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更新日付:2012年6月6日 生涯学習課

生涯学習社会教育Q&A 青森県教育庁生涯学習課


Q1 「生涯学習」って高齢者の方の学習のことですか?

 平成18年12月に改正された教育基本法(以下「改正教育基本法」という。)に、「国民一人一人が、自己の人格を磨き、豊かな人生を送ることができるよう、その生涯にわたって、あらゆる機会に、あらゆる場所において学習することができ、その成果を適切に生かすことのできる社会の実現が図られなければならない」という生涯学習の理念が明示されました。
 この条文からもわかるように、生涯学習は文字通り「生涯」の様々な時期や場面において行われる「学習」の総称であり、興味や関心に基づいた学習活動のみならず、家庭教育や学校教育、あるいは企業内教育等の中で行われる学習活動も含まれます。したがって、高齢者の学習活動のみを指すわけではありませんし、生涯を通して行うライフワーク的な学習という意味でもありません。

Q2 生涯の様々な時期に行われる学習活動というのは具体的にどういうことですか?

 私たちは、出生直後から学習を始めます。それは主に家庭の場における学習です。やがて学校に入学すると、全国共通の教育課程のもとで学習することになります。また、この間、子ども会や公民館など家庭や学校以外の様々な場においても学習を行うことがあります。学校を卒業して社会に出ると、仕事に関わる学習が行われたり、個人の興味関心に基づいた学習が行われたりします。
 このように、私たちの一生は、「学習」と深く関わっています。その全体像が生涯学習であり、私たちの生き方や人生観に大きな影響を及ぼすものと言えます。
「生涯を通じて学ぶ」ということは、「生涯を通じて発達する」ということです。すなわち、乳幼児期、青少年期、成人期、高齢期の各時期において、私たちは絶えることなく発達し続けるということです。 そして、それぞれの時期の発達段階に応じて、様々な教育・学習の内容が求められます。
 例えば、青少年期は、自律意識が芽生え、やがて精神的にも身体的にも一人前の人間として独立する過程になります。そのため、主体的に学ぶ意欲や態度を身につける教育や多様な興味・関心を掘り起こす学習機会の拡充が求められます。
 また、成人期には、家庭人、職業人、地域住民として大きな責任を担うこと、また成人期にある人の学習ニーズが極めて多様化していることに配慮しながら、スポーツ・レクリエーション活動、芸術文化活動、社会参加活動、職業能力の向上、退職準備教育など、多様な学習機会の提供に努める必要があります。
 さらに、高齢期においては、余暇時間が比較的多いことから、生きがいづくりのための学習機会の拡充とともに、蓄積された豊かな経験や知識・技術等を生かした地域活動への参加が期待されます。
 なお、乳幼児期における学習については、この時期における教育を主として行っている親等を主な対象とするものであることから、最近では「家庭教育の支援」として学習機会の拡充を図るようになっています。

Q3 「社会教育」と「生涯学習」はどうちがうのでしょうか?

 生涯学習は様々な場で行われますが、「教育」という仕組みのなかで行われることもありますし、それ以外の場で行われることもあります。「教育」とは、「学習の支援を効率的に行おうとするしくみ」ととらえることができますが、「学校教育」もその一部です。
 「社会教育」は、広くとらえると、「学校」以外の教育活動すべてを指すことになります。社会教育法第2条では、「社会教育」は、「学校教育法に基づき、学校の教育課程として行われる教育活動を除き、主として青少年及び成人に対して行われる組織的な教育活動(体育及びレクリエーションの活動を含む)」と規定されています。
 一方、狭義では、これらのうち行政によって担われるもののみを社会教育とする場合もありますが、一般には、カルチャーセンターなど民間の営利事業や、企業内教育、NPO等の団体の活動なども社会教育の範囲に含まれるとする解釈がなされています。
 学校教育も、社会教育も、家庭教育も、生涯学習を効率的・意識的に支援する社会的な仕組みであるということができます。

Q4 ところで、「生涯学習」という言葉はいつごろから使われ始めたのですか?

A 1965年、パリで開かれたユネスコ成人教育推進国際委員会において、ユネスコ成人教育部長のポール・ラングランが作成した会議の討議資料の中で“lifelong integrated education”という言葉を使用しました。現代の変化する社会にあっては、それに対応した教育体系を構築する必要があるということから提案された教育の新しい基本理念でした。直訳すると、「生涯にわたる統合的な教育」ということです。
日本には古くから、「一生修行を積む」といったように精神的な修養が重視される風潮がありましたが、ラングランが言う“lifelong integrated education”は、生涯にわたる人格形成ではなく、変化する社会の中で、生涯を通じて様々な知識や技術を学ぶことでした。
日本では最初これを「生涯教育」と訳しました。ただ、「生涯教育」という言葉にはいつまでも教育されるような「子ども扱い」的な響きがあるということから、学習する側に主体を置いた「生涯学習」という言葉に置き換えられるようになりました。

Q5 「生涯学習」という言葉はいろいろな意味で使われているような気がするのですが…。

A そのとおりです。「生涯学習」は法律等ではどこにも定義されていませんので、人によって様々な解釈がされています。ただ、「生涯学習」という言葉の使われ方を大きく分けると、(1) 「理念」としての生涯学習、(2) 「学習活動」としての生涯学習、(3) 「学習」としての生涯学習、の3つに大別されるようです。これらをまとめたのが次のとおりです。

 「生涯学習」のとらえ方と用例(※)

(1) 「理念」としての生涯学習
「生涯学習社会」を築いていくという「考え方」
※「生涯学習の視点から学校教育を見直す」

(2) 「学習活動」としての生涯学習
個々の学習活動
※「あなたは何か生涯学習(学習活動)をしていますか」

 学習活動の総体
※「○○市では,生涯学習(種々の学習活動)が盛んだ」

(3) 「学習」としての生涯学習
個々の学習
※「日々の生活の中でも,生涯学習(学習)は行われる」

 学習の総体
※「一生のうちに行う学習の全体が生涯学習(生涯の全学習)である」

・岡本薫『行政関係者のための新版入門・生涯学習政策』より

 このうち、(2) と(3) については、「生涯学習」という言葉を「学習活動」あるいは「学習」と置き換えて使うことができますが、(1) については、「生涯学習」を使うしかありません。したがって、生涯学習とは、「生涯学習社会」を築いていこうという「考え方」であるとするのがもっとも適切ではないかと思われます。

Q6 「生涯学習社会」というのはどんな社会なのですか?

A これまで述べたような生涯学習の考え方を基礎にして、豊かで活力ある社会や人間関係を築いていくためのモデルとなる社会像が、生涯学習社会と言えるのではないでしょうか。

平成4年の国の生涯学習審議会答申では、「人々が、生涯のいつでも、自由に学習機会を選択して学ぶことができ、その成果が社会において適切に評価されるような生涯学習社会を築いていくことを目指すべきであると考える」と述べられています。

また、改正教育基本法に、「国民一人一人が、自己の人格を磨き、豊かな人生を送ることができるよう、その生涯にわたって、あらゆる機会に、あらゆる場所において学習することができ、その成果を適切に生かすことのできる社会の実現が図られなければならない」という条文が新設されました。

もっと具体的に言えば、ある人が、何かのきっかけにより何かを学びたいと思ったとき、その人が「だれでも」(年齢、性別、国籍、学歴ないし学習歴、職業、生活状況、健康状態、居住地域、その他を問わず)
「いつでも」(時期、曜日、時間帯等を問わず)
「どこでも」(例えば、居住地域や職場の周辺、病院、過疎地域などでも)
「どんなことでも」(趣味・教養、スポーツ・余暇活動から社会問題、市民活動、職業能力訓練など)
「いかなる形でも」(学級・講座、研修、イベント、遠隔教育、インターネットなど)、学ぶことができるという環境が保障されさらにその成果を適切に生かすことができるのが、真の生涯学習社会と言えるでしょう。

残念ながら多くの日本人にとって、「特別な人」が「特別な時(余裕のある時)に行う」「特別なこと」が生涯学習のようですが、上記のような生涯学習社会の早期実現を目指したいものです。

Q7 「生涯学習社会」を構築する必要性というのはどこにあるのですか?

A 生涯学習社会の構築について、改正教育基本法では、「国民の一人一人が、自己の人格を磨き、豊かな人生を送ることができるよう・・・」とその方向性を述べていますが、臨時教育審議会や中央教育審議会の答申ではさらに詳しく、次の3つの課題を掲げています。

1 学歴社会の弊害の是正

「学歴社会」は、「学歴偏重社会」とも言われます。一般的には、「人格面も含め、人間の評価について、個人が人生の比較的早い時期に得た学歴が過度に重視される社会」という意味で用いられています。学歴社会は、過度の受験競争をもたらすなど、教育はもとより社会の諸分野に種々のひずみを生んでいます。これに対して、「生涯学習社会」とは、学歴よりも「学習歴」が適切に評価される社会です。

2 「社会の成熟化」に伴う学習需要の増大への対応
 
「社会の成熟化」とは、所得水準の向上、自由時間の増大、高齢化の進展などを指しますが、3つの課題のうち、この部分のみが強調され、生涯学習と言えば、「社会の成熟化に伴う学習需要の増大に対応する『心の豊かさ』や『生きがい』を重視した、趣味教養的な活動のこと」という誤解が蔓延しているようです。これは確かに生涯学習社会の一面ではありますが、すべてではありません。

3 「社会・経済の変化」に対応するための学習の必要

「社会・経済の変化」とは、「国際化の進展」、「情報化の進展」、「科学技術の進歩」、「産業構造の変化」などが挙げられます。これらの変化に対応していくためには、新たな知識・技術の習得や主体的な情報選択能力の向上などを目指した継続的な学習が不可欠となります。

Q8 青森県ではこれまで、生涯学習の振興・推進についてどのように計画を定めてきたのですか。

 県は、平成6年に「青森県生涯学習推進基本計画」(~平成10年)を、平成11年に「第2次青森県生涯学習推進計画」(~平成15年)を策定しました。これらの計画策定を機に、県及び市町村では、生涯学習推進体制の整備が進み、また高等教育機関や民間教育産業との連携協力により、質的にも量的にも豊富な学習機会が提供されるようになりました。
 一方、県の施策の基本的な方向を策定した「新青森県長期総合プラン」(平成9年2月策定)の中では、「未来を担う人づくり」を目標として、「生涯学習推進体制の整備」、「多様な学習機会の拡充」、「社会教育施設の整備と関係機関との連携」、「指導者の養成と活用」の4項目を主要施策として掲げました。
 さらに、県では、平成16年12月に、平成20年度までの5か年を計画期間とする県の基本計画「生活創造推進プラン」を策定し、暮らしやすさではどこにも負けない地域づくりをめざすこと、すなわち「生活創造社会」の実現に向けて、様々な取組を展開してきました。
 そして、平成20年12月、おおむね20年後の2030年における本県のめざす姿を掲げ、そのための最初の5年間の取組の方向性を示す「青森県基本計画―未来への挑戦―」が策定されました。この計画では、いま生まれた子どもたちが大人になったころ、この青森で暮らしたい、暮らしていける、そういう青森県のめざす姿を描き、教育人づくりの分野を生活創造社会の礎と位置づけ、青森の未来をつくる人財の育成、青森の今をつくる人財の育成、文化・スポーツの振興を政策の柱とし、各施策を掲げております。

Q9 「あおもり県民カレッジ」というのがあると聞きますが、どんな内容なのですか?

 「あおもり県民カレッジ」は、誰でも・いつでも入学できる「生涯学習の学園」として、平成9年10月に開設されました。県民のみなさんが興味・関心のあるテーマについて、継続的に学習し、その成果を生かして社会参加できるよう総合的に支援するものです。
 また、平成19年度より制度も新しくなり、生涯にわたって学び続けるという趣旨から「卒業」制度が廃止され、所定単位ごとに認定証や奨励証が交付されるしくみに変わりました。
 平成9年の開設以来、平成24年4月1日現在の県民カレッジ学生数は17,627人となっています。
○ 入学後の学習は、県・市町村・高等教育機関(大学等)・民間企業・NPOなど529(平成24年4月1日現在)の「連携機関」が実施する講座や講演会が中心となります。そのため、あおもり県民カレッジとしての建物はありません。「連携機関」等の実施する会場がキャンパスとなります。また、テレビ・ラジオの放送や、ビデオ、インターネット等を利用して自宅で学習することも可能です。
○ 各実施機関の受講証明等をもとに、およそ1時間が1単位として単位認定されます。
○ 県総合社会教育センターインフォメーションプラザ「ありす」において、一人一人の学習や学習成果を生かした社会参加について支援するため、様々な相談に応じています。
○ カレッジ学生相互のネットワークとして県内6地区に「あおもり県民カレッジ学友会」が設立されており、自主講座の開設、交流会の開催、会報の発行等を通して、社会参加活動に取り組んでいます。

なお、あおもり県民カレッジに関する詳しい内容については、県総合社会教育センターのホームページ(http://www.alis.pref.aomori.lg.jp/)をご覧ください。

Q10 「現代的課題」とは何ですか?

A 「現代的課題」については、平成4年の国の生涯学習審議会答申において、「社会の急激な変化に対応し、人間性豊かな生活を営むために、人々が学習する必要のある課題」とされています。そして、「生涯学習の中で、現代的課題について自ら学習する意欲と能力を培い、課題解決に取り組む主体的な態度を養っていくことが大切である」と指摘しています。さらに同答申では、「多様な現代的課題の中から、学習課題とするものを選択するに当たっては、それが心豊かな人間の形成に資すること(豊かな人間性)を基本としつつ、特に、その課題が社会的観点から見てどれだけの広がりを持っているか(社会性・公共性)、どれだけその学習が時代の要請に即応しているか、緊急・必要であるか(現代性・緊急性)などの観点から行われることが重要である」としています。

 これらのことから、県では、現代的課題として、国際化、情報化、高齢化、環境問題、消費者問題、資源・エネルギー問題、男女共同参画社会、交通安全、地域の連帯やふるさと意識の醸成、障害者と健常者の共生、いのちの大切さなどに重点をおいた学習機会の拡充を図ることとしています。

Q11 ボランティア活動と生涯学習はどんな関係があるのですか?

A 平成4年の国の生涯学習審議会答申が生涯学習振興の重要な要素として「ボランティア活動 」を取り上げてから、生涯学習との関連でボランティア活動が議論されることが多くなってきました。ボランティア活動と生涯学習との関係については、次のようにまとめられます。

(1) ボランティア活動をする準備としての学習活動がある。

ボランティア活動を行うためには、ある一定の知識・技術が必要とされる場合がありますが、それらを習得するための学習として生涯学習があるということです。言い換えれば、学習成果を生かし、体験的にその成果を深める実践の場としてボランティア活動があるのです。

(2) ボランティア活動そのものが重要な学習の場である。

ボランティア活動そのものが自己開発、自己実現につながる生涯学習の場となるということです。

(3) 他人の学習活動を支援するためのボランティア活動がある。

人々の生涯学習を支援するボランティア活動によって、生涯学習の振興が一層図られることが期待されています。

 生涯学習の考え方においては、学習を通じて自己を成長させ、社会に参加し自己実現を図ることが強く意識されますが、ボランティア活動においても、他者のためであると同時に、自己のための活動でもあるという意識が広まりつつあり、この点でもボランティア活動と生涯学習は実質的に切り離すことができない関係にあるのです。

 県では、生涯学習ボランティア活動の支援・推進に向けて、ボランティアコーディネーター養成セミナー、読み聞かせボランティアの育成・研修など、社会参加活動としてのボランティア活動を支援する事業を実施しています。

Q12 最近「奉仕活動・体験活動」という言葉をよく耳にしますが、ボランティア活動とはちがうのですか?

A 平成13年に学校教育法及び社会教育法が改正され、新たに、「ボランティア活動など社会奉仕体験活動、自然体験活動その他の体験活動」の促進について規定されるところとなりました。これらの活動の概念を整理、分類すると、次のようになります。

◎体験活動
 日常に得にくい体験を目的として行う活動
 
○ 社会奉仕体験活動
 社会のために役に立つことをする活動を通じて、社会の本質である人々が相互に助け合う関係を学んだり、思いやりの心を養うといった社会奉仕の精神を涵養するために行われる体験活動 
 
○ ボランティア活動(社会奉仕体験活動に含まれる)
個人の自発的意志に基づき、労働の対価を目的とせず、自分の時間を提供し、社会のために役に立つことを行う活動
 
○ 自然体験活動
自然の中で自然を活用した活動を行う体験活動
 
その他の体験活動の例
・勤労生産体験活動
・職業体験活動、就業体験活動
・芸術・文化体験活動
 
(『青少年とボランティア』国立教育政策研究所社会教育実践研究センター、2001より)

 つまり、「ボランティア活動」は、あくまでも個人の自発的意志に基づく活動であるのに対し、「社会奉仕体験活動」は、自発的意志に基づく活動だけでなく、非自発的意志に基づく活動も含まれるということになります。したがって、学校教育及び社会教育で体験活動として行われるボランティア活動は、社会奉仕体験活動に含まれます。

 平成14年の中央教育審議会答申「青少年の奉仕活動・体験活動の推進方策について」では、「奉仕活動・体験活動」という用語を用い、その推進方策について提言しています。「奉仕活動」「体験活動」という用語については、次のように説明されています。 

○ 奉仕活動
自分の能力や経験などを生かし,個人や団体が支えあう,新たな「公共」に寄与する活動,具体的には,「自分の時間を提供し,対価を目的とせず,自分を含め地域や社会のために役立つ活動」としてできる限り幅広く考える。

○ 体験活動
特に初等中等教育段階の青少年がその成長段階において必要な体験をすることの教育的側面に注目し,社会,自然などに積極的に関わる様々な活動ととらえることとする。

 同答申では、奉仕活動・体験活動の重要性を踏まえた上で、初等中等教育段階までの青少年、18歳以降の青年や勤労者等の個人の奉仕活動・体験活動の奨励・支援のための方策、奉仕活動・体験活動を社会全体で推進していくための社会的仕組みの在り方や社会的気運を醸成していくための方策等についてまとめています。

 また、完全学校週5日制のもと、学校、家庭、地域社会がそれぞれの教育機能を発揮しながら、一体となって子どもたちの体験活動の場を作り出し、地域全体で心豊かな子どもたちを育てる環境を整備することが緊急の課題となっています。

 県では、子ども社会交流体験活動プログラム、青少年ブロードキャスト体験活動支援事業など青少年の体験活動の推進に努めています。

Q13 「キャリア開発・キャリアアップ」とは何ですか?

A 学校を卒業して社会に出て職業人となってからも教育・訓練機関に戻って教育を継続することをリカレント教育(“recurrent”=回帰、循環)と言います。

近年の急激に変化する社会にあっては、身につけた技術や知識が急速に陳腐化しがちですが、主として職業を有する社会人のため、高度で専門的な再教育の機会であるリカレント

教育を充実させることが重要な課題の一つとなっています。
最近では、「キャリア開発」、「キャリアアップ」という言葉もよく聞かれます。「キャリア」を職業、職歴ばかりではなく社会的な活動歴を含むものととらえ、生涯学習の学習成果をキャリア開発に生かそうという考え方です。平成11年の国の生涯学習審議会答申では、学習成果を個人のキャリア開発に生かすという課題について、勤労者のほかに、女性、高齢者、青少年を対象としたキャリア開発についても言及しています。

さらに、キャリアをもっと広くとらえて、「人の生き方全体」とみる見方もあります。「ワーク・キャリア」(職業生活中心のキャリア)に対して、「ライフ・キャリア」という考え方です。キャリアをこのようにとらえるとすれば、人生における職業の位置づけを確認し、生き方の中に職業や仕事をしっかり位置づけることが大切となります。

生涯学習は、豊かで充実した人生の実現をめざすものですが、職業も含めた豊かなキャリアを築くことと言い換えることができます。ここに、生涯学習とキャリア開発・キャリアアップの接点があります。

県生涯学習審議会では、平成16年6月に提言書「キャリアアップによる豊かな人生を築くために-青森県における今後の生涯学習の推進方策についてー」をとりまとめ、社会人のキャリアアップを図るために早い段階からキャリア教育に取り組む必要性を述べています。これを受けて、県では高大連携のキャリアアップを行うこととしています。

Q14 生涯学習と 「社会参加活動」の関係について教えてください。

A 生涯学習は、基本的に学習者の自発性に基づいて行われ、自己実現を図り、ひとりひとりが資質を向上させる活動ですが、それだけでなく、学習した成果を何らかの形で地域社会のために生かせないものかと考える人が増えているのも事実です。県では、そのような方々が地域社会における様々な活動に参加できるよう支援していくこととしています。

地域や家庭の教育力が低下し、子どもたちの社会への関心が弱くなっていると言われますが、それは、地域の大人自身が地域の活動に参加していないことの裏返しです。大人が生き生きと社会参加活動をしている姿を見れば、子どもたちの地域や社会に対する関心も自然と高まっていくはずです。

社会参加活動には様々な形がありますが、いずれにおいても、学習活動との関係は次のようなサイクルとして描くことができます。

大人が社会参加活動をするためには、活動に関わる知識や技術を身につけたり、自分の住む地域を改めて見つめたりするための学習が必要となります。つまり、学習によって自立した市民としての力を身につけることが大切となるのです。学習を通して新しい仲間とのネットワークが築かれることも期待できるでしょう。

また、社会参加活動は活動自体が自己を高める絶好の機会であるとも言えます。さらに、社会参加活動を行う中で、新たな学習への動機が生まれてくることも想定されます。

県では、「学びの場」と「社会参加活動の場」において多様な学習機会や活動の場を提示するとともに、県民が効果的に学習と活動を展開できるようにするために、それぞれの場において学習機会や活動の場のネットワーク化を図ることが必要であると考えています。

Q15学社連携と学社融合

A 学社連携とは、学校教育と社会教育がそれぞれの主体性を保持しながら、相互補完や相互協力関係を成立させ、両者が共有する領域における教育・学習活動を効率的に行うこととされています。近年活発になってきた学校支援ボランティアは、学校教育に社会教育が協力する学社連携の例と言えますし、逆に、社会教育に学校教育が協力する場合もあります。

一方、学社融合は、学校教育と社会教育が総合的な視点で連結・提携し、補完や相互媒介作用を期待しつつ、実際は同一の事業を両者共通として実施することとされています。

例えば、次のような取組は、「学校教育でもあり、同時に社会教育でもある」という点で、学社融合であると言えます。

(1)中学校の家庭科の授業と、公民館が主催する成人向けの料理教室を同時に同じ場で行う。
(2)地域で子どもから高齢者までが参加できるようなクラブを作り、それに中学生が参加した場合には部活動として認める。
(3)高等学校で行われる公開講座に高校生が参加した場合、それを授業時間としてカウントする。

「学社連携」と「学社融合」の違いは、教育・学習活動の中で取り扱われる資源の扱い方にあると言われます。学社連携の場合、学校教育と社会教育がそれぞれの立場で資源を提供したりされたりといった、「資源交換」が行われますが学社融合では同一の資源が共有されます。

学社融合は広義にとらえられる場合もあり、地域社会の中の様々な教育・学習活動と学校教育がその一部を共有したり、共有できる活動を作り出したりすることと言えます。学校においても「総合的な学習の時間」が実施された平成14年度より完全週5日制が開始されたことにより、学校と地域の連携や結びつきがますます重要となってきており、学校連携や学社融合の取り組みの必要性が高まっています。

Q16 生涯学習社会は、「いつでも」「自由に学習機会を選択して」と言われますが、自分が学習したいことがいつどこで行われているのか知るためにはどうしたらいいのですか?

A 県民のみなさんがより多くの情報を、より手軽に入手でき、容易に活用できる環境を整えるために、県では、様々なメディアを利用して学習情報の提供の充実に努めています。
 県総合社会教育センターが提供している青森県学習情報提供サービス(ありすネット)にアクセスすれば、各種講座や教室などの「学習機会」に関する情報を、分野、開催期日、地区別に検索できます。またその他にも、「学習施設」、「団体・サークル」、「指導者人材」、「視聴覚教材」など、詳細な学習情報も入手できます。
 なお、同センターインフォメーションプラザ「ありす」では、学習を進めていく上での様々な相談に応じていますTEL:017-739-0900、E-mail:alis01@jomon.ne.jp)
●参考文献・論文等

 伊藤俊夫編『生涯学習・社会教育実践用語解説』(財)全日本社会教育連合会、2002

 岡本薫『新版 入門・生涯学習政策』(財)全日本社会教育連合会、1997

 伊藤俊夫編『生涯学習社会の社会教育─社会教育委員必携─』(財)全日本社会教育連合会、2001

 山本恒夫他編『「総合的な学習の時間」のための学社連携・融合ハンドブック』文憲堂、2001

 佐藤晴雄他編『学校と地域でつくる学びの未来』ぎょうせい、2001

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