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更新日付:2019年9月10日 県民生活文化課

青森プロボノプロジェクト

  • 趣旨
 少子化・高齢化や東京圏への転出超過などにより人口減少が進んでいる青森県において、県民の誰もが、地域で生まれ、地域で育ち、地域を助け、地域で安心して暮らしていくことができる「青森県型地域共生社会」を実現するためには、NPO、地縁組織、企業などの多様な主体が連携、協働して、様々な地域の課題に自主的、自立的に取り組んでいくことが必要です。
 一方、NPOをはじめとする地域サービスの実施主体には、スタッフの高齢化や担い手不足、資金の確保など運営面での課題を抱えているところも多い状況です。
 そのため、県では、企業活動による経験や知識等をボランティアとして提供し、NPO等の活動基盤の強化につなげる「プロボノ」の取組を県内に普及させていくため、「青森プロボノプロジェクト」を実施します。
 このプロジェクトでは、企業等で働く現役世代をはじめ社会貢献をしたいと考えている多くの方々の参加を促し、地域活動の機会を提供することで、プロボノ活動への理解と参加を促進させるとともに、地域課題解決に取り組む団体の活性化とプロボノ活動を普及させる仕組みの構築を目指しています。
プロボノとは、ラテン語のProBonoPublico(公共善のために)という言葉が語源となっており、仕事を通じて培った知識やスキル、経験を活用して社会貢献するボランティア活動です。

プロジェクト第2弾 青森プロボノチャレンジ

事前オリエンテーション・キックオフミーティング

8月30日(金)、31日(土)の2日間、青森市及び八戸市において、いよいよ青森プロボノチャレンジ2019が始動しました!
まずは、プロボノワーカー(プロボノとして活動する参加者)への事前オリエンテーション、その後、支援先の団体の代表者との初顔合わせとヒアリングとしてキックオフミーティングを行いました。

★各プロボノチームの進捗状況はこちらのページからご覧いただけます★
青森プロボノチャレンジ2019進捗状況[運営委託先(NPO法人サービスグラントHP)へジャンプ]このリンクは別ウィンドウで開きます

青森会場(8月30日)

青森市・アピオあおもりで、2つのチームがそれぞれ最初の顔合わせを行いました。
(1)婆娑羅凡人舎チーム

◆事前オリエンテーション

【支援先団体】
 NPO法人婆娑羅凡人舎(青森市)
【活動概要】
 ふるさと青森市浪岡の歴史・文化を子どもたちに伝え、ふるさとの魅力を感じてもらえるよう地域イベントを実施
【支援内容】
 イベント案内のためホームページ作成

 

まずは、チーム員のみ集合し、自己紹介。
プロボノチャレンジの進め方などについて説明を受けます。
活動していく上で、注意すべき点などについても触れました。
この他、支援する団体についても説明がありました。

◆キックオフミーティング
事前オリエンテーションの後は、団体の代表者も加えて、最初の顔合わせ。
団体の方々も含めて自己紹介を行い、団体の方々は抱えている課題と支援してほしい内容について説明しました。

婆娑羅凡人舎チームは、ママボノ・パパボノのチームです。
ご夫婦で参加してくださって、初めてのパパボノさんが参加!
パパボノさんがリーダーとなって進めることになりました。
ママボノ・パパボノチームについては、みなさん子育て中のため、お子さん連れの参加もOK!
泣き出しても、みんな温かい目でみつつ、ヒアリングは結構細かいところまでつっこんで行っていました。
(お子さんについては託児も行っていたので、打合せは特に支障なく進みました。)
支援内容についても直接確認を行い、これから行う関係者へのヒアリング、現場確認の日程などについても打合せが済み、これからいよいよ活動開始です!

プロボノはみなニックネームで呼び合うため、みなさん既にすっかり打ち解けて、これからの活動がたのしみになってきました。

このチームについての進捗状況については、こちらをご覧ください。→婆娑羅凡人舎チームこのリンクは別ウィンドウで開きます


(2)コミュサーあおもりチーム
◆事前オリエンテーション
【支援先団体】
 NPO法人コミュサーあおもり(青森市)
【活動概要】
 青森県初のフリースクール運営事業(ほか、婚活事業)
【支援内容】
 生徒募集のためのフリースクール説明資料(営業資料)

 

こちらのチームは4名でしたが、1名欠席のため3名の出席でした。
皆さん、お仕事が終わった後の集合でしたが、昨年度チャレンジに参加された方もいて、とても熱心に打合せされていました。

◆キックオフミーティング
事前オリエンテーションの後は、団体の代表者も加えて、最初の顔合わせ。
団体の方々も含めて自己紹介を行い、団体の方々は抱えている課題と支援してほしい内容について説明しました。

コミュサーあおもりは、昨年度も婚活事業に関して参加されていましたが、今年度はもう一つの事業「フリースクール」についてぜひプロボノの力を借りたい!ということで参加されました。
自立・安定・継続した運営のため、もっとこの事業について広く知っていただく必要があるので、そのための資料作成をプロボノに依頼されました。
こちらのチームには、プロボノ経験者がいたので、短い時間ながらもステークホルダーの確認から個別ヒアリングの日程まで打ち合わせできました。

このチームについての進捗状況については、こちらをご覧ください。→コミュサーあおもりチームこのリンクは別ウィンドウで開きます
八戸会場(8月31日)

2日目の八戸市では、3つのチームが立ち上がり、初めて顔合わせしました。

運営委託先のサービスグラントのスタッフから、前日同様に、プロボノを進める上でのポイントや全体の流れなどの説明がありました。
また、この日もみなニックネームをそれぞれつけて呼び合い、どこのチームも打ち解けてさっそく詳細な打合せをしていました。


(3)はちのへ女性まちづくり塾生の会チーム

◆事前オリエンテーション

【支援先団体】
 はちのへ女性まちづくり塾生の会(八戸市)
【活動概要】
 「シニアがいきいき活動できる会」を目指して、高齢者向け出前消費者講座やシニアの居場所づくり事業を実施
【支援内容】
 出前消費者講座見直しのためのアンケート調査

 

こちらのチームは、4名チームのうち、3名出席。
リーダーが明るく積極的な方で、良い雰囲気でした!
出席できなかったメンバーも、オンラインでつないでコミュニケーションを図ることができました。


(4)循環型社会創造ネットワーク(CROSS)チーム

◆事前オリエンテーション

【支援先団体】
 NPO法人循環型社会創造ネットワーク(CROSS)(八戸市)
【活動概要】
 温室効果ガス削減のためのエネルギー消費効率改善のためのコンサルティング、環境出前講座などの実施
【支援内容】
 事業運営の方針作りのための課題整理

 

こちらのチームは、4名チームのうち、3名出席。
なんと、同じ会社の仲間で御応募いただきました!
業務アウトソーシング等に係るコンサルティング企業の方々で、チームとしてのまとまりやスキル・経験が期待できます!


(5)「親の時間」あおもりチーム

◆事前オリエンテーション

【支援先団体】
 「親の時間」あおもり(八戸市)
【活動概要】
 親同士が悩みなど気持ちを共有し助け合える時間を提供
【支援内容】
 チラシの作成

 

こちらのチームは、6名チームのうち、5名出席(他、オブザーバーとして1名出席)。
チーム員数が最も多いチームですが、リーダーがしっかり調整して、プロジェクトを円滑に進めるための役割分担や連絡方法等について細かく確認していました。ランチタイムもミーティングにあてて、お互いの意見交換を積極的に行っていました。

◆キックオフミーティング
事前オリエンテーションの後は、団体の代表者も交えて各チーム最初の打合せに入りました。

はちのへ女性まちづくり塾生の会チームです。
午後は1名減ってしまったものの、団体が成果物をどう活用していくか、その目的や意図について、チーム員・団体スタッフとみんなで確認しました。
具体的なスケジュールや調査方法などについても打合せが進み、受援団体・プロボノともに一緒にいいものを作っていこうという気持ちが共有できたかと思います。

このチームの進捗状況はこちらのページ→ 「親の時間」あおもりチームこのリンクは別ウィンドウで開きます
CROSSチームです。
団体と顔合わせて間もなく課題整理にすぐ入り、細かく打ち合わせされていました。
ステークホルダーが多く、ヒアリング先の調整もなかなか大変そうですが、受援団体側も積極的に情報提供し、お互い課題整理のためポイントを確認していました。

このチームの進捗状況はこちらのページ→ CROSSチームこのリンクは別ウィンドウで開きます
「親の時間」あおもりチームです。
直接団体にヒアリングを行うと、事前情報や想像していたイメージとのギャップがあり、直接対面での打合せの大切さを感じました。こちらも団体側で出席できなかったメンバーがオンラインミーティングに加わり、活発な意見が交わされました。
プロボノも団体スタッフも、青森在住者がいるため、ヒアリングや現場確認などについて、今後2市で日程調整を行う予定です。

このチームについての進捗状況については、こちらをご覧ください。→「親の時間」あおもりチームこのリンクは別ウィンドウで開きます

プロジェクト第1弾 プロボノ促進トップセミナー

内容

日本におけるプロボノの第一人者である嵯峨生馬氏と、青森市在住でIT企業に勤務しながらプロボノ実践団体の代表を務める米田剛氏を講師としてお招きし、企業等がプロボノに取り組む意義などについて皆様と考える「プロボノ促進セミナー」を6月14日に八戸市(八戸ポータルミュージアムはっち)で開催しました。

セミナーには、企業経営者やNPO関係者、自治体職員など約40名の皆様に参加いただき、「プロボノ」に関する実践的な内容を聴講していただきました。

【開催日時】
2019年6月14日(金) 13時30分~15時30分

【開催場所】
八戸ポータルミュージアムはっち 1階 シアター1
(八戸市三日町11-1)

【入場料】

無料

  • 第1部
    13時30分~14時15分 講演
    「これからの社会におけるプロボノの可能性とは~青森プロボノチャレンジ成果報告を交えて~」
     【講師】認定特定非営利活動法人サービスグラント 代表理事 嵯峨 生馬(さが いくま) 氏
  • 第2部

    14時15分~15時30分 トークセッション
    「社会貢献とビジネスが両立するプロボノ成功事例のポイントを探る」
     【語り手】特定非営利活動法人地域情報化モデル研究会 代表理事 米田 剛(まいた つよし) 氏
     【聞き手】認定特定非営利活動法人サービスグラント 代表理事 嵯峨 生馬(さが いくま) 氏
講師紹介
認定特定非営利活動法人サービスグラント 代表理事 嵯峨 生馬(さが いくま)氏
 
シンクタンク研究員を経て、2005年、仕事の経験・スキルを活かしたボランティア活動「プロボノ」により、NPOの基盤強化を支援するサービスグラントの活動を開始。以来、5,000人を超える社会人の登録を集め、720件以上のプロジェクトを実施。著書に『プロボノ』(勁草書房)。
特定非営利活動法人地域情報化モデル研究会  代表理事 米田 剛(まいた つよし)氏

総務省地域情報化アドバイザー、内閣官房オープンデータ伝道師。
青森市在住。IT企業に勤務しながら、2007年よりプロボノ活動団体 NPO法人地域情報化モデル研究会を設立し、官民の有志ととも地域活性化 に向けたICT利活用の知見の無償支援活動を実施。プロボノ活動から生まれた青森県の観光クラウドモデルは、国内50地域、海外13カ国へ展開されるなど地域貢献と新ビジネス創造の好循環事例。
第1部 講演

〈 プロボノについて 〉
・プロボノということばは、「専門的なスキルをボランティアとして提供し、社会課題の解決に成果をもたらすことを意味します」と書いていますが、ボランティアというと、一般的には清掃活動とかイベントのお手伝いなど作業的なものをイメージすると思いますが、プロボノの場合はちょっと違います。専門的なスキル・経験を活かすというのが特徴です。

・よく、プロボノの「プロ」っていうのは、「プロフェッショナル」という意味なんじゃないか、といわれて、その誤解が参加の敷居を上げてしまうのですが、その語源はラテン語です。「プロ」は、英語で言うと“For”、「~のために」で、「ボノ」は“Good”、つまり、「プロボノ」というのは、”For Good”、善いことのために、という意味なんですね。だから、何もプロフェッショナルでなければならないということはないんです。皆様がお持ちのスキルや経験を、善いことのために活かしましょう、という意味合いです。

・プロボノなんて、よっぽど意識が高い人達なのかと思ってしまうかもしれませんが、実際はそんなに特段すごい人達ばかりというわけではなく、普通の方々が多いのです。プロボノワーカーの約半数は、これまでボランティアをやったことがない方達なのです。ですから、やったことないからだめなんじゃないか、ということはないんです。

・また、関わる人に働き盛りの人が多い、というのもプロボノの特徴です。社会人経験1~5年、特に6~10年、30歳前後の方々が中心的な参加者になっています。決して、皆が皆、仕事一辺倒ということはなくて、何か地域に関わりたいとか、御自分のスキルを活かして社会の役に立ちたいと思っているのだと思います。特に最近は、若い人ほどそういうふうに思う方が多いのかなと思います。

〈 プロボノプロジェクトの特徴 〉
・プロボノには多種多様な職種の方が参加していて、また、年代も幅広いので、多様性のある人達が集まって取り組んでいくところがプロボノの面白さだと思います。

・サービスグラントでは、98%以上の支援先の団体に、「プロボノの支援を受けてよかった」と御満足いただいています。たとえば、ホームページのアクセスが増えたとか、会員が増えたとか、企業と連携ができたなどがあります。

・一方、関わるプロボノの方々はどうかというと、こちらも98%の方々が「参加して良かった」と回答しており、8割以上の方が「また参加したい」と回答しています。「参加をして自分の視野が広がった」、「人間的な成長につながった」と言う方が非常に多いです。また、「仕事に活かせる有意義な経験を得ることができた」、「仕事の進め方、時間の使い方などが変わった」という意見が多いんです。やはり普段と違う環境で仕事(プロボノ)をしてみると、違う見方・スキルが身に付けられて、仕事(本業)に持ち帰ることができるというようなことも報告されています。

〈 ボランティアへの参加について 〉
・ボランティアに感心のある人の割合は、内閣府の統計で、59.6%、6割くらいと出ているんですが、実際参加したかという割合は、23.3%と出ています。

・では、このギャップはどういうことかといいますと、ボランティアに参加しない理由の第1位は、「いったん始めるといい加減なことはできない」ということなんです。

・ボランティア活動への気軽な参加を呼びかけるのであれば、「いつでもやめられる」というような出口を明確にしておいたほうが、かえってその人が長続きするということがあります。

〈 サービスグラントのベストプラクティス 〉
・サービスグラントでは、プロボノに参加していくために、3つのポイントを決めて行っています。

・1つめは、「具体的なゴールを決める」。団体の要望について、「この部分をお願いしたい」というふうに、ゴールを明確にすることで、関わりやすくします。

・2つめは、「時間と期間を決める」。
ある程度時間と期間を明確にすることで、働いている人が参加しやすくします。たとえば、青森プロボノチャレンジは2ヵ月程度のプロジェクトで、週3~5時間程度の活動と見込んでいます。そうすると、「そうか、週に3~5時間くらいであったら、まあ平日夜にメールチェックして、土日時間のあるときに関わればいいのかな」というふうに、少し計算が立つわけです。

・3つめは、「チームを組んで多様性のある中で進めていく」ということ。
それぞれ得意なことを活かしあってプロジェクトを進めていくというようにすると、お互いやりがいもあり、なおかつ、チームとして時間を持ち寄って1つのまとまったことができます。

〈 青森プロボノチャレンジ2018参加者・団体の声 〉
・参加者22人のうち、男性・女性の割合はほぼ半々で、年代も20代から50代までバランスよく参加していただきました。

・参加した方のほとんどが、参加経験に良い印象を抱いていただきました。

・約8割くらいの方から、「自身の視野が広がったり、人間的成長につながった」、「人脈やネットワークが広がった」、「ボランティア活動に関する興味関心が高まった」という回答が多くありました。

・それから、仕事については、「今の仕事に活かせる有意義な経験を得ることができた」「自分の専門性やスキルを再認識することができた」といった回答が約8割ほどありました。

・それから、団体内部の意識としては、「活動内容の改善点が明確になった」、「内部関係者間で意識共有ができた」、「業務効率化ができた」という声を多くいただいております。

〈 最後に 〉
・企業人、団体、行政などいろいろな人達が、プロボノとして1つになってプロジェクトに関わるというのは、県民総参加で地域の課題を解決していくうえで、可能性の一つとしてあるんじゃないかと思います。今年も、県南・下北のエリアで、このプロボノチャレンジを実施して、そこからまた新しい事業を生み出していきながら、青森県型の地域共生社会というものを作っていただけたらと考えています。

第2部 トークセッション

(嵯峨氏)
 米田さんは少なくとも4つ、あるいはもっとそれ以上のいろいろなところの肩書をもっていらっしゃるということなんですけれども、もともとそういう人だったんでしょうか。

(米田氏)
 青森市出身なので、青森らしく、素朴なというか、寡黙なほうでした。決してリーダーシップがあるとか、イノベーティブだとか、チャレンジャーなどではない、目立たない社員でした。

(嵯峨氏)
 そんな、素朴で寡黙なイノベーティブではない米田さんに、何が起こったんでしょうか。

(米田氏)
・NPO法人を約10年前に作って、そこで人格が変わりました。青森で地域のSNSを作ったんですが、これが今の会社とはちょっと合わないということで、社長に「それをやるためには会社の枠組ではできないから、NPOを作ってそこでやらせてほしい」と話したら、即決でOKしてくれて、軍資金も出してくれました。そのお陰で、NPOを始めたというのが始まりです。
・稼ぎですとかはやっぱり本業の方で、逆に、お金を遣わなくてできることで社会の地縁を使わないといけないようなことはNPOの方でやりましょうということにしました。
・社会共創するための活動をしながら、その後観光クラウドというものを始めて、今はオープン・データを始めています。これは、収益事業0円なんですけれども、知恵と人のネットワークと善意、この3つを資本にしている活動です。


(嵯峨氏)
 米田さんから見て、今の仕事とか働き方について、感じることというのはありますか。

(米田氏)
 働く幸せ感というのは、今の日本で共通課題じゃないでしょうか。日本人の幸福感というのは、世界で54位らしいんですよ。その一方、仕事のストレス感は58.3%もあって、仕事でのわくわく感を感じるのが1日に1回以上あるかという質問では5%未満という結果が出ています。これは、世界各国の中で圧倒的に低い数字です。

(嵯峨氏)
 仕事でのわくわく感を感じるのが1日に1回以上ある人が、5%未満ですか!

(米田氏)
 その原因は何かっていうと、仕事だけでなく生活においても、自分の裁量で物事を決められるっていう部分が限られているっていうのが1つ、自分が解放されていないっていうのがあります。

(嵯峨氏)
 こういうところに見えてくるんですね。これに対して、プロボノはやはり違うというふうに、米田さんとしては思っていらっしゃると。

(米田氏)
 プロボノが会社の枠をちょっと外れたところにあると、自分らしい働き方というか、人に感謝されたりとか、お互い一緒にやろうというものがあったりとか、それでまたそこでネットワークが広がっていったりだとかいうことがあるんじゃないかと思います。自分らしさが簡単に見つかるところがプロボノだと思います。 
 プロボノはわくわくしちゃうんですが、いろんな効能は、長く緩やかにやっていく中で生まれてくるものだと思うんで、長くやるっていうことは、本業もしっかりやって会社との信頼関係を維持しながら、会社とも連動しながら関わり方を模索していくっていうのが、やっぱりコツなんじゃないかなと思います。

(嵯峨氏)
 ちなみに、米田さんがされている努力っていうのは、社会でいろいろ活動するということと、本業と結びつけるための努力というのは、どんなことをされてらっしゃるのでしょうか。

(米田氏)
 たとえば、官民連携とか、市民協働とか、一人ではできないですから、連携しないとマーケットまで届かない。じゃあ、ここにノウハウがあるのかっていうと、企業の中だけで育っているとノウハウがないですが、プロボノやりながら社会というものを自分で肌体験として感じていると、ネットワークやどうすればいいかがわかってくるんじゃないかと。

 

(米田氏)
 私は、Code for Aomoriという形で昨年団体を作りまして、そのメッセージは、“ICT人材を社会に解放するプロボノ・ネットワーク”というものです。クリエイティブな環境で仲間で知恵を出し合うというものなんです。企業に対しては、お金ではなく、勤務時間中であることもあるので「社員をプロボノに出してください」というお願いをしているだけなんですね。

(嵯峨氏)
 企業側では、社員を送り出す正当性のようなものを求めそうですが、米田さんは企業をどう説得しているんですか?

(米田氏)
 突き詰めていうと、やはり企業の目的というのは、クリエイティブ・クラスっていう人材をどう作るのかということに尽きるのかなと思うんですよね。クリエイティブ・クラスっていうのは、“創造できる社員”ということです。
 社員を社会に解放して社会のネットワークを組むことによって、やりがいとか仲間とかわくわく感が生まれてきて、そこで自信が生まれてきたりとか、もちろん感謝も生まれてくる。感謝というのは、人類にとって一番いいエネルギーですからね。
 そうすることで、垣根を越えることのできる人材「越境人材」が生まれると思います。それがクリエイティブ・クラスの一番の前提条件だと思うんですが、社員教育として、非常にローコストで、リスクがなく、できる方法じゃないのかなと私は思っています。
 
(嵯峨氏)
 三方よしのプロボノ活動モデルということですが。

(米田氏)
 続けていくためには、自分だけでも会社だけでもダメで、皆が良くないと続かないんです。整理すると、企業としては人材育成の部分でプロボノにメリットがありますし、従業員を社会に解放すると、従業員には創造性や見識が拡大されて新しい働く喜びがあって、それが支援した地域のNPO等に対しては地域の課題解決になります。このスパイラルがうまくいくと、成功すると思います。

〈 質疑 〉
質問)
 2ヶ月間のスケジュールが見えず、不安である。支援先団体とプロボノは何回会うのか。

回答)
 大きな流れでは、プロボノだけのオリエンテーション、次に団体との顔合わせになるキックオフ・ミーティング、そこから各チームで活動が始まり、公式のミーティングは3~4回という感じです。場合によっては、ヒアリングなどで出向く事があります。お仕事に影響のないようにプログラムを組んでいますので、無理せず御参加いただければと思います。


質問)
 プロボノは専門的スキルを提供する仕組みであるということは理解できましたが、その上で、どういうふうにそのスキルを伝えればいいのか。

回答)
 スキルを登録していただき、事務局でNPO団体とマッチングします。


質問)
 営業系の人は向いているんでしょうか。

回答)
 コミニュケーション力があって、クライアント、つまりNPOのニーズがどういうところにあるのかを把握して、それに対して提案できるというのが営業の方だと思いますので、いろいろなプロジェクトで力を発揮できると思います。

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