ホーム > ようこそ知事室へ > 知事記者会見録 > 知事記者会見(定例)/平成24年12月7日/庁議報告ほか

知事記者会見(定例)/平成24年12月7日/庁議報告ほか

会見日時:平成24年12月7日金曜日 11時15分から11時38分まで
会見場所:第三応接室
会見者 :三村知事

○知事
 庁議案件の方からお話をさせていただきます。
 年末年始特別警戒取締の実施についてお知らせをいたします。
 これから年末年始を迎えるわけでございますが、例年、この時期は慌ただしさが増すことから、様々な犯罪や事故などの増加が懸念されます。このような時期に県警察の各部門、関係機関やボランティア団体の皆様が連携し、県民の皆様の安全と安心を確保するため、犯罪事故の防止活動に努めていくこととしており、非常に心強く感じている次第であります。特に金融機関、深夜営業店を対象とした強盗事件、高齢者の方が被害者となる交通事故、飲酒運転などの悪質な交通違反の発生が懸念されますので、関係当局の皆様には一層警戒し取り締まりをお願いいたします。今回の活動が犯罪・事故の防止につながることを期待している次第でございます。

 2点目でございます。青森・岩手県境不法投棄事案に係る特定支障除去等事業実施計画書の変更についてお知らせいたします。
 先ほど開催されました佐々木副知事を本部長といたします第5回県境再生対策推進本部会議において、今般取りまとめました青森・岩手県境不法投棄事案に係る特定支障除去等事業実施計画書の変更案について承認されたと報告がありました。本計画につきましては、今後、国と協議を行い、大臣の同意を得ることとなりますが、私としては地域住民の水道水源であり、また本県の基幹産業であります農林水産業にも利用されております馬淵川水系の環境保全に万全を期すため、今後とも廃棄物等の全量撤去を基本とする原状回復方針を堅持し、引き続き安全かつ着実に事業を進めてまいります。
 以上、報告は2件でございます。

○幹事社
 幹事者質問2問。
 まず1つ目は、衆院選が公示されました。候補者への応援に積極的に出席されているようですが、どんなスタンスで臨まれているのか。
 2つ目は衆院選の争点の1つにもなっているTPP、前にもお話いただいたと思いますが、改めてTPP交渉参加の扱いについてどのようなお考えかお聞かせ下さい。

○知事
 まず1点目でございますが、衆議院議員総選挙につきましては東日本大震災後の我が国を取り巻く内外の状況を踏まえ、国政、県政というそれぞれの立場で日本経済の成長戦略、エネルギーの安定供給、外交安全保障、そして厳しい局面が続いております地域雇用の確保や地方財政対策の充実など、山積する課題の対応とともに新しい時代の認識がいかにあるかという観点等から対処したいと考えているところでございます。

 TPPにつきましてです。私はTPP協定は全ての貿易品目について関税を撤廃することが原則とされておりますことから、農林水産業をはじめ公的医療保険など、県民生活全般に大きな影響を及ぼしかねないものと考えているところでございます。
 私ども青森県は、我が国有数の食料供給県でもあり、農林水産業が食品加工や流通など多くの産業と密接に結びつき、地域の経済、雇用を支える基幹産業としての役割を果たしております。TPP協定により関税が撤廃された場合、地域経済に深刻な打撃を与えるものと認識しているところであります。また、国がどのような方針で交渉に臨もうとしているのか、どの分野にどのような影響があり、それに対しどのような対策を検討しているか等、具体的な情報が極めて少なく、国民的な議論も尽くされていない。こういったところも含めましてTPP交渉参加については、これまでも強く反対をしてきたところでございます。

○記者
 衆院選の各党のエネルギー政策についてです。各党の政権公約を見ますと、原発のバックエンドに関する記述がほとんど見あたらないんですけれども、9月のエネルギー環境戦略を巡っては六ヶ所村議会の動きがあったりして、結果的に現状の課題というのが周知されることになったかと思うんですけれども、今回の衆議院選ではあまり論争が見あたらないのですが、その点について知事はどうお考えでしょうか。
 もう1点、経産省(経済産業省)からきているかと思うんですけれども、使用済核燃料の処分方法で協議会を新設するということで、青森県にもきているかと思うんですけれども、そこへ参加するお考えはありますでしょうか。

○知事
 今回の解散総選挙におきまして、原子力に対するそれぞれ各党の政策ということで出されていると承知をしております。そもそも、エネルギーということにつきましては、常々からお話をしておりますが、非常に重要な国家としての戦略というものをしっかりと立てるべき分野だと思っております。そういった観点、それぞれ国政を担うという意思を持って選挙に臨んでいる立場の方々には、エネルギーというものは非常に国家として重要な、食料や安全保障と同様に重要なものだとの認識の下で、選挙戦及び公約でしっかりとしていただきたいと思っております。
 バックエンド等についてのお話もございましたが、それは原子力については一体でございますから、有り体に言うと、それぞれそういう課題についてしっかりと認識を持っていただくということは非常に重要な観点かと思う次第でございます。
 あと協議会の方は、一応、(案内が)来ているようなんですけれども、今、こういう状況、落ち着かない中にございますので、検討中となっています。

○記者
 衆院選の関係についてですが、拝見している限り、知事は自民党公認候補の方々の事務所開きとか決起大会とかに出席されているようにお見受けします。基本的に自民党の政策、それから今後のスタンスを評価されて出席されているということでよろしいんでしょうか。

○知事
 総合的な観点というか、これまでも応援をしたりとかされたりとかいろんなことがある。なおかつ、総合的にトータルでこういった方向性でいくと、国の経済をしっかりと元気にしていくという方向性等を含めて非常に重要なことだと思っていますので、その観点については評価をしたいと思っております。

○記者
 今後の方針を評価しているということでよろしいでしょうか。

○知事
 いわゆる全体として、個別(課題)には意見や考えはありますけれども、全体として日本の国の再生に真剣に取り組むということについては、私としては評価をしたいと思っています。

○記者
 念のためですが、その他の党から立候補された方の支援には現時点で立たれたりされているんでしょうか。

○知事
 その他の党では公明党の講演に行きました。防災公共の講演をしてくれということだったので。

○記者
 政府に対する陳情についてお伺いしたいんですけれども、民主党政権になって、(政府に)直接じゃなくて、県連を通じて幹事長室でまとめて陳情するというやり方に変わったと思うんですけれども、これは族議員がばっこしたということに対する反省があったと思うんですけれども、実際に省庁にまで伝わってないとか、いろいろな不満が出てたんですけれども、この陳情システムを知事はどう評価されていたかということと、選挙で政権が変わることもあるかもしれないですけれども、陳情に対して何か要望されるようなことがあったら教えてください。

○知事
 私どもは、もちろんそれぞれシステムとしてこういうふうにしてくれという部分についてはそのようにしていますけれども、常日頃から相当まめに、陳情・要望という形ではなくて、政策提案というか、県として、例えば、国産材を使えばポイントになるとか、そういう提案をしたりとか、防災公共もそうだけれども、いろんなことを県として提案し続けてきていまして、そういった形で我々として地域としてこういったことが課題となっている、重要となっているということは、いろんな形で、政治方面の方々にも行政方面の方々にも、さまざまな方向できちんと伝えてきたという思いがございますので、これからもどういう形であれ政策の提案、要するに予算の提案ということになりますけれども、そういったことについては従来どおりしっかりとやっていきたいと思っています。

○記者
 民主党は県連でまとめて幹事長室で一本化というやり方でしたが、(知事が説明した)そういうやり方で充分話は伝わるということでしょうか。

○知事
 そのルートはそのルートで、しかしながら我々は公的機関でございますから、公的機関同士の情報交換ということについては相当綿密にやる必要があるんですよ。それはこれまでもやってきましたから、チャンネルはいくらあってもいいんですけれども、手間が増えるというのはどうですかね。

○記者
 やっぱり直接的なルートでやれる方が良いということしょうか。

○知事
 そうじゃなくて、役所同士で意見交換をしてはいけないということ自体がおかしいわけで、通常(意見交換は)やっているわけです。向こうも聞いてきますし、こっちも言いますし。それはそれとしてあるわけですし、あるいはまた、特に地域関連案件ということで、議員さん方に、こういう案件があってこういう状況でございます、これは日本のためにも地域のためにもなりますからという形で説明をして話を進めるということもあるわけだし、チャンネルはいろいろとある方が非常にいいと思います。
 繰り返しますけれども、いわゆる公的機関同士ですから、通常、ものすごくやり取りがあるわけです。そこが一番重要だと思います。

○記者
 米軍のトラブルのことなんですが、三沢市だけでなくてつがる市でも起きていますし、増えていると思うんですが、その辺の認識についてとオスプレイの本格運用が開始されそうなんですけれども、その辺の情報が入っているかどうかについてお聞きしたい。

○知事
 やはり地域の方々がお互いに安心して暮らせるということは大事でございますから、トラブルのないようにということで、三沢の歴代司令官は、自らゲートに立ったりとか、あるいは金曜、土曜とか繁華街を回ったりとか、あるいは一人ひとりが大使としての気持ちを持てとか、相当厳しくきっちりとやっておりますが、様々な事象が出ることは、非常によろしくないことですので、その都度、しっかりしてくれということは話をしていますが、これまで以上にしっかりと一人ひとりが大使の気持ちで地域社会と付き合うことが大事だと思っています。
 
○行政改革・危機管理監
 オスプレイについては、飛行訓練ルートが一部本県にかかると言うこともあり、国は、訓練の内容が分かりしだい説明にまいりたいとの話しはしているのですが、今日現在、そのような話はありません。

○記者
 原発に関連して2つほど(質問します)。来週、東通の原発に規制(委員会)の調査が入って、断層の調査をするそうですけれども、事業者の東北電力では、活断層はないということを繰り返し言っています。それについて一部疑義がだされていますが、少し再稼働への動きが足踏みというか、(再稼働までの期間が)長くなる動きがあります。逆の意味で、規制委員会でルールが固まる前に事前調査をして、ある程度ゴーサインみたいな形を出す。これは再稼働に対する動きが早まるような気がするんですが、この2点についてのお考えをお願いします。

○知事
 2点目の方なんですけれども、今日、報道をされておったんですが、内容については報道を読んだ程度限りでしか承知してないです。しかも、骨子等もいつ出されるかも不明のようでございます。
 1点目、2点目のどちらについても、断層調査も含めて、安全ということについてしっかりとした確認と判断するための規制委員会でございますので、そういうこと(安全の確認と判断)について仕事をしてほしいと思っています。

○記者
 特に急いでくれということはないですか。

○知事
 特にどういう内容か骨子についても聞いていない。

○エネルギー総合対策局長
 いずれにしても規制委員会の方で新たな安全基準を確立するために、一生懸命作業しているようでございますので、県としては、動向を注視していきたいと考えています。

○記者
 TPPに関してなんですが、いずれにせよ世界的に自由貿易を進めていこうという動きはあって、その中で日本が取り残されていかないかという懸念はあると思うんですけれども、それに対してはどう思っていますか。

○知事
 普段から言っていることですが、個別の交渉で我々、台湾としっかりとやっているわけだし、個別交渉をしっかり生真面目にどんどんやるということについては重要だと思っています。それは前々から言っています。(TPPは、関税は)全部なしとか訳の分からないルールなので、これだと断固反対だという話になるわけです。

○記者
 農産物など例外をちゃんと設けて、非関税の部分もそういうものが。

○知事
 FTA交渉についても、こういう外交交渉というのはお互いに最大の利益があるようにやっていくわけだから、そのことをしっかりとやるべきだということは言い続けてきています。はしょって、トータルでやろうということ自体がよろしくないと思います。
 不断の努力、1件、1件、台湾で売るのだって、店を集めてやるのだって、業者集めてやるのだって同じ。ものすごい不断の努力が外交交渉って必要じゃないですか。そういう地道で不断の努力なしで、全部なしのルールというのは(どうか)。それでその説明もない、内容も分からない、食料の関係だけじゃなくて医療だ、調達だ、司法だと全部来る。結局、前に説明会で来たけれども、私たちも分かりませんと言う。そういう状態で交渉どころじゃないじゃないですかと思っている。基本からなってないという話です。

○記者
 TPPという枠組みが嫌だという話ですね。

○知事
 枠組みとか、その段取りも全くない。ただ、急にTPPと。ある日、突然誰かが言っただけ。普通ないでしょう、公的機関としての手順段取り、きちんとした周知徹底、地道な努力がない、そう思います。是非早くアジアの各国と交渉をしていろいろやってほしいと皆思っている。

○記者
 滋賀県の嘉田知事だとか大阪市の橋下市長だとか、自治体の首長でありながら国政を飾る政党の代表だったりとか代行だったりとか、要職につかれている方々がいるんですけれども、実際、知事職にあられる立場として、兼職というか、兼ねていくことのメリットとデメリットにはどういうものがあるでしょうか。

○知事
 メリット、デメリットを言うべき立場には全くないけれども、公私ともガッツと体力があるなということ。

○記者
 可能だと思われますか。

○知事
 私的に言えば不可能だな。こんなに、本当にもうどうやって(青森県の)産業経済をどうしようかとか、命を守る仕組みをどうしようとか、ここでやっている立場で言わせてもらうと。すごいな、ファイトとガッツと体力。

○記者
 大阪市長なんかは、今、兼職の規制が外れたならば、来夏の参院選もという話があったんですが、お考えになったことはあるのでしょうか。

○知事
 考えたことは全くない。

-以上-

過去の記者会見録

平成24年度  平成23年度  平成22年度  平成21年度  平成20年度  平成19年度  平成18年度  平成17年度  平成16年度 

この記事をシェアする

  • facebookでシェアする
  • twitterでシェアする
  • LINEでシェアする

フォローする

  • facebookでフォローする
  • twitterでフォローする