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医療・健康福祉関連ビジネスサロン ちょこっとコラム 健康増進

更新日:2010年2月18日 新産業創造課

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食品の品質管理 ~重要なのは「食品表示」ばかりではない~
(財)21あおもり産業総合支援センター コーディネーター 加藤哲也   
(株)キースタッフ シニアアドバイザー
ご意見、ご感想はこちらまで t-kato@21aomori.or.jp

 昨今の“食”に関する事件・事故の頻発もあって、消費者の「食の安全」への意識は高まるばかりである。また地域発の商品が都市圏に販路を広げたり、インターネットで販売されたりして、対象となる消費者はこれまでのように地域内ばかりでなく、全国の不特定多数となり、事業者にとって品質に関するリスクは増大しているといえよう。
 ところが、全国各地の地域の食品事業者の現場を見ると、特に新規参入者や小規模事業者、農産加工グループなどにおいては、食品の品質管理に対する意識が「食品表示」ばかりに大きく偏っており、これと同等以上に気を付けなければならない他の要素(特には、消費者に食中毒や怪我などの「危害」や、虫などの異物混入で「著しい不快感」を与えるもの)への対処が極めておろそかになっているように感じている。
 例えば、皆さんの職場で下記のようなことが起こっていないだろうか。
・製造場所の管理
  例)機械の洗浄マニュアルがない。洗浄や洗浄後の乾燥が不十分で雑菌が繁殖。
  例)工場のゾーニングが不十分。殺菌後の最終製品に生原料からの飛沫が混入、汚染。
  例)異物混入対策が不十分。ある日、包丁の刃こぼれが発見されても追跡不能。
・製品の微生物制御法
  例)ボツリヌス菌対策が不十分。AW、pHなどの加工食品の殺菌/静菌の原理が理解されていない。過剰に低糖度化されたジャムで食中毒菌繁殖の怖れ。
(平成20年6月17日:厚生労働省より通達あり)
・食品の「分析」に関して
  例)サンプリング法によって異常を検知する方法の限界が理解されていない。人為的な毒の混入などは分析で発見することは困難。
  例)製品の賞味/消費期限設定法が不十分。キッチンで試作したもの(人手で丁寧に洗浄した原料使用)で設定したが、工場で製造したもの(機械で大量に洗浄した原料使用)はより早く腐敗した。
 ・製品の品質安定性について
  例)原料に規格が設定されていない。原料ロットによって製品の品質が異なる。
  例)製造工程がマニュアル化されていない。つくる人によって品質が異なる。
 ・新製品を販売する際や既存品の原料や製法を変更する際
  例)チェック(アセスメント)のしくみがない。重要な点のチェック漏れでクレーム発生、回収騒ぎ。
 ・クレーム対応
  例)マニュアル化されていない。従業員がうっかり忘れて長期間放置された。
 特に、食品の品質管理においては「分析」のみで安全を確保できることは多くはなく、「しくみ」づくりが重要なことを知ってもらいたい。地域の食品事業者においては「ISO」「HACCP」などと聞けば、金や手間ばかりがかかるものと考えられる場合が多いと思うが、大企業がなぜ導入するかというと、これらはまさに品質管理の「しくみ」であり、「分析」だけでは確保できない安全を、論理的に確保するために必要なものなのである。「ISO」「HACCP」については、たとえ認証取得を目指さなくとも、できること/やるべきことがあるのだ。
 因みに下記が品質管理の「しくみ」の骨格をなす3つの要素である。
1.「ルールをつくる」 例)設備・機器の洗浄方法、原料規格など
2.「文書化する」 例)洗浄マニュアル、製造マニュアル、分析マニュアルなど
3.「記録を残す」 例)原料投入記録、殺菌条件記録、品質アセスメント実施記録など
 以上、「食の安全」を確保するうえで地域の食品事業者の取り組みには不十分な点が散見される。事業拡大とともに増大する品質面のリスク回避のために早期の見直しを願いたい。地域や各事業者で一定の専門性を持った人材を確保、育成することが喫緊の課題となろう。

お問い合わせ

新産業創造課 医療・健康福祉産業創出グループ
電話:017-734-9420  FAX:017-734-8115
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