はじめに

1.本ガイドラインの背景

ユニバーサルデザイン※1の潮流
 インターネットをはじめとするIT(情報通信技術)の発達は、コミュニケーションにおける場所の制約を取り払うことで外出や移動が困難な人の活動範囲を拡大し、また視覚や聴覚等に障害を持つ人が分かりやすい形式に情報を効率的に変換することで情報格差を是正するなど、様々な利点をもたらしています。
 しかし、一方で、このように急速に進むITの発達は、その先進的な利用の仕方を重視するあまり、短期的には高齢者や障害者にとって使いにくいものになる危険性も有しています。例えば、ホームページ※2では、ブロードバンド(広帯域)化に対応して複雑な構造となっているものや、Javaスクリプト※3やCGI※4等を使っているものが増えてきていますが、これらのホームページは音声読み上げソフトを活用している人にとっては使いにくい場合もあります。
 そのため、情報システムについて、ユニバーサルデザインの理念を踏まえて、誰もがほぼ同じ労力や負担によって同じ質や量の情報を得ることができるという「アクセシビリティ」を高めることが求められてきています。
※1 ユニバーサルデザイン
障害の有無、年齢、性別、国籍、人種にかかわらず多様な人々が易しく、快適に、安全に使えるように、あらかじめ都市や生活環境等を計画する考え方を指す。
※2 ホームページ
ウェブ閲覧ソフト等を用いてアクセスする情報及びサービス(=ウェブコンテンツ)を広く指す。本来「ホームページ」とは、ウェブサイト(ネットワークに接続されたひとまとまりのウェブコンテンツ)において最初に表示されるページ(=トップページ)のみを指すが、ウェブコンテンツの全部又は一部を指して使用されるのが通例となっている。
※3 Javaスクリプト
Java言語を基本に開発された簡易プログラミング言語を指す。従来は印刷物のような静的な表現しかできなかったウェブサイトに、動きや対話性を付加することを目的に開発された。
※4 CGI
ウェブサーバが、ウェブブラウザからの要求に応じて、プログラムを起動する仕組みを指す。CGIを使うことによって、プログラムの処理結果に基づいて動的に文書を生成し、表示することが可能になる。
本県における取組
 本県では、平成8年10月からホームページを開設してインターネットによる情報やサービスの提供を行ってきていますが、アクセシビリティに関する取組は、必ずしも十分とはいえません。平成13年2月に情報政策課が「ホームページにおけるバリアフリーへの配慮について」を定めて、各課がホームページを作成する際の配慮事項を定めてはいますが、十分には徹底されていない状況にあります。
 また、ユニバーサルデザインに関する取組もようやく緒に付いたところであり、平成15年3月に「あおもりユニバーサルデザイン推進基本指針」が定められ、今後、県として、ユニバーサルデザインの考え方の普及や取組事例の紹介など積極的な情報発信に努めるとともに、市町村や企業・団体等の取組のモデルとなるよう率先してユニバーサルデザインの推進に努めることとしています。
情報システム全体に関わるユニバーサルデザイン
 ユニバーサルデザインの理念は、県民等が利用する情報システムに限らず、すべての情報システムに関わるものです。情報システムは、利用者が活用することではじめてその効果を発揮できますから、利用者が使えるように、あるいは使いやすいように配慮することが不可欠です。このため、県民等が利用する情報システムだけでなく、職員の利用を想定した内部向け情報システムに関しても、ユニバーサルデザインの理念について十分に配慮してアクセシビリティを高めることが必要です。
情報システム以外も想定したユニバーサルデザイン
 インターネットの利用が普及することにより、情報がデジタル化されて流通する機会が増えてきていますが、デジタル化された情報を利用するためにはパソコン、携帯電話等の特定の機器を必要とします。しかしながら、すべての県民がこのような機器を持っているわけではないため、機器の所有の有無が情報の格差に結び付かないように配慮する必要があります。そのため、従来から使われてきた紙、テレビ、ラジオ等の情報システム以外の情報流通媒体の活用にも配慮することが求められています。

2.本ガイドラインの目的

 本ガイドラインは、「情報システム開発方針(平成15年12月あおもりIT戦略推進本部決定)」に基づき、情報システムのアクセシビリティに関して留意すべき事項を包括的に示し、本県の情報システムのアクセシビリティを高めることを目的とします。
 また、今後の電子県庁への取組を考慮するとホームページが重要な役割を果たすことが想定されるため、情報システムのうちウェブサイトのアクセシビリティに関しては、特に具体的に記述し、本県のウェブサイトにおけるアクセシビリティの向上を図ることを目的とします。

3.本ガイドラインの位置付けと対象範囲

位置付け
 本ガイドラインは、「青森県電子県庁の推進について(平成14年5月あおもりIT戦略推進本部決定)」に基づき定められた「情報システム開発方針」の基本的な考え方を実践する際に、参照すべき具体的な指針として示すガイドラインの一つとなります。
 また、本ガイドラインは、「あおもりユニバーサルデザイン推進基本指針」に基づく県の取組のうち、情報システムに関しての取組の方向性を示したものとなります。
図:本ガイドラインの位置付け
対象範囲
 本ガイドラインは、県庁において活用する情報システムを対象とするものであり、情報システムのアクセシビリティを高めるために、情報システムに係るプロセス全般(計画、調達、開発、運用・評価)において随時参照されるものです。
 情報システムについては、ハードウェア、ソフトウェアにおいて留意すべき事項を示します。また、インターネットの普及や電子県庁の推進を考慮すると、情報システムの中でも特にウェブサイトの重要性が極めて高いと考えられますので、ウェブサイトに関しては、別途、アクセシビリティを確保するための遵守事項をより詳しく整理しています。
 また、情報システムのアクセシビリティを実現するためには、情報システム以外の情報流通媒体も考慮して、情報そのものに関してユニバーサルデザインという視点からの検討が必要です。このため、情報システムのアクセシビリティを実現する観点から必要な範囲で、情報そのもののアクセシビリティについて考慮すべき事項を整理しています。

4.本ガイドラインの構成

 本ガイドラインは、「情報のアクセシビリティ」と、「情報システムのアクセシビリティ」、そしてウェブサイトのアクセシビリティに焦点を絞った「ウェブアクセシビリティ」の三つのパートで構成します。
 それぞれのパートは、独立して存在するのではなく、「情報のアクセシビリティ」についての考え方を基本として、それを情報システムについて特に記述した部分が「情報システムのアクセシビリティ」、さらにウェブサイトについて特に記述した部分が「ウェブアクセシビリティ」という関係になります。したがって、ウェブサイトについて検討するに際しては、「ウェブアクセシビリティ」だけでなく、上位の二つのパートについても随時、参照する必要があります。
図:本ガイドラインの構成

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