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更新日付:2013年12月13日 世界文化遺産登録推進室

連載企画『縄文遊々学』

第75回 SAのストーン・サークル
 先日、岩手県の三陸地方へ行く機会がありました。その際、東北自動車道を利用し、途中、休憩のためSA(サービスエリア)に立ち寄りました。驚いたことに何とそこにストーン・サークルがありました。正確にはストーン・サークルを構成する配石があったと言った方が良いでしょう。もちろん、本物ではなく復元されたものです。
 場所は秋田県鹿角市の花輪サービスエリア。駐車スペースに車を止め、新鮮な空気を吸うために車外に出て、軽く運動しようと芝生の方へ歩き出したところ、何やら石が立っているのが見えました。さらに近づくと、中央に立石を持ち、その回りに石を円形に配置したいわゆる日時計タイプの配石でした。普段、遺跡を見る機会が多い私は、ひょっとすればとは思ったものの、まさかそこにストーン・サークルがあるとは驚きでした。
 この花輪SAから約10km離れたところには国の特別史跡である大湯環状列石がありますので、地域の名所・旧跡ということで復元、展示されたものと推測されました。3基復元され、近くには解説板も設置されていました。実物よりやや小型ですが、石の置き方などはできるだけ忠実に復元しようとした意図が感じられます。

 環状列石は縄文時代後期(約4000年前)に顕著に見られ、東北北部を中心に数多く分布しています。形状は、石を円形や環状に配置したものや、いくつかの石を組み合わせた組石や配石などが円形や環状に配置されるものなどがあります。中には数千個の石が使われ、直径が40mを越えるような大規模なものがあります。大湯環状列石の他に、北秋田市伊勢堂岱遺跡、青森市小牧野遺跡、そして津軽海峡を越えた森町鷲ノ木遺跡など、大規模で状態が良いものについては国の史跡に指定されています。縄文文化を代表する要素と言えるでしょう。
 環状列石からは墓や祭祀の道具が見つかることから、墓地や祭祀の場所、あるいはそれらが複合した場所のほか、集落という説など、諸説あります。いずれにせよ、多くの労力と時間をかけて作られており、縄文社会の成熟度や精神性の高さといったことを知ることができます。

 この復元がいつ行われたものかはわかりませんが、おそらくはSA共用開始時からあったものと思われます。これまでも何度も、何十回もその前を通ってはいましたが、全く気がつかず、今回初めて発見した次第です。こんな意外な所にも「縄文」があるわけです。街角にも人知れず「縄文」がもっとあるのかもしれません。是非とも雪が積もる前に一度ご覧下さい。
  • 復元された3基の環状列石
    復元された3基の環状列石 
     
  • ハロウィンの衣装のしゃこちゃん(青森市新町)
    ハロウィンの衣装のしゃこちゃん(青森市新町)

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電話:017-734-9183  FAX:017-734-8128

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