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知事記者会見(定例)/平成29年8月4日/庁議報告ほか

会見日時:平成29年8月4日金曜日 11時15分~11時50分
会見場所:第三応接室
会見者:三村知事

〇幹事社
 はじめに知事から庁議報告をお願いします。

〇知事
 案件が多いんですけれども、報告させていただきます。
 庁議ご報告の前に、一言申し上げさせていただきたいことがございます。
 このたびの木村太郎衆議院議員のご逝去に対し、謹んで哀悼の意を表したいと思っております。
 木村先生におかれましては、平成3年4月に青森県議会議員に当選され、その後、平成8年10月の衆議院議員初当選以来、連続7回の当選を果たされ、この間、防衛庁副長官、内閣総理大臣補佐官などを歴任され、昨年9月からは衆議院地方創生特別委員長を務められるなど、長きにわたり、国政の中枢で活躍されますとともに、郷土の発展にも多大なご尽力をいただいたところであります。
 最近では、北海道新幹線青函共用走行区間の高速化について、与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム検討委員会の座長として鋭意取り組んでいただいていたところでありますし、また、これまで幾度となく発生いたしました災害の際には、いち早く現地に駆け付け、被災者を励ます姿が今も目に焼き付いております。復旧・復興に向けた予算の確保につきましても、迅速かつ積極的に国へ働きかけていただきました。
 我々地方と国政をつないでいただき、これからの日本を導くリーダーとしてさらに力を発揮し、県政推進にも一層のお力添えをいただけるものと期待をしておりましただけに、本当に残念でなりません。心からご冥福をお祈り申し上げたいと思います。
 それでは庁議案件等についてお話させていただきます。
 まず縄文遺跡群の関連でございます。
 今年度のユネスコへの推薦候補を選定いたします文化審議会世界文化遺産部会が、平成29年7月31日に開催され、審議の結果、縄文遺跡群の推薦は見送られたところであります。本県及び関係自治体では、今年度のユネスコへの推薦を獲得すべく、着実にこの準備を進めてきたところであり、また、各道県市町議会の皆さまをはじめ、多くの皆さまからご支援をいただき、登録に向けての気運が高まってきておりました。そういった中でございましたので、大変残念な結果になりました。
 縄文遺跡群世界遺産登録推進本部長として、来年度こそユネスコへの推薦を獲得するため、より内容の充実した推薦書素案の検討、作成を専任するプロジェクトチームを縄文遺跡群世界遺産登録推進会議に設置するよう指示をいたしました。
 引き続き、関係自治体と連携し、文化庁や専門家委員会からの指導・助言を得ながら、来年度の推薦が得られるよう気運の醸成もあわせてしっかりと取り組んでまいります。
 続きまして、青森・ソウル線の増便についてでございます。
 このたび、大韓航空から、現在、週3便で運航しております青森・ソウル線につきまして、冬季スケジュールが始まる本年10月29日から、週5便に増便して運航することが決定したと報告がありました。
 運行計画の概要でございますが、運航日は、現在の水、金、日曜日に火曜日と土曜日が加わります。使用する機材はボーイング737―800またはボーイング737―900、座席数はそれぞれ138席、あるいは159席となっております。
 平成7年4月に運航を開始して以来、今年で23年目を迎えております青森・ソウル線として、週5便ということは初めてのこととなります。
 ソウル線の週5便体制につきましては、これまで関係者一丸となって利用促進に取り組んできた成果であり、私自身先頭に立って取り組んできたという思いがございます。改めて大韓航空をはじめといたしまして関係者のこれまでのご尽力、ご協力に深く感謝するところでございます。
 県としては、韓国及び仁川空港を経由した多くの国・地域との交流を拡大する大きなチャンスでありますことから、今後より一層、市町村や観光事業者等と連携し、この週5便体制の維持・拡大に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
 続きまして、第20回北海道・北東北知事サミットでございます。
 来る8月31日木曜日に、第20回北海道・北東北知事サミットを弘前市のアートホテル弘前シティで開催いたします。
 本サミットは、実は昨年度、台風第10号の接近により中止をいたしまして、今年度、改めて私ども青森県で開催することとしたものでございます。本県での開催は、5年前、第16回の三沢市での開催に続いての6回目となります。
 今回は「北海道・北東北3県の健康づくり」をメインテーマに開催いたします。
 北海道・北東北地域の平均寿命は全国平均を下回っており、特に北東北3県の男性の平均寿命は最下位3団体を占める状況にあるなど、健康づくりは喫緊の課題となっております。
 また、各地域で推進しております「地方創生」の取組におきましても、平均寿命の延伸による人口減少のスピードの抑制と生産・消費の拡大は、非常に重要なものでございます。さらに、健康寿命の延伸は、高齢者が生涯にわたり元気で活躍することともなり、地域の活力創出にもつながってまいります。
 本県をはじめ、北海道・北東北の各道県とも平均寿命、そして健康寿命の延伸に向けた取組を進めているところであり、こうした取組を加速し、短命県・短命地域を脱するために、今後の連携の可能性を探りたいと考えております。
 当日のプログラムは、テーマに基づく意見交換の他に、田舎館村田んぼアートと津軽藩ねぷた村での現地視察も予定しておりまして、これを機に、4道県相互の連携及び交流を一層促進していきたいと考えております。
 以上、私からご報告とさせていただきました。

〇幹事社
 ありがとうございました。
 それでは質疑に移らせていただきます。まずは代表質問です。高校再編問題についてお伺いします。
 県教育委員会で先月決定しました県立高校再編第1期計画についてお伺いします。計画を見ますと、一部、具体的には三八地区を除き、今年4月に公表されました計画案と同様の中身となりました。県教育委員会は県内6地区で開催しました地区懇談会などの場所で、高校の統廃合に関し、将来を担う生徒の教育環境の整備とニーズに応えるためにやむを得ないとの説明をし、その方針に一定の理解を示す住民もおります。
 一方で、統廃合の対象となった各地域の住民からは、地域振興や子どもたちの通学時間の関係から存続を願う声も上がっておりました。ただ、結果としてこの住民の声は届かなかったとの見方もあります。
 そこで2点お伺いします。1点目、県教育委員会が決定した今回の計画内容を知事はどのように受け止めていらっしゃるのかお伺いします。
 2点目、五戸町が町立や私立などでの設置主体変更をする方針を示していた五戸高校は、当初の計画案に盛り込まれた八戸西高校との統合が見送られた一方、県立高校としての募集は2020年度に停止の予定とされました。
 これを受け、町は来年7月までに設置主体変更に向けた調査研究を進め、存続策の結論を出すとしておりますが、今後、県として五戸町の調査、研究に対し、どのような形で助言、情報提供などを行うのか、その方針をお伺いします。

〇知事
 まず1点目の、県教委が示した計画の内容についてでございますが、県立高等学校教育改革を進める上で大切なことは、未来の高校生のための教育環境づくりであるとの視点に立ち、また、未来の青森県づくりに向けて県全体の高校教育をどうしていくことが望ましいのかを考えていくことと思っております。
 このたびの県教育委員会が策定しました第1期実施計画は、有識者会議からの答申をいただきまして、県民の皆さまの意見を広く伺い、本年2月の総合教育会議でお互いに確認した「充実した教育環境の整備」と「各地域の実情への配慮」の2つの観点のバランスに意を用いながら、本県の未来の高校生のための教育環境づくりを着実に進める内容であると私としては受け止めております。
 今後は県教育委員会におきまして、この計画に基づき、社会の変化や生徒数の減少等に対応した高等学校教育改革が進められ、「生活創造社会」の実現の礎ともなります「人財」、この育成がされますことを期待するところでございます。
 五戸の関係でございますけれども、私としては五戸高校の設置主体についてあらゆる検討を行うと、そういう五戸町の提案は非常に重いものだと思っております。
 県教育委員会におきましては、提案に対し真摯に対応し、計画案を修正するとの判断に至ったものと受け止めているところです。
 今後は、五戸町の検討状況に応じまして、県教育委員会において助言や情報提供などを含め、適切に対応してもらいたいと考えているところでございます。
 以上であります。

〇幹事社
 ありがとうございました。
 それでは各社から質問をお願いいたします。

〇記者
 科学的特性マップについてお尋ねしたいのですが。
 先般公表されまして、この秋以降、説明会が全国各地で行われる見通しですが、マップが公表されたということですから、特に好ましい地域で、調査申し入れに向けた、理解促進という観点が含まれてくるのかなと思うのですが。
 そうした中で、県内でそういう説明会が開催されるとなった場合、開催されることに問題はないかお尋ねします。

〇知事
 その前に、経済産業大臣からも話がありましたけれども、青森県を最終処分地にしないということについては、このことが非常に重要であるということをお互いに認識しておきたいと思います。
 その一方で、地質的特性とか、そういうことを含めての、全国のいろんなところでこれまでも最終処分場についての説明の会議などが開かれておりますけれども、あくまでも科学的特性というのか、こういう地質でこうだからこういう場所はこうだということについて、いろんなところで、それはまた政府が前面に立って理解ということにつながっていくわけですから、それは行われるのであれば行われるものであるというか、むしろ全国、いろんなところでしっかりと行うべきだと思いますが。
 繰り返し申し上げますけれども、我々青森県は、大臣が発表の際にわざわざこれを言ったわけですけれども、青森県を最終処分地にしないということについての確認については、あるということが非常に重要なことだと思っています。

〇記者
 2つお伺いします。
 1つは縄文遺跡群に関して。先ほど推進会議にプロジェクトチームを設置するように指示したとあるんですけれども、プロジェクトチームの具体的な内容を教えてください。

〇知事
 要は、文書案を上げるに当たって、より具体的に連携をして我々として段取りをしていきたいという思いで、4道県の担当職員、あと構成資産の自治体職員の他、専門家委員会の委員であるとか外部有識者という方々を構成員として、推薦書素案、これがまた今回もいろいろと、どう書く、書かないということ等があったものですから、この作成に必要な事項とか技術的な検討を行う専任チームとして置きたいと思っています。
 また改めて、いろんな指摘事項についての説明はこれからどんどん行われると思うんですけれども、それを受けて、よりこちらも押し出していくというか、今まではどちらかと言えば、うちがすごいぞ、うちがすごいぞとやってこなかったんですけれど、こういう言い方はすごく変かもしれないんですけれども、我々の4道県の遺跡群の価値というものをさらに思いっきり前に出していきたいと、そういう思いがあります。

〇企画政策部理事(世界文化遺産登録推進室長事務取扱)
 今、知事の説明にありましたように、基本的には技術的な課題ですとか、それからより詳細で具体的な事柄について検討を迅速に進めるために設置をするということで、今月中に始動したいと考えています。

〇知事
 強く指示をしておきました。

〇記者
 高校再編のことなんですけれども、先ほど知事は、県教委において適切に対応をしてもらいたいというように、五戸の設置主体のことについてお答えをしましたが、今後、五戸が課題解決に向けて高い山を登らなければならないと思うんですが、知事として、その五戸の取組に対して山登りに例えて、背中を押してやるのか、それともここまで登って来いという形で待っているのか。知事としての考えは。

〇知事
 もちろん、主体としては教育委員会ということになるのでしょうけれども、五戸町の熱い思いというのは、町長さんを含めてそういう思いということについては、やはりきちんと応えていかなければいけないと、応援しなければいけないということを自分としては持っています。
 ですから、言葉としては適切に対応と言ったんですけれども、きちんと、課題がこうきたら、こういうふうな例がありますよとか、こういうふうにできますよとか、さまざま実務的なことが相当出てくると思うんです、逆に。ものすごい実務的なこと等を含めて教育委員会として、まさに適切にきちんと対応してもらいたいということを申し上げたつもりです。

〇記者
 ありがとうございます。

〇記者
 先ほどの科学的特性マップに関連するんですけれども、スケジュールは押しましたけれども、やっと科学的マップが公表されました。最終処分地の選定にはまだ時間がかかりそうなんですが、県内にある高レベル放射性廃棄物、1995年の受け入れから、まだ少し時間はありますけれども、スケジュールを考えると50年の期限を迎える可能性があるんですけれども。
 少し先の話ですが、もし、スケジュールとして選定が間に合わなかった場合、今後、どういう対応をするのかお考えをお伺いしたいのですが。

〇知事
 あまり先の話はしないんですけれども、高レベル放射性廃棄物については、ご案内のとおりあくまでも一時貯蔵を前提として原子燃料サイクル施設の立地協力要請を受諾したものであります。それを引き継いできたわけですけれども。
 事業者との間で搬出のことを決めていますけれども、国からも最終処分地にしないという確約を得ています。これは非常に重要で、従ってということになるんですけれども、最終処分地の早期選定については我々も何度も国にお話をしてきたわけですけれども、今回はこの科学的特性マップの提示を機会に、先ほども少し話をしていたんですけれども、国が前面に立って不退転の決意で国民の皆さま方の理解促進に向けた取組を加速させていただきたいと、そういうふうに考えております。

〇記者
 青森空港の件で1点伺います。台湾のエバー航空さんが青森・台北という報道があったんですが、県とはどの程度お話が進んでいるのかというところを伺えれば。

〇知事
 チャーター便については、今年4月に8便、6月に4便運航しています。今月8月にも台中2ウェイチャーター4便が決定しているほか、モミジの紅葉シーズンにはプログラムチャーターも計画されています。非常にそういう意味では結構順調にいろいろやっているんですけれど。
 報道がございました11月からの定期チャーター便については、現在、エバー航空側で関係機関と調整中であり、まだ正式決定に至っていないということなんです。従って、自分としてはこれ以上踏み込んだ話はできないものと考えておいていただきたいんですけれども。
 しかしながら、我々としてはこれを何とか決めたいという思い、という感じで一生懸命やっているんですけれども。
 これが決まれば、非常に我々冬期間の観光に困っていたじゃないですか。それが促進されていく。向こうの方々は大変冬の青森が好きというか興味を持って非常に喜んで来てくれるものですから、大きな期待を寄せていると。

〇記者
 次も青森空港についてなんですけれども。ソウル便、5便が決定、非常にめでたいお話で、この5便化するに当たって、インバウンドにも非常に弾みになると思うんですけれども、まずはインバウンドという視点での、これからどういう取組をしていったらいいかというのを改めてお伺いしたいのと、搭乗率が去年過去最高の70何%を記録しましたけれども、逆に便数が増えると、ある程度利用客を確保しないと搭乗率が下がってしまうという心配もあるので、その辺、アウトバウンドの視点というところでも2点お伺いしたいと思います。

〇知事
 昨年、頑張って75%という、すごくいい搭乗率でグンと頑張ってきました。今年に入ってからもインバウンド、韓国側からものすごく我々の観光コンテンツは評価をいただいていて、それから例の立体観光の仕組みとか、「ものすごくいいよね、青森」と、お出でいただいているんですけれども。
 その一方で、これまでこの路線の浮き沈み、ショックを受けたり喜んだり、4便になったり、また3便に戻ったりとか、いろんなことが、あるいは冬場、もう止まるんじゃないかとか、いろんな時期があったわけです。その場面においてインバウンドがあればアウトバウンドもちゃんと整えていくということの重要性は、自分としても非常に思っています。だからこそビヨンドソウル、要するに仁川空港を使ってアジアとかヨーロッパとか、非常に乗り継ぎがこれでさらに良くなりますから。そういったこと等も含めて、県民の皆さま方のみならず周辺地域、要は仙台から北で青森県しかないわけですから、定期で週5日となれば。そういった利便性ということも含めて、県内外に対しても発信していきたいと思います。
 ということ等を含め、インとアウトを近づけるぐらいの努力が必要だと思っていますし、それがどんどんいけば、もっと、実はデイリーになればなったでお客さまにとってはその方が使いやすいと思っているんですけれども。そういった工夫をしていかなければいけないと思っております。
 本当に4便になった時、あの時の喜びとか、その後の落ち込みとかがあったので、今回も本当に嬉しく、よくチームと一緒にやってきたと。それから大韓航空はじめとして支援団体がものすごく応援をしてくれてここまで来れたので、5便というものを今度は守るんじゃなくて攻める感じで、お客さま、イン・アウトとも安定していきたいと思っています。
 若干具体的なことがあるので、少し。

〇観光国際戦略局長
 直近の5月の外国人延べ宿泊者数でも韓国が前年比1.9倍と伸びておりますので、韓国からの一層の誘客拡大に絶好の機会であると認識しております。
 これからの取組としては、宿泊施設の拡大、受入環境の充実、新規旅行商品の造成、こういったことを推進し、今まで以上に韓国の方々のニーズを捉えて、セールス活動と商品造成、情報発信とコンテンツ開発、これらを連動させた形でより先鋭化させた取組をしっかり進めていきたいと思っております。

〇企画政策部長
 それではアウトバウンドの方でございますけれども、私どもとしては利便性が5便になって飛躍的に拡大するということをきっちりと県民の皆さんにお伝えをしていきたいと思います。特に曜日をほとんど選ばず行き来ができるということは非常に大きいと思いますし、仁川空港を通じて大韓航空の非常に幅広いネットワークを通じてこれまで以上にいろんな世界の国々に便利に行けるということは非常に大きなメリットであると、このようなところをきっちり県民の方にお伝えをしていきたいと思います。
 あと、それからもう1つ共通する青森空港の運用面のことでございますけれども、ご案内のとおり訪日誘客支援空港に認定されましたので、今回の増便については着陸料の補助とか国から受けられるということも出てまいりますので、この訪日誘客支援空港、私どもの県は拡大支援型というあらゆるいろんな助成制度が活用できる空港に指定されておりますので、こういうことを最大限活用しながら、運行に当たってのコストを下げていくという面からもいろいろとご支援をして、路線の引き続きの維持、それから拡大に努めていきたいと思います。

〇記者
 2点あって、先ほどから質問に出ていますけれども、科学的特性マップの件ですが、改めて知事にお伺いしたいんですけれども、確約、最終処分地にしないという確約については、これはもうどんな結果が出てもこれは揺らがないというお考えで、また改めて国の方に確約を確認しにいくということはあるんでしょうか。

〇知事
 皆さんもご存知のとおり、大臣がご自身でそういうふうに言っておりますので、確認を取りに行きませんし、また確約されているということは、もうしっかりと国としての認識の基だと思っております。

〇記者
 あともう1点、これも先ほどから質問が出ていますが、縄文遺跡についてなんですけれども。文化審議会の方の指摘で、4道県の優位性についてもっと前面に、というようなお話もあったと聞いていますが、長年取り組んでこられて、その点というのはずっと課題だというふうに受け止められていたかと思うんですけれども。ここに及んでというか、まだこの段階で4道県の優位性について指摘を受けるということに対しての知事の、本部長としての思いは。

〇知事
 逆に4道県がどれだけすごい価値なのかというのを、もっともっと打ち出せと。後ろ向きのアドバイスじゃなくて前向きのアドバイスを逆にいただいて。控え目すぎじゃないかと。もっとどんどん打ち出していったらどうだという、そういうニュアンスだと思っております。
 間違いがあってはいけないので、世界文化遺産登録推進室長からも少し話をさせます。

〇企画政策部理事(世界文化遺産登録推進室長事務取扱)
 4道県の枠組につきましては、今回、優位性という言葉を文化庁が出してきたのは初めてのことであります。ですから4道県としての理由を優位性という言葉できちんと受け止められるような内容に工夫をしてほしいということだと受け止めています。
 それから文化庁に確認したところ、現時点での地域の拡大は考えていないということであります。

〇知事
 ということで、もっとアピールをしろということです。

〇記者
 そういう意味で、そのアピールなんですけれども、長年取り組んでこられて、この段階でアピールというのをおっしゃられるのがちょっと。特にこの年は勝負の年だとおっしゃっていた中で後発候補に負けているという、勝負で言えば負けるということになっていると思うんですけれども、その辺、もう1度決意を改めて。

〇知事
 甲乙つけがたい中で、時代も違う、お互いにやり取りをしているわけですけれども。
 控え目にしてきたという思いはないのですけれど、うちが№1だというぐらいの迫力を、先般の議会でやっと出したぐらいですけれども。控え目にいかないで、これはNHKさんには申し訳ないですが、NHKさんがあれだけの特集を組んでダイアモンド博士が「これはすごいぞ」と言ったぐらいの、あのダイアモンド博士が言ったぐらいの熱い思いというものを、世界から見てもこれはすごいぞということを皆、我々も認識して、誇りを持ってもっと語っていくというんですか、そのことを今まで若干はにかみながらやってきたような気がするんですよ。私どもの三内丸山にしても、本当に皆さん驚いてくれますし、あるいは環状列石にしても、一戸にしても、函館にしても、皆さん、お客さまだけではなくてプロの方々もイコモスの方々も来てくれてすごい驚きをいただいているわけですけれども。それの伝え方を国内の審議会の方々も含めての伝え方、気運というのか世論醸成、そのことがもっともっと私どもとして進めなければいけないと、そのように改めての決意という思いです。

〇記者
 またソウル便に戻ります。
 相次ぐ国際線の増便だったりチャーター便の運行、非常に望ましいんですけれども、一方で青森空港、ハード的にキャパが追い付かないんじゃないかと思っております。青森空港ビルの改修工事を計画中ですが、これは来年度末ですよね。ボーディングブリッジについては国際線は1本しかないという現状に変わりはないわけで。県土整備部の管轄になるのかなと思うんですけれども、そのあたりの今後の見通し、計画というのを改めてお示しください。

〇知事
 滑走路だけは3000mあって絶好調ですけれども、イミグレーション等を含めて本当にハードとしての部分というものをきっちりと充実させなければいけないというのは課題でした。
 だからこそ、いろいろな準備、設計の発注を、そろそろするはずです。後で、県土整備部で答えますけれども、きちんと、今回、これだけの国際的評価が高まった青森空港としてのことに対応できるように進めていきたいと思っております。
 準備をしなかったわけではなくて、本当にもうやることになっております。

〇県土整備部長
 現在の策定状況でございますけれども、今年9月から10月にかけて、基本計画を策定するという予定にしております。そういった基本計画が済み次第、また基本設計といったことで考えております。
 今言った増便に耐えられるのかどうかということで申し上げれば、キャパシティ的には大丈夫だということで伺っております。

〇知事
 とは言うものの、荷物が出てこないとか、イミグレーションのブースがないとか、いろいろ現実的な問題がありますので、これは急がせるというかしっかりと強く前に進めていきたいと思っております。国からの指定もいただいておりますので、むしろ、それに呼応して早期の対応が大事だと思っています。

〇記者
 インバウンドに関してお聞きしたいんですけれども。今年に入って青森県、宿泊者数の伸び率がすごい伸びておりまして、特に5月は宮城を上回っていると、好調を維持しているというところで、知事としてこの好調さの要因は何だというふうにお考えになっていますか。

〇知事
 新幹線活用、新幹線ができるよという前から立体観光、立体観光と言い続けてきて、ものすごく仕込みをかけていたわけです。見えないアヒルの水かきと同じで、見えないところでものすごく。青森県は物販をやっていました、要するにリンゴを売ったりとか鯖缶を売ったりとか、いろんな形で280億も海外に物を売っているのと同じで、コンテンツをちゃんと商品として持って行って、うちの職員たちがどれほどこまめに行っているか、なおかつ私が知事の機材繰りと称されて、今日は香港、明日はそのまま台湾とか、そういう感じで共に段取り方、向こうの意思決定機関ともし続けてきたんです。
 何よりも、やはり立体観光の仕組みを理解していただき、幅広に、函館とも連携をする、仙台とも千歳とも花巻とも秋田とも連携をするというようなことを早い時期から段取りをし、繰り返し申し上げますけれども、コンテンツ、青森は絶対面白いんですよ。その商品をきちんと持って行って売ったというか理解していただいて、販売していただくというパターンがちゃんとできつつあったということがワッと重なったというか。
 私も、ワッと伸びたので、嬉しいと言えば嬉しいんですけれども、先ほどの空港問題とか、いろいろとしっかりと考えていかなければいけないと思っています。要はものすごく地道にやってきた努力の積み重ね、本当にそれしかないです。別に独特の何かをやったわけではないですから。

〇記者
 わかりました。ありがとうございました。

〇幹事社
 すいません、時間の方がいっぱいになってしまいましたので、これで終わりたいと思います。ありがとうございました。

〇知事
 では、ねぶた等よろしくお願いします。

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