情報のアクセシビリティ

1.ユニバーサルデザインの考え方

 少子高齢化が急速に進むこれからの社会では、障害や老化といった特別の要求に対処する(バリアフリー化)だけではなく、一般の人々の要求に同時に応えること(ユニバーサル化)が求められます。そのため、「あおもりユニバーサルデザイン推進基本指針」では、『すべての人、生活者が機会均等かつ公平に、生活目的を自己実現する生活環境にアクセスでき、サービスを受けることができるというユニバーサル社会』を目指すことを基本理念として、次の5つの目標を掲げています。
  • 安全で、ひとびとがふれあえる「まち」が文化を拓くあおもり
  • 創意にみち、工夫された「もの」が豊かにいきわたるあおもり
  • ひとりひとりに「情報」が等しく、的確に伝わるあおもり
  • ひとりひとりを大切にする「サービス」が行き届いたあおもり
  • ひとりひとりの「こころ」が豊かでやさしいあおもり
 この中の『ひとりひとりに「情報」が等しく、的確に伝わるあおもり』づくりについては、具体的には、わかりやすい情報提供や、情報提供体制の整備などについての取組が求められます。情報のアクセシビリティについては、このようなユニバーサルデザインの考え方を基本として検討する必要があります。 ユニバーサルデザインの基準としては、ノースカロライナ州立大学(米)の故ロナルド・メイスによって提唱された以下の7原則が挙げられます。経済性、技術的条件、文化的要件など関連する諸条件を考慮に入れつつ、これらの原則の考え方を基本として、本県における情報のアクセシビリティを検討することが重要です。
ユニバーサルデザインの7原則
1.誰にでも公平に利用できること
誰にでも利用できるように作られており、かつ容易に入手できること

2.使う上で自由度が高いこと
使う人の様々な好みや能力に合うように作られていること

3.使い方が簡単ですぐ分かること
使う人の経験や知識、言語能力、集中力に関係なく、使い方が分かりやすく作られていること

4.必要な情報がすぐに理解できること
使用状況や、使う人の視覚、聴覚等の感覚能力に関係なく、必要な情報が効果的に伝わるように作られていること

5.うっかりミスや危険につながらないデザインであること
ついうっかりしたり、意図しない行動が、危険や思わぬ結果につながらないように作られていること

6.無理な姿勢をとることなく、少ない力でも楽に使用できること
効率よく、気持ちよく、疲れないで使えるようにすること

7.アクセスしやすいスペースと大きさを確保すること
どんな体格や、姿勢、移動能力の人にも、アクセスしやすく、操作がしやすいスペースや大きさにすること

2.情報のアクセシビリティに向けた検討事項

情報流通媒体の多様性確保
○多様な情報流通媒体による提供を視野に入れて検討する。(必須)
(説明)
 情報のデジタル化は、情報の利用に柔軟性を持たせる反面、利用するためには機器を必要とします。仮にデジタル化された情報しか提供されないのであれば、利用者は、機器を持っている人や、機器を操作できる人に限定され、ユニバーサルデザインの7原則の最初に当たる公平な利用、あるいは2番目の利用の自由度が阻害されることになります。
 したがって、情報を得るのに特定の機器を必要としない紙や、機器を必要とする場合でも機器の普及が進み利用が容易であるテレビやラジオといった情報流通媒体の活用も視野に入れて、情報の提供を検討する必要があります。
情報の分かりやすい提供
○可能な限り受け手に分かりやすくする。(必須)
(説明)
 情報は、ただ発信するだけでは有効ではなく、利用者が見て理解することにより、初めて効果が期待できます。したがって、情報を受け手に分かりやすくすることは情報伝達における基本です。膨大な文書を発信しても、利用者がそれを読まない、あるいは読んでも理解できないようでは本末転倒です。したがって、情報を可能な限り分かりやすくすることが求められ、これはユニバーサルデザインの7原則の3番目と4番目に該当します。
 文章はできるだけ平易な言葉で簡潔に表現することが望ましく、短くできない場合でも、要点を整理したり、箇条書きにすることが有効です。もちろん、文字の大きさや間隔等にも配慮することが望まれます。また、図、表、写真等を用いることで理解を促すこともできますので、これらを有効に用いることにも配慮することが必要です。
快適な情報利用環境確保
○情報通信機器は、操作方法が分かりやすいものとする。(必須)
○周辺環境についても配慮する。(必須)
(説明)
 情報が誰にでも等しく利用されるためには、その利用環境が利用者にとって無理な労力を強いるものであってはなりません。これは、ユニバーサルデザインの7原則の6番目と7番目に該当します。利用環境のうち情報通信機器については、操作を覚えることが容易で、直感的に操作が分かることが必要です。分かりやすい操作方法は、情報利用における利用者の負担やミスを軽減し、ユニバーサルデザインの7原則の3番目と5番目にもつながります。また、身体的な特性等によって利用が制限されることなく、負荷の少ない労力で操作できることが必要です。
 利用環境には、情報通信機器のほか、それを利用する空間や机、椅子等の周辺環境も含まれます。周辺環境に関しても、利用者が心理的圧迫を感じないよう、適度な広さや明るさ等を確保することが必要であり、無理のない姿勢で情報を閲覧できるように配慮することも重要です。
情報の利用状況、利用者等への配慮
○利用状況、利用者等を考慮して、情報流通媒体や情報の形態を選択する。(必須)
(説明)
 情報を提供する際には、その利用の状況や利用者等を十分に考慮し、適当な情報流通媒体や情報の形態(テキスト・音声・映像、文字の大きさ等)を選択することが必要です。小学校の低学年を対象にした情報であるならば、ひらがな中心で記述された紙で学校を介して提供することが望まれます。また、高齢者のインターネットや携帯電話の利用率は徐々に高まってきており、この点に配慮した情報提供も必要です。一方、災害等の緊急情報に関しては、速報性が高く、なるべく多くの人が利用しやすい形態で提供されることが望ましく、テレビ、ラジオ等の同報性が高い情報流通媒体が有効であり、紙等の媒体は適切ではありません。
費用の適切性、実現性の考慮
○費用の適切性、技術的な実現性を考慮する。(必須)
(説明)
 ユニバーサルデザインは、障害や加齢といった特別の要求に事後的に対処するという従来の発想を転換して、より多くの人が利用できるように配慮して当初から計画するという考え方ですが、特定の利用者の情報利用を実現するために膨大な費用を投入することについては、その費用対効果を考慮して取り組むことが必要です。また、同じ情報流通媒体や仕組みですべての利用者に情報を伝達することに技術的な困難が伴う場合には、その解決のための費用が増大することがあるため、技術的な実現性等も考慮する必要があります。
マネジメントサイクルの構築
○利用者による評価を踏まえたマネジメントサイクルを構築する。(必須)
(説明)
 ユニバーサルデザインは非常に広い概念であり、その取組効果を測ることは容易ではありません。しかしながら、ユニバーサルデザインと称されている製品やサービスを利用すれば良い、という安易なものではなく、実際に利用者がその効果を実感できるかどうかが重要となります。したがって、利用者による評価を踏まえたマネジメントサイクルを構築し、利用者の意見を反映した改善を継続することが重要です。また、事前及び事後において、自己評価を行い改善を継続することも重要です。
※ マネジメントサイクル
政策などの目標を達成するための計画を立案し、その計画に基づき施策や事業を実行し、その結果を評価し、その評価結果を次の計画に反映させるという継続的な運営管理の仕組みを指す。

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