。事業の実施に伴い、生態系に重大な影響を及ぼすおそれがあることから、生態系の環境影響評価に当たっては、特に重要な植物群落及び猛禽類の餌となる動物群集を含む動物について十分な調査を行った上で、予測及び評価を行うこと。
• 事業実施想定区域及びその周囲において、イヌワシの他、海域で採餌するオオワシやオジロワシ等の猛禽類等の重要な鳥類の生息が確認されている。事業の実施に伴い、重要な鳥類への重大な影響を回避するため、地元の専門家等からの助言を踏まえ、生態特性を把握した上で適切な手法により鳥類の調査、予測及び評価を行うこと。
• 本事業は既存風力発電所の建て替え事業であることから、本事業の実施に伴う鳥類やコウモリ類の風力発電機への衝突を回避するため、既存風力発電所における衝突実態を把握し、その結果を踏まえた上で、事業計画の具体化を進めるとともに本事業の環境影響評価を行うこと。
• 事業実施想定区域周辺に存在する尻屋崎は、主要な眺望点及び人と自然との触れ合いの活動の場であるが、建て替えによる風力発電機の大型化に伴い、景観及び人と自然との触れ合いの活動の場に対する影響が懸念されることから、事業計画の具体的な検討に当たって十分に配慮するとともに、適切な手法により調査、予測及び評価を行うこと。