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更新日付:2012年5月29日 世界文化遺産登録推進室

連載企画『縄文遊々学』

第59回 発掘調査のシーズン到来
  GWも終わり、県内各地で発掘調査が本格的に始まりました。本県の場合、冬は雪が降り野外の作業はできませんので、だいだい4月半ばから11月前半までが調査可能な期間となります。しかし、今年のように雪解けが遅かったり、国予算の成立が新年度にずれ込んだりすると、開始時期が例年に比べて遅くなることもあります。
 今年度、青森県教育委員会では県内各地の12遺跡で発掘調査を行う予定となっています。これらの発掘調査は道路や建物等の建設工事により、遺跡を現状保存することができない場合に限り、文化財保護法に基づいて行われます。県内はもちろんですが日本で行われている発掘調査のほとんどはこのような開発行為に伴って、事前に行われるものです。さらに開発行為が公共事業の場合、それに伴う発掘調査のほとんどが地方自治体の教育委員会によって行われます。
 遺跡は国民共有の財産ですので、遺跡が何らかの事情によって破壊や消滅する場合には発掘調査を行って、その内容を記録として保存します。記録は最終的に発掘調査報告書として刊行され、図書館や大学等で閲覧できますし、最近ではウェブ上で公開している自治体も多くなっています。
 以前ですが、発掘調査を行っていると、通りがかりの方から「あんた達は好きなことやってお金(給料)もらっていいね」とか「ここじゃなくて別なところを掘った方がたくさん出る」とか、いろいろと声をかけられました。どうも、遺跡の発掘調査というのは個人の趣味や研究目的で行うものと思われていたようです。しかし、発掘調査はあくまでも公共の目的のために行われますし、その範囲も工事等によって将来破壊される箇所のみですのではじめから決められており、調査担当者の考えによって変えられるものではありません。したがって破壊されない場所を無理に発掘調査することは原則としてありません。
 遺跡の発掘調査は特に資格を必要としませんが、当然ながら歴史学や考古学の方法や成果に基づいて行われますので、それらについての基本的な知識や経験がないとできません。通常は歴史学や考古学を勉強した人間によって行われます。青森県では、遺跡の発掘調査を専門的に行う機関として、青森県埋蔵文化財調査センターを設置しており、発掘調査ができる専門職員が配置され、県内各地で発掘調査を行っています。
 発掘調査が進み、終盤に近づくと各地の遺跡では現地説明会が開かれます。詳しい分析は発掘調査終了後室内の整理作業でさらに進められますが、生の発掘現場の様子を間近で、しかも発掘調査を担当した専門職員が詳しく、しかもわかりやすく説明しますので、機会がありましたらお近くの遺跡へ足を運んではいかがでしょうか。発掘調査最前線が楽しめることでしょう。
  • 各地で行われている発掘調査の様子


  • 三内丸山遺跡での現地説明会の様子

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世界文化遺産登録推進室
電話:017-734-9183  FAX:017-734-8128

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