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知事コラム

更新日:2011年10月1日

ありがとう。青森のお父さん、お母さん(2011年10月)

 「青森は、ひと言で言えばどんなところですか」と、よく聞かれる。
 そんな時は、「美しく、おいしく、楽しいところです」と答えている。
 「美しく」は考えるまでもなく、十和田・奥入瀬・八甲田・白神など、世界に通用する絶景がいくらでも挙げられる。「おいしく」は、りんご・長芋・にんにく・ホタテ・大間まぐろ・倉石牛・日本酒などいくらでも答えられる。
 それでは、「楽しい」や、いかに。まずは“温泉”。その素晴らしさは国内でも群を抜く。“祭り”もすごい。ねぶた・ねぷた・山車祭りなど枚挙にいとまがない。
 しかし、青森の楽しさの一番は、土地土地で出会う「人」ではなかろうかと自分は思っている。
 「人財(じんざい・ひとのたから)の青森」とよく話しているが、観光分野、特にグリーン・ツーリズムをさらに進めるため重要なのは“その人がいるから懐しく、その人にまた会いたいから訪れたい土地”になること。.
 旧名川町は、古くからグリーン・ツーリズムに熱心で、超元気印な女性たちが先駆けとなっていた。名川といえば県内でも有数の山紫水明の土地。“達者村”構想にみんなが意気投合し、開村。全国から最も注目される土地となった。その開村式の日、本州を台風が直撃し、国内交通は大混乱となったが、式典は予定通り行われた。式典の終了間際、前日早くに大阪を出発した元修学旅行生たちが、台風に負けずに苦心惨憺たどり着き、「青森のお父さん、お母さん、会いたくて来ました」。名川の方々と、式典の舞台で抱き合って泣いた姿は、今も忘れられない。人と人の心の出会いこそグリーン・ツーリズムの本命・本質だと大きな感銘を受けた。
 “達者村”を一例として、知事就任以来、グリーン・ツーリズムに力を注いできた。拠点をつくり、特区制度を活用、宿泊できる農林漁家戸数も一気に350を超えるまでに伸ばしてきた。地道な努力を積み上げてきたが、何より力となったのは、最終日に別れたくなくて、子どもたちと一緒に泣いてしまう「青森のお父さん、お母さん」の存在であった。
 「美しく、おいしく、楽しい」、そして、人という財がいっぱいの青森のグリーン・ツーリズムは、大きな可能性を秘めている。青森の元気づくりのために、これをさらに発信し伸ばしていきたい。
 そして、自分からも「青森のお父さん、お母さん、ありがとう!」

(県民だより あおもり - 平成23年10月号)

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