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更新日付:2022年10月28日 県民生活文化課

あおもりJOMON GYOMOプロジェクト ~縄文文化×美術~

 あおもりJOMON GYOMOプロジェクトは、青森県の子ども達が、地域の文化芸術の魅力や価値の認識を深めるとともに、地域に対する誇りと愛着を持つ心を育むことができることを目的としてスタートしたプロジェクトです。
 東京藝術大学と連携し、青森県の特色である「縄文文化」をテーマに、美術の視点を用いた社会教育・学校教育と親和性の高い「文化芸術体験・学習プログラム」を作成・展開し、また、継続的に活用していくことにより、将来の青森県を担う人財育成を推進していきます。
 さらに、子ども達だけでなく、「青森県に暮らすすべての人たち」に開かれた、新たな文化的・芸術的な価値を創造していくための教育・普及活動に資するプロジェクトとすることを目指しています。


 【実施期間:2020年~2022年】

注目情報


★【11月26日(土)~12月11日(日)展示】あおもりJOMON GYOMOプロジェクト展の情報を更新しました!


★【9月10日(土)平内町】地引網漁体験イベントを実施しました!

プロジェクトの取組は、Instagramfacebookで公開中です!

あおもりJOMON GYOMOプロジェクト(網制作の説明動画等)についてYouTubeで公開中です!!

プロジェクト概要

苗床
【プロジェクトに込めた思い】
 社会教育・学校教育での「文化芸術体験・学習プログラム」の実施にとどまらず、青森県を舞台に、「縄文文化」をテーマとして、生活文化や美術、教育等を広域に「つなぐ」プロジェクトです。
 本プロジェクトを通して、「青森を苗床とした芸術の可能性」を打ち出し、足元に立脚した等身大の文化から得られる新しい価値を、そこに住む人々が作り・享受することができるサイクルを構築することを目指しています。

プロジェクトのテーマ ~縄文文化×美術~

縄文・美術
 青森という土地に根付いた、青森でしかできない、青森だからこそできる学び。
 芸術・美術だからこそできる学び。

 それは何か?

 青森県の特色の一つ、そして、日本文化の源泉でもある 「縄文文化」には、生きる知恵や固有の造形力がふんだんに盛り込まれています。そして、「縄文文化」には、これからの時代を生き抜く豊かな想像力を持った人材育成に必要な学びが多分に含まれています。
 また、「美術」とは、知識や技術を複合的に織りなすものであり、豊かな人生や社会を形成するもの。これは、縄文文化が持つ力に親和性が高いものです。そして、工夫力、忍耐力、素材との対話、道具の理解、能動的な活動、色や形に対する判断力など、縄文をテーマにしたプロブラムは、美術の力が折り重なることによって、未来に向けた具体的な活用が期待できます。

 このような考え方から、「縄文文化」をテーマに、「美術」の視点を用いた取組を行うこととしました。
  • 縄文の「繊維文化」に着目
     縄文時代の土器には、様々な縄の痕や土器底部の編み物の痕が残されているなど、縄文時代には植物繊維の利用が発達していたとされています。
  • 植物繊維による「編み」に着目
     青森の縄文遺跡を代表する三内丸山遺跡においても、編布の断片や植物繊維を編んだ組紐、「縄文ポシェット」の愛称で知られる小型の編籠が出土しており、植物繊維を加工し組み合わせるなどして、生活に取り入れていたことがうかがわれます。
  • 「漁網作品」の制作を題材に設定
     編物として魚を捕る網もあったと考えられていますが、網自体の出土例がなく実態は解明されていません。
    しかし、芸術・美術だからこそできる学びとして、考古学的には語ることが難しい植物繊維を使った縄文の生活文化について、美術の想像力を使って取り組みを行うこととし、「漁網作品」制作を題材としました。

プロジェクトの全体像・取組紹介

循環図
 青森の人々、子どもたちや地域住民が令和2年度から制作してきた漁網作品を用い「巨大漁網作品」を協働制作します。実際に地引網漁を平内町茂浦で行い、食材(魚)を獲得する工程を通して、縄文時代に思いを馳せる体験を行いました。その後、「巨大漁網作品」をオブジェクトとして青森県立美術館での展示会(2022年11月26日~12月11日)を開催します。
 展示期間中には、来場者が「種子を漉き込んだ和紙(シードペーパー)」を製作するワークショップこのリンクは別ウィンドウで開きますも予定しています。
 展示終了後は、植物の種子を漉き込んだ和紙を活用して、学校等において植栽体験教室を実施する予定です。

漁網作品制作(①つくる)

植物繊維の苧麻(カラムシ)を素材として個人ごとに小型の漁網作品を制作します。
小型の漁網作品を県民協働で繋ぎ合わせ「大型漁網作品」を制作します。
  • 網イメージ
  • 網イメージ

地引網漁体験(②とる・食べる)

縄文の生活文化(獲る・食べる)に思いを馳せる体験活動として、出前教室やワークショップで作成した大型漁網作品を使用し、9月10日(土)に平内町茂浦の「もうらだいすき海岸」にて地引網漁体験イベントを実施しました。
地引網漁体験活動の様子は、YouTubeInstagramこのリンクは別ウィンドウで開きますからもご覧いただけます。
当日は晴天にもかかわらず、天気が強風であったため、急遽1時間早くスタートしましたが、青森市内在住の小学生を中心に、保護者や関係者を含め100名近い人達に御参加いただきました。
  • 食事会
  • 網設置
  • 当日の様子
威勢の良い掛け声で網を引き上げました。しかし、今回は一匹も魚を捕獲することはできませんでした。
十分な食料(魚)を手に入れることは、本当に途方もない労力を要するということを身を持って体感しました。
そして、漁と共に「捕獲したものを食べる」ということを改めて考えるため、地元海産物でBBQを行いました。
  • 網引き揚げ
  • 網引き揚げ②
  • 地元海産物を食べる
今回の体験は、食品の向こう側に思いを馳せる良い機会になったかと思います。
実は、5月21日に実施した地引網漁体験の試行時に、メバルやギンポなど数種の生き物を獲っていたのです。
自然は同じ場所であっても季節により表情が変わり、簡単に人間の思い通りにはならないことを実感しました。

大型漁網作品展示(③展示)

県民が協働で制作し、地引網漁体験に使用した大型漁網作品を中心に、取組の全体を表す展示を行う「あおもりJOMON GYOMOプロジェクト展PDFファイル[13301KB]」を開催します。
●会期
令和4年11月26日(土)~12月11日(日) 16日間
(※休館日:11月28日(月))
●開館時間
9:30~17:00(最終入館16:30まで)
●開催場所
青森県立美術館 コミュニティギャラリーABC(青森市安田字近野185)
●入場料
無料
【展示紹介】  
 本展では、プロジェクトの集大成である巨大漁網作品の展示を中心に、この取組の全貌を展示することにより「人と人が認めあい、つながり、力を合わせること」の重要性を再認識する場となることを目指します。
 私たちの生活様式や文化は、長い年月の中で幾度も磨きをかけ、意識することが無くなる程に生活に根差してきました。 あまりに身近な存在である習慣や仕草に、新しい価値を見いだすことは容易な事ではありませんが、身近な営みの中にこそ、時間を超える豊かさを含んだ種が潜んでいるのではないかと考えました。
 そうした過去の種の萌芽から、未来を「つなぐ」架け橋こそが本プロジェクトです。つなぐ対象は幅広く、生活文化、美術、歴史、教育、地域、林業、漁業、作品、等々を様々な角度から「つなぐ」活動を実践しています。そして、青森から発信されたアートというメディウムは、全国の人々を繋ぎました。
 多くの人の手(3,546人:2022/8/26時点)で制作した大型漁網作品を中心に、この取組の全貌を展示します。現代社会や地球環境を取り巻く諸問題に対する課題解決の糸口を縄文文化の中から感じ取り、青森という風土に根差した芸術文化の豊かさに理解を深め、郷土を愛する心の醸成につながれば幸いです。
  • 展示会見出し
  • 網イメージ
●主催
 あおもりJOMONGYOMOプロジェクト実行委員会(平内町漁業協同組合、(一財)日本森林林業振興会青森支部、(地独)青森県産業技術センター林業研究所、(一社)三内丸山応援隊、青森県教育委員会、青森県)
国立大学法人東京藝術大学美術学部 美術教育研究室 工芸科染織研究室
●後援
 NHK青森放送局、青森放送(株)、株式会社青森テレビ、青森朝日放送株式会社、東奥日報社、株式会社陸奥新報社、株式会社デーリー東北新聞社、株式会社エフエム青森、FMアップルウェーブ、株式会社ビーエフエム、青森ケーブルテレビ株式会社、株式会社八戸テレビ放送、朝日新聞青森総局、株式会社産業経済新聞社青森支局、河北新報社、毎日新聞青森支局、読売新聞青森支局、一般社団法人共同通信社青森支局、(株)時事通信社青森支局、(株)フジテレビジョン報道局青森支局、青森アートミュージアム5館連携協議会
●協賛
 ファーストプライウッド株式会社
●協力
 青森公立大学国際芸術センター青森、青森県立郷土館

プレスリリース(10月28日)PDFファイル[880KB]

植栽体験(④植栽)

自然の循環や風土に根ざした芸術文化を体感するため、漁体験に使用した漁網を再び植物繊維に戻し、縄文人が生活の糧としてきたとされている樹木の種を漉き込み、植栽可能な紙(シードペーパー)へつくり替えます。
紙漉きや、木材を使った美術の造形遊びの要素に加え、林業専門家の指導によりプランターに植樹を行うことで、縄文→現在→未来という悠久の時間の流れを想像しながら自然の循環を体感します。
  • 網イメージ
  • 網イメージ

縄文をテーマとした体験ワークショップ

  • jomongyomo01
  • jomongyomo02
  • jomon_totebag

【6月25日】青森県総合社会教育センター会場

  • 開催日時 2022年6月25日(土)
  • 開催場所 青森県総合社会教育センター 大研修室(青森市荒川字藤戸119-7)
  • 参加費 無料
  • 対象 小学生~大人
  • 定員 各回40名程度
  • 申込期間 2022年5月25日(水)~6月23日(木)

【7月9日】三内丸山遺跡センター会場

  • 開催日時 2022年7月9日(土)
  • 開催場所 三内丸山遺跡センター 体験工房3(青森市三内丸山305)
  • 参加費 無料
  • 対象 小学生~大人
  • 定員 各回15名程度
  • 申込期間 2022年6月3日(月)~6月30日(木)

【8月7日】弘前市総合学習センター会場

  • 開催日時 2022年8月7日(日)
  • 開催場所 弘前市総合学習センター 工芸室(弘前市大字末広4-10-1)
  • 参加費 無料
  • 対象 小学生~大人
  • 定員 各回30名程度
  • 申込期間 2022年6月3日(金)~7月29日(金)

縄文をテーマとした芸術体験プログラム(出前教室)

 縄文と美術を通した青森県独自の主体的で対話的な深い学びとなる、本「あおもりJOMON GYOMOプロジェクト」によって、「自分で問いを立て、合意を導き出す力」や、「生活・社会と豊かにかかわれる資質・能力を養う造形力」、そして「地域に対する誇りと愛着を持つ心」を育成していきます。
 プログラムは、「図画工作」、「美術」、「総合的な学習の時間」等の授業で活用可能なものとなっておりますので、ぜひ実施をご検討ください。
 出前教室では、東京藝術大学の講師が、オンラインによるリモート授業を行います。実施方法等の詳細についてはお問合せください。
 

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この記事についてのお問い合わせ

環境生活部 県民生活文化課 文化・NPO活動支援グループ
電話:017-734-9207  FAX:017-734-8046

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