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更新日付:2014年10月3日 県民生活文化課

近世 001 ”青森という地名は明治からじゃない”

                  編集 近世部会担当 中野渡 一耕


 青森県史の仕事をしていると、いろいろな質問の電話が来ます。そのなかでもっとも多いのが、「『戸』の付く地名の由来は?」と「『青森』の地名の由来は?」の2つで、我々は(というか、個人的にですが)これを「二大よくあるレファレンス」と呼んでいます(^_^)。
 『戸』の由来についてはまたの機会にするとして、このメルマガの最初を飾るエッセイとして、青森の地名について説明しましょう。
 全国47都道府県のなかで、県名に色が付くのは青森県だけです。そのハイカラ(?)なイメージとも相まって、「明治時代になってから新しく付けられた地名でしょう」と思っている人が県外のみならず、県内でも意外といます。現在の青森の町が出来たのは、江戸時代はじめ(1620年代)のことで、弘前藩の港町として建設されました。地名の由来に付いてはっきり述べた古文書等はないのですが、現在の県立郷土館周辺にあった青々とした森が、入港する船舶のランドマークになったので、「青森」とつけられたと言われています(『青森市沿革史』)。 意外と「そのまんま」の地名ですね。これが地域限定の小地名から、町の名となり、明治以降は県の名前となり、2段階・3段階特進した訳です。
 平安時代末期からあったと言われる「戸」の付く地名からすると、確かに青森は新しい地名ですが、それでもゆうに400年近い歴史があります。なお、「青森」の地名が出来た江戸時代初期は全国で城下町や港町が建設された結果、さまざまな地名が生まれた時期でした。弘前、盛岡、仙台などもこの時期に生まれた「新しい地名」です。

 この文章は、青森県のメルマガに掲載した「プレイバックあおもり」の記事をリニューアルしたものです。順次、掲載していきますので、お楽しみに!

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