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知事記者会見(年末)/平成26年12月26日

会見日時:平成26年12月26日金曜日 16時00分から16時25分まで
会見場所:第三応接室
会見者:三村知事


○幹事社
 今年1年間を振り返ってお願いします。

○知事
 平成26年を終えるにあたってということで、一言お話させていただきます。
 平成26年も残すところあと6日となりました。
 県政記者会の皆さま方におかれましては、この1年間県政発展のためにご協力をいただきました。誠にありがとうございました。
 今年の初め、さまざまな新計画がスタートする年であることを踏まえまして、スタートダッシュというキーワードを挙げさせていただいたことを思い出しておるんですけれども、全体として振り返ってみますと、良いスタートを切ることができたんじゃないかと感じております。
 私ども県職員の頑張りはもちろんでございますが、関係者の皆さま方のご協力、ご支援、そして県民の皆さま方のご協力、ご支援のお陰だと思っております。
 個別に振り返りますと、何といっても米ということを私は思うところであります。
 TPPあるいは減反廃止、農協改革、経営所得安定対策制度の見直し、そして米価の大幅下落と、稲作を巡り大きな出来事が続いた1年でございました。
 一方で私ども青森県としては、「青天の霹靂」が鮮烈なデビューを飾り、また、米・食味分析鑑定コンクール国際大会では、明日を担う若い作り手が私ども青森県としては初の最高賞を受賞するという快挙もございました。
 是が非でも「青天の霹靂」で特A評価を得て、我々青森県の腕の立つ最高の作り手が、最高の米を作ることができる、そういった環境を整えたいと思います。
 そしてそのことで、青森県産米の主力でございます「つがるロマン」、「まっしぐら」の評価向上につないでいきたいと考えております。
 また、りんごの単価が過去10年間で2番目に高いものとなり、販売額も900億円を超えました。
 他にも長芋収穫量日本一奪還、この奪還は議会でも随分ブームとなったというか、この掛け言葉をいただいたわけでございますけども、まさしく奪還できました。
 また、県内9頭目となります基幹種雄牛の指定、そして大型木材加工施設の立地、全国豊かな海づくり大会での最高賞の受賞など、農林水産業の各分野において、明るい話題もございました。
 米価下落などの厳しい話題もあった農林水産業でありましたが、将来の成長、飛躍のための芽は出てきているのではないかと、自分としては感じるところであります。
 成長産業化、このためにはこれを関係者の皆さま方が確実につかむことが大切だと思いますので、県としてしっかり支援していきたいと思うところであります。
 また、短命県返上に向けた健康づくりの急務が大きなうねりになる可能性を見せた年でもあったと思います。
 例えば下北地域県民局を挙げての取り組みや、だし活、今いいだし作っていますから期待してください。あるいはグッドデザイン賞などを受賞しました「食命人」といった取組もございました。
 職員をはじめとする関係者の頑張りはもちろんでありますが、さまざまな企業が自主的に取り組んでくれていること、そしてその健康ということについて、報道各社の皆さま方によるキャンペーンが大いに貢献して下さったと感じております。本当に心から感謝申し上げたいと思います。ありがとうございました。
 私どもとして、こういった県民の皆さま方にある思いというんでしょうか、この流れというものを途切れさせることなく、地道に着実に進めていくことで、短命県返上、これが一番の近道であるとそう思っています。しっかり取り組んでいきたいと思います。
 そして7月にANA全日空が青森空港に11年振りに再就航しました。
 青い空に青い翼、というコピー等もございましたけれども、感激の思いでありました。
 そして本県の交通基盤の整備に関しましても、前進のあった年でございました。
 五所川原西バイパス、八戸南環状道路が供用され、津軽自動車道・柏-浮田間につきましても、新規事業化に向けた手続が始まりました。
 奥津軽いまべつ駅の駅名の決定ということもあり、本県で3度目となる新幹線開業も目前となりました。
 青森県は陸、海、空それぞれの交通基盤が着々と整ってきました。
 「基本計画未来を変える挑戦」で県内総時間という概念を提案させていただいたわけでございますが、これを増大させる大きな力となる交流人口の増大に向けましても、交通基盤の整備を着実に進めることが必要でございます。今後もしっかりと取り組みたいと思います。
 私自身、この1年はもとより、就任以来、愚直にそして果敢に取り組んできたという思いがございます。
 さまざまな出来事があった1年ではございましたが、皆さま方のご理解、ご協力により1年を過ごすことができました。誠にありがとうございます。
 来年の十干(じっかん)、要するに乙の字は、春の初め草木の芽が伸びようとして外気のためにかがまるように曲がりくねって生えるさまをかたどったものだそうでございます。
 また、十二支の未、未来の未の字は、木の枝葉が茂っている様をかたどったものだそうでございます。
 乙未(きのとひつじ)の年は改革や新しいことを始め、進めようとして、困難に遭い思うように進められないことがあったとしても、焦らずに時間を掛けて忍耐強く根気よく進めることで、やがては大きな成果を得る年なのだろうとそのように思っています。
 まさに、課題をチャンスと捉えて、さまざまなことを進める年でございます。
 来年も県民の皆さま方にとりまして、実り多い年となりますよう引き続き職員共々、未来を変えるため挑戦してまいりたいと思います。
 よろしくお願いいたします。
 平成26年を終えるに当たりましての所感とさせていただきます。
 誠にありがとうございました。

○記者
 明日閣議決定するので恐縮なんですけれども、国の方で、地域創生、かつ総合戦略等々を経済対策の方も合わせて閣議決定するという流れになっております。
 まだ報道ベースでしかないんですけれども、それぞれについて所感を伺えれば、あと県として具体に取り組んでいきたいというところがあれば、併せてお願いします。

○知事
 日本の国の最重要課題の一つである人口減少対策に危機感を持ち、安倍総理をトップとして、「まち・ひと・しごと創生本部」を設置し、政府を挙げて取り組もうとする姿勢については評価したいと思っております。
 国においては、少子化対策を始め、東京など大都市圏への一極集中の是正、地方大学の機能強化等について抜本的な対策が必要と私も考えております。
 県としては、これまで進めてきました人口減少対策に向けた取組を充実・強化し、国のまち・ひと・しごと創生の動きにも的確に対応するため、去る11月19日に「未来を変える挑戦人口減少対策推進本部」を設置し、「未来を変える」ための戦略を検討・推進するよう各部局長に指示したところでございます。
 現在、国の総合戦略等を勘案しつつ、本県の総合戦略策定に向けた検討を進めているわけでございますが、具体的には、自然動態の改善に向けた結婚・出産・子育て支援や平均寿命延伸のための施策等を進めますとともに、社会動態の改善に向けて、攻めの農林水産業、農山漁村の地域経営、青森ライフイノベーション戦略などの取り組みを更に推進すること等により、地域産業の競争力強化を図る必要があるものと考えております。
 また、国の経済対策において、地方創生に向けた地方自治体向けの交付金を創設するという情報もございまして、今後、予算編成において交付金を効果的に活用し、市町村との連携も図りながら、人口減少対策ということにつきまして、更に充実強化していきたいと考えているところでございます。
 以上でございます。

○記者
 地方創生のお話と経済対策について所感があればお願いします。

○知事
 経済対策の中身については、まだ項目が並べられているという状況でございますけれども、私どもも例えば子育て支援のために何かいろいろするぞとか、要するに2つのパターンがたぶん出てくるんじゃないかと。要するに具体の地域経済を興すための、例えば商品券的なものであるとか、油券的なものであるとか、さまざまなそういうメニューとか、それからもうひとつのメニューとすれば、まさに我々が攻めの農林水産業で販路開拓をする場合どう支援するとか、その2つのジャンルが出てくるわけですから、その2つの分野ともですね。私どもとしては具体の、喫緊の、即効性の地域経済対策の部分について、当然対応するためのこちらとしての戦略というか段取りと、市町村の調整、そのことが1つは重要だと思います。
 そして、もう1つ、今も似たような話をさせていただきましたけれども、いわゆる具体の地域創生につながっていく、あるいは人口減少から人を呼び戻すための施策につながっていくプランというんですか、総合戦略をきちんと立てる部分、これにも予算措置等が予定されるんじゃないかと思われますので、この2通りの方向に対して、いわゆる即効性の部分と、プランを作っていろんな対策をする部分と、この2つとも我々としてはしっかりとした対応をしていきたいと思っています。市町村もそれぞれそういうことをしなきゃいけないものですから、県としても得られた情報の提供とか、市町村への説明に対しては国に対してもしっかりと早目に行うことをお願いしたいと思っています。

○記者
 先日JRが寝台特急北斗星の定期運行の取りやめを発表しまして、青い森鉄道にとっては非常に貴重な収入源というか列車でもありますので、まず、減収額がどれくらいになるか把握されていればお願いします。あと、線路使用料を払える額が、収入が減ることによって少なくなるかもしれないということで、そうなれば県の負担が増えることになりますけれども、それをどう受け止めていらっしゃるか。あと、国とかJRに対して何をしていくのかお聞きします。

○知事
 最後の部分の国とJRに対しては、我々としては残して欲しいという話をしたんですけれども。それからどれだけのマイナスになるかというのは、計算方式が重量、重さで走っている分と、それから人数割の部分があって、これと平日と休日の違いとかいろいろあって、まだ方針として臨時(列車)のことについても出されているということなので、有り体に言うと一番人が乗る時は走る、というようなこと等もあり、具体のマイナス・プラスの計算はできないんですけども、どちらにしてもマイナス部分が出てくると思うんです。
 それで、今度、「四季島」という新しいものが走ってくる部分と、それからもうひとつ「カシオペア」の活用方というのがあるわけで、そこらの行って来いの計算はちょっと現状では難しいかなと思っているんですね。
 JR東日本も含めて常々向こうも言ってくれているのは、やっぱり、地域の元気のためにいろいろと観光のことでも協力してくれているわけですし、我々としても最大限そういった運行における配慮とか、要するに人が乗る時にきちんと動くというようなことになるかもしれないけれども、配慮等はお願いしていきたいと思っているところです。

○記者
 先の衆院選で、自民党を中心とする自公政権が圧勝されまして、また政権が継続なんですけど、それに対する所感と、さっきとかぶるかもしれないんですけど、これからの次期青森県として、思いがあればお願いします。

○知事
 所感の部分は、選挙して終わったらまず数的にも大変安定した政権となったということでございますので、どちらにしても国民の皆さま方のそれぞれの選択の中において、安定した中において、全体としての経済対策とか、今も進めている地域創生対策とか、社会保障のことについて、しっかりとやっていただきたいということの意志の表れのひとつだというふうには、自分としては感じるところです。
 何よりも繰り返し自分自身申し上げてきたことは、地域が、地方がよくならなければ、日本はよくならないということを言い続けてきましたし、肌で感じるところのやはり地域、地方におけるところの東京、別に東京が悪いとは言いませんけれども、東京が引っ張ってくれるのはすごいいいことなんですけれども、我々としてもやはり日本の同じ国の地方それぞれに対しての光ということで表現されますけれども、この国としての元気づけということが、すごい重要だと思いますし、また昨日もいわゆる農村農業を元気にしていただきたい、政策転換するんであれば、農村のための、例えばちゃんとした事業を入れて、水はけよくして、作物転換できるようにしてほしいとか、そういうことをお話してきたんですけど、要するにどの改革、どの方向に変更するにしても、実態に沿って確実に意欲を持って頑張れるという仕組みと支援ということについて、急に何か起こるんじゃなくて、段階を踏んで仕組みと支援制度も変えて、それで対応できるようなこと等というんですか、そのことは非常に私どもとすれば今回の米のことで強く感じていますし、また何度もこれは要望というよりも要求を強く訴えてきたというところでございます。
 いずれにせよ、日本の国それぞれの地方が頑張れるよと、この国で皆で頑張れるよと、その気持を抱けるような地域に対する、地域もしっかりと頑張れ、自分たちでも汗も知恵も出せ、汗もかけ、もっと頑張れというようなことでいいんですけども、それを本気でこの国として支えるという仕組みと姿勢と、心の在り方というんですか、寄り添い方というんでしょうか、そのことを非常にお願いしたいとは思っております。

○記者
 (寝台特急)北斗星のからみで。2013年度決算では青い森鉄道が県に支払う線路使用料ですね、7億円のうちの6億円くらい県が減免していると思うんですが、今後、北斗星の廃止で青い森鉄道の収入が減少するという見通しを先ほど示されておられましたけれども、減少した場合でも、今後、県として減免なりなんなりの支援は残して路線を維持していくという方向なんでしょうか。

○知事
 これは国に何度もしつこいほど申し上げているんですけれども、もちろん私どもの青い森鉄道という役割もありますけれども、北海道と本州、東京だけじゃなくて名古屋の自動車産業とか、そういうところも含めて、大物流の大動脈でございます。これを維持するということの重要性、そのために国としての関与とその支援の在り方ということも訴え続けてきたわけでございます。
 その一方、やはり我々も青い森鉄道ということを、自分でやっているわけでございますから、これは新幹線をやる時の条件として、こういうふうになったいきさつ・経緯も、今更言ってもあれでございますけれども、我々としてそれをしっかり維持運営しなければいけない。それを交通の足としている方々がいらっしゃるわけでございますし、そのためには一定の経費というものについて、私どもとしても覚悟のうえで判子をついたという形になっているわけでございますけれども、かなり青い森鉄道でも努力をし、減収部分を可能な限りカバーするためのことを行うという決意をこの間も聞いています。
 それと先程もちょっと話させていただいたんですけれども、この夜行寝台の収入計算(については)、複雑なところがございまして、一息に1本マイナスとか2本マイナスとか、そういうような計算にはなかなかならないらしいんです。
 だから、具体にこれから臨時で(列車が)どう出るとか出ないとか、そういうところと、四季島の活用とか、カシオペア等の活用等の中において、どれだけ我々としてカバーできるかということと、そういうものが出た段階においてということになると思うんですけども、判断ということをされていくと思いますし、また国に対して最初に申し上げました大物流動脈としての意義ということ等を勘案しての支援の仕組みということをまた要求していくことも有りうると思っております。
 大変流動的な部分がございまして、大変言い方が申し訳ないんですけども、そういった計算式とかいろいろ具体の数字の出し方が現状ではなかなか難しい。
 ただどうしてもやっぱり毎日走っているものが減るということになりますので、ということについての計算というか、今後の向こうとのやりとりと具体の部分については、実務方に聞いていただければありがたいと思っています。

○幹事社
 では、これで終わります。

-以上-

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