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更新日付:2008年7月1日 企画調整課

第1回 北東北知事サミット

第1回北東北知事サミット 「21世紀の新たな観光を語る」
十和田湖畔乙女の像での記念撮影
 ~第1回北東北知事サミット開催~
平成9年10月29日、紅葉の十和田湖において第一回北東北知事サミットが開催されました。本格的な地方分権時代を目前に、来る21世紀に向け県境を越えた連携が今後の大きな課題であることから、青森県の呼び掛けにより開催されたものです。
増田岩手県知事、寺田秋田県知事、木村青森県知事のほか、ゲストとしてJR東日本会長山之内秀一郎さん、JAS社長舩曳寛眞さん、JTB社長舩山龍二さん、国際興業社長小佐野政邦さん及び評論家木元教子さんを迎え、活発な意見交換が行われ、今後、観光振興のためのアクションプランの策定、三県合同による情報発信拠点の福岡への開設などについて取り組んでいくことになりました。
参加者
秋田県知事 寺田典城 岩手県知事 増田寛也
青森県知事 木村守男 評論家 木元教子
株式会社日本交通公社 社長 舩山龍二 国際興業株式会社 社長 小佐野政邦
株式会社日本エアシステム 社長 舩曳寛眞 東日本旅客鉄道株式会社 会長 山之内秀一郎

現状と課題

観光は世界最大の産業
若者の心をつかむ施設が不足
滞在型観光には休日三連休化を
山之内氏
○ 観光は国全体としても極めて大事なテーマです。関連産業も含めると金額、雇用等で自動車やエレクトロニクス産業よりも大きい世界最大の産業です。
○ 公共事業が曲がり角にきている現在、地域経済の活性化のためには観光業に注目していく必要があります。
○ 日本の場合、自然風景はいいが人間が作ったものはダメなものが多く、観光客が求めているものと観光地が作ったものは違いすぎます。
○ ねぶた祭りや竿灯祭りなどの古いものにこだわりすぎています。
○ 日本人は長期滞在をしないという固定観念は持つべきでありません。いずれ一週間位の滞在する時代は来ます。その意味でも休日三連休化を提案しています。
舩曳氏
○ 昨年(平成8年)の三県の航空旅客総数は380万人で二年連続10%の伸びです。空港整備が進むとますます利用が伸びる地域です。
○ 北東北の観光のマーケットを関東から関西、中国、九州さらには海外へと展開する場合、航空路をいかに利用するかを考える必要があります。
○ 航空機利用の観光客は、最低でも二泊以上はします。一人当たりの消費単価が高い客層をいかに取り込むかが課題です。
○ 観光資源が十分でも、若者の心をつかむ滞在型の施設が不足しています。若者のエネルギーを取り込むことによって、観光の層が多様化してくると思います。
○ 北東北の観光は、冬をいかに売り込むかが重要です。夏との季節格差の克服が課題です。
舩山氏
○ 国内より海外の方が魅力があるといわれていますが、国内には世界に匹敵する特Aランクの観光地が十和田湖を含め35カ所もあることが知られていないのではないかと思います。また日本の観光地は、汚れてきている、画一化しているということも魅力をなくしている一因と思います。
小佐野氏
○ 10年前は、貿易黒字解消のため、1,000万人を海外へというのが国の課題でした。海外観光客が1,700万人を超えたことから、国でも国内旅行の需要喚起を目指そうとしています。地域をいくつか指定し税制面等のバックアップをしようとしています。
木元氏
○ いま旅には、お仕着せのパッケージされたものでなく、見たい・食べたいなどの欲求を満足させる、自分で発見するというものが求められています。
○ 物を見る、歴史を訪ねるという時に、プラスアルファで何か心が癒される(ヒーリング)、活力が出る、いい旅をしたなあと思えるようなことが求められています。
○ 誰と旅行したいかと聞くと、男性は圧倒的に妻と答え、女性は友達(同性)と答えています。女性の場合、旅行が日常生活の延長だと開放感は味わえないということです。
○ 北東北三県が今後ウエイトを置くべき点は、国際性、創造性、積極性だというデータがあります。北東北三県は現状あるがままというBe動詞から、何かをやる、一歩踏み出すDo動詞の時期に来ているのではないでしょうか。

受け入れ体制づくり

観光道州制の導入を
三県共通でバスのプリペイドカードを
舩曳氏
○ 観光は各県バラバラでいくより、観光道州制というようなものがあってもいいと思います。その中で季節差や時差があった方が面白いし、施設の稼働率も上がるはずです。
○ 観光地はどこでも携帯電話が使えるといったハード面でも、他に負けないよう整備していくべきです。
舩山氏
○ 定期観光バスを三県の県境を越えて走らすことが出来れば、観光客にはかなりの魅力になります。
小佐野氏
○ 東京・神奈川・千葉・埼玉では、一枚のプリペイドカードで全部のバスに乗れるシステムになっていて、観光客には大きなメリットがあります。バスのほか旅館、ホテルなども同様に北東北三県共通のものを作れば相当の効果が期待できると思います。
○ 奥入瀬渓流は車が多すぎます。環境保護の観点からも上高地のように土・日は自家用車を規制して、バスでしか行けないようにしたらどうかと思います。
○ 花巻、盛岡、三沢、青森から客が自由に乗れる定期観光バスの運行を計画していますが、JR、JAS、JTBが一体となれば利便性がより高まっていくはずです。
木村知事
○ 欧米や開発途上国をみても、産業の中で観光産業が21世紀も伸びていくのが世界の趨勢です。県境を越えて北東北の観光のあるべき姿を見いだしたいと思います。
○ 余暇の時間が多くなり、健康志向の中でも知的充足を求めていることからも、本県は来年、文化観光立県を宣言します。

新たな魅力づくり

ロングセラーの商品開発を
北東北にしかないものを創る
山之内氏
○ 東北には京都ほどの遺産はないし、富士山や北アルプスのような山もない。滞在型観光を狙うべきです。
○ ここは是非とも行ってみたいという現代人のニーズに合った目玉商品を一つ持つことが必要です。
○ 北欧の家具やセーター、照明感覚は独特で、一つの文化です。北国がいろんなものを創り出せる可能性は大いにあります。
船曳氏
○ 観光には遺跡や祭りなどを売り物にする過去遡及型と作る喜びなどを売る未来追求型があるが、過去遡及型の場合は、リピート客をあまり期待できないと思います。若者志向に合ったチャレンジの出来る未来追求型の観光を創造していく必要があります。
舩山氏
○ ヒット商品をいかにして作るかが大事です。またヒット商品とは、一時的なものでなくロングセラー商品でなければなりません。
○ ルート観光は新たな価値観を生み出します。例えばドイツのロマンチック街道のように日本人向きのテーマを持たせた街道を作り上げ、大きな宣伝をすれば効果が出てくると思います。
小佐野氏
○ 花巻温泉では、羊毛から作ったマフラーとか洋服がよく売れています。ここしかないという地方の特色のあるものを売り出していけばいいのではないでしょうか。
○ 十和田湖、奥入瀬の紅葉はもちろん素晴らしいのですが、躍動感のある新緑の十和田湖ももっと売り出すべきです。
木元氏
○ 石川県の棚田は、米を穫るということ以上に観光資源になっています。仕組みを考えれば、農業も漁業も観光資源として活用できるはずです。
○ 東北は星が奇麗だし、青森には樅の木も多いので、星を売り物にした商品とか樅の木を雪と絡めてサンタランドを作り出すこともいいと思います。
○ 日本百名山というものがありますが、消費志向の一番が食ということを考えれば、「百の鍋」ということも考えられると思います。
○ 東北からファッションの発信がなかったのは、専門家任せにしてきたせいではないでしょうか。縄文文化など、この地域にしかない素材とアイデアでコンクールをやるのも面白いと思います。ここでしか買えないというものが欲しいと思います。

情報発信の強化

明るいキャッチコピーを
冬のツアーに工夫を
山之内氏
○ 地方の人が思っているほど東京には情報が伝わっていません。特に観光はタイムリーな要素が多いので、情報が伝わった頃には時期が過ぎていることが多いのです。
舩山氏
○ 外国の政府観光局の日本に対する宣伝はもの凄いものがありますが、外国観光客をターゲットにした日本の宣伝はバラバラです。
小佐野氏
○ 宣伝力が不足しています。例えば、三内丸山遺跡にどう行けばいいのか、この地域でバス事業を展開している我々でさえ、交通手段を説明できないのが現状です。
○ 雪が珍しいから、ハワイや台湾などから冬のツアーが多くなってきています。冬の十和田湖とか冬の北東北を世界にもっとPR出来るのではないかと思います。
○ 英語のパンフレットを二万部作成しても希望が多く足りません。外国人向けのPRを官民が協力することによって、もっと北東北を売り込めるのではないかと思います。
木元氏
○ 国民の消費志向は、第一が食でその次が旅です。旅も食もまだまだ奥深くて魅力がありますが、情報の送り手側(観光地)と受け手側(観光客)の欲しい情報はズレています。
○ 東北に関する歌は演歌が多く、悲しい、涙、別れなど暗いイメージが固定化されています。それを払拭できるイメージの明るく奇麗な歌があればいいですね。
○ 何か明るいインパクトのある北東北のキャッチコピーを作って、大々的にコマーシャルを流してイメージを植え付けることが重要です。
○ 外国人には「あなたがマルコポーロになってください」というくらいの呼び掛けが必要です。

もてなしの心が大切

飽きさせない食事の工夫を
観光は美しさともてなし
舩山氏
○ 観光は美しさともてなしです。北東北三県のもてなしは全国平均よりも劣ります。特にタクシー運転手の対応がポイントになります。
○ 食事は出せばいいというものではありません。プライバシーを守ることも大事で、従業員の客室への出入りにも配慮するなどサービスの評価が変わってきています。これに対応して、旅館やホテルがいかにシフトしていくかという時期にあります。
小佐野氏
○ サービスの向上策として、パターン化された食事ではなく、特に滞在型の客には飽きさせない工夫が必要です。
木元氏
○ 外国人には普段着の対応が基本です。外国人に慣れるためには、まず日本在住の外国人に来てもらい、知ってもらうことが必要です。

今後の取り組み

ゲストとの意見交換終了後、三県知事で協議を行い、次のことが合意されました。
1.観光振興について
(1) アクションプランの策定
 北東北の観光振興に取り組むべき施策の基本指針となるアクションプランを策定する。
(2) 新たな魅力づくり
 新たな魅力づくりとして県境を越えたネットワーク化によって、三県回遊型の商品開発を行い、新しいイメージ形成と定着を図る。
(3) 冬季観光の振興
 冬季観光の振興に向け、多彩な冬季観光商品を開発し「冬こそ北東北」のイメージ形成を促進する。また、交通アクセスの整備に努めることとし、具体的には、
ア. 国道454号(仮称)西十和田トンネルの建設について、秋田県の協力、関係機関との協議、調整を行い、早期の事業化を検討する。
イ. 主要地方道八戸大野線の整備について、本県管理分の中の交通隘路区間を順次調査し、整備を進める。
(4) 国際観光の振興
 国際観光の振興に向けて、三県で「外客来訪促進計画」を策定し、国際観光テーマ地区を中心に受け入れ体制の整備を図り、海外向けのPRを強化する。
(5) 情報発信体制の強化
 三県共同のホームページ開設などインターネット活用により、リアルタイムな情報発信体制を強化する。
(6) 三県共通の観光案内板設置
2.三県合同の情報発信拠点の設置について
九州福岡地区に、三県合同による観光、物産などの情報発信拠点について、早い時期の開設に向けて検討を進める。
3.広域的な交流・連携の促進について
広域的な連携・交流を推進するため「北東北広域連携構想調査」を実施し、広域連携のあり方やその推進体制等について検討を進める。
4.空港・港湾の活用について
役割分担を検討する。


なお、次回は岩手県で、次に秋田県の順で開催することになりました。
  • 知事の握手の写真
  • 意見交換の写真
(役職・会社名等は当時のまま記載しています)

この記事についてのお問い合わせ

電話:017-734-9136  FAX:017-734-8027

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